(コラム3)不機嫌なジーンを振り返る

ここでは「不機嫌なジーン」の好きなシーンについて、
思いつくままに書いていきたいと思います。
 
(1話)ハリスホークを呼ぶ南原と仁子
ヒヨ大屋上で、仁子の家から逃げたハリスホークを見つけた南原。
 
南原「キュー、キュー!(大声)」
仁子「・・・何してんの?」
南原「呼んでやってんだよ。お前を待ってるヤツがここにいるって」
 
このシーンは、南原を見つめる仁子の表情と重なるBGM(lover's concerto)が素晴らしいです。
 
仁子「ここだよー!帰って来てー!あなたのかえる場所はこっちーー!!」
 
地上と離れた高い屋上で、南原と仁子の2人だけの空間。
ハリスホークが2人に向かって飛び立つシーンが感動的で、
南原と仁子がハリスホークを呼びつつ、相乗してお互いのことも呼んでいる(のであろうと思われる)という素敵なシーンになっています。
 
あと、好きなのが
南原の鬼気迫る(?)「鳴くんだ、ジーン!!」
南原のラリアットを受けて後ろにぶっ倒れる仁子。
(2話)「俺以外の男にお前の相手ができるもんか」
長崎での南原と仁子の会話より。
これまたすごい南原のセリフですが、これは南原の強がりというか、自信のなさの裏返しなのではなかろうかと。
 
南原「ムツゴロウなら他の干潟にもいるよ。ここにいたムツゴロウがいなくなっただけだ」
仁子「・・・じゃあ、なんでムツゴロウはここにいたんだろう」
 
仁子の言葉を聞いた後の南原の表情が印象的で、改めて、仁子は南原の心に響く言葉を伝えるヒトなのですねぇ・・・と思ってみたりします。
(3話)ドラッグストアで南原を見つける仁子
このシーンは、南原を尾行する仁子の動きがすごーく可愛いです。
(4話)早乙女サンダースと再会する南原と仁子
―パーティー会場での3人の会話―
 
早乙女「ジーン・・それは遺伝子。君にぴったりのナイスなニックネームだ。大人になって美人になったんじゃないの?」
仁子「いいえ、そんなこと・・・」
南原「ちっともありません」
(中略)
早乙女「君達を見てると、若かりし日を思い出す。私と妻もいつもけんかばかりしていた。今思えばけんかというのはあらゆる生き物の愛情表現なんだな」
 
このシーンは、くるくる変わる仁子の表情と、南原との掛け合いが絶妙です。
(4話)研究室で恋人同士のふりをする仁子と南原
最愛の妻を亡くして悲しんでいる早乙女サンダースに、別れたことを言えなくなってしまった仁子と南原。
 
南原の研究室で、ガラス越しに早乙女サンダースに覗かれていることに気付いた仁子と南原は、しかたなく仲のよい恋人同士の演技を始めることになる。
※注・早乙女サンダースには2人の会話の内容は聞こえていない。
 
南原「お前、かわいくないな」
仁子「は?」
南原「笑顔がブスだ」
仁子「何言ってんですか」
南原「引きつってる」
仁子「作り笑いが苦手なだけ。心から笑えばもっとかわいいんです」
南原「知ってるよ。でも今のその困った顔もまたたまんない」
仁子「なにそれ。変態みたい」
南原「やばいな〜。押し倒したくなってきた」
仁子「またバカなこと言って。・・・もう行きます」
 
このシーンでは、仁子が諦めたように作り笑顔に切り替える瞬間と、目が笑っていない南原の表情が漫画のようで笑えます。
仁子と南原の真ん中で、ガラス越しに顔半分が覗いている早乙女サンダースの妙な3ショットも可笑しいし。
 
そんな2人のおバカトークの後に、仁子の手をつかんでひきとめる南原(BGM♪A LOVER’S CONCERTO〜Sunset version〜”のイントロ)。
 
南原「頼む。あと、十秒このままで・・・」
 
ハンカチで涙を拭う早乙女サンダースと、南原が十秒カウントする直前に戸惑って逃げてしまう仁子。
笑えてちょっとしんみりの研究室での1シーンです。
(4話)仁子のノート
クリスマスに、ベットで別れた女(仁子)の話をする南原。
 
「昔付き合っていた女のノートを盗み読みしたことがあるんだ。
軽蔑する?まぁいいや。
そのノートにはこう書いてあった。
 
『今日はもっと冷静になるために、彼の欠点を書きだしてみよう。
 1.自分勝手
 2.ナルシスト
 3.自信過剰
 4.いつもブツブツ文句ばっか
 5.寂しがり屋 すぐに泣く。それも私の前でだけ
ああ、なんてことだ。書いているうちにすごいことに気付いてしまった。私は彼の欠点が大嫌いなのだ。と同時に愛しいのだ。私はなんてアホなんだ』
 
それを読んだ3ヶ月後に、俺が浮気をして別れた。俺もアホだ」
 
年末のパーティーで、仁子が南原と2人きりになったときに、「自信過剰で、寂しがりやで・・・大嫌い」とノートと同じセリフを言うシーンがあるのですが、南原は欠点メモの内容を一字一句覚えてるわけで・・・。
(4話)勝田のクリスマスカード
 
あなたと僕と
切り取られた海の下で眠るすべての友に・・・
 
あなたの誠実な後輩より
 
 
勝田が神宮寺に送ったクリスマスカードのメッセージ。
勝田がものすごく達筆であることが判明するシーンでもあります。
(4話)携帯電話考
南原「人は1985年に携帯電話を発明し、その後21世紀の恋人たちに試練はなくなった。待ち合わせに遅れても不慮の事故でも秘密の恋も遠距離恋愛も、これ一つで便利につながるようになったんだ」
 
ドラマ中で頻繁に出てくる小道具・「電話」。
携帯電話を使いこなす南原(仁子の携帯に勝手に自分の番号を登録したりする)。
携帯を上手く使いこなせない仁子。
いつも公衆電話から連絡してくるのが勝田。
 
登場人物が使っている電話と、性格や自然に対する考え方も結びついているのかなぁなどと考えてみたりします。

(4話)早乙女のカウントダウンパーティーに行く仁子と南原の会話
南原「・・ったく携帯電話もろくに使いこなせないなんて、お前はアルプスの田舎娘か何かか」
仁子「私は世の中のそういう便利なものがあんまり得意じゃないの。携帯電話も農薬もインターネットも、スチームとマイナスイオンが出てくるくるくるドライヤーもむしろ髪が上手くまとまらないって・・・」
南原「アルプスに帰れ!」(※一部略)
 
このシーンの2人の会話のテンポの良さが笑えます。待ち合わせに遅れて来た南原が、不機嫌そうに待っている仁子をお店の外から見つめている表情もよいし、仁子の携帯電話に何件も残る「南原孝史 大先生」の着信履歴もなんだか可笑しいです。
(4話)「・・・飛べ!恋のモモンガ」
フクロモモンガを南原と仁子で一生懸命つかまえるシーン。
なんか見てるだけで「楽しそう〜」という感じで好きですね。
つかまえたときの仁子の嬉しそうな叫びったら。
(5話)「悩みなさい。一生かけて」
恩師・早乙女サンダースが、南原に言ったセリフ。
その他にも、5話では「悩む」という言葉がよく出てきます。
 
(〜南原がストーカー・ナナエに言ったセリフ〜)
 
「好きだ好きだでどうこうできることなら、俺だってこんなに悩んだりしないんだよ!」
                               
「いいか、人生とはままならない。鳥が進化の過程で翼を持つことを選び、アリクイがアリを食うことを選んだように、人は悩むことを選んだんだ。悩み、考えることで進化した哀れな生き物、それが人間だ。100%満ちたりてる奴なんて1人もいない。「超幸せ」とか言ってる花嫁ですら、自分のカメラ写りのことで悩んでる。俺たちは死ぬまでこの呪縛から解放されることはない」
 
悩むって何なんでしょうねぇ・・・などと思って改めて調べてみたりすると、
「悩むということは、前向きに歩もう・生きようとしている証である。人は悩むことで成長する」
という考えもあれば、
「悩んでも何も解決しないし、時間の無駄である」
という考えもあったりして、どちらも正しいような気がします。
 
ナナエ「じゃあ、人はどうすればいいんでしょう?」
南原「さあ、分かったら俺にも教えてくれ」
 
(余談)
@ずーっと前に読んだ島田雅彦の『優しいサヨクのための嬉遊曲』。
(内容はちょっと忘れたのですが、最後の言葉が印象的だったので以下引用)
−「ふふ、考えても駄目よ。考えるっていうのは悩むことなのよ。悩んだり、苦しんだりしたくなかったら考えないほうがいいんですって」
千鳥の守護神、聖母、彼が入れるくらいの大きさの容器=みどりはいった。
それは千鳥だけでなく全人類をも救済しうる言葉だった。−
 
A深夜にテレビをつけたら「ハンドク!!」の再放送をやってました。
「悩みとは人間のみに与えられた神の試練なのかもしれない」沢村一樹(役名不明)
「は?」長瀬智也(役名?)
 
(5話)健一と仁子
健一「真面目に聞くけどさ、俺とテントウムシどっちが大事なの?」
仁子「なにそれ・・・そんなの選べないよ」
 
健一君といえば印象深いのがこのセリフ。
「仁子に自分とテントウムシとどっちが大切かって聞いたりするところがあって、男としてそれはどうなの・・・とは思うんですが・・・(笑)健一は仁子と一緒にいたくて思ったことを口にしてしまう、ストレートな気持ちの持ち主なんです」(黄川田将也in「不機嫌なジーン」・テレビナビより)
 
仁子も健一もお互いのことが好きなのに、どうしても上手くいかなくなっていく2人(アリジゴク状態)。
健一に嫌われたくなくて、大好きな動物や虫の話も必死に避けるようにする仁子は、痛々しいんだけど一所懸命でとても好きです。
その反面、南原と一緒に生き物の話をしているときの仁子は、本当に素で生き生きとしていて楽しそうなんですよね。
 
(余談)
健一君の「いつもいつもこんなふうならさ、もっと普通の女の子と付き合いたいって思うよ」というセリフを聞いて、
そういえば、ストロベリーオンザショートケーキというドラマで、タッキーに「君変わってるね」と聞かれた深キョンが「誰とくらべて?」みたいなセリフを言っていたなぁ・・と思い出したりしたのでした。
(5話)仁子の誕生日
23歳の誕生日。
研究室の停電処理に追われることになった仁子は、健一とのデートの待ち合わせに遅刻して健一を怒らせてしまう(←このときの健一はとても怖い)。
助教授の三井には「責任もってやれ!」と怒られるわ、めぐみといる健一の現場も目撃してしまうわで、せっかくの誕生日が散々な一日になってしまい、研究室に1人戻った仁子は、なさけないような・悲しいような気持ちで一杯になってしまう。
 
寒空の下で連絡もなく待たされ続けた健一もかわいそうではありますが(メールぐらいは入れましょう>仁子)、デートより研究優先というところが仁子らしいです。
真っ暗な研究室で1人泣き出した仁子に、田舎の母親から電話がかかってきて、「泣いてない」、と涙声で話し始める仁子の涙はすごくよくって見入ってしまうシーン。
 
一方その頃、イベント会場のレクチャーを終えた南原は、今日が仁子の誕生日で、今頃彼氏とデート中であることを阿部から聞かされる。
元ストーカー(?)ナナエ(とその友達)を食事に誘ったものの、あんまり楽しそうでもない南原の表情。
背景がブルーの配色になっていて、テーブルの上のランプがぽっと灯っているのが、心ここにあらずで仁子のことを考えている(ようにみえる)、寂しそうな南原の表情と溶け合っていて、憂いのある素敵なシーンになってます。
(6話)「あ、南原教授だ」「マダムゴロシだ〜」
南原がヒヨ大付属小学校の生徒に言われた言葉。
マダムゴロシ(殺し)って・・・。
(6話)テントウムシ大になる仁子と南原
いろいろと凝った演出(アニメ・CG)を織り交ぜた「不機嫌なジーン」。
(それがこのドラマの不評の原因でもあったりしたようなしないような・・・)
その中でも、論文をこきおろされた仁子が南原と会話をしている途中で、2人がテントウムシ大に小さくなる演出はとても好きだったりします。
 
−雑草の中−
仁子「もし私たちがテントウムシなら、世界はこんなふう。数十センチの雑草だってジャングルよ」(中略)
南原「いいね。まるで不思議の国のアリスだ」
仁子「目に見えない絆があるって思いたいんです。誰もがかけがえのない何かを見つけ出せるって。メルヘンでもいいから思いたいんだよ。そうじゃないと、果てしなくて危うすぎて、生きていくのがつらい」
 
小さくなった仁子と南原の世界(メルヘン演出)。
南原の腕を引っ張って歩く仁子の姿とか、最後のセリフも小ささとマッチしていて素敵です。
2人と同じ大きさのテントウムシもでてきたりして(実際、自分と同じ大きさのテントウムシってこわいと思いますが)、面白い演出のシーンだと思います。
(6話)南原と神宮寺の会話
南原「神宮寺、君前に言ってたよね。非ユークリッドで愛の解析をすると、男も女も永遠に交わらないって」
神宮寺「違う、違う、違う。交わったり離れたりを繰り返すばかりで永続的に交わらないってこと」
南原「じゃ、何で君の結婚生活成立してるの?」
南原「さぁ、交わらないからじゃない?適正距離を保ってる」
(6話)空き巣に入られた南原が仁子に電話をするシーン
南原「なんかしゃべってて。何でもいいから」
仁子「何でもって・・・」
(BGM:南原の部屋で流れるラヴァーズコンチェルト)
仁子「この曲」
南原「曲?ああ」
仁子「これ、バッハ?」
南原「サラボーンのラヴァーズコンチェルト。バッハのメヌエットをアレンジしてる」
(南原は仁子の声を聞きながら眠ってしまう。)
 
後日、神宮寺に話した南原の言葉。
「空き巣に入られた情けない夜でも、安らかな眠りをくれる相手がいるのはいいもんだな」
 
携帯と相性が悪い仁子ではありますが、この電話のシーンは、2人が距離を超えてつながってる感があってとてもよいです。

(6話)「人にはね、ちゃんと1人で悲しんだり考えたりする時間が必要なの」
失恋寸前の仁子を心配する弟・信二に早智子(さっちゃん)が諭したセリフ。
受験勉強に集中しないノーテンキな信二の頭をバシバシ殴るさっちゃんもよいです。
前頁 目次 次頁

| ホーム | サイトMAP | キャスト・スタッフ | ストーリー | 情報 | 用語集 | 関連商品 | コラム1 | コラム2 | コラム3 |
| リンク | ロケ地 | ご意見集 | 続編希望コメント | 掲示板 |


Last updated: 2006/12/18