ノロ・ロタウイルス


 始にノロウイルスとロタウイルスは相対的であるため対応は同一と考えられます。以後ノロウイルスの対応策を記します。



集団感染

 ノロウイルスは、感染者の排泄物等に大量に含まれ、下水から河川に排出されると、海で貝類に取り込まれ濃縮されていきます。その汚染した貝類を生のまま食べると感染します。酸性(胃酸)に強い抵抗性を示し、少量(10個〜100個程度)を摂取しても感染します。また、感染者の腸管内で増殖し、嘔吐物や糞便中に排泄され環境を汚染します。この様にして環境を汚染したウイルスは、乾燥に強く二次感染の原因になります。






一般的な予防策

▲予防の基本
 感染しても症状のない大人から子どもが感染し、さらに子どもが通っている施設内への感染につながることがあります。特に小さな子どもがいる家庭では、普段から排便後や食事前の手洗いは厳重に行ってください。

▲感染経路
 感染経路はほとんどが経口感染で、原因食品としては生の貝類が主で、その他、人の手指や調理器具を介して汚染されたサラダやサンドイッチが報告されています。低温に強く,汚染された水や氷が感染源になる集団発生例もあり、特に液体汚染されると集団感染は大規模になります。感染力が強く、患者の嘔吐物や糞便、その飛沫などから容易に二次感染を引き起こします。患者は回復後も数日〜数週間以上糞便中にウイルスを排泄し、環境(ドアノブ、カーテン、リネン類、日用品など)からもウイルスが検出されます。集団発生場所としては病院、介護施設が多く、その他、ホテル、飲食店、学校などが報告されています。ある介護施設で、最初にノロウイルスが原因で下痢を起こした患者から、他の人に手などを介して糞口感染で広がり死亡者もでた事例があります。

▲室内環境
 トイレの後、食事の前、調理の前、おむつ交換の後、おう吐物や下痢便の処理の後等では、流水・石鹸による厳重な手洗いが必要です。また、おう吐・下痢症状のある方とのタオルの共用は避けてください。

▲消毒
 加熱(消毒対象物が85℃1分以上になる条件)が有効とされています。
消毒剤感受性試験では、約80%エタノールで約2〜3Log減少し、0.1%次亜塩素酸ナトリウムで5Log減少や0.5%グルタラールでは5Log減少したという報告があります。
ノロウイルスは、10〜100個程度でも感染の可能性があるので、エタノールでは効果は不十分であり次亜塩素酸ナトリウムやグルタラールが有効と考えられます。
塩素系消毒剤(200ppm以上:家庭用漂白剤では200倍程度にうすめたものが最適です。)300ppmです。
 手指を介した接触感染もありますので、手洗いは重要です。







清掃ポイント

▲おう吐物・下痢便の処理
 ノロウイルス感染症の場合、そのおう吐物や下痢便には、ノロウイルスが大量に含まれています。そしてわずかな量のウイルスが体内に入っただけで、容易に感染しますのでその処理については十分注意が必要です。
発見
 ノロウイルスの流行期に吐物や下痢便を発見した場合、できる限り子どもや高齢者の方を遠ざけてください。その場所がトイレであれば処理が終わるまでは使用しないようにしてください。処理の際にウイルスを含んだ飛まつが舞い上がりますので、処理をする人以外は少なくとも3mは離れてください。

処理
 吐物及び下痢便の処理は、ノロウイルスにある程度抵抗力のある大人の方が行ってください。子どもや高齢者の方はできるだけ処理をしないようにしてください。ただし、放置しておけば感染が拡がり、速やかに処理する必要があります。
マスク・手袋(この場合の手袋は清潔である必要はなく、丈夫であることが必要です)をしっかりと着用し(処理をする方の防御のためです)、雑巾・タオル等で吐物・下痢便をしっかりと拭き取ってください。拭き取った雑巾・タオルはビニール袋に入れて密封し、廃棄してください(廃棄しない場合は、水洗い後しっかりと消毒してください)。拭き取りの際に飛まつが発生しますので、無防備な方は絶対に近づけないでください。その後薄めた塩素系消毒剤(200ppm以上:家庭用漂白剤では200倍程度にうすめたものが最適です。)で吐物や下痢便のあった箇所を中心に広めに消毒を行ってください。
おう吐物、下痢便の付着した衣類は水洗いした後、塩素系漂白剤で消毒してください。もちろん衣類を水洗いした場所も消毒が必要です。