カーペットのお掃除方法



カーペット用洗剤使用の手引き

残留洗剤と再汚染
 スチーム洗浄の営業は、他のカーペットクリーニングを否定する為に、また自分たちのスチーム洗
浄の優位性を強調するために、他のクリーニングで洗浄したカーペットを、お湯だけですすぐパフォーマ
ンスを見せます。

結果、回収した汚水が泡だらけ状態になるのを見せて、「ほら、こんなに洗剤が残っていました。」と、
お客様に見せつけて、「カーペットを洗うならスチーム洗浄です。」という営業スタイルです。

初めて見る方は、皆「ほー、すごいものだ」と感心されるわけですが、実際の現場ではどうかと言いま
すと、お湯だけですすいできれいになる現場は、ほとんどありません。

やはり何がしかの洗剤とポリッシャーなどの機械を使って汚れをはがしてからでないと、スチームの効
果が出ません。そうなると、悲しいことにスチーム洗浄した後でもやはり、洗剤は残っています。

つまり、ここで述べたいことは、どんな洗浄システムを用いたとしても、洗浄した後には、残留洗剤がカ
ーペットに残ってしまうということです。

再汚染
 残留洗剤が全て悪いのかというとそうではなくて、「残留洗剤の質」こそが問われるものだと思いま
す。


残留洗剤がベタベタしたワックス状ですと、洗浄後のカーペット繊維にノリが付いているようなものです
から、汚れを再付着させてしまします。その上を人が歩けば、すぐに汚れ、汚いさえない外観となってし
まいます。これが再汚染の原因となるわけです。

再付着試験(洗剤選択のポイント)
 洗剤が汚れの再付着を引き起こすか、抑制するかを見定めるため、簡単な試験があります。
メーカーの指示に従って洗剤を希釈します。少量をシャーレーか、皿に取り、蒸発させます。蒸発した
ら、残った固体が粘性であるか、脆性(ぜいせい-もろい性質)であるかを調べます。

粘りのある場合は、急速な汚れの再付着が生じ、サラサラしていれば、汚れの再付着に耐性がある
洗剤といえます。

カーペットの素材の見分け方
 カーペットの素材が見分けられないと、その素材に適した洗剤を選択することができません。
ここでは、簡単な素材の見分け方(燃焼テスト)を紹介します。

@用意するもの
  はさみ
  洗濯バサミ
  ライター
A燃焼テストの方法
  カーペットの端の部分か目立たない部分の繊維をはさみで切り取る。
  洗濯バサミに繊維の端をはさむ。
  ライターで繊維の端に着火する。
B判定の仕方
  燃えた時のニオイ
   髪の毛が燃えたようなニオイならばウール100%か、ウール混紡。
   プラスチックが燃えたようなニオイならば化繊。
  燃え方
   ゆっくりと燃える場合はウール
   チュルチュルッとあっという間に燃える場合は化繊か、ウール混紡。
  燃えカス(温度が下がった後に、指でもむ。やけどをしないように注意)
   パラパラッと粉になるのはウール100%
   プラスチックの燃えカスのように固まるのは化繊
Cその他の判断方法
  カーペットの端を裏返して観察する。(織りカーペットかどうか)
  1枚物の場合は、端か裏にタグが付いている場合が多いので、その記載事項で確認する。
  設計図面に建材図面が有る場合は、そこに書いてある場合も有る。
  以外に大切なポイントとして、オーナーに確認するのは基本中の基本。
以上が簡単な素材の判定方法です。
これにより、とりあえずウールか化繊かの違いを判別してください。






洗浄前にしなくてはいけない事

洗剤の色落ちテスト
 素材の判定が終わり、ふさわしい洗剤を選定して次に行なうのが洗剤の色落ちテストです。
日本製のカーペットではありえないと言ってもよいでしょうが、外国製のものは、残念ながら、染色の弱
いものがあり、ひどいものになると、お湯だけ使用しても色が流れてくる場合があります。基本的に色
落ちテストをされることをお薦めします。


@洗剤の色落ちテストの方法

乾いた白いタオルで、カーペットの端の部分など目立たないところの表面に押し付ける。また(痛めない程度に)こすってみる。色が移ってくるようなら施工不可。
お湯で絞った白いタオルを、カーペットの端の部分など目立たないところの表面に押し付ける。
また(痛めない程度に)こすってみる。色が移ってくるようなら施工不可。
選定した洗剤及び、前処理剤の原液をそれぞれ白いタオルに付け、カーペットの端の部分など目だたないところの表面に押し付ける。また(痛めない程度に)こすってみる。色が移ってくるようなら施工不可。

バキューム
 一般に、カーペットの汚れの80%以上が乾いた汚れ(粉塵、土砂など)です。この乾いた汚れ
は、洗浄する前に、アップライトバキュームなどの掃除機がけをすることによって、簡単に除去すること
ができます。

掃除機の機能から説明しますと・・・

@真空掃除機(通常、ポット型とかタンク型とか呼ばれるもの)
  カーペット表面の比較的大きいゴミと塵埃、土砂等の除去
  先細ノズルをつけて、カーペットの壁際などの隅の埃の除去
Aアップライトバキュームクリーナー
  カーペットの繊維の間に入り込んだ乾いた汚れの除去

どちらも、徹底して掃除機がけすることにより、後の洗浄が楽になり、仕上がりも断然よくなりますの
で、必ず洗浄前に行なうようにしてください。







施工方法の種類


■グリッパ−工法
 「グリッパ−」とは、カーペットの固定用具のこと。厚
さ7mm、長さ1200mmの細長い木片に、針の先(ピン)
が60度の角度で15mm間隔で2列に並んでいます。こ
れを部屋の壁ぎわに固定し、カーペットの裏をピンに引
っかけて施工する工法です。この工法はカーペットを十
分に引き伸ばしてピンにかけるため、使用するうちにカー
ペットが伸びて波打つことがほぼありません。

また敷き替えも容易です。

■直貼り工法
 スロープや階段などは、耐久性や安全性が特に要
求される場所であるといえます。そんな場合は、タルミが
出にくい「直貼り工法」が最も適しています。これは、カ
ーペットに接着剤をつけて直接、床面に貼り込んでいく
方法です。施工前に注意するべき点としては、後になっ
て接着剤を剥がす場合のことを考慮して、接着性の度
合いを吟味する必要があることがあげられます。

■モノボンド工法
 「モノスラブ」と呼ばれる厚さ5mmのアンダーレイ
(天然ゴム片面ガラス繊維パッキング)を下地床とカー
ペットの間にし敷設し、下地床とモノスラブ、モノスラブと
カーペットをいずれもモノボンド接着剤で固定する工法
です。表面がフラットに仕上がり摩擦抵抗が減るので、
耐久性が高まります。柄合わせジョイントも美しくおさま
り、施工後のシワ、タルミの心配もほぼありません。※ク
リーニングはドライクリーニングで行うことが必要です。






カーペットクリーニング工法・洗浄効果・問題点

@洗浄技法と効果、問題点
 オーバーウェットによる弊害
オーバーウェッティング(過剰に濡れた状態)のほとんどは作業を行うことでおこりやすく、洗浄方法の
選択、カーペット素材・構造の確認、洗浄ミスの防止など事前の点検・確認が必要です。


 縮み
ウィルトン等の織りじゅうたんを濡らしすぎると縮みがおこりやすくなります。
事前の点検でグリッパ−のゆるみ、固定状態を確認するなどが必要です。また、洗浄機の整備不
良、故障及び操作ミスも濡らしすぎにつながりやすくなります。

乾燥後、ニーキッカーでの修正も限界があり要注意です。

【ニーキッカー】

 波打ち、ふくれ
全面接着のカーペットでパッキングに天然繊維(綿、麻)が使用されている場合は、オーバーウェッティ
ングにより、接着剤の剥離が生じ、波打ち、ふくれが起きやすくなります。

また、施工時のカーペットの引伸ばし状態によっても起こりやすくなります。

 ブラウニング現象
基布に天然繊維(綿、麻)が使用され、年月を経たカーペットに高温、アルカリ洗剤でのオーバーウェ
ッティングにより、セルロース中のリグニン繊維素がブドウ糖になり蒸発作用によってパイル先端が褐色
状態になる現象です。修復が難しく、実施前の確認が必要です。


 オーバーウェッティングはカーペットを洗浄する際に、常につきまとう問題です。縮みの問題
もさることながら、一般に施工されている全面接着によるタフテッドカーペットの波打ち、ふくれは部分
的な修正方法はあるものの、面積によって修復が不可能な場合もあります。調査あるいは事前のイ
ンスペクションの実施重要性を充分ご確認下さい。