中小企業診断士の思考法 

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■■       中小企業診断士の思考法
■         04/09/15 第3号  発行:0302部
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=今日のテーマ=

■今日の言葉「アンゾフの成長ベクトル」
■確認問題

■中小企業診断士的思考法で注目記事を読み解く!


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■■〔1〕今日の言葉 「アンゾフの成長ベクトル」
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【企業経営理論】

 「経営戦略」>成長戦略>アンゾフの成長ベクトル

 

1.  アンゾフの成長ベクトル

 

 成長戦略とは、企業の事業構造を決める戦略である。製品・市場分野を

決めておかなければ、戦略を策定すること自体が困難となる。

 

アンゾフは経営戦略の構成要素として、@製品・市場分野A成長ベクトル

B競争上の利点Cシナジーを挙げている。

 

 

 <アンゾフの成長ベクトル>

 

 

製品

 

 

現在

新規

市場

現在

市場浸透

製品開発

新規

市場開発

多角化

 

 

(1)市場浸透戦略

 今の製品分野と市場分野との組み合わせで、現在の製品群で現在の

ニーズ(市場)を深耕していく成長戦略である。

 

(2)市場開発戦略

 現在の製品群を、新規の顧客層や海外市場の開発など新しいニーズに

向けて販売することにより、成長を図る戦略である。

 

(3)製品開発戦略

 現在のニーズに対して、新しい製品を販売して成長していこうとする

戦略である。新品種を追加して売上高やマーケットシェアを高める。

 

(4)多角化

 全く新しい製品分野と市場分野で成長を図る戦略。最も戦略的で

成功時の売上高・マーケットシェアの上昇は大きいが、投資のリスクも

最大である。

 

 


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■■〔3〕確認問題
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第1問

アンゾフの成長ベクトルとは何か。

 

2問

成長ベクトルのうち、多角化について説明せよ。

 


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■■〔4〕中小企業診断士的思考法で注目記事を読み解く!
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【アンゾフの成長ベクトル】

★ 武田、多角化5事業から撤退

                           (2004/08/10 日本経済新聞)

 

 武田薬品工業は9日、三井化学や欧米企業などとそれぞれ

共同展開している化成品、動物薬など5つの多角化事業から

全面撤退することを決めた。保有する各共同出資会社の株式を

2007年度までに売却。別の活性炭事業を含め、約1000人の

出向社員が転籍する。転籍者は武田本体の従業員の約13%に

当たる。

 

 

→ 高度成長期には経済成長を前提に規模の拡大を指向し、成長を図る

ために積極的に多角化をしてきました。しかし、低成長期になると、

多角化は経営資源の分散につながり、企業の体力低下の原因と指摘

されるようになってきました。

 

 今回面白いのは、武田という勝ち組企業(12期連続で営業最高益を

更新中)が多角化を断念した事です。撤退する5事業はいずれも

黒字企業です。断念というと後ろ向きな戦略に捉えられがちですが、

武田の場合は話が違います。

 

 武田が国内という市場のみを見据えているのであれば、おそらく撤退は

しないでしょう。しかし武田がターゲットとしている製品・市場分野は

医薬品産業として国際的な競争を行うこと。

 

 好況・好業績である今だからこそ主力の医薬品産業に武田の経営資源を

集中し、事業を再構築する「攻めの合理化」を行ったのです。低成長経済と

いう今を冷静に見据え、長期的な視野に立った時、従来の多角化を行う

よりも、市場浸透戦略をとった方が得策と判断した結果でしょう。これにより

シナジー効果もより期待ができるのです。

 

 

 武田薬品工業株式会社:http://www.takeda.co.jp/

 

 

【前号の補足(参考記事)】

バックナンバーは(../robinson_34jp/)よりご覧下さい。

 

★ UFJ銀が新型ATM 〜携帯でキャッシング〜

                     (2004/09/15 日本経済新聞)

 

 UFJ銀行は11月をメドに、特殊な携帯電話端末を接触させるだけで

キャッシングなどができる現金自動預け払い機(ATM)の設置を始める。

電子マネー機能を備えた携帯電話の普及をにらんだものだ。

 非接触型ICチップ「フェリカ」を搭載した最新機種の携帯電話が対象。

 

 

→ 前回取り上げた「カード戦争」。つい最近発表された「フェリカ」が

早速参戦をしてきました。今建設業などでは手形レスサービスとして

「一括支払信託」を導入する企業が増えています。手形一枚発行するのにも

非常に費用と手間がかかる。そういうデメリットをどんどん無くしていく動きが

今の日本社会にはあります。

 

「フェリカ」を使用してキャッシングサービスを行う、というのも、カード発行に

伴う人件費などの発行費用をなくし、消費者に身近な携帯電話をもっと有効に

活用していきましょう、という動きです。前号で取り上げたSuicaも、将来的には

携帯と融合したりする可能性もありますね。

 

どんどん便利になっていくのはいいのですが、このサービスの対象が

キャッシングである分、非常に恐い。テレビを見ていて特に強く思うのですが、

日本は、消費者金融などのCMがとても多い。全体の半分くらいがこういう

企業のCMなのではないか、と思うくらいです。

 

他の先進国でこれ程まで金融関係のCMが流れる国ってあるでしょうか?

別に否定をするわけではありませんが、すこし行き過ぎかな、と。

 

携帯で何でもできる時代になりつつある一方で、未成年者の被害も着実に

増えています。「便利さ」や「気軽さ」を追求するのも企業の努めですが、

その対象を「誰に」するか、利益主義一辺倒に陥る前に「社会あっての企業」と

いう基本をもう一度見直す必要があると思います。

 

ご利用は計画的に!(笑)

 

 

一括支払信託:売掛債権を信託銀行などに信託することで、従来の手形期日に

   手形金額に見合う額を債権者の銀行口座に振り込む方法。手形期日以前

   でも、一定の割引率(短期プライムレートが主流)を割り引いた金額を決済

   することも可能。これにより、(1)集金事務の合理化 (2)領収書・手形取立

   等に要する経費の削除 (3)手形事故回避 等の効果が期待できる。

 

 

 

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