【文献紹介】

 

ネット上に見るロータリアンのRAC観(その2)

Rotarian talk about Rotaract on the net, vol.2

RAC総研 ロータリー動向調査班
( Project Team of the Rotary Trend, RRI )


 

I . はじめに
 ここでは前回収められなかった分を付け加える。


II . 書き手によるRACの捉え方

 1. RIレベルでの言及
 失明救済グループ環境保全グループなど2000-2001年度20タスク・フォースのひとつに新世代奉仕グループ1)がある。ここではIACとRACを500ずつ新たに提唱することを「使命」としている。行動計画として、すべてのRCがRAC・IAC・RYLA・青少年交換を含む青少年を支援するRCの既存プログラムに関与するように要請している。またそれら青少年奉仕の参加者がRC例会に出席するように呼びかけている。活動指針においては、IAC・RACの発足を呼びかけるほか、共同奉仕プロジェクトをするよう勧めている。またアクターをRC例会に出席させるようにする一方、逆にRCの代表者がIAC・RACの会合に参加することも提案している。
 ここで注目すべきは交換学生にIAC・RACへ参加するよう働きかけを要請している点である。この交換学生、「派遣および受入」としている。つまりROTEXもこれに含まれると解釈できる。最後にRYLA参加者や財団学友と共に新世代RCの結成にまで言及している。
 この年度、フランク・デブリンRI会長(当時)は9月のメッセージ「世界の子供たちはロータリーの未来2)で次のように述べている。「ロータリーの奉仕活動を容易にしているもう一つのプログラムは、18歳から30歳までの地域社会に関心のある人たちを対象としたローターアクトです。私たちが若い会員をロータリーに入れようと努力しているとき、ローターアクトは自然な形で役立っています。ローターアクターたちは情熱的かつ精力的で、すでにロータリーの奉仕の理想のために専念しています。彼らは、新鮮なアイデアと考え方をもたらしてくれる新しいロータリークラブ会員の潜在的な供給源となり得るのです」。
 この年度に先立つ2000年2月のRI理事会3)では、会員および拡大に関する事項として「理事会は、若い年齢層の会員から構成される『新世代クラブ』が国際ロータリーの将来の発展にとり重要であることを認識し、それ故、ガバナーを奨励し、ローターアクト会員身分の終結から平均年齢のより高い現存クラブへの入会までの間の空白を埋めるためにこれらの新世代クラブを積極的に結成することに同意」したと述べている。先述の新世代奉仕グループが記述している新世代RCの結成部分に通じる。国内でいえばRAC定年後にJCに流れる人材の確保とも取れる。

 2. 国内の声
 上記2000-2001年度につながるが、戸畑東RCが新世代のための月間に際し、「青少年奉仕」から「新世代奉仕」に変わった目的について言及している4)。そのひとつとして「新世代を対象とするロータリーのプログラムは、絶えずお互いに連携プレーをしなければいけない」という見方をしている。「地区の奉仕活動に注目して下さい。IA、RA、RYLA、交換学生、米山奨学生、いずれも新世代を対象としたプログラムですが、その活動はバラバラですね。それらの各プログラムを統合してより強力な活動に育てるのが、『新世代奉仕』の本来の目的ではありませんか」。従来の縦割りプログラムから横の連携への移行を訴えている。新世代のあり様が確実な視点で捉えられている。

 

 上記ではRACとRCとの間、言わばRAC定年後の新世代クラブ結成が論じられているが、逆に遥か若くIAC以前のプログラムも検討されている。リトルアクトクラブ5)がそれで、田沼RCの提唱や那須RCの準備状況等が語られている。
 同サイトではIAC・RACの現況と問題点にも触れている。特に財政的な問題点である。IACに1,000円、RACに650円が2550地区全会員一人当たりの負担額として地区に納められているそうで、提唱RCの財政負担はさらにこれに重なる。こうした負担感がRAC拡大を妨げているのではと述べられている。
 手続要覧ではIACもRACも、常時提唱RCに活動資金を仰ぐことは許されておらず、基本的には自立的な活動費捻出が求められている。ここで「日本の高校生或いは、30歳迄の青年達にとっては米国などと違ってそのような経済的自立はなかなか至難のことで、強行することはできないようである」。と考察している。確かに国内のRACは提唱RCの支援金依存の体質が出来上がっており、時として海外のアクターに「甘やかされている」と揶揄される。RACのあるべき姿は提唱RCに直接資金援助を求めるものではなく、資金調達プロジェクトに協力してもらうなど間接的な手法をもって支援してもらうところにあるのだろう。


III .  おわりに
 ここでは少ない文献を元に、RIレベルでのものと国内RCの提言とに分けてみた。しかしRI、国内RCそれぞれでRAC前後世代について言及している部分もみられ、その切り口で分類してみても幅が広がるかと予想される。

参考文献
1) Rotary Japan Web田中毅(PG) : 新世代奉仕グループ, 2000-2001年度タスク・フォース, RI会長のページ,Rotary Japan Web(2000)
2) フランク・デブリン(PPRI) : 世界の子供たちはロータリーの未来, RI会長のメッセージ,Rotary Japan Web(2000)
3) 田中毅(PG) : 2000年2月RI理事会議事録抄録,RI最新情報, ロータリーの源流(2000)
4) 戸畑東RC : 新世代のための月間,今月のロータリー, 戸畑東RC(2000)
5) 深澤豊吉(諮問委員 足利RC) : 新世代地区プログラム新考, 2550地区ガバナー月信9月号(2002)

[ 2002.10.16 受稿 ]


 Key Words : ネット,ホームページ