【報 文】

 

年次大会の連続地区外開催における問題点
2510地区(北海道西部)を事例として

Problems of the Conference in Other District Continuously
― A case study in District 2510(Western Hokkaido) ―


矢橋 潤一郎 *
(YAHASHI Junichiro)


 I. はじめに
 今年度の2510地区(以下当地区)RAC年次大会を2500地区(以下隣地区)の旭川で開催する動きとなっている。年次大会が2回連続地区外で開催することに問題は無いのか。合同年大ならまだしも隣地区の同時開催行事は地区協議会である。隣地区との友好関係が大事なのは勿論だが、懇親目的が主なら改めて合同親睦行事を企画するなど、方策は練られたのであろうか。

 II. 背景
 前年度年大は帯広で開催された1)。これまで隣地区とはいえ殆ど交流らしいものが無かったところに両地区代表が意気投合したため、行事は無事成功した。この際、当地区は合同年大を念頭に置いたものの隣地区はすでにスケジュールを設定しており、時宜を捉え隣地区の地区協議会と併せた形をとった。そのため式典及び懇親会は合同、行事プログラムは各地区が別室で夫々行うという進行になった。この意義は「まずは一緒にやろう」という前例の構築と、今後の友好関係のための締結書を交わすことにあった。この際、翌年度も合同行事を行う事とその際の会場は隣地区で開催する事が両地区役員間で取り決められたとされている。

 III. 地区外開催の問題点
 旭川の代表ノミニー(当時)から翌年度活動予定について再三打診があったが、当地区側役員が後回しにしてきた結果、充分計画を練られないまま新年度を迎えてしまった。そこにこの秋の行事の話なので、会場手配等の手間を考慮すれば素直に旭川側が用意してくれた日時・会場に乗るのがもっとも楽な手段である。ここでいくつか問題点が浮き彫りにされる。

 1. RACの姿勢としてそれが許されるのか
 これは非常に安易な解決手段である。易きに流され努力を怠るという傾向は当地区RACで近年、目に余る。先日の地区協議会然り。

 2. 連続しての地区外開催
 昨年度は試行的なものとして許容できるが、連続地区外では何のための「地区行事」か趣旨が疑われる。札幌に2つしかないRACが2つとも続け様に単独年大を経験しないのでは、翌年度のホストの室蘭北RACへの引継がまったくできないであろう。3回連続で他地区におんぶにだっこでお願いするのなら別だが、室蘭北RACも久しぶりの学生年大ではりきっているところ、士気が下がるのではないか。また、RIが勧める「RACの多地区合同事業」2)において曲解の恐れもある。

 3. 時期的な問題点及び来賓関係
 隣地区が予定している10月13〜14日は、当地区ではRC地区大会の2週間前にあたる。その準備で忙しい時期、ガバナーに旭川までお越しいただくのは簡単なことなのか。代理を派遣していただくとして、昨年の帯広もガバナー補佐による代理である。RAC最大行事と位置付けられる年大に、ガバナーに御臨席いただけないのでは重みが感じられない。「代理で済ませればいいじゃん」という軽いノリの積み重ねが、当地区RACの活動自体をさらに軽くしているのではないか。ましてや今年度ガバナーを抱える札幌南RCは、道内でも歴史が古いのにRAC・IACの両方を持たないクラブである。そのクラブの重要人物にRACを見てもらうよい機会をみすみす逃すのは勿体無いものである。

 

 IV. 具体的な方策

 1. 札幌で単独開催
 今から会場探しとなると大変である。が、あえてこの辺で安易な流れを止めないと、さらなる地区衰退の流れ自体が止まらない。すでに一緒にやろうと予定を入れている隣地区には申し訳ないが。

 2. 年大を来春実施
 とはいえ本来なら隣地区からキャンセル料を請求されるくらい不誠実な対応である。地区行事を一つ立ち上げ、それを旭川で開催するということで埋め合わせるのも一案である。元々当地区は他地区に比べ地区行事が極端に少ないので地区内活性化も期待できるだろう。その際にはホストクラブをどこかに依頼しなければならないが、これも急な話である。さらに年大の今秋開催を例年通り目指すとなると、地区セミナーを含め行事のバランスが悪くなる。そこで年大自体を思い切って来年に繰り上げるというのも一つの考え方である。RCも例年5月開催だったのを今年度から10月に移してきたのでそのバランスも考慮できる。

 3. それでも旭川で行う
 それでも、と言うなら、それは仕方がない。但し、誤った理解をしたまま地区が継続すると隣地区にRACを食われてしまうほど当地区RACはやる気のない、RCにとっても提唱するのが恥ずかしくなるような衰退したRACだらけになるのは予想できる。

 V. おわりに
 去る6月30日、OBとして東京中央RAC30周年記念式典に出席した。ガバナー臨席、また会場は元RI理事が紹介してくれたりと一RACの周年行事にしては意気込みが違う。この地区のRAC3)への入れ込み具合がわかる。
 その深夜は会場を歌舞伎町の居酒屋に陣取り、RACのカウントダウンが行われた。6月末といえばRC年度ではまさに大晦日。0時まではその年度の地区代表が仕切り、地区役員への花束贈呈などがあり、0時を越えたところで新年度の代表に司会が譲られ、地区代表バッジの付け替え、新役員紹介、各クラブの新会長幹事の挨拶などで盛り上がった。電車で30分もあれば全RACが集まれるという地理的優位性がなければこれほど容易に集まれないであろう。その意味で当地区ではとても真似できない行事である。このカウントダウンは近年、関西や中国地方でも行われている。定款などで求められることのない自発的なRACの企画である。おもしろいからやってみよう!という掛け声とそれに呼応するアクターという図式。こうした企画力・行動力が果たして当地区アクターにあるのだろうか。

参考文献

1) 帯広ローターアクトクラブ
2) ローターアクト方針声明
3) 2750地区ローターアクト

[ 2001.7.5 受稿 ]


 * 01-02年度2510地区ローターアクト委員会 District 2510 Rotaract Committee, Hokkaido, Japan
 Key Words : 年次大会,多地区合同事業