Jane Siberry / home


Jane Siberry (1980) No Borders Here (1984) The Speckless Sky (1985)
The Walking (1987) Bound by the Beauty (1989)  
When I Was A Boy (1993) Maria (1995) Teenager (1997)

独断と偏見によるジェーン・シベリー・チャート

以下のチャートの縦軸のプログレは、「アレンジ、作曲が複雑」というのとニアリー・イコールとしておきます。
とりあえずはじめて聴くならば「When I Was A Boy」。このアルバムが、シベリーのなんたるかをバランス良く示してくれていると思います。他、プログレな人なら「The Walking」。ポップの人なら「Jane Siberry (1st)」あたりから入るのが正解かも。

最新情報はオフィシャル・ホームページで。⇒ http://www.sheeba.ca/


Jane Siberry / same ( 9/10)

1980年、当時本国カナダのみで発売されたファースト・アルバム。当時20才そこそこだったと思うが、すでに以後の音楽性の原形は出来上がっている上、ファーストゆえの清冽な輝きもあって、代表作の一つに挙げられる。
彼女にしては当然だが、ボーカルは信じられないくらい上手くて多彩だ。また、彼女自身によるキーボード、シンセ類のセンスも見事。好きな曲は、Macro Polo, The Sky Is So Blue, The Mystery At Ogwen's Farm, Above The Treeline 。曲名を見ただけでも本作特有の清涼感の一端はつかめるのではないだろうか。
今なお新鮮、というかこれからもずっと新鮮な名作。


Jane Siberry / No Borders Here ( 6/10)

ファーストとは一転してロック色の濃いバンド・サウンドを追求した84年のセカンド。力強い作品だ。
例えて言うならボーカルが本格派シンガーにかわったブロンディ。で、さらにギターがアンディー・サマーズに変わった感じ。劇的な展開を見せる7分を超す大曲、Mimi On The Beach が印象的。


Jane Siberry / The Speckless Sky ( 7/10)

85年作。前作に引き続いてバンド・サウンド(メンバーはほぼ同じ)。当然音の傾向も共通している。
1曲目の出来が素晴らしい。ファーストの清涼感とセカンドのエナジーが美しい融合を見せる名曲名演。A面のラスト、大曲の Vlaimir - Vladimir はやはり優れている。(当時の)ダンス・ミュージックを取り入れた曲にはやや古さを感じる。とはいえ、一点に留まらず常に新しい音楽に挑むジェーン・シベリーの姿勢には敬意を表したい。


Jane Siberry / The Walking ( 9/10)

87年作品で、リプリーズ移籍第1弾。10人以上のミュージシャンを適材適所に配した、彼女の作品の中でも最もプログレ〜チェンバー・ロックに接近した作品。とにかく、冒頭の White Tent the Raft がプログレ一直線。この曲が彼女の本来の音楽性かどうかと問われると、否と答えざるを得ないが、これはダクマークラウゼ在籍時ヘンリー・カウの名曲、Beautiful As A Moon に匹敵するほど、練りに練られた強烈な楽曲である。他の曲も良い。
ラストのSEを多用した大作は、やや未消化な面があるものの、1995年の「Maria」で結実する路線の先駆けである。


Jane Siberry / Bound by the Beauty (7/10)

1.Bound by the Beauty
2.Something About Trains
3.Hockey
4.Everything Reminds Me of My Dog
5.Valley
6.Life Is the Red Wagon
7.Half Angel Half Eagle
8.Jalouse
9.Miss Punta Blanca
10.Are We Dancing Now? (Map III)

89年作品。特に言うことがない女性ボーカルの好作品。ジャズカルテット〜クインテットに彼女の変幻自在のボーカルが乗る、といえば聞こえはいいが、一言、地味で済ますことも可能。前後の作品が彼女の作品の中でも有数の傑作だけに、なおさら影が薄い。
そんなわけで、あまり聴かないアルバム。

追記 2003/02/01
When I Was A Boy と Maria のレビューに加筆するにあたって、本作も聴き直してみた。
しかし、残念ながら「彼女にしては凡庸」以上の評価になることはなかった。

その理由は主に2点。

1. 耳に残るメロディの楽曲が少ないこと。
2. 演奏、特にピアニストの演奏にグルーヴ感が乏しいため、彼女特有のリズム表現が上手く伝わってこないこと。

この2点の弱みを、次回作 When I Was A Boy で完全に克服しているのが偉いところである。

本作で名曲と言えるのはBound by the BeautyとHockeyだと思うが、Hockeyでピアノを弾いているのはシベリー自身である。これが効果的に作用しているのは、他のトラックと比べれば一目瞭然である。
”音楽(西洋音楽)の授業の成績”的にみれば、もちろん専任ピアニストの方が上手いのだが、少なくともシベリーの音楽は、テクニックがだけでは活かせない。

また、本作は中期ジョニ・ミッチェルや、フェアグランド・アトラクションのエディ・リーダーを思わせるフォークロックとなっている。シベリーのオリジナルアルバムで、私が他のミュージシャンと代替可能な音楽だと思うのは、本作だけである。


Jane Siberry / When I Was A Boy ( 9/10)

1.Temple
2.Calling All Angels
3.Love Is Everything
4.Sail Across the Water
5.All the Candles in the World
6.Sweet Incarnadine
7.Gospel According to Darkness
8.Angel Stepped Down (And Slowly Looked Around)
9.Vigil (The Sea)
10.Bells
11.At the Beginning of Time
12.Love Is Everything [Harmony Version]

93年の傑作に進む。ブライアン・イーノがプロデュースに参加。シベリーと同じくカナダ出身のK.D.ラングがデュエットで参加。
ブライアン・イーノ・マジック全開の先鋭的な Temple 。K.D.ラングとのデュエットがタイトルそのものの感覚を呼び覚ます Calling All Angels 。天才的な歌唱に酔わされる名バラード、 Love Is Everything 。流麗なメロディーラインが深い Sail Across The Water。冒頭4曲ですでに決まった。個人的にはファーストも甲乙つけがたいと思うが、本作を代表傑作とすることに異論はない。入門編としても最適では。

なお、2曲目のLove Is Everythingは、ハーレイ・ジョエル・オスメント主演の2001年公開映画「ペイ・フォワード」の主題歌に起用された。


Jane Siberry / Maria ( 8/10)

  • Maria [4:25]
  • See the Child [6:24]
  • Honey Bee [4:17]
  • Caravan [7:30]
  • Lovin' Cup [3:39]
  • Begat Begat [6:33]
  • Goodbye Sweet Pumpkinhead [4:35]
  • Would you go? [7:20]
  • Mary had... [1:58]
  • Oh My My [20:15]
  • Piano,Trumpet,Guiar (Jane Siberry),Bass,Drums,Percussion 。基本的にはこのセクステットで録音されている。編成から想像できるように、ジャズ、インプロヴィゼーションを大幅に取り入れた異色作。シベリーは低音部をメインに歌っているが、それは他作品ではさほど聴けないものだ。ややくぐもったボーカルの録音も珍しい。
    聞き物は20分に及ぶ超大作 Oh My My 。Tabla, Sitar, Esraj といった楽器を導入してエスニック、ヒーリング・ミュージック的な展開をみせる。Peter,Paul & Mary で有名な曲、Puff The Masic Dragon を挿入しているのが面白い。


    Jane Siberry / Teenager ( 7/10)

    自身が運営するレーベル、SHEEBA Recordsからの音楽リリース第一弾。

    10代の頃に作曲した楽曲を今の彼女が録音した作品。
    ピアノ、ギター、ボーカルの多重録音と、ほぼ一人で録音している。
    曲の構成はファーストと比べると明らかな質の差があるが、歌詞の素晴らしさは10代ですでに確立されていたことがわかる。自立した女性の自己との対話といった趣。


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    最終更新日 : 2003/03/06.