live.progressive.breakbeat.house
- STS9 と New Deal -
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テクノ〜トランス系 * のジャムバンドで、最も惹かれている音楽ユニットは
Sound Tribe Sector 9 と、New Deal だ。

*ジャムバンドの音楽スタイル分類はジャムバンド問答で一通り
語ったのでご参照願いたい

STS9 は、key, guitar, drums, bass のカルテットが基本フォーマット。
確か今は一人か二人メンバーが増えたはずだが、細かいことはいい。なんたって
公式サイトに「メンバー紹介」や「バイオ」のコーナーがないバンドなんだから。
STS9 はユニット全部ひっくるめて STS9 ということなんだろう。

彼らについては随所で語っているのでここではパス。問答や掲示板の過去ログや
リンク集を参照願いたい。

New Deal は、bass, key, drum&beatbox のトリオが基本フォーマットである。

彼らの公式ホームページのバンド名のロゴには、「live.progressive.breakbeat.house」とある。

(参考図)

ジャムバンド問答の最後に、

ジャムバンドというカテゴリーには様々な音楽スタイルのバンドが含まれているんだけれど、
音楽スタイルにはこだわらずに、方向性を3つに大別する方法もあるんじゃないか。
その3つとは、

1. 伝統的なスタイルのジャムバンド
2. ダンスミュージックの側面を強調した、機能性重視のジャムバンド
3. 新しい音楽を創造するジャムバンド

てなことを書いたわけだが、the New Deal はもちろん 3つ目に属する。

名称はわかりやすけりゃ何だっていいのだが、過去の例にならって、
3つ目の区分は、Progressive Jambands と、問答では書いた。

このテクストのタイトルに出てくる、二つの Progressive Jambands。
どちらもデジタルとアナログ、楽器演奏とコンピューター操作による演奏、
リズム隊とうわもの * が有機的に結合しているユニットではあるが、
両者の音楽性を大雑把に比較してみたい。

* ギター、キーボード、ボーカルなどのリズム隊じゃない楽器。
とはいえ、特にジャムバンドではリズム隊とうわものの境界線があいまい。
ここでは便宜上の分類で書き進んでいく。

the New Deal
リズム隊:タテノリの突進力のあるビート。ミニマルミュージック的展開。時に beatbox 使用。
うわもの:キーボードはメロディの魅力が際立つインプロヴァイザー。ベースがリズムギターの役割を兼ねる

演奏の基本的なラインは、安定リズム隊が担い、変化うわものが演出する。

創造性において、感性(音響感覚)に優れるのが、リズム隊。 知性(構成力)に優れるのが、うわもの

Sound Tribe Sector 9
リズム隊:ヨコノリの滑らかなビート。変幻自在。
うわもの:キーボードは雰囲気重視、ギターはカッティング主体 *

*70年前後のジョン・マクラフリンの影響らしい

演奏の基本的なラインは、安定うわものが担い、変化リズム隊が演出する。

創造性において、感性(音響感覚)に優れるのが、うわもの。 知性(構成力)に優れるのが、リズム隊

まとめると、New Deal は、クラフトワーク以来の伝統的なスタイルのテクノを、
正しくハイブリッド・ジャムに発展させたもの。
STS9 は、90年代の第3次(であってるかな?)テクノレボリューション以後の
テクノを、音響系の流れを汲みつつ、ハイブリッド・ジャムに発展させたもの。

と言えるのではないか。

そんなわけで、特にジャムバンドシーンに惹かれているわけではない、30代〜40代の
ロックファンには、New Deal の方がとっつきやすいと思う。

公式Web サイトのつくりも同様かもしれない。the New Deal のサイトからは、メンバーの
”顔”が見えてくるが、STS 9 はそうではない。
しかし、ぜひ理解しておいて欲しい。(感性ではキャッチできなかったとしても、少なくとも頭では)
New Deal の有り方も素晴らしいが、STS 9 の有り方も素晴らしいこと、を。

逆に90年代のクラブミュージックに親しい30才前後のファンには、STS9 の方が
わかりやすいはずだ。
とはいえ、今の30才前後の世代の人は、オールドスタイルのテクノにも理解を示す
人たちが多いような気がするから、一発で両方とも気に入った、としても何の不思議も
無い。
少なくとも私はそうだった。


最終更新日 : 2002/04/22.