インプレ: Delaynie & Bonnie / the original delaynie & bonnie


曲目
1. Get Ourselves Together
2. Someday
3. Ghetto
4. When The Battle Is Over
5. Dirty Old Man
6. Love Me A Little Bit Longer
7. I Can't Take It Much Longer
8. Do Right Woman
9. Soldiers Of The Cross Spiritual
10. Gift Of Love

参加ミュージシャン
Delaney Brablett / vo.g
Bonnie Bramlett / vo
Leon Russell / key, g
Jerry McGee / g
Bobby Whitlock / key, vo
Carl Radle / b
Jim Keltner / d
Bobby Keys / sax
Jim Price / tp
Rita Coolidge / vo
Jimmie Haskell / strings arrangement tr 3, tr 8

Produced by Delaney Bramlett
Arranged by Delaney Bramlett & Leon Russell

69年に発売された作品。
クレジットでわかる通り、後の”デレク・アンド・ザ・ドミノス”のメンバーや、
リタ・クーリッジ、レオン・ラッセルらが全面協力している。

ちなみに、Delaynie & Bonnie を CD Now や Amazon で検索しても、
ベスト盤と On Tour with Eric Clapton しか出てこない。アメリカでは廃盤か?

そんなわけで、私が持っているCDは日本盤である。
解説は中村とうよう氏。
彼が解説のサブタイトルに「アメリカン・ロックの歴史を飾る永遠の名盤」
とうたっているところで、既に特定の傾向が予測できる。

私は決してとうよう氏のシンパではないのだが、この音楽には一発ではまった。
まぁ近頃は ABB やグレッグ・オールマンのソロを聞いているから
当然かもしれない。

氏の解説序盤の要旨は、

アメリカのロックグループで好きなのは、オールマン・ブラザース、
J・ガイルズ、ザ・バンド、歌ものではデラニー&ボニーとなる。
彼らの共通点は、黒っぽいサウンド。
その上、黒っぽいというだけではなく、黒人音楽の影響が
すっかり消化されて、身についている。だから演奏がリラックス
していて楽しいし、無理を感じさせない。
だから「レイラ」や上記にあげたバンドのよさがわからない人は、
黒人音楽のほんとうの滋味を解していないと言わざるを得ない。

以下当人も認めているように話は飛躍して、

日本人は、「レイラ」のクラプトンよりクリームのクラプトン、
デラボニよりレオン・ラッセルの方が好きらしい。だとすると、
くつろいだ楽しさよりも無理矢理押さえつけるような緊張感に
惹かれるテンション民族の特徴というか短所の表れじゃないか
なんて言いたくなる。

と展開する。

ザ・バンドや「レイラ」が高い評価を得ており、彼らの良さを解する
豊かな耳を持ったリスナーが増えている現在、70年前後に書かれた
とうよう氏の文章は、被害妄想的にも思える。

だが、当時は本当にそうだったのだろうし、現在もそうったセンスを
持ち合わせないリスナーは存在しているのであろう。

また、レオン・ラッセルを”大人気スター”として語っているのも、
多いに時代を感じる。が、当時は本当に時の人だったようだ。

そういえば松平維秋の本「small town talk」にも「スーパースター・
レオン・ラッセル」なるコラムがある。
このコラム名は皮肉なのかな?と思って読んでいたが、実は本当に
”当時のスーパースター”だった模様。

エリック・クラプトンは別格とすれば、ここに挙げたミュージシャンの
うちで現在最もプレスに取り上げられる機会が多いミュージシャンは
ザ・バンド。

その理由を判断するのは難しいが、やはり音楽として最も奥深く、
素晴らしいことが第一にある。

それに付随する事項として、ラスト・ワルツをはじめとして、あの
時代の象徴として語られること。最後の「アイランズ」はちと落ちる
が、基本的には傑作ぞろいであること。
そしてもちろん後の音楽界に与えた影響が大きいこと。
人脈図が広く、何かと取り上げられる機会が多いこと。

アルバムが売れたこと、はレオン・ラッセルも同様(レオンの方が売れた?)
なので、さておくとしても、他にも付随する事項は多くあるだろう。

その後、同じく中村とうようご用達のリンダ・ルイス「ラーク」を
聞き返した。

なるほど、これは黒人音楽のリラックス・サイドを好む氏が絶賛
するタイプの音楽だと得心がいった。
と同時に、「ラーク」への”はまり方”が深まったことも否定でき
ない(苦笑)。

演奏者や録音場所は異なっても、共通するフィーリングを持った
音楽を続けて聞くと、理解が深まったりするものである。


P.S.
私の場合、とうよう氏のライナーがためになったのは、今回が初めて
である。
これは氏のライナーノートの質が低いということではなく、氏が述べて
いる内容を、他の人の文章などすでに読んでいたため、新鮮味が
なかったことに由来している。と、思う。