先島諸島の旅  

“2003年バージョン”

ミノカサゴ(沖縄美ら海水族)

ギランイヌビワ(西表島・豊原)

サンゴアブラギリ(石垣島)

ミナミコメツミガニ(仲間川)

フサナリツルナスビ(竹富島)

サクララン(西表島・船浦)

アカホシカメムシ(竹富島)

ナナホシキンカメムシ(西表島)


《昨年に引き続き今年も出かけました》

 昨年4月に引き続き今年も5月末から6月初めまでの1週間を沖縄本島、西表島で植物や干潟の生物の観察を致しました。
 昨年参加された、干潟生物の権威・浜井さんが今春惜しまれながら亡くなられ、急遽編成した調査団は干潟生物班2名、植物調査班2名の4名の調査団となりました。

 取敢えず初日の5月29日は那覇空港に到着すると直にレンタカーを借り、世界最大級と言われる大回遊水槽が新設された「沖縄美ら海水族館」に直行した。高速道路の両側は沖縄ならではのツバキの仲間・イジュの花盛り、車を降りてゆっくり観察したいところだが約1時間の行程にはドライブインらしきものは1ケ所も無く、まもなく出口の許田ICに着いた。昼食の後、海岸線を20分くらい走ると南国風なヤシや締め殺しの木(ガジュマル)に囲まれた水族館が見えてきた。私にとってはジンベイザメもマンタも見慣れた生き物でさして感慨は無いが、流石、7,500トンもの水圧を支える水槽の板の厚さと、4階まで吹き抜け風に設置された水槽の中をゆったりと遊泳する魚たちには暫し時の経つのを忘れさせてくれた。
 次は海洋博公園内にある「熱帯ドリームセンター」である。入口で受付のお嬢さんに聞いてみるとここでも広島市植物園と同様、ガイドボランティアがいるとの事、早速、案内をお願いしたところ22,3歳のチャーミングなお嬢さんが案内を買って出てくれた。さすが沖縄とあって南国ムードいっぱい。1本1本樹木を紹介されたが我々植物園仲間は殆どの樹木を熟知しているので復習のつもりでガイド解説を聞いた。温暖な恵まれた環境のせいかそれぞれの樹木が広島の植物園とは比べ物にならないほど大きく、そして元気が良い。特にイヌビワの仲間がたくさん植栽展示されていたが葉も実も馬鹿でかく、今までのイメージと大分違っていた。
 植物に少しばかり詳しいせいで、どうしても専門的な質問を彼女に浴びせる結果となり、別れ際に彼女から『今日は、大変勉強になりました』と言われた時は少し申し訳なかったと感じた私たち4人であった。

  石垣から西表への高速船は台風のせいで船浦港便は欠航、でも、旅なれたもので直に大原港の便に切り替える。少々揺れが激しく船内のあちこちで悲鳴が聞こえる。それでも無事予定のコース外の大原港に到着した。何度も訪れたレンタカー店で車を借りるとあの懐かしい南風見田の浜へ出掛ける。道々にはオオバナセンダングサが生茂り、浜ではグンバイヒルガオが我が者顔で海岸を覆い尽くす。アダンの藪の下で珍しいキキョウランに出会えた。本日の宿泊先の住吉までの道中はあちこちで車を止めては植物の観察を続け、仲間川の干潟では2時間近くあのミナミコメツキガニの大行進が観察できた。

 いよいよ、本日は今回の旅のメーン会場となる東海大学沖縄地域研究センターへの訪問の日である。白浜港で待つ事30分、白塗りの軽快な船に乗り込むと台風の余波の荒波を受けながら20分で目指す網取の波頭に到着した。船を下りる時船長が『次の台風が来てるから、迎えに来るのは1週間後になるかも…』と話す。何時もの「成るようになるサ」の思いから全員が下船した。東海大学の如何にも人のよさそうな学生が一人出迎えてくれ荷物を手押し車で運んでくれた。簡単なミーティングの後、早速浜に出て干潟生物と植物の観察である。沖縄の6月は本土の8月の太陽と同じくらいジリジリと膚を刺すが、木陰に入ると5月の清々しさに逆戻りできる。

 ここ網取は昭和43年頃までは、学校も役場もある人口300人の一つの村だったそうである。しかし、道路の無い陸の孤島であり、あの恐ろしい「ハブ」の被害の為に村民全員が石垣島に移住したとの事である。その後、西表が東海大学の研究所を誘致して現在の姿になったとの事であった。ここでは、学生たち8名、そして教員などが寝起きを共にしながら海洋学、生物学などの研究を続けているとのことで、あの素晴らしい海の生物図鑑もこう言う施設があるからこそ…と納得できる。我々、中年組みの4人がお邪魔したにも拘らず気持よく過ごさせて頂いた事を感謝したいと思います。
また、若い学生たちの勉強の成果が日本の環境保全や生物学・地質学の発展に寄与する事を願う次第です。

シーサーのある屋根(竹富島)

ホウオウボク(西表島・仲間川)

アリアケカズラ(沖縄・植物園)

マンゴー(西表島・住吉)

ミルスベリヒユ(西表島・星砂海岸)

オカヤドカリ(西表島・網取)

ソーラシステム(東海大学)

ヤエヤマコクタン(竹富小中学校)

サヨ〜ナラ〜(東海大学)