八重山諸島のひとり旅

   平成13年に初めて八重山諸島での自然観察の旅に出て今年は5年目、いつも日程や計画はあなた任せでいい加減な

  旅でしたが、今年はゆっくり自分のペースで自然を見て歩こうとの思いからひとり旅をしてみました。

 短い1週間の旅の期間に出来るだけ多くの島々を巡り、島ごとの特性を掴み、多くの人たちと友達になれたら…

 そんな思いを抱いて4月5日、広島空港を旅立ちました。

  無精者のわたくし故、図鑑は一切持参せず、頭に叩き込んで行こうと八重山諸島に棲息する植物や海岸生物は3週間を

 費やして殆どマスターした積りでしたが出発が近づくにつれて自信をなくし、結局何冊かの重い図鑑をリュックに入れて

 の旅となりました。

  今回の旅では石垣島、波照間島、黒島、小浜島、西表島の5島を観て回りました。それぞれの島は石垣島から西表島に

 かけて10数キロの距離に点在する島々でありながら、定期便の発着が石垣島を起点とするために毎日石垣島にある

 八重山観光汽船に顔を出し切符を買って、待ち時間の間には昼食の為、荷物を預かって貰っていました。お蔭で、八重山

 観光汽船の窓口の女性とはすっかり顔馴染みになってしまいました。

  今年は本土のサクラも4月になって咲いたように、八重山諸島の春も10日以上遅く、この時期にしては珍しく、デイゴの

 花が満開でした。植物図鑑としてのホームページは沢山ありますので私なりに島の様子を書いてみました。

 

 

大体の位置関係

   1、広島空港〜那覇空港 約1時間50分   *羽田、大阪、福岡などからは石垣空港直行便があります

  2、那覇空港〜石垣空港 約1時間     *この間はツアーの枠が少ない為、3ケ月前には予約が必要です

  3、各島への所要時間            石垣島〜波照間島   60分/ 石垣島〜黒島    30分                                                            石垣島〜小浜島     30分/ 石垣島〜西表島 35分

 

 

(2005年4月5日〜6日・晴れ)

   広島空港を8時過ぎに飛び立ち、早くも正午近くには石垣空港に到着。この地は4回目の訪問なので方向音痴の私でも凡その

 方角や見所は分かる。早速、空港にある日本レンタカーで車を借りて川平湾に向かった。

 宿舎のシーメンズクラブは川平湾に面し、閑静で裏にある庭にはマングローブの林が造られ、さながら小さな植物園のようでした。

とにかく狭い空港です。イスに座るのに一苦労です。早々に搭乗手続きを済ますこと。

今年は春が遅かったせいか、到る所でデイゴの花盛り。鮮やかな赤色が見事でした。

八重山では到る所の塀によじ登って花を咲かすアリアケカズラはキョウチクトウの仲間。

海が好きなのですぐに岬に行きます。御神崎灯台の下ではハマボッス、ハマウドの花盛り。

内地では暖かい海岸でしか見ないシロノセンダングサも、八重山諸島では当たり前。

ボクはキツネノヒマゴと言います。植物に詳しい人でも、大抵そんなのあるの?だって。

ちょっと食べるには早すぎるが、完熟したら甘くて最高のデザート。オオバイヌビワです。

防風林として植えられるトクサバモクマオウ。葉のように見える部分は枝なんです。

家畜の飼料として遥々アフリカから来たナピアグラス。今では害草化して厄介者扱い。

 

(2005年4月6日〜7日・晴れ)

    今回訪れた島の中では石垣から56Kmと一番遠い島です。日本最南端の島とあって多くの観光客やダイビングのお客さん

  が訪れる島です。島の周囲は15Kmとレンタサイクルで充分廻れますし、その方が島の様子がよく分かります。

  宿舎の民宿:星空荘は風呂の設備はありませんが5千円では申し訳ないような夕食が出ます。お勧めの民宿です。

海岸の藪には必ずこのイボタクサギが見られる。長い雄しべと3個づつの花が特徴です。

沖縄では街路樹として植えられるモモタマナ、種子を炒って食べるとピーナツの味。

葉が蓮の葉のように盾状に付くのでハスノハギリと言う。果実はロウ細工のようです。

北緯24度、日本の最南端です。もう1度南に下ると北回帰線があるなんて信じられない。

な〜んだテッポウユリか、なんて言わないで下さい。亜熱帯の隆起珊瑚礁が故郷です。

サトウキビ畑の休耕田ではアワが雑草のように生えていました。泡盛の原料だろうか?

ショウガ科の植物でゲットウと言います。葉に芳香があり、花は夜になると香が漂います。

今頃カキが?いや、カニステルと言う果物でとても珍しいものらしい。今度食べてみよう。

波照間島では道端の到る所にヤギが繋がれています。写真は中学校で飼育中のもの。

 

(2005年4月7日〜8日・晴れ)

    旅に出ると天気のことが一番気になります。嬉しい!!今日も快晴、昨日と打って変わって30度近くになりそうです。黒島は2度目

  ですが前回と違って、ゲットウもゲッキツもまだ咲いていません。黒牛とクジャクの鳴く声は2年前と変わらないようです。

  宿舎の民宿:たなか荘は2年前に建てられたらしく明るく綺麗な造りです。すぐ前の交流館は熱心なガイドさんが案内してくれます。

ヒレザンショウをやっと見つけました。流石に亜熱帯地方ですネ。もう実を付けてます。

南米原産の帰化植物で、良く似たムラサキカッコウアザミもあるが、こちらはカッコウアザミです。

黒島には3000頭近い黒牛がいるとか。あちこちで黒牛とアマサギの共生が見られます。

珊瑚礁のタイドプールでアーサー(ヒトエグサ)採りの元気なオバサン連れに出会いました。

わたくしオソマツ君ではなく、イソマツです。海岸のこんな厳しい場所に生える多年草なのです。

ツルナ科のミルスベリヒユと言います。海岸に生えるツルナ同様食べることが出来ます。

隆起珊瑚礁には真っ白に厚化粧したモクビャッコウが生える。葉は嫌な匂いがする。

海岸の砂浜で、広島地方ならウツボグサと間違えそうな茎が四角なイワダレソウに出会えます。

海岸の岩礁の上にはミツバノコマツナギと並んでシロバナミヤコグサが生えています。

 

(2005年4月8日〜9日・晴れ)

    NHKの朝のドラマ「ちゅらさん」ですっかり有名になったこの島は中心にある大岳(うぶだき)の近くに集落があり、周囲の

  海岸は防風林・防潮林が取り囲みなかなか海岸に出られません。結構、アップダウンがきついのでレンタバイクが便利です。

  宿泊した民宿・みやらは家族的な雰囲気でとても楽しかった。少し泡盛を飲みすぎて、夜中に洗濯物を干したのを覚えていません。

小浜島の中心にある80mくらいの小さな山・大岳(うぶだき)から遥か竹富島が望めます。

やっと見つけました、テリバザンショウです。鋭い針のような棘が主脈に一列に並ぶ。

谷間の樹幹に着生、谷を越えて渡って見えるのでオオタニワタリ(大谷渡)と言うらしい。

独特の実の付き方ですぐにサカキカズラだと分かります。広島のより少し大型でした。

本当にこれがサネカズラなのだろうか。兎に角葉も実もバカデカイので目を疑いました。

黄色と赤のなんとも美しいこの植物はトウワタと言う。秋には綿毛が出て種を飛ばします。

南アメリカ原産の帰化植物、誰が名付けたのかフトボナガボソウ。あちこちで見かけます。

海岸植物の主役の一つモンパノキ。葉はビローロ状の毛が生えてふかふかで気持ちいい。

海岸の砂浜ではこのオオジシバリと少し沖の砂地で咲くハマニガナが棲分けています。

 

(2005年4月9日〜10日・晴れ)

   最も回数多く訪れた島、西表島は大原港に着くと何故かふるさとに帰ってきた様な気がします。早速いつもの宿・竹盛旅館

  車で仲間川を渡るとブーゲンビリアが咲き誇る宿に着く。宿の主人とまた来たよ〜の挨拶の後、宿にあるレンタカーで植物と干潟

  観察の旅に出る。西表島は豊原から白浜まで一本道だから迷うことはない。大きな島なのでレンタカーは必要不可欠です。

捜し求めていたコンロンカも一つ見付けると沢山に咲いてました。結構ありふれた植物です。

このピンポン玉のような実はミフクラギです。これがキョウチクトウの仲間とはネー。

沖縄地方では一年中花や実を付けているギンゴウカン。生まれはメキシコ〜中央アメリカ。

西表熱帯林育種技術園と言う厳しい場所で見つけたサクラツツジ。花は結構優しい感じ。

これぞ本場のサキシマツツジです。この木は小振りでしたが3m位の大木になるそうです。

道路ののり面で見事に咲いていたハナチョウジ。蜜を吸ってみたら結構甘いので驚きました。

八重山諸島ではシャシャンボの事をギーマと言います。花柄が少し長いのが特徴です。

これぞマングローブと言える風景。高那付近の干潟に生えるヤエヤマヒルギの幼木です。

西表島のスナガニは外敵が少ないせいか昼間でもノンビリ日向ぼっこをしています。