- 403 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/16(土)
21:53 ID:???
- シナリオ「使徒、襲来 〜俺をシンジと呼ぶな/しかも断罪系〜」
ついに僕は…いや、俺は帰って来た。
サードインパクト前の第三新東京市へ。
エヴァ2をやりこんだおかげで女のオトしかt…いやあの、使徒の倒し方
もかなり心得た。
これからエヴァに乗るにあたって、女供は言うだろう。
「ああ、無敵のスーパーシンジさま」と。
くくく…。
ショタ向けのベビーフェイスに騙されるがいい!
そんな俺の手記を赤裸々に語りたいと思う。
- 406 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2004/10/17(日)
15:15 ID:???
- 第一話
まずサキエル戦。ミサトがうるさく説明を繰り返すがもちろんとばす。
フッ、無能な作戦部長め。
サキエルはまっすぐ進んで来るから、横、もしくは背後からまわりこめば
簡単に倒せる。
だがあえてそれはしない。真正面からつっこみ、数回しばいたあとでわざと
敵の攻撃をうけ、暴走。
これはね、あとでS2機関を食べるため。そう都合よくはいかないかも
しれないけどさ、一応、ね。
フリーターン。
綾波もアスカもいないし、とりあえずネルフでも行こうかな。
ロンゲに会う。軽く挨拶しておく。
「ああ、青葉さん。仕事がんばってくださいね。青葉さんががんばると
国連軍増えるから、ミサトさんなんかよりよっぽど役に立つんですよ。
影が薄いだなんて思ってませんよ」
と心で思う。
自宅にて年増と飯を食う。ATのためとはいえふたりでカップラーメンをすする
のはむなしい。
就寝前、ペンペンとたわいもない話をした。
下等な鳥類め。お前は以前、苦しんでいる僕を見て、何もしなかった。
お前にもつぐないきれない罪があるんだ!
…なんちゃって、ね。いくら断罪系っていっても、ペンギンにまで罪はないよね。
頭をなでる。気持ちよさそうだ。
- 407 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/17(日)
15:16 ID:???
- >406は僕です。
- 412 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/17(日)
20:15 ID:???
- 第二話
サクッと戦闘を終え、綾波が退院してきたのでとりあえずネルフで会ってみた。
あいかわらず暗い女だ。
あたりさわりのない話をしておく。ジュースをやると存外に喜んでいた。
俺がただ優しくしていると思うなよ、これもATのためだ。
お前なんか親父の人形にすぎないんだ。
次の話で恋愛モードにしてアスカを呼ぶため、何度か綾波を見つめて照れたり
照れなかったりしておいた。
女なんてチョロイ。
途中で親父が現れるとげんきんなもので、綾波は親父に俺のジュースをプレゼント
している。
「裏切ったな! 僕の気持ちを裏切ったな!」
と叫びたいがそういうIMはない。
親父にガンをとばして目をそらしてみたりしたが、こちらのATが下がるばかりだ。
俺は思うんだが、本当にATがパイロットの強さに影響し、人類を救えるかどうかが
決まるのだとしたら、もっと周りは全力で俺の機嫌をとるべきだ。
なぁ、ミサトさんよ? 今朝そっけない返事してくれたよな? あ?
夜、ひとりで飯を食い、ひとりでテレビを見る。
あんな年増とでも、他人と一緒に食べたカップラーメンがなつかしい。
せきをしてもひとり。
第三話
午前中にいきなりアスカ来日。
- 413 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/17(日)
20:25 ID:???
- 第四話
アスカに話しかけてみる。
「なーに小芋!」
こ、小芋だと!
「特別にアスカって呼ばせてあげるわ。ありがたく思いなさい!」
フン、そうしていられるのも今のうちだ。
寝たり起きたりペンペンの機嫌をうかがったりして時間をつぶす。
そのうち学校からアスカが帰って来たので、一緒に飯を食う。
こちらから何度か話しかけてやるが、そっけない返事を返される。毛唐はよくわからん。
夜にでもゆっくり話そうと放っておいたら、アスカは寝てしまっていた。夜8時に就寝
とはどういうことだ。時差ボケか?
- 414 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/17(日)
20:26 ID:???
- ネルフで自販機のメニューが変わっていた。たわむれに絶倫マムシドリンクを服用する。
悶々としてきた。 時刻は夜10時すぎ。性欲が強くなる時刻だ。
自室にて想像力をたくましくする。
そう、これがCERO12でなかったら…
「ねえ、僕のこと好き?」
「もちろんよ」
指をからめる僕。はにかみながら応えるアスカ。
アスカがふと僕の部屋へ入っていく。なんだろう? 僕は後を追う。
暗闇でいきなりアスカが抱きついてきた。
ああ、なんだ、ふたりきりになりたかったのか。
リビングにはペンペンがいるもんね…。
僕は「好きだよ」と何度も囁き、強く抱きしめて僕のベッドへなだれこむ。
ベッドはせまくてきしむけど、贅沢は言ってられない。
スカートに手を入れて、ふとももをなで、震える手で奥へ進む。
「駄目」
とアスカが甘ったるい声で言う。「上から脱がせて」
僕はあわてて制服のリボンをほどく。ブラウスの下にはキャミソールがあって、
その下にピンクのレースのふちどりがあるブラジャーが…。
それから、それから…。
気付くとティッシュが山になっていた。むなしい。
部屋の空気をいれかえてさっさと寝ることにした。
- 417 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/19(火)
21:39 ID:???
- 第五話
学校へ行った。洞木ヒカリのそばかすがどうにも鬱陶しい。
同じ理由でメガネが非常に鬱陶しい。
登校したせいでこいつらと友情が深まってしまったらしく、何度も家に
訪ねてくるが、居留守を使う。
綾波レイ宅を訪問した。
確か引き出しにはブラジャーとパンツがいっぱいにつまっていたと
思うが、何故か確認できず。幻滅。代わりに親父の古い眼鏡を発見する。
眼鏡を握ってみたり、かけてみたりした。頭が痛くなった。そこへ綾波が
帰って来た。
さっそく綾波にクマのぬいぐるみと指輪を渡した。
そう、あの親父も断罪せねばならない。親父の耽溺しているこの人形を
奪うことで。奴が気付いたときには時既に遅し、リリスの心は俺のものという
わけだ。
見つめて照れたりそらしたりそっけなくしながらキスをするという高度な
テクを綾波に披露した。
さあ、忌憚なくズズイと俺に惚れるがいい。さあ! さあ!
そして夜も更け、綾波は眠いようだ。
愛もやや深まったことだし、今日はこのくらいにしておいてやろう。
家に帰るとアスカが風呂に入っていた。
一応風呂の戸に手をかける。無駄とわかりつつ、一緒に入れないか
試してしまうのは男のサガである。
- 418 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/19(火)
22:46 ID:???
- 第六話
さきの戦闘で綾波が死んだ。いや、死んだはずである。
だが、何食わぬ顔で歩いている。俺はおののいた。三人目というやつだ。
前話で築いた綾波との関係は白紙である。零号機は移動速度が速く、初号機
より先に敵と遭遇し、その割に弱いのでさっさとやられてしまうことが多いのだ。
こいつは、駄目だ。使い捨てだ。
いくら関係を築いても徒労に終わる。
朝、起きてリビングへ出ると毛唐女がうつむきがちに歩いていた。
挨拶をしてみると、ATが40前後をさまよっている。
どうやら俺が使徒を倒しまくったのと、朝の体調不良が重なってATが低下して
いるようである。
これは断罪のチャンスだ。
しかりつけてみた。相手は黙っている。
目をそらしたり、否定的な態度をとることで相手のATはガンガン下がり始めた。
小気味がいい。俺を小芋よばわりした報いだ!
俺が気にさわることを言う。
「前から言おうと思ってたけど、飽きっぽいよね。ちがう?」
アスカはさらにうつむく。
「そ、そうかも…。そうかもしれない…」
今にも泣きださんばかりのへこみぶりだ。
お、おい、そこは言い返すところだろ。これじゃあ僕が悪者だ。ギクリとする。
いや、僕もさ、別に怒ってるわけじゃないんだ。
泣かないでよ。弱ったな。コレあげるから。安物だけど…。
ネックレスを与える。喜んでいる。さらに指輪を与える。喜んでいる。
やはり断罪は徐々に行うことにする。
- 420 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/20(水)
09:15 ID:???
- 第七話
いつのまにやら俺のATは異様に高くなっていた。
何のために生きているのか他人に尋ねられた。
次のような台詞が口をついて出た。
「誰かの支えになって生きていけたら、…って思います。す、好きな人とか」
そうか、俺は恋をしていたのか。
どうやら相手は毛唐女のようである。前話でかまいすぎたのがいけなかった。
よりにもよってとんだあばずれを好いてしまった。だが、あばたもえくぼというやつか、
あいつのキンキン声も悪くないと思うようになった。
あの女のことを思うと胸に甘い痛みを覚える。断罪系としてあるまじき失態である。
会話の最中にアスカのことを考えてみると…
「きっと向うも、僕のことが好きなんだ…」
この様子だと自分からアスカに対する愛情は「愛している」レベルだ。
いかん。
落とすつもりが落とされている。
- 421 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/20(水)
09:17 ID:???
- 昔、落第忍者乱太郎のエンディング歌詞に以下のような一節があったのを
思い出す。
♪誘っておくだけ誘っておいてDo Ron Pa!
もしあいつが乗って来たなら冷たく
“Baby,Who Are You?”
煙にまくだけ煙にまいてDo Ron Pa!
Honkyになるまでまで正体見せない
Dance! Dance! Dance!
Shinin' Junk♪
エヴァ2における女の落し方はこの通りである。
誘っておいて冷たくする。
その方が"燃える"からだ。
この戦法にのっとっていたつもりが逆手にとられてしまった。
惚れてしまった俺は負け組なのだ。
夜、メタル将棋を観た。負け組らしく部屋の電気を消し、暗闇に青白い
ブラウン管の光をたよりに観戦した。
最近テレビを見るのが趣味だ。
- 422 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/20(水)
09:34 ID:???
- 第7話 2日目
いかん、このままではいかん。
日々この手記を書き込むときには、次こそあの女を断罪しようと
決意するのだが、アスカの前へ出ると、豆腐のように決意が崩れてゆく。
あれは魔性の女だ。カルメンの女だ。
夜、ミサトさんの部屋を借り、しばし抱き合う。
アスカはよい匂いがする。
危うく勃起しかけるが、なんとかこらえる。
CERO12でなかったらとっくにアンアンいわせてやるところだが、
そうもいかない。歯がゆい。ばりばりと身を掻き毟りたい思いだ。
「あたしのこと、好き…?」
「も、もちろんだよ」
ああ、僕は君が好きだ。
けど駄目だ。僕はただのシンジじゃない、断罪系のシンジなんだ。
「ねえシンジ」と呼ばれて嬉しそうな顔で答えていても、腹の中では
「俺をシンジと呼ぶな、俺の名はKYOUだ」と思わなくちゃ。
つらい。
二度キスをする。
- 423 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/20(水)
20:41 ID:???
- 第八話
恋の終りは唐突だ。
朝起きるとジャージが訪問してきた。しぶしぶあげてやると、俺の家だと
いうのに勝手にテレビを観ている。
昼過ぎ、いつのまにやらジャージはアスカと見つめ合っている。俺の目の前
だというのに、アスカは男に笑いかけ、贈り物を差し出している。
僕にもめったにくれないのに…。
慌てて邪魔をする。
「え、えっとさ、何話してるの?」
「…なんやねん、お前…」
「…何なのよ、アンタ」
非常にぎこちない。
俺の気持ちを知ってか知らずか、アスカはジャージばかり見ている。
「あ、あの、誰を見てるの?」
尋ねると、
「邪魔しないで!」
ぴしゃりとはねのけられた。
酷い。
ショックでATが10近く下がってしまった。
ふ、ふん、誰が妬くもんか。
3食やけ食いをする。
腹がふくれて少し落ち着いたところで、アスカをつかまえ、問いただす。
「トウジのこと、どう思ってるの?」
「…」
アスカはつまらなそうに髪をいじっている。
腹が立って嫌味を言ってしまった。愛情度は急降下し、関係の修復は不可能に近い。
ペンギンよりそっけなくあしらわれる。
- 424 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/20(水)
20:42 ID:???
- ひどい、ひどいよ。
僕はただ、また手をつないだり、一緒に御飯を食べたりしたかっただけなんだ。
自室で一人もがき苦しむ。
「やっぱり僕はダメだ。ダメダメダメダメ駄目人間だ。逆行したくらいでできた
人間になるはずないんだ、冷蔵庫の腐ったレタスの話なんかしててもてる
はずがないんだ!」
アスカを殺して、僕も死のう。
そう決意し、夜中にアスカの部屋へのっそり侵入する。
これで見納めかと思い、アスカの寝顔を眺める。
寝ている姿は愛らしい。
「いつもこうして見つめられるといいんだけど、目が合うと照れてしまって、
うまくいかないんだ…」
寝顔を眺めただけで更に嫌われていた。
…そんなに僕が嫌いなの…?
殺害をあきらめる。
- 425 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/20(水)
21:21 ID:???
- 第八話 2日目
寝て起きてみると気分は晴れており、昨日のどん底ブルースが嘘のようだ。
女にかまけていたせいで、全く断罪できていないことに気付く。
これはいかん。
気持ちを切り替え、ネルフへ向かう。
女には懲りたので、しばらく男を相手にしてみようと思う。
老人にセカンドインパクト以前の話をきき、相槌をうつ。親父と仲良くしてもらうようことづける。
親父にSDATを渡して堕落させてやりたいのだが、どうにも親父を憎む気持ちが大きすぎて
物を渡すまでこぎつけない。しばらく様子をみよう。
ロンゲでないほうのオペレータに参考書を渡す。こいつはどうもヲタク臭がする。
家にはガンプラがあるにちがいない。
- 426 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/20(水)
22:12 ID:???
- 第九話
戦闘は俺の活躍のためにあるようなものだった。
自信を回復する。
朝のドラマを見る。ヨン様だかペー様だかしらんが、純愛ブームらしい。
尻軽毛唐女には縁のない言葉だ。
ハクいスケをひっかけに街へ繰り出す。
大の男が色恋に本気になるのはみっともないものだ。
俺も先日醜態をさらしてしまった。女など穴があればいいというのが俺の持論だが、
ここには赤線ひとつない上、CEROがアレなので、プロセスを楽しむより他ない。
伊吹マヤ嬢に香水袋をプレゼントする。
彼女は基本的に仕事人間なので、自販機前で気長に待つしかない。
ビヤ樽と金髪白衣にもコナをかけておく。
学校終了時刻になると毛唐女がやってきた。何食わぬ顔で俺に話しかけてくる。
「ねえ、気分はどう?」
ふん、馴れ馴れしい。
今さらお前のような小娘の色香に迷うものか。
話をはぐらかすついでに、俺の豪胆な一面を示すため、素手で蜂を叩き潰した話をする。
- 427 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/20(水)
22:24 ID:???
- 第九話 戦闘
ラミエル(四角いやつ)襲来。ネルフに呼び出される。
俺は作戦要項を聞いて驚いた。
正気か?
アスカが飛びぬけて前方に配置され、ポジトロンライフルを持たされている。
綾波がやや前方でシールド、俺は後方でポジトロン・S・ライフルだ。
アスカはATが低く、重い銃器を持たされ、死ぬ確率が高い。
俺は迷った。
ふだんなら、初号機が前方に配置されるまでミサトにごねるのだが、俺の女で
なくなったアスカがどうなろうとしったこっちゃない気もする。
だが、死なれると寝覚めが悪い。
考えた末、俺は作戦の立て直しを要求した。
「これが最善の策なの。行ってらっしゃい」
なぁあああんですとぉおおおおお!!?
俺は慌てて作戦を練る。
赤木リツコのおかげでエヴァの稼働時間は10分に伸びている。武器を捨て、ケーブル
を切って全力疾走すればたどりつけない距離ではない。
勝てるかどうかは別だ。カツカツである。
だが、アスカがラミエルの強力な攻撃を受ければ、量産機戦まで復帰してくるか
どうかわからない。
それは嫌だ。
- 428 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/20(水)
22:25 ID:???
- …ここでへこたれて何がスパシンか。
俺はケーブルを切り、武器を捨てた。
全力でビルを駆け抜け、使徒の射程近くへ。
後方でアスカが迎撃開始した、との通信が入った。アスカを追いつかせるわけにはいかない。
射程内へ入ったとたん、一発くらってしまった。使徒の怪光線で頭がクラクラする。
その後も走り続けたのはただの根性だ。
惚れた女の一人も守れなくて何がスパシンか。
使徒の後ろへ周りこみ、しばく、しばく。
ふと気付くと弐号機が近くへ来ている。
俺は冷や汗をかきながら、犬がしっぽを追うように使徒の尻を追い、とどめはささない。
俺がフィールドを中和しているすきに、アスカがポジトロンライフルを放つ。
十字の炎があがる。
今ごろアスカはかちどきをあげていることだろう。どっと疲れが出て、シートにもたれる。
スパシンは辛い。
第十話
入院中。
誰も来ない。アスカも来ない。
怪我をすると気弱になっていけない。白いカーテンばかりながめている。
少しは僕のことを気にかけてくれているだろうか。
携帯電話で、僕の入院を確かめるくらいは……。
…ないな。
- 429 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/20(水)
22:52 ID:???
- 第十一話
ぼくは、すっかりつかれてしまった。
ATがすごくひくい。
また、ATをあげてもいいんだけど、ぜんぶめんどうくさい。
なにもしたくない。
からだがくさい。
だれかぼくをたすけて。
- 430 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/20(水)
22:52 ID:???
- 第十一話 2日目
世の中甘くはないものである。立ち直るときは己の力に頼るしかない。
チャーリー・ゴートンのふりをしてすねてもキニアン先生はいないのだ。
飯を食い風呂に入る。
何が"人間ドラマを主題にしたゲーム"だ。
主人公が落ち込んでいるときには、女のひとりも添い寝させるのがスジ
ってもんだろう。庵野A.Iを憎む。
- 432 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/21(木)
02:25 ID:???
- >431
実は僕、「ドキッ 碇シンジだらけのスパシン大戦!!」ってスレッド
をのぞいたことがあるだけで、元の小説知らないんです…。
最高だなんて…、え、えへへ…そ、そう?
第十一話 3日目
>431のおだてに乗るがAT特に変化なし。無駄なレスを使う。
せっかくATを整えたというのに、どうやら終焉モードに入ったようである。
定期的な戦闘に備えなくていいと思うとほっとする。
これからは朝8時から夜6時まで、ネルフに入らないように気を配り、
どう終わらせるかに焦点を絞っていこう。
今日は登校した。相変わらず学友がウザい。
- 434 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/21(木)
19:58 ID:???
- 第十一話 4日目
毎晩自室で勉強をするふりをしながら、この手記を書いている。
三十路と毛唐に気付かれぬよう、
「むつかしい問題が多いなぁ…」
などと時々つぶやいてみるのが、見破られないコツだ。
過去を振り返って俺は愕然とした。断罪系を名乗っておきながら
誰一人として満足に断罪していないのだ。
当初の予定では、暗殺を繰り返し銃声を背で聞きながら葉巻をふかす、
そんなニヒルな展開になるはずではなかったか。
思えば全てが狂い始めたのは、オーバー・ザ・レインボウからであった。
そこで出会った赤毛の小娘は、男を誘う肢体であった。
なんとかして洋モノを抱いてみたいという妄執が、亡霊のように俺
につきまとい、さいなむのだ。
終幕にはいくつか候補がある。
@おやじと和解することでゼーレのもくろみを破棄。ゼーレを断罪。
A今からSDATを流行らせ、皆を断罪。
B毛唐一人を断罪。
@は却下。めんどい。
Aは辺りが無人と化すだろう。まぁ、それもいいが充実感に欠ける。
B…。俺をすげなく扱った報いを与えるべきか。
…はて、なぜ俺は断罪などしようと思ったのだろう?
失念してしまった。
次回までに思い出しておこう。
俺はコンピュータの電源を切る。
「わかんないとこは、学校でやろう」
- 435 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/21(木)
20:39 ID:???
- 第十一話 5日目
思い出した。
俺は昔からテレビっ子だった。
断罪系と名乗ったのも、はみだし刑事情熱系にあこがれたからだった。
それはあっちへ置いといて、やはり毛唐を断罪することにした。
俺はまだ毛唐へのこだわりを捨てきれぬらしい。
他人にメッセージをことづけるとき「興味がないと伝えて」「気になる
と伝えて」「好きだと伝えて」のうち、どれが表示されるを確かめることで
己の気持ちを知ることができる。
毛唐へのメッセージは「好きだと伝えて」だった。
我ながら女々しい。笑うなら笑え。
夕方、とりあえず毛唐にちょっかいを出した。
毛唐と話すのは数話ぶりだ。ずっと避けていた。
これ以上嫌われたくなかった。俺に対する評価が下がるのが……いや、
彼女の中の"碇シンジ"が傷つくのが怖い。他人に嫌われるのが怖い。
俺は逆行しても何も成長していないようである。
アスカを見つめ、手をつなぐ。それ以上のことはできそうにない。
彼女のパラメータには全く変化がない。
一緒にいすぎたのだ。
もう、評価をくつがえすのは難しい。
僕はアスカの手を握る。柔らかい。
もう嫌われてしまって、指をからめることも、抱きしめることもでき
なくなったけど、僕は君が好きだ。
ラミエル戦のとき、どうしても死なせたくなかった。
君が生きていればそれで十分だ。
今日はそれきりだった。
- 436 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/22(金)
00:36 ID:???
- 第十一話 6日目
昨日の自分の日記を読み、身悶える。穴があったら入りたい。
俺はあんなことを真顔で言う人間ではない。
それもこれも純愛ブームのせいだ。
韓国ドラマはみんなあんな感じである。
狙いを外角高めに変更して最低プレイに徹することにした。
飯を食わず、トイレにもいかず、ひたすら眠る。
時々誰か部屋に出入りする音が聞こえるが、遠い世界の出来事だ。
俺がずっと眠っている間も、みんなは飯を食ったり恋をしたりして
いる。浮世の不思議である。
- 437 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/22(金)
22:52 ID:???
- 第十一話 7日目
体がかゆい。腹が減った。
空腹でため息がとまらない。憂鬱。
三十路や鳥を無視する。
8日目
寝る。
じっと目をつぶり、すさまじい尿意と戦う。下腹部に鈍痛。
9日目
ネルフへ行き、会う人会う人の言葉を片っ端から疑う。
アスカには会いたくない。今の俺を見せたくない。
- 438 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/22(金)
23:05 ID:???
- 10日目
夕暮れ時、ふと学校を見ると、アスカと眼鏡がふたりきりである。
黒い予感にかられ教室を訪れた。
アスカはもういなかったが、眼鏡に質問する。
「アスカのこと、どう思ってるの?」
眼鏡は「可愛い人だ」と言う。
俺の前でよくもそんなことが言えたものだ。
眼鏡の上からチョキで目潰しを喰らわせてやりたいがそういうIMはない。
ギリギリと歯噛みをする。
月のない夜に気をつけろ。
11日目
特になし。体調不良でいつも眉間に皺をよせている。
心なしか制服が黄ばんできた。
12日目
赤木研究室でロンゲとリツコが抱き合っていた。
ギクリとする。
い、いや、父さんには言いませんよ、ほんと。
見知らぬふりをする。俺も大人になったものだ。
- 439 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/22(金)
23:15 ID:???
- 13日目
僕なんかいてもいなくても、何も変わらないのかもしれない。
14日目
歩くとき常にうつむいている。いつからこうなったのだろう。
15日目
登校すると皆は疎開し、学校が閉鎖されていた。連絡網か何かで知らせてく
れればいいものを。教師の怠惰である。
あの老教師を断罪すべきか。だが、老人をいたぶる趣味はない。
ジャージとメガネが去り、内心嬉しく思っている自分に気付く。
同年代の男にアスカを奪われる心配がなくなったからだ。
そのくせ表面では「これから寂しくなるな…」などとつぶやいてみる。
醜い。あさましい心だ。
16日目
誰も僕に気をとめない。空気のような存在だ。
- 440 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/22(金)
23:23 ID:???
- 20日目
日記をさぼってしまった。
だが誰にも何の支障もないだろう。
第七ケージをとぼとぼと歩く。
餓死寸前の身にこの距離はつらい。視界が黄色い。栄養失調だ。
アンビリカルブリッジから下を見下ろす。この溶液に身を投げれば
溺死できるだろう。
初号機はいつも通りだ。
母さん…。
- 442 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/22(金)
23:42 ID:???
- 21日目
三十路が急に優しくなった。
庵野のさしがねかもしれぬ。
「しゃんとしなさい」
という三十路の言葉に、逆行前の場面が重なる。あの時は
「しっかり生きて、それから死になさい」だったろうか。
あの時は俺がごねたためにすまないことをした。あれを繰り返さない
ために逆行してきたのに、このていたらくだ。
叱りたくもなるだろう。俺はさらにうつむく。
鳥にまで心配される。
俺も堕ちたものだ。
深夜、綾波と会う。
実に久しぶりだった。三人目になってからほとんど会っていなかった。
俺は挨拶にも答えず、鬱々としたオーラをまとっているのに、
綾波は気にせず話しかけてくる。
俺に同情し、眉をひそめて「つらいのね…」という。
IMに「抱きついて大泣き」の表示がある。
甘く、耐えがたい誘惑だった。俺は一瞬色めき立つ。
――この際、綾波でもいいんじゃないか? 俺の中のKYOが言う。
けど、僕は綾波のことなんか…。
――女なんてどれも一緒だ。
駄目だ、駄目だ! 僕はそんなことのために断食したんじゃない!
――ここらで終りにしようや。見ろ、綾波の胸、綾波の…
うるさい!
僕はなんとかうつむいてやりすごした。
ごめん、綾波。
- 443 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/23(土)
00:42 ID:???
- 22日目 〜まごころを君に/さよならスパシン〜
俺は、リビングで鳥の視姦に耐えていた。
最近こいつは俺に色目を使うようになった。仮に俺が応じたとして、
薔薇のうえに獣姦である。おぞけが走る。
アスカが夕飯を食べ終り、立ち上がった。
俺は迷ったが、声をかけた。
「…………。」
言葉が見つからない。力なく話しかける、というやつだ。
「どうしたの?」
アスカは心配してくれた。
その優しさに視界が潤んでくる。
「何か辛いことがあるのなら、言いなさいよ」
そんな風になぐさめてくれた。
僕は、抱きついて大泣きしてしまった。
体裁をつくろう余裕もなくて、泣き声はうわああああん、だ。
- 444 名前:俺をシンジと呼ぶな 投稿日:2004/10/23(土)
00:44 ID:???
- もういやだ。
本当は、スパシンなんてガラじゃないんだ。
悪ぶってもいいことなんてなかったし、
戦闘だって慣れて器用になっただけで…、ほ、本当は童貞だし…。
僕だって皆と仲良くしたい。
アスカにすがって思い切り泣いた。
またアスカの恋人になるためなら、僕、なんだってするよ。
ひそかにそう誓う。
泣き止んで落ち着くと、御飯を食べて、風呂に入った。
ペンペンとたわいもない話をして、アスカにとっておきのHな本を贈る。
ひっぱたかれるかとひやひやしたけど、喜んでくれたみたいだ。
お、女の子も、Hなこと、考えたりするのかな?
そして数日後。僕は、皆に祝福されておめでとうエンドへ。
口からは自然に、「ありがとう」という言葉が出た。
僕はここにいていいんだ!
ただのシンジとして。
終劇
記憶に頼って書いたものなので、後で確認すると話数の間違いが多かった。
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