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ガス民間譲渡に異議あり 平地一郎(公営ガスを守る市民の会幹事) 佐賀市ガス民間譲渡についての市の説明会が、2月9日に開かれるそうである。これに先立って、私は民間譲渡に対する異議を述べておきたい。 「公営ガスを守る佐賀市民の会」が提出した質問書に対する市の回答の内容に、私はまったく納得がいかない。市民の会の質問書は、「なぜ公営ガスを民間譲渡しなければならないのか?」という疑問に尽きよう。それに即して市の回答を要約すれば、公営ガスのままでは経営困難に陥るからだという。困難になる理由は、?熱量変換事業への38億円の投資で赤字を抱え込むこと、?平成15年に予定されるガス事業の自由化に公営では対処できないことの二点が挙げられている。 しかし、前者は理由にならない。なぜなら、市の回答も言うように熱量変換事業後しばらくして黒字に転じ、平成25年度までには赤字はすべて解消されるからである。ほぼ10年で投資額は回収されるのだから、むしろガス局は健全な経営であることを示している。 そこで後者の理由だが、市は、自由化の内容を、複数のガス事業者が同一地域内で競争すると思い込んでいるようである。事態を冷静に考えれば、これは勘違いである。自由化されても、単独の事業者が各家庭に導管を通してガスを供給するという基本は変わらない。このような状態では供給(事業者)側の価格決定力が強いので、一般に料金は上昇する。民間都市ガスが公営よりも値段が高いのはそうした理由による。だからこそ、ガス事業のような分野には規制が必要なのであって、現在の政策も生活に不可欠なガスの安定供給とともにそこに力点がある。 ガス事業の自由化は確かに進行している。一つは、価格の認可制から値下げの場合の届出制への移行である。これに伴い、いくつかの都市ガス会社が昨年わずかばかり値下げしたが、それでも佐賀市ガスよりも依然として高いのである。二つは、大口のガス販売に対する参入の緩和(従来は200万立方メートルを100万立方メートルへ)である。これは工業用ガスのような大容量の需要家向けだが、佐賀市ガスに占める割合はわずか0.2%に過ぎず、しかも今後さらに緩和されていったとしても、その利用者は皆無であろう。実際にも、大工業地帯に限られている。 規制緩和(自由化・民営化)という言葉に市は惑わされているのである。 料金についても同様である。民営化されたらガス料金は下がると市は言うが、この根拠は希薄である。いや間違っている。市の回答は、民間都市ガス業者が、7割近いシェアを占めるプロパンガス業者を市場から排除することによって、経営が良くなり料金は下がると説明している。しかし、地域の市場を我が物にしてきた九州各地の民間都市ガス業者が、現在、なぜ佐賀市ガスよりも値段が高いのかと自問すべきである。価格が経済的にどう決まるのか市は知らないのだと笑われても仕方がないであろう。 その他、公営ガスの売却益の問題など数多くの疑問は何ら解消されていない。木下市長もそう意固地にならず、疑問に耳を傾けてほしい。誰もが佐賀市の将来を心配しているのである。 |