鷺沼ヴァンガートンヒルズ販売延期の理由とされる
“廃棄物出土”の問題を確認するための
「住民・市議・マスコミの現地視察立ち会い」の要請が
事業者によって固く拒否されました。
(2003年5月19日掲載)

 

住民にいっさい連絡をしてこない事業者

◎2003年5月9日(金)、建築事業者は鷺沼ヴァンガートンヒルズの販売(当初は5月17日(土)から第1期販売開始と予定していたもの)を突然延期し、その旨を全国紙の社会面にツキダシ広告を掲出するとともに、公式ホームページ(http://www.saginuma-v.com)のすべての内容を削除して、新聞広告と同じ掲示文のみの内容に差し替えました。("延期"という一時的事情変化だけでホームページの全内容を削除する必要があるのか、ということもいささか理解しがたい疑問点ではあります

◎さらに事業者は、5月12日付で購入検討者に電子メールで「建設現場からゴミ混じりの土が出て、工事進捗に影響が懸念されるため販売を延期した」との連絡を配信し、郵送メールでも告知をしたようです。

◎しかしこの「ゴミが原因」という情報は、事業者は、建築現地の目の前に住む近隣住民に対してはいっさいの連絡を行わず、その後も正式に連絡がなされることはないまま現在に至っています。

◎“販売を延期”しなくてはならないほど“重大な”ゴミが土中から出てきたという話であるにも関わらず、その内容がどういうものであるか、危険はないのか、有害物質の有無の可能性は…などについてもまったく近隣住民に報せることなく、事業者は(売主も施工主も)「自分たちの商売の顧客」に報せたのみ、というのがまず特筆すべき事実のひとつです。

◎この事業者が近隣への配慮をすることなく自分達の営業利益のみを追求しつづける組織体であることが改めて証明された形です。

住民のみならず市議マスコミの現地立入りも頑なに拒否

◎心ある方々からの情報で事態を知った私たち近隣住民は、すぐさま川崎市行政へ連絡をとり、「目の前に住む住民として非常に不安に思っている」「住民代表による現地立ち入りによる現状確認を求める」との旨を行政に要請しました。

◎私たちが要請をした行政部署は、川崎市まちづくり局および環境局公害部水質汚染課。私たちの要請を聞いてくれた行政担当者は、事業者に住民立ち会いの件を申し入れてくれました。が、事業者はこの行政の申し入れを頑なに拒否するという姿勢に出ました。

◎その経緯は次のとおりです。
5月15日(木)に環境局職員が職務として工事現地を視察することが判明したので、この職員に住民立ち会いの要請をした住民代表が現地ゲート前で職員を待っていた。(午前11時頃)
住民代表だけでなく、より公正な立ち入り視察のために、川崎市議会議員新聞記者(全国紙A新聞)も同行して待機していた。
やがて市職員がゲートに到着し、住民立ち入りの件を申し入れたが、事業者はこれを拒否。何度申し入れをしても「それはできない」の一点張り。市会議員の要請にも耳を貸さず、結局、市の職員のみがゲートの中に通された。(住民代表、市会議員、新聞記者はゲート外に置き去り)
ゲートにて新聞記者がゴミの内容や状況をきいても、事業者は「一切答えられない。東急不動産の広報課に問い合わせてくれ」との回答。新聞記者もさすがにあきれかえっていた様子でした。

◎ちなみにこの“事件後”、15日当日の午後に川崎市公害課へすぐ連絡をとり、ゲート内で視察をした職員が見たものについて問い合わせをしたところ「タイヤや配管類、なにかを焼却した焦げたものやビンのかけらなど」との回答を得ました。その電話のやりとりの中で「分散範囲は広いが量は大したことなく販売を延期するほどではない(かも)」「これなら住民に確認してもらって安心させればよいのにと思った」といった感想も耳にしました(あくまでのその時点でのプライベートな=非公式なコメントですが)。

◎にもかかわらず、事業者は頑なに住民を拒絶しつづけています。私有地だから立ち入り拒否は別に違法ではありません。が、建設計画自体がなかば社会問題にもなっている今の状況において、重大な(少なくとも販売を延期せざるをえないような)問題物が住宅地のまん中から掘り出されたという事態です。そうした事態にあっても、あくまでも“現地の公開”を拒む事業者に「なぜそこまでするの?」という疑問を感じずにはいられません。住民や(監督行政以外の)第三者に見せると何か都合の悪いことがあの囲いの中で起きているようにさえ思えてしまいます。

疑問やナゾの多い“ゴミ出土”と“販売延期”問題

◎私たちが直接問い合わせで得た情報とはウラハラに、2003年5月17日付でY新聞田園都市版に掲載された記事では「宮前区のマンション建設現場から大量の廃棄物が見つかった」と記されていました。

◎Y新聞社の担当支局に確認をしたら、この記事は記者が事業者への確認現地の取材をして掲載したものではなく川崎市環境局の発表をもとに記事を書いた」とのこと。電話で応対してくれたY新聞社員は「(新聞は)すべてがすべて現地取材をして記事を書くわけではない。市という公の組織から発表があればそれで記事とするのは極めて通常の取材行為である」という見解を示しました。

◎Y新聞の記事にはさらに、行政は「土壌汚染の有無を調査した上で、廃棄物撤去、建設残土の処分をするように」東急不動産へ要請をした、そして東急不動産は「それで工期が遅れる可能性があるから第1期分の販売を延期した」という内容が記されていました。

ほんとうにそこまでの配慮が必要なほどの「重大なゴミ」なら、私たち近隣住民はほんとうに不安にさらされます。たとえ法律上“視察”の権利などが無いとしても、なんとしてもその「問題のゴミ」を一度でも見せてもらって現状確認をしたいと強く感じていますし、そうした近隣住民の不安解消をまったく行おうとしない事業者に強い疑念を抱きます。そういう姿勢の業者が「地域環境に融和した快適な住空間を売り文句とするマンション」を販売することにも大いなる矛盾があると感じています。

その廃棄物による土壌汚染の危険性について、事情説明会等をまず開催することを強く申し入れる予定です。(前述の通り、事業者から住民へはいまだに連絡ひとつすらしてきていない状況ですので)

◎ちなみに。この“大量廃棄物”が見つかったのは敷地のうち東名高速に面した部分のようですが、第1期販売予定のエリアは、その“ゴミ出土区域”とは異なった市道沿いの部分であり、該当するとおぼしき建物基礎部分は 毎日 毎日 工事が進められています(工事は止められておりません)。

◎私たち住民は毎日工事現場を見ていますが、連日、コンクリートミキサー車が多数出入りしています。まさかゴミをコンクリートで埋め立てるためのものではないでしょう。販売するマンション棟を建てるためのコンクリミキサー車であるに違いありません。

工事がどんどん進められているのに、販売は延期される。私たち近隣住民はこの点を、単純素朴に「ふしぎだな」と思っています。

◎本当にゴミが原因で販売を延期しているのか(=販売を延期するほどの酷いゴミなのか)。あるいはゴミというのは口実で、延期せざるをえない何か他の理由があるのか。ゴミの実体を確認させてもらえない私たち住民には今、何が何だかわからない、というのが正直なところです。



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