皆さんの意見書内容〈全集計〉

2001年12月に、みなさんが川崎市に出してくださった「意見書」は全部で224通にのぼりました。

この内容はすでに建築事業者の手に渡され、今月(2002年1月)末にはそれへの回答ともいえる
「見解書」が公開される予定でした(この見解書は区役所などで縦覧されます)
【最終情報はこちら
建築事業者は、まさに今、やっきになってこの「意見書」への回答を文章化しています。

一方私たちは、この「鷺沼4丁目プロジェクト」に対して、
どのくらいの数の住民の方が、それぞれどのような意見をお持ちになっているのか、
改めて自分たちで確認をし、そのうえで、
皆の気持ちをできるだけひとつにかためて運動をすすめたい
という考えから、その全意見を内容ごとに分類し集計してみました。

この「意見書」は、川崎市の情報公開制度によって請求をし入手しました。
閲覧した意見書はすべて
提出者の住所氏名等が消去され
純粋に意見内容のみが見られるようになっていました。

以下にその結果を記します。厚さ4センチ、400ページ近くの文書の束を急いで集計したものなので
多分におおざっぱなまとめ方になっていますが、ご参考いただければ幸いです。


(1)総論的な意見

住民の皆が容認できるよう、計画を見直せ。 167通
行政、川崎市の良識ある指導を望む。 30通
とにかく反対である。 23通
企業エゴである。 17通
白紙撤回せよ、現状のグラウンドのままでよい。 15通
市で取得するなどし、学校または福祉施設にせよ。 14通
1通に複数あるものも数えているため、合計が224より多くなっています。“反対である”は代案のないものです。白紙撤回を訴えても通らないであろうことを考え計画見直し案が多いのかもしれません。同じく“市で取得し…”という意見も水面下ではもっとあるような気もします。“企業エゴ”では、バブル期の夢を追い続ける大企業の愚挙、不況のため社有地を手っ取り早く現金化したいだけ、イメージダウンといった指摘するご意見もありました。


(2)各論的な意見

児童数の急増による教育の質の低下を指摘。 94通
自動車車両の急増による交通マヒを懸念。 92通
医療機関の絶対的な不足を指摘。 72通
東急田園都市線および鷺沼駅のキャパシティオーバーを指摘。 57通
公開空地への疑問、もしくは違法性を指摘。 48通
設計のやり直しを要求。
(多くは幼稚園と隣接する72号線側の車両出入り口への指摘)
43通
低層化を要求。
(一戸建てから4〜7階まで様々。人により容認できる高さが異なりました)
39通
幼稚園の不足による混乱を指摘。 27通
工事の危険を懸念、工事協定締結を要求。
(特にサレジオ幼稚園児への危険懸念多し。さらに人身事故の責任の所在の明示要求、騒音の激しい工事は夏期休暇中に、など)
22通
電波障害、日照、風害への懸念。 21通
周囲との不調和を指摘。
(これからの時代は周囲の住民との良好な関わりまで視野に入れた建築設計がなされるべきとの意見)
18通
生活権、財産権、ひいては人権の侵害である。
(プライバシー侵害が「受認限度の範囲内」という事業者の説明はおかしい、裁判で争う価値さえある、との意見も)
16通
環境アセスへの疑問点を指摘。
(公告縦覧への苦情、犬蔵地区での計測がなく、説明会の案内もなかったのはなぜだ。行うべきだ)
15通
規模の縮小を要求。
(「100〜200世帯へ」「半分に」など、低層化要求と同じく容認条件は様々)
10通
環境アセス項目調査のやり直しを要求。
(シュミレーション写真への疑問、近接する別のマンション建築計画をアセス条例施行規則70条に基づく複合開発として審議しなおすべきだ、など)
9通
公聴会開催を要求。 5通
ゴミの量の算出、ゴミ置き場の位置再検討を要求。 4通
周辺道路の整備が先決。 4通
災害時への懸念。 4通
規模に見合う数の来客用駐車場を計画せよ。
(10台や20台分では到底不足。路駐対策を完全に徹底せよ)
3通
付近一帯の水圧の低下を懸念。 3通
(川崎市、宮前区の)都市計画マスタープランに沿った計画をせよ。 3通



(3)その他さまざまな意見

商店を誘致せよ。
(歩行者安全と路駐対策のために)ガードレールを設置せよ。
(歩行者安全のために)信号を増設せよ。
工期を短縮せよ。
土曜日は工事を休止せよ。
提供公園の遊具、公衆トイレ、街灯の設置を要求。
建設による資産価値減少分の補填を要求。
温暖化を進行させる建物配置である。
市道12号線に沿って広い緑地帯を計画せよ。
市と協同で開発をせよ。
行政、企業、住民の三者一体で計画を根本的にやりなおすべきだ。
各事業者社長はこの意見書とそれに対する見解書に全て目を通しその旨捺印せよ。
現在土地の登記上の所有者である東急電鉄の見解を示せ。
マイカー禁止、ピアノ禁止、バルコニーからの見下ろし禁止にせよ。
富士山が見えなくなってしまうが、どうしてくれるのか。
近隣で自宅療養する病人の肉体的・精神的苦痛はどうなるのか。
工事中の震動が原クリニックの精密機器に影響し、生命に関わる事故がおこりかねない。
町内会館を設置せよ。
東急コーチの停留所を誘致せよ。
ふるさとを破壊するな。
大型開発は近い将来のスラム化をまねく。
12号線は大型車両進入禁止だが、標識を変えてしまうのか。
工事車両の公開走行実験をせよ。


集計のために目を通していた意見書ですが、どの文面からも皆さんの誠意や地域への愛情があふれており、涙をさそわれるものもありました。見解書で軽くあしらわれることのないようにぬかりなく書かれた、力強いものも少なくありませんでした。

この次の段階として、私たちは最終的に事業者に対して何を条件にしていくか住民の間でのコンセンサスをとる必要があると思われます。計画地からの撤退をも視野に入れるべきなのか、どのくらい規模を縮小すれば容認できるのか、具体的に何階建なら容認できるのか、どんな形なら公開空地と認められるのか等々です。

掲示板の方にもどんどん意見をおよせいただくと同時に、具体案のある方は住民集会など“実際の場”に是非足をお運びください。スケジュールの合わない場合は、どんどんメールやお電話をください。このホームページという場は確かに便利な場ではありますが、ここで出来ることはごく限られています。ホームページだけでは戦略を密に練ることはできませんし、それを実行することもできません。暮らしの中での時間を割き、腹を決めて関わってくださる方がもっともっと増えるとさらに大きな力となります。

多少面倒だったり、自分の生活が犠牲になる場合もあります。が、自分たちの町を守るのに相応の代償は払わなければならないと思います。住みよい環境は手間暇を惜しんではつくれませんし、タダで買うこともできません。知恵も、努力も、そしてお金も必要です。日本有数の大企業と"戦って"いる運動です。住民みんなが気持ちをあわせて、力を結集していかなければ成果は望めません。

この鷺沼での建築計画がまかり通ってしまえば、これを前例として鷺沼の他の場所、宮前区の他の場所、そして川崎市の他の場所で、住民のモラルを破る建築開発がぞくぞく増えていきます(本当に残念なことながら、法律や行政はえてしてそれを容認する方向に流れがちだ、ということが最近はっきりわかりました)。そんな住環境破壊の悪しき前例を作らせないためにも、私たちは負けてはならないと思っています。住民がきちんと声をあげて行動を起こした他県地域では、それを契機にきちんと住民を守る条例が生み出された例もあります。建築業者に、そして川崎の行政に、私たち住民の【意思】を示していかなければならないと思っています。

この町の住環境を愛されている皆さまの、積極的な参加をお願いしたく思います。


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