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(記事全文) 川崎・宮前区のマンション計画 住民反対で審査会紛糾 〜 異例の議案延期に 10月31日に開かれた川崎市の建築審査会で、同市宮前区に予定されているマンションの建築計画を巡り、地元住民らが会場に入って審査延期を訴える騒ぎがあった。市や同会委員らの判断で審査は延期され、閉会後に住民・業者双方の意見を聴く異例の事態となった。同市によると、審査予定の議案が延期になるのはきわめて異例だという。 問題となった議案は、同市宮前区鷺沼4丁目で進んでいる11階建てマンション(高さ約31メートル)の建設計画。東急不動産などが事業者となり、524戸の入居を予定している。 計画に対し、地元住民らは「住宅街の中に11階建ての建物は周辺環境への負荷が大きすぎる」「環境アセスメントでの指摘が計画に反映されていない」などの問題点をあげ、市と話し合いを進めてきた。 10月17日に行われた市と住民との説明会の中で、市側は31日の市建築審査会での審査について「持ち帰って検討する」と発言。しかし、結局審査が行われることになったため住民側が反発。市側に再度の説明を求めたが、双方の意見がまとまらなかったため、この日の騒ぎとなった。 同会の委員らが検討した結果、他の案件を先に審査して審査会をいったん終了し、その後に住民、業者から意見を聴くことが急きょ決まった。 住民側は「環境への配慮が十分ではない」、業者側は「法に従って適正な手続きを進めている」とそれぞれ発言。最終的に会長の金子正史・独協大学法学部教授が「住民と行政、業者の話し合いが必要」とし、市側がこの日の議案から外す形で審査の延期が決定した。 住民組織「鷺沼地域の住環境を守る会」の代表は「本日の手段は決して本意ではない。市側は客観的な視点で適切な指導をして欲しい」。一方、業者側の東急不動産は「準備が整っていると思っていたのに審議されなかったことはたいへん遺憾だ」と話している。 (写真キャプション)閉会後に住民と業者が傍聴席から発言する異例の事態となった川崎市建築審査会=川崎市役所で |

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(記事全文) 川崎市建築審査会 川崎市建築審査会(会長・金子正史独協大学副学長)は31日、川崎市宮前区鷺沼4丁目に建設予定の11階建て大規模マンション「(仮称)鷺沼4丁目プロジェクト」の高さ制限緩和について、市が提出した議案に同意せず結論を先送りした。周囲の低層住宅地の住民による反対運動に配慮した。 市によると、同審査会が議案の判断を延期したのは初めて。 この計画は私立学校跡地に東急不動産などが地上11階建て、約530戸のマンションを建設するというもの。予定地の大半は都市計画法で第1種中高層地域に指定され、川崎市の高度利用規制では高さ15メートル以下、通常は5階建て程度の建物しか建てられない。 しかし、公開空き地を設け、同審査会の同意を得れば高さ制限が31メートルまで緩和される。市まちづくり局は「事業者の計画は法的問題をクリアしている」として高さ制限緩和の議題を提出した。 審査会には、同計画に反対する「鷺沼地域の住環境を守る会」(約110世帯)のメンバーがプラカードを持ち傍聴に訪れた。「低層の第1種住宅専用地域の目の前に11階建てを建てるのは納得できず、風害の問題も解消されていない」と審査を見送るよう迫った。 こうした事態に金子会長らは「議案を提出すると混乱を招く」として審査延期を決めた。市も審議不能として議案を取り下げ、あらためて11月以降の同審査会に提出する予定。市まちづくり局は「さらに住民説明会を開き、事業者にも住民の理解を得るよう働きかける」と話している。(川崎支局・小野明男) |
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