事業者の「違法駐車問題」に関する見識を
市に問うた質問状

『守る会』は、去る2002年63日、
(仮)鷺沼4丁目プロジェクト 供用時の違法駐車の増加に関する影響について、
市行政がどのように考えるのか、問いただす【公開質問状(11)
川崎市長宛へ提出しました。

また、この問題について、同様の質問状を宮前警察署にも提出し、道路交通管轄部署としての
正式見解
を文書で回答いただいていますので、あわせて下記に掲載します。

(11)事業者の「路駐問題」の考え方の是非を市に問いただす【質問状】

(12)事業者の「路駐問題」の考え方に対する、宮前警察署の【回答文】

(13)事業者の「路駐問題」の考え方に対する川崎市長からの【回答文】

この警察および市長からの見解文書を読むと、この事業者がいかに社会常識に反する見地でこのマンション計画を考えているか、知ることができます。

2002年11月時点にいたっても、事業者はこのマンションにおける駐車場の設置条件をなんら改めることなく、「鷺沼4丁目プロジェクトで生じる違法駐車は暗黙の了解事項であり、社会通念上、認められているもの」であり、かつ、「その周辺で生じる(計画地以外での)路上駐車については事業者側に責任はないので関知しない」との姿勢を変えていません。
事業者はこの反社会的な考え方に基づく建築計画をそのまま建築審査にかけて押し通そうとしています。
これは、もはや「このマンション計画が建築基準法にさだめる基準内であるかどうか」といった合法論”だけで容認されるべきことではないことを示す、ひとつの大きな証です。このマンション計画は、やはり“きわめて不当な”計画です。 そのことを示す、以下の文書群をご覧ください。


 

(11)事業者の「路駐問題」の考え方の是非を市に問いただす【質問状】

 平成14年6月3日

川崎市長    阿部孝夫 殿

鷺沼地域の住環境を守る会 代表

(仮)鷺沼4丁目プロジェクト 供用時の違法駐車の増加に関する意見のお伺い

拝啓
 初夏の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。
 さて、既にご案内のこととは存じますが、東急不動産株式会社を中心としたディベロッパーが、鷺沼4丁目の旧サレジオ学院跡地に総戸数535戸(1,700名以上入居)を予定した高層マンション群を建設することを計画しております。現在、アセスメントの審議の最中(注:当時)にあり、それと並行して先日(注:5月18日)、住民主導で事業者による“説明会”が催されました。

 説明会の場におきまして、マンション供用時における来客者用の駐車場の確保、という議題がもちあがりました。事業者側(鎌野哲朗 執行役員住宅事業部長)の説明では、『マンションの居住者用に526台分 (設置率 98%)、来客者用として10台分を確保している』、というものでした。また、『違法駐車を防止する目的から、道路沿い(市道70、71、72号線沿い)に球状の障害物を設ける』とも説明されました。それに対して住民側から以下のような質問がされました。

住民側質問(a)

居住者用の設置率は(本来なら100%を望むが)許容できるとしても、来客者用の設置が10台しかないというのは予定入居戸数(535戸)と比較して、あまりにも非現実的なものである。違法駐車が行われるのは火を見るよりも明らかであるが、その点について見解を伺いたい。

住民側質問(b)

違法駐車が増える上に、球状の障害物が設けられることによってマンション敷地内には停められず、必然的に周辺の住宅地に停めることになる。私たち地域住民にとって大いに迷惑であるし、何より同地域はほとんどすべて駐車禁止区域に指定されている。この点について見解を伺いたい。


これに対し、事業者側(前出の執行役員)の見解は以下のようなものでした。

質問(a)に対する事業者側見解

基本的な見解としては、建設予定地は駅からも徒歩10分圏内と近いため、自動車での来訪は少ないと考えている。また、来客者用の駐車台数の確保についてはピーク時の使用台数を想定して設定したものではない。おそらく正月などには設置台数を超える数の来訪者が自動車で訪れると考えられるが、そのような場合の違法駐車は暗黙の了解事項であり、社会通念上、認められているものとして認識している。

質問(b)に対する事業者側見解

(計画地以外の)路上駐車の場所については事業者側に責任はないので関知しない


つまり事業者側としては違法駐車が為されることを前提として、しかもそれを「暗黙の了解事項」、「社会通念上何ら問題ないの無いもの」として当該マンションを計画しています。また、マンション建設後に居住者がどのような振る舞いを行おうと、「事業者としては関知しない」、とまで宣言しています。こんな無責任で反社会的なことは許されるのでしょうか?必要であればテープで議事を録音しておりますので、提出することも可能です。

当該マンションの他にも、建設予定地の隣には現在建設中のマンションがあります。

ランドシティー鷺沼 (ライオンズ第5の向かいで建設中)
  総戸数 50戸 (うち1戸は管理事務室)、
  駐車場は49台分 (設置率98%)、来客者用1台
サンクタス鷺沼(郵政宿舎の奥に建設中)
  総戸数68戸、駐車場は68台分(設置率100%)、来客者用ゼロ

 上記のマンション計画で増加が予想される(可能性がある)“駐車車両数”についても考慮しなければなりません。そこで以下の点について川崎市の見解をお伺いしたいと思います。回答を是非とも宜しくお願い申し上げます。


質問1.
   事業者側として、すでに違法駐車の発生を認めているマンション建設計画に対して、川崎市としてはどのように対処されるおつもりでしょうか?
質問2.
   どのような場合において違法駐車は「暗黙の了解」「社会通念上認められているもの」として許容されるのでしょうか?
質問3.
   鷺沼4丁目地域の公道において、路上駐車が認められている地域はどこにあるのでしょうか?

以上の質問に関しまして恐縮ですが審議会の進行との兼ね合いの都合上、回答を6月12日までに書面にて頂戴いたしたく、重ねてお願い申し上げます。尚、同様の内容の手紙を宮前警察署、アセスの審議会委員の方々にも提出させていただいておりますことをお含み置きください。

敬具


(12)事業者の「路駐問題」の考え方に対する、宮前警察署の【回答文】

 宮交収第325号
平成14年6月26日

鷺沼地域の住環境を守る会 代表 殿

 宮前警察署長

  平成14年6月21日(金)にご質問のあった件については下記のとおりですので回答します。

1 質問1(=違法駐車の発生を認めているマンション建設計画に対してどうするか)について
マンション建設に伴う各種警察許可につきましては法に基づき厳正に対処いたします。

2 質問2(=違法駐車が「暗黙の了解」「社会通念上認められているもの」と許される場合があるか)について
違法駐車が暗黙の了解、社会通念上認められるものとして許容される場合というのはありません。

3 質問3(=鷺沼4丁目地域の公道において、路上駐車が認められている地域はあるのか)について
鷺沼4丁目地域においてご質問のような公道上で路上駐車が認められる地域はありません

 警察としましては違法駐車の指導・取り締まりを強化しておりますが、この問題は警察の取り締まりだけで解決できるものではありません。住民の皆さまのご協力をいただき「違法駐車はしない、させない、許さない」という地域ぐるみの違法駐車追放運動を推進していただきますようお願い申し上げます。


(13)事業者の「路駐問題」の考え方に対する川崎市長からの【回答文】

 お手紙拝見いたしました。また、御返事が遅れまして、申し訳ありません。
 本市では、20戸以上の共同住宅を建築される場合には、「川崎市住宅・宅地事業調整要綱」により、計画人口および当該敷地の用途地域に応じた駐車場の整備基準を定めており、この基準によって算出される台数以上の駐車場を事業区域内に設けていただくよう指導を行っております。

 しかしながら、本要綱は、駐車場整備の最低基準を示したものですので、今回のような場合は、自主的に基準以上の駐車場を整備し、周辺の良好な住環境の維持に努めていただきたいと考えています。

 次に、違法駐車等についての御質問ですが、交通規制の所管は警察になっておりますので、所轄の宮前警察署に確認したところ、違法駐車で暗黙の了解、社会通念上認められているものとして容認されている場合はなく、鷺沼4丁目地域の公道において、路上駐車が認められている地域はないとのことです。

 市としましても、川崎市交通安全対策協議会などの御協力をいただきながら、違法駐車等を防止する運動を展開しており、違法駐車の防止を訴えています。今後も違法駐車追放キャンペーンなどを実施し、駐車マナーの向上に努めていきたいと思います。

平成14年9月25日

川崎市長 阿部孝夫
受付番号307



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