「日本精工グラウンド」の在り方について
守る会から 川崎市へ公開質問状を出し、
市長から回答を得ました。

 

(1)公開質問状 :2011(H23)年11月9日付

(2) 市長からの回答 :2012(H24)年2月7日付

(3) 市議候補者へのアンケート結果報告 :2011(H23)年2月24日付

 

 

 


(1)公開質問状 :2011(H23)年11月9日付

公開質問状

                        平成23年11月9日

川崎市長
阿部 孝夫 殿

                   「鷺沼地域の住環境を守る会」
                

 川崎市宮前区鷺沼4−4−1に日本精工株式会社が所有している「日本精工鷺沼運動場」に係わることで質問いたします。
 この鷺沼運動場は約33,000平方メートルで、野球場、サッカー場、テニスコートとクラブハウスを有する緑豊かな運動場です。戸建て住宅が広がる閑静な住宅地に取り囲まれた、すり鉢状地の底に位置する形で立地しています。周囲を手入れの行き届いた桜や楠の樹木に囲まれ、近隣住民はこの運動場を眺めるだけで、気持ちよく、心豊かになります。この場は、何ものにも代えがたい近隣住民のオアシスとして大変貴重な存在になっている次第です。

 宮前区は、川崎市の他の区のように多摩川の河川敷に接していることもなく、市民が憩える広い緑地があまりありません。鷺沼プール跡地にできたフットサル場では野球の練習もできませんし、市民に自由に利用できる運動場が是非とも必要であると考えられます。
         
 日本精工運動場は民間企業の所有です。日本精工健保険組合と川崎市とのあいだで、スポ−ツの利用に関する協定書が結ばれていますが、平日のみの利用に限られていますので、あまり利用されていないようです。

 また、災害時にはヘリコプタ−の着陸の承諾が得られているともお聞きしております。しかしながら、東日本大震災の未曾有の被害を見た私たち川崎市民は、安全に避難できる場としての空地が是非必要だと痛感しました。鷺沼3丁目4丁目は戸建て住宅が主で、大地震が発生した場合、家屋の被害はマンション住宅に比べてかなり大きいのではと危惧しています。鷺沼地区の避難所は鷺沼小学校に指定されていますが、鷺沼1丁目から4丁目の人口10,500人に対して、この施設は十分な広さがあるとは言い難いです。そのうえ鷺沼4丁目から学校までは鷺沼町内で最も距離があり、大地震の際にはその道路が倒壊した建物や電信柱などでふさがれている事も考え合わせると、鷺沼小学校まで避難することは大変困難かつ危険ですらあると思われます。仮にたどりつけたとしても、鷺沼小学校の広さでは、すでに避難してきた住民で満杯になり、私たち4丁目からたどり着いた住民が入る余地が残っているか不安です。

 東日本大震災でプレ−トが大きく移動し、そのひずみを解消するため、東海、東南海地震、また首都圏直下型地震が起こる確率が非常に高くなっていることは周知の事実です。川崎市としては大災害に備えて、避難できる場所を十分に確保するべきですし、私たち4丁目の人間は自分たちがより安心して災害に臨める避難対策を切望しております。

 今年4月の地方選挙の際、川崎市市議会宮前区選出の各候補者から、日本精工運動場に対するご意見をいただきました。回答をいただいた議員候補者の皆様全員がこの運動場の地域貢献の重要性を認識していらっしゃいます。
 日本精工運動場は鷺沼周辺の残された貴重な空地であり避難先として適しております。川崎市として、市民の安全確保と福祉のために、この運動場を買い上げもしくは借り上げで獲得いただくことを強くお願いいたします。万一それが実現不可能ならば、せめて市と日本精工社との間で「災害時の近隣住民の避難地として、そして近隣住民がもっと自由に利用できる運動施設として、この場を開放する」といった取り決めをしていただきたくお願いいたします。
この件の可否について是非ともご返答ください。

                                  以上

 

 

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(2)市長からの回答 :2012(H24)年2月7日付

 お手紙拝見いたしました。
  お返事が大変遅くなり、申し訳ありませんでした。
  はじめに、川崎市の公園整備については「川崎市緑の基本計画」に基づき取り組みを進めています。地域における身近な公園の整備にあたっては、小学校区を基本として公園の確保に努めているところですが、市域全体では、身近に歩いていける範囲に公園が設置されていない地区が多く、そうした地域から公園の設置要望が多数寄せられています。
 そのため、全市的なバランスを考慮した上で、身近に歩いていける範囲に公園が無い地域から、優先して公園の整備に努めているところです。

 次に宮前区において市民が自由に利用できる運動場の観点から「日本精工鷺沼運動場」を買い上げ又は借り上げをすることについてですが、企業が保有する体育施設については、社員の福利厚生を目的として設置・使用されているものであり、本市においてこれらの施設を買い上げること又は一括して恒久的に借り上げることは、その設置目的から困難な状況であり、現在これらを買い上げ又は借り上げをする予定はありません。
 ただし、市民の方が身近にスポーツに触れることができる場を確保することは、本市のスポーツ振興において、重要であると考えています。
 本市では企業等の協力を得て、体育施設を当該企業の福利厚生活動等に支障のない範囲で、市民の方に開放していただき、スポーツの場を提供することにより、スポーツ振興を進める企業内体育施設一般利用促進事業を行っていますので、今後とも市民の方への開放に御協力いただく企業等の拡充に努め、市民の方がスポーツに触れる場の提供の拡充を図って参りたいと考えています。

 次に災害時についてですが、御指摘のとおり、大規模なグラウンド等は大規模災害時の避難場所や救援活動の拠点として機能を有することができます。
 日本精工鷺沼運動場については、川崎市地域防災計画において、臨時離着陸場として指定をしています。
 災害時のみの利用を想定しての土地の取得は困難ですが、災害発生時の本グラウンドの一時避難場所としての利用は、先方との協議によるところですので、現在、使用の可否について先方へ確認しているところです。

 次に協定書についてですが、本市では現在「日本精工健康保険組合鷺沼運動場の利用に関する協定書」を締結し、宮前区内在住、在勤又は在学の10名以上の者により構成するスポーツを愛する団体・グループで、宮前区役所に登録し利用証の発行を受けた利用団体が、祝日を除く水〜金曜日(夏期休暇期間:8月14日〜22日、年末年始:12月29日〜1月5日を除く。Aグラウンドについては12月1日〜3月31日までの間グラウンド及び芝の保護のため利用停止)に、野球専用のAグラウンド及び野球、サッカー兼用のBグラウンドを利用することができるようになっています。
 この協定について、平日のみの利用にかぎられているためあまり利用されていないようであるとのことですが、ご存知のとおり当該運動場は日本精工株式会社の所有であることから、あくまでも当該企業の福利厚生活動等に支障のない範囲で市民利用に開放していただいているものであり、その範囲を超えての開放をおねがいすることはできない旨、御理解をお願いいたします。

 また、災害時の近隣住民の避難地としての開放については、現在の協定には含まれていない事項になりますので、別途に日本精工株式会社と協議をする必要がありますが、日本精工株式会社の協力が得られる場合には、個別に新たな協定を締結するよりも、同等の趣旨の制度として総務局危機管理室が所管する「川崎市防災協力事業者登録制度」等がありますので、この制度を活用して当該運動場を一時避難場所として提供していただくことが考えられます。
 この場合、日本精工株式会社の地域防災に対する理解と協力が必要となりますし、当該地区における地域防災の取組は鷺沼町会が地域全体の取組として進めていることからも、本件については地域の総意として鷺沼町会の合意のもとで進めることが重要と考えます。そこで、まずは町内会の皆様の御意見をまとめていただき、その上で改めて一時避難場所としての活用について、地域、企業、行政が連携・協力して検討を進めていくことが必要であると考えます。

 なお当該制度については企業からのボランティアとしての申し出による御協力を基本としており、当該企業の使用に支障のない範囲での対応となることから必ずしも地域の皆様のご要望に添えない場合があることについては、御理解をお願いいたします。

平成24年2月7日

「鷺沼地域の住環境を守る会」様

川崎市長 阿 部 孝 夫

受付連番 110923(手紙番号435)

担当 建設緑政局 緑政部 公園緑地課 
電話 044−200−2390
担当 市民・こども局 市民スポーツ室
電話 044−200−3312
担当 総務局 危機管理室      
電話 044−200−2794
担当 宮前区役所 企画課      
電話 044−856−3170

 

 

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(3)(日本精工グラウンドに関する)市議候補者へのアンケート結果報告 :2011(H23)年2月24日付

鷺沼4丁目と周辺の皆様へ  議員へのアンケート結果をご報告します

 鷺沼4丁目のサレジオ学院跡地に、東急不動産らが11階建てマンションを計画してから早いもので9年が経ちました。その間「鷺沼地域の住環境を守る会」(以下「守る会」)会員約100名による激しい反対運動と景観裁判の結果、中庭状の公開空地を設けることで「高度地区適用除外の特例」を悪用した、この11階建てマンションの計画は破綻しました。

 その跡地を買い戻した「東急電鉄」は総戸数477戸の「ドレッセ鷺沼の杜」というマンションを計画しました。戸数の多さについては不満が残りますが、建物の高さは前面の市道12号線沿いで5階建てに抑えられ、建物の高さも全てに渡って15mに抑えられています。当初490戸の計画でしたが、「守る会」は東急電鉄と数十回に渡って熱心かつ粘り強い交渉を行い、東急電鉄も誠意をもって話し合いに応じました。その結果、前面の市道沿いの最も価値のある部屋13戸が削減され、この市道に沿って幅9.5mの遊歩道状の提供公園が設けられ、さらに高さ8m以上のクスノキを植栽して戸建て住宅地とマンション群を隔離することにもなり、「守る会」として成果を得ることができました。また「守る会」からの交渉によって、鷺沼駅に念願の「北口改札」を開設させることも実現できました。

 このマンションが建てられた以降は、「日本精工グラウンド」がこの鷺沼4丁目エリアに唯一残された貴重な緑の空地となります。この緑地の保存や市民への開放を求める声は多数あります。「守る会」でも川崎市に対して、この緑地を緊急時の市民の避難場所あるいはレクリエーションの場として取得もしくは借上げをするよう要請しましたが、市側からはそのいずれも困難であるとの回答を得ました。日本精工グラウンドを現状のまま保存するよい方法はないか探りたく、「守る会」は宮前区選出の川崎市議会議員および市議立候補予定の方々、12人に、日本精工グラウンドに対する意見や、保存に対して有効な手段は何かを質問したアンケ−トを実施し回答を得ました。来る4月に行われる「統一地方選挙」の投票への参考にしていただければと思い、その全回答をここに掲載します。ご一読いただけると幸いです。

        (回答は原文のまま。敬称は省略しています。回答到着順に掲載しました。)

☆竹田のぶひろ (みんなの党 川崎市議会第2支部(宮前区)支部長)

日本精工株式会社のグラウンドは、現在、宮前区民の方々の生涯スポーツ振興、そして、地域活性化を促していくために、日本精工株式会社の多大なるご配慮により、宮前区民の方々を中心とした団体、グループが利用することができます。有料であり、また、利用日時等の条件はございますが、野球やサッカー等のスポーツを、青空の下で広いグラウンドを用いて存分に楽しめる場所は、そうございません。そうしたグラウンドの大いなる存在価値を、今後とも、より広く多くの方々に認識して頂き、より繁栄させていくためにも、前述しました利用にあたっての条件の緩和に、日本精工株式会社のより一層のご理解とご協力を賜ることが必要と考えております。


☆仲本早苗 (神奈川ネットワーク運動・宮前)                  

宮前区はスポーツができる運動公園が少ないことから、現在の日本精工グランドにその役割を担っていただければ、それが最も望ましいあり方だと考えています。しかし、市内全体での運動公園の整備計画や総合計画との関係からも、簡単な話ではありません。現在の持ち主である日本精工には継続してグランドとして地域に解放していただくとともに、未来に向けて、様々な立場から意見交換できる場をつくります。企業と市民の新しい形のコラボとして、市民との共同運用も視野に入れながら、参加型で構想をまとめ市民の皆さんと提案していきます。


☆浅野文直 (自由民主党 川崎市議会議員)                  

・これまでの愛する「ふるさと」への活動ご苦労様でございます。早速ですが、日本精工グラウンドの貴重性は皆様と同様の意識を共有しております。これを、出来うる限り現在に近い形での緑地空間と残す為には、

(1)法的網掛けをしての規制
(2)地区協定の周辺住民との締結
(3)買い受けての公共財産化

と考えますが、現実的には(3)と考えます。現在も貸与いただく事も出来ますが高価であり市民利用は低いのが実態です。
よって、公共財産化に向けての働きかけを行っていきたいと考えます。


☆添田勝 (民主党)

現地に足を運んだ後、行政と日本精工の双方に見解を確認しました。私はグラウンドが近隣の皆様にとって、貴重な無二の緑であると感じました。それについて行政の見解は「財政面から借上や購入は困難」、日本精工は「社員の福利厚生のみの用途」とのことでした。
今、企業に「社会貢献」が求められる時代故、同社に対してグラウンドが市民にとって「重要な空間」であることをまず認識させることが第一と考えます。その上で日本精工が半永久的に保存すると確約した場合、何らかの特典を講じる必要があります。そうした同社の社会的姿勢を川崎市が大々的にCSR企業として宣伝することや近隣の皆様による同社株購入運動等を行い保全へと繋がればと存じます。


☆織田勝久 (民主党 川崎市議会議員)                            

 鷺沼4丁目の「日本精工グラウンド」については、現状の環境を維持し、さらに市域の公共の活動に供したいとのご意見には強く同意いたします。
 宮前区長と以前から、「日本精工グラウンド」の有効活用について意見交換をおこなってきました。とくに、宮前区には、野球場やサッカー場など、区民が広く利用できる公共施設が不足している、との実感があります。
 まず、区としてあらためて、グラウンド等の公共施設の区内の実態を調査し、市内他区と比較してみようということになりました。とりあえず調査結果を待ちたいと思います。さらに、これも区長との意見交換のなかで、この調査結果を参考にして、あまりにも宮前区にグラウンドなどの公共施設が不足しているようであれば市がグラウンドを「購入」するという選択肢があるかもしれない、との感触をえています。
 また、市財政当局とは、固定資産税を減免の対価として広く市民利用に供すことができないのか、との提案もおこなってきました。これについては、市に前例がないということで提案は凍結状態です。これについても、上記の区の調査結果が大いに参考になると思います。
地域の呼び水として、「公園愛護協会」のような自主グループを組織し、ひらかれた公園利用、管理の受け皿として、市にアッピールしておくことも有効ではないかと思います。


☆矢澤博孝 (自由民主党 川崎市議会議員)                    

 鷺沼駅周辺は、東急電鉄がこれまで市街地整備を行い、都心からもたいへん近く、住宅環境も整った、首都圏でも有数の近郊都市として発展してまいりました。
 また、有馬や野川方面への交通の結節点としても大きな役割を担っています。
 しかし駅前は、人と車の動線が混在していたり、バスベイの不足など、鷺沼の玄関としての駅前広場整備など、大きな課題もあります。
 アンケ−トにもありましたとおり、鷺沼駅周辺は、唯一貴重な緑の空地であり、かつ駅からも近く、大変利用価値の高い土地であります。
したがいまして、まちづくりの視点から言えば、私も、市が取得することを前提に、周辺住民の方々とその利用方法について検討するという、皆様の意見に基本的に賛成ですが、相手があることでもあり、具体的な手段を導き出すのは、大変難しい問題です。


☆石田康博 (自由民主党 川崎市議会議員)                 

 当該グラウンドは、民間の土地とはいいながらも住宅地に囲まれ、宮前区民にとっては重要な空間だと理解しています。川崎市と日本精工健康保険組合との間には、スポ−ツの利用に関する協定書も結ばれ、一定の条件のもと区民利用もされています。
アンケ−トのなかで指摘されているように、用地の取得や借り上げは望むところですが、相手もあることなので、総合的に考えても現状では難しいものと考えます。
  災害時には、川崎市が日本精工からヘリコプタ−の着陸のための承諾書を頂き「飛行場外離着陸場」の指定を受けています。いざという時には、災害時の利用のみならず、近隣の上昇患者の救急搬送にも利用が許可されています。
 そのような視点からもこのグラウンドは、市民の財産と生命を守る重要な場所として、この空間を現状のまま活用できるようにしておくことは、必要だと考えます。


☆石川建二 (共産党 川崎市議会議員)

 日本精工グランドは、街中の貴重な空間です。現在、協定を結んで水曜日から金曜日の平日支障の無い範囲で有料での開放を行っています。民間の健康保険組合の所有であることから、市民利用には制限があることは、仕方が無いことだと思いますが、緊急避難所として協力協定を結ぶなど、所有者の方のご協力をお願いしてゆきたいと思います。また、将来、グランド機能の変更や所有が変わるような検討を行う場合には、川崎市に情報提供を行っていただけるよう、市として申し入れを行うなど、環境の保全に向けた具体的な取り組みを求めてまいりたいと思います。市が購入する場合には、市民から寄付を募るなど市民に支えていただくことも考えられると思います。


☆山田晴彦 (公明党 川崎市市議会議員)

 「日本精工グランド」は、貴会のご指摘通りに鷺沼地区の貴重な緑の資源であり、災害時にはオ−プンスペ−スとしての機能も果たす重要な施設と考えます。また、この地帯は有馬川の水源になっているとも仄聞します。この貴重な空地は、現在も区民のスポ−ツ振興に活用されておりますが、さらに本市は緑地保全地域の指定など検討すべきと考えます。
本市もやがて人口減時代を迎えます。そこで、まちづくりのあり方やゆとり空間の創出などを今後積極的に展開すべきと考えます。


☆平子瀧夫 (公明党 川崎市議会議員)

 日本精工グランドは、都市化が進む宮前区の中でも大変貴重な緑地で、桜の名所でもあります。現状のまま保全されることを願っています。現状、日本精工健保組合と川崎市での間で交わされた、同グランド利用の協定の変更終了の情報は得ておりません。今同グランドの将来の土地利用計画も承知しておりませんので、コメントは差し控えさせていただきます。
 同グランドが現状と同じく利用されることができるよう期待しています。

下記の議員の方々からは、回答をいただけませんでした。(2011年2月28日時点)

▼太田公子(民主党 川崎市議会議員)

 

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