最小介助誘導法とは?

最小介助誘導法を知ってもらうために最小介助誘導法の基本概念、つまり、最小介助誘導法の考え方を紹介します。

1)漸近的正常動作の獲得
脳卒中を中心とした“障害”を受障した場合、多くのセラピストは“正常の獲得”を目指しリハビリテーションの提供を行うが、果たして正常の獲得というものは実現可能なのか?脳には可塑性があるとはいえ、全く持って正常に戻るという事は、ほぼ不可能に近いといえる。
最小介助誘導法では「漸近的(限りなく近づく)正常動作」という、正常に限りなく近い動作の獲得を目標にリハビリテーションの提供を行っていく。

2)限りなく少ない力での誘導
臨床ではどんな動作においても過介助、もしくは無介助(口頭指示等)等の介助量を表現する言葉を使用する場面が見られるが、果たして介助量はどの程度が最も適切なのか。
最小介助誘導法では患者自身が持っている能力を最大限に引き出せることができるように「限りなく少ない介助=誘導」を最適介助量とし、セラピストによる最小限のフォローで患者自身の残存機能を最大限に引き出した上で訓練することを目的とする。方法は流動的であり、手技とは異なる。

3)治療ではない
リハビリテーションとは「治療」なのか?セラピストとは、患者の障害を“治している”のか?
最小介助誘導法ではあくまでも患者自身の能力を引き出すために行うため、患者を治療しているわけではない。つまり、患者を治療しているわけではなく、「患者自身の持っている力を引き出すこと」が最小介助誘導法の考え方である。

4)動作効率化によるQOLの向上
正常動作の最大のメリットは何なのか?
最小介助誘導法において正常動作のメリットとは「効率の良い動作を得る事」だと考える。だからこそ、“正常動作”が困難であっても、“漸近的正常動作”を獲得する事により、動作効率化を図る事を目的とする。身体的なエネルギー消費量が最小限に留められれば、現段階での動作効率の向上、生活範囲の拡大が図れ、その先にはQOLの向上を獲得できると考える。