武士の時代の楽器



(図をクリックすると大きくなる.)


ここでは時代が下って平安末期,武士が登場してから以後の楽器をとりあげる.


まず三十三間堂(国宝,正式の名称は蓮華王院)のマゴラ王の演奏姿から紹介しよう.
三十三間堂は元々は後白河上皇の発願による御所として,平清盛が1164年(長寛2年12月)造営して寄進したという.
そのお堂は1249 (建長元) 年, 市中からの火災により焼失し, 鎌倉期の 1266 (文永3) 年後嵯峨上皇によって再建されたのが現存のもの.

図1a.三十三間堂のマゴラ王.
マゴラ王は二十八部衆のひとり.
楽器を演奏している.


清水寺にもおわす.

図1b.清水寺のマゴラ王.



春日大社の箏を紹介しておこう.


図2a.国宝 蒔絵箏
12世紀初頭製作で,長さ152.0 cm.桐材に蒔絵がしてある.現代のいわゆる琴.

図2b.国宝 蒔絵箏(部分)




図3.銀琴.
弦が銀の糸でできている.純粋の奉納品で,演奏に使われることはなかったろう.

春日神社の だ太鼓は元々は源頼朝の寄進と伝えられている.鼓面の直径 2.22 m で最大.
1905年に岡倉天心らによって大修理がなされた.


図4a.だ太鼓.



図4b.だ太鼓.
巫女の神事.

図4c.だ太鼓の演奏.




室町期のいわゆる『信西古楽図』には昔の楽器を演奏する様子が描かれている.




図5.『信西古楽図』(部分)
種々の伝来品があるが,最古の東京芸大所蔵の巻物の奥書には「三条宮書御室絵 舞銘当今宸筆 宝徳元(1449)年九月日」とあり,巻頭に1755(宝歴5)年滋野井殿蔵本から藤原貞幹が模写した旨が記されてある.
右から,腰鼓(ようこ),揩鼓(かいこ=すりだいこ),掲鼓(かっこ),篳篥(ひちりき),奚婁(けいる),簫(しょう=パンパイプ),箏(そう),横笛,五弦(の琵琶),尺八,(四弦の)琵琶,荅笙(とうしょう),箜篌(くご=ハープ),方磬(ほうきょう)の演奏の様子が描かれている.



図6.国宝「彦根屏風」遊楽図
(江戸時代寛永期)
三味線を楽しんでいる.



(2012年2月)

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[2013年11月追記]

国外では ネパール・カトマンズにあるチベット仏教寺院 (= タンゴ・ゴンャp.カギュ派)
に音楽する仏画がある.





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