5月10日
午後2時から4時半までのワークをしました。我々チャレンジステージのメンバーがオークスに到着すると、交流ホールでは2列に並んだ利用者の方々がいらっしゃいました。とても意気揚々とされている方、少々緊張気味の方、不安が全身から感じ取れる方、一目見ただけですぐに感じ取れました。まずうちのメンバーのT中さんから「12月の公演に向けて頑張っていきましょう!」とあいさつがありました。実はこれが結構怖かったんです。とりあえず参加したとか、何をするのかまだ分からないのに、いきなり公演かよ!とかいう目的がまちまちな中ではある種タブーでありながら、でも演劇って公演のためにやるのが一般的だよなあという両者の矛盾があったからでした。悪い方に進まなければいいんだけど。
まずは自己紹介。そしてアイスブレーキング。拍手回しをしました。そうそう、参加者は20名でした。しかしこれがとっても難しい。このゲームのルールを理解するまでに10分かかりました。最初は拍手、もしくは舌打ちで回していったんですが、10分経過するとみなさんいろんなやり方で回していってくれました。このあたりから笑いも出て来はじめ、雰囲気がとっても良くなってきました。結構気に入っていただいたようで、30分これをやりました。8割の方が車いすで重度の運動障害を持たれているので、拍手回しで輪になると隣の人の様子がなかなか把握できなかったのですが、途中から首を傾けて隣の人の様子を確認されていました。拍手回しで、かなりみなさん声が出るんだなぁと感じたので、ワンボイスにチャレンジ。みなさんは発声練習のつもりだったようで、「あー」「おー」とホールに反響するわするわでした。ここまでやると3時。10分休憩。この時間を利用して、みなさんからの情報を収集。みなさんの休日の午後の過ごし方についてお聞きしましたが、積極的な方は他のサークルにも参加されているようでした。でも、大方はテレビや本を見て過ごすようで、こうやってみんなといろんな話をしたことがないといわれていました。それぞれ持ち味があって、公演をするんだったらそれらがうまく表現できたらいいなと感じました。さて、後半です。後半は、いきなり劇づくり。これはT中さんの要望で、最初から劇づくりに挑戦し、劇の楽しさを出鼻から感じてほしいという気持ちの表れでした。後半は15人の参加でした。3つのグループに分かれてもらい、同じ演目をつくるようにしました。グループに分かれるといった場合、みなさんは自分たちでどのようにされるのか、そして役割分担をされる場合にはどのようにされるのか、そこをこちらも見ておきたかったというのが目的でした。公演を自分たちで作られるという場合、こういった作業も自分たちで行うことになるでしょうし。さて、演目は「桃太郎」。みなさんが知っていらっしゃるものからセレクトしてもらいました。5人一組になっているので、桃太郎、動物たち、オニのキャストをグループ内で決めてもらいました。そしてグループのリーダーにじゃんけんをしてもらい、順番を決めてそれぞれに演じていくわけです。打ち合わせも練習もありません。チャレンジのメンバーがナレーションを担当し、時には進行するナレ、時には場の流れを修復し、流れを新たに作るナレをしました。他のメンバーは即興で、いろいろな役になり、何とか「桃太郎」の演目を進めるサポートをすることにしました。さて、最初のグループです。T中さんがリーダーのグループでした。サポーターの我々も経験が浅いので、滞りなく終わってしまい、それはそれで良かったのですが、みなさんの演技にイエスアンドの精神で臨めたのかはこれからの課題でした。2番目のグループはハプニングが続出し、とてもやりがいがありました。このグループで桃太郎役になった方はちょっと一癖あられるといわれていた方でした。サポーターの私はおばあさん役になって、この桃太郎を何とか鬼退治にとあれこれけしかけていったんですが、「俺は行かん」という事態になり、桃太郎が鬼退治に行かない!!ことになりました。そこで、新しい桃太郎のお話が進んでいきました。おじいさんとおばあさんが鬼退治に行き、桃太郎はお留守番。おまけに鬼ヶ島に行ったらオニは桃太郎とでないと戦わないというではありませんか!?ハプニングからできた面白い話でした。さて最後のグループはとても友好的な方ばかりで、桃太郎一行とオニがとても親密で、「遠いところからよくきてくれた。お茶でも飲んでくだされ」という。オニと桃太郎たちは戦う兆候が見られない。そこでサポーターはオニの仲間になって、手みやげに宝物を持っていってくだされという流れをつくって一見落着。
こんなワークができました。次はいつねと利用者の方々に尋ねられ、とても次が楽しみです。次回は6月14日です。
6月14日
この日はS村さんがファシリをし、僕はサポートに回りました。2度の打ち合わせを行い、かなり慎重に臨みました。アイスブレーキングで拍手回しとプレゼントゲームを前半に、後半は好きなもの嫌いなものでそれぞれ臨みました。参加者は我々4名を入れて13名。前回よりちょっとだけ少なかったですが、僕的にはいいくらいの人数だと感じました。拍手回しは前回やっていることもありスムーズでした。プレゼントゲームでもそうですが、コミュニケーションゲームの場合、僕としては誰かのサポートをするということは考えておらず、あくまで関係をつなぐことを目的としています。だから誰かがうまく発信できなかったからといってその人の手を取ったりしてサポートするのではなく、その人の横に行って次の人との間を潤滑油のようにするということをします。拍手回し、プレゼントゲームではまさに必要な視点でしょう。しかしこのプレゼントゲーム、みなさん言葉を使わずに一生懸命自分なりに身振り手振り表情などでこのプレゼントが何なのかを説明してくれます。言葉を話すより、みんなの輪が少し和やかになった気がしました。
後半は2つのグループに分かれて、自分の好きなもの嫌いなものを理由も併せて述べていきました。みなさんがどんな人なのかとっても分かった気がしました。好きなものにはやっぱり演歌系歌手が多いし、嫌いなものには「臭いもの」が多い。前回の桃太郎も面白かったんですが、今回のそれも自分の気持ちというか雰囲気というかそういうものを表現するのがとってもストレートで面白かったです。チャレンジステージでやっているときとは雰囲気が格段に違い、勉強になりますよ。
7月12日
1時間、笑いと怒りと泣きのワークです。これはすごい。普段自分でもあんまり感情ってきちんと向き合ってないなぁと感じることが多い。だから自分へのワークという意味でもやってみようという気持ちになりました。本当は笑いだけで一つパフォーマンスができるんじゃないかなと思っていましたが、現実はそうは甘くなかった。それができなかったんじゃなくて感情というのは計画されたもので進めることは難しく、とっても即興的だということ、それに気付いていませんでした、僕が。だから、オークスのみなさんはものすごく感情の幅をもっているということを学ばせてもらいました。静かな笑いもあれば腹抱えての笑いもある。とっても静かな怒りの感情があれば、周りの空気を一蹴してしまう泣きがある。みなさんはどんなときにこんな表情を見せるんだろう。セリフのない、とっても素敵なワークでした。言葉を語るまでの、あの時間もいいが、言葉を介さない、あの表情だけでも思い切り魅力がある。ワークが終わって外を見てみたら、外は大雨でした
8月16日
盆休み中ということで利用者の方はほとんど帰省中でした。そんな中集まったのが3名。我々が4名だったので、何か申し訳なかったような感じです。打ち合わせをしていたのですが、7名でのワークは予想外。こういうときにファシリの力が試されるんですよね。40分間はとにかく体と声と気持ちのリラックス。リラックスはただダラーンとすればいいのではなくて次に何をするのかなと興味を持てる心の余裕とでもいうんでしょうかね。ワークショップは休憩時間も立派なワークです。情報やら何やらいっぱい転がっていますし。そういうものを最大限活かしていきます。今回のメインはNさんが「西遊記やろう」といったことから始まり、金閣銀閣という妖怪チームと三蔵法師一行のじゃんけんによる対決演劇になりました。じゃんけんは顔でも足でも手でもどれでもできましたし、「パイナツプル」と移動する遊びもみなさん知っていたので、どんどんアイディアが広がりました。結局妖怪チームが勝利しました。ものすごく満足してもらえたようで、全然計画していなかったことではあったのですが、臨機応変に面白くできたものだと感心してしまいました。次回は僕はお休みします。S村さんが楽しんでくれるようです。
10月11日
クリスマス会まであと2ヶ月。8月から始まったじゃんけん西遊記がどうやら一番素敵なパフォーマンスになりそうです。今回も最後にやってみました。じゃんけんという要素が何よりも分かりやすいし、対戦型ゲーム感覚で劇が進んでいくのも良いみたいです。実習に来ていた学生さんも強引に引き入れてしまってやりました。
話は変わりますが、今回のワークでとても感動したことがありました。片マヒの方が2名いらっしゃいます。マヒの側の手を握っても握り返す力はものすごく弱かったりします。でも今回はみんなで手をつないで「電流」ゲームをしたんです。tなりの人を握りしめて伝え合っていくというものです。これはマヒの方には厳しいかもと思ったのですが、ある方は工夫をされていたんです。両手で両隣の人と手を重ね合う。僕には思いつきませんでした。すごい。写真撮れば良かったなぁ。
11月22日
2時からのワークが我々の到着が遅れて2時半からになってしまった。今回はチャレンジステージのメンバーがほぼ全員参加してくれて8人でオークスに行った。到着すると、オークスの利用者の方が待っていてくれた。この日は北日本で大荒れの天気になるほどで、とても寒い1日だったのだ。それなのに、遅れて到着した我々を暖かく迎えてくれた。ワークはもう手慣れたように進んでいった。先月もやった手をつなぐワークは、前にも増して大きなエネルギーを伝え合ってくれた。利用者の方から「西遊記がやりたい」という要望があった。8月から始めた「じゃんけんで劇を作る〜西遊記〜」である。じゃんけんにはみんなちとうるさい。こだわっている。総勢16名が2つのチームに分かれ、みんなで一斉に「せいの、じゃんけん、ぽい!」という。1回戦は偶然にも勝敗がスムーズに決まったのだが、2回戦はさすがに16名が一斉にじゃんけんをするのだから確率的にも勝敗が決まるケースはまれなのであり、20回くらい「あいこでしょ」をしたのだろう。結局神様が引き分けという判定を下したのでしょうということで、次回に勝負は持ち越しとなった。要は、みんなが楽しめたらそれで良いのである。

12月13日
クリスマス会がありました。元々はこの会でオークスの利用者の方が発表するということが最大の目的だったのですが、これまで半年以上ワークを積み重ねてきて、公演よりも毎月「した」ということにとてつもない意味があると感じました。だから12月のワークをクリスマス会の場で行ったという形の公演になりました。計画し、いざ公演というところまでは、やっぱりしっかりとしたショーケースを作った方が良かったかなぁと迷うことがありましたが、ステージに立って、いつものように遊び、げらげら笑っている様子をみていると、これで良かったんだよなと自分を納得させるものがありました。T中さんも「あれがよか」と言ってくれたし、オークスの利用者やスタッフからも「来月はいつ?」と尋ねられたので、個人的には良い結果を残せました。来年も同じように笑いの絶えないワークが続きますように。
1月11日
2004年もワークショップを続けています。チャレンジステージのメンバーが増えたこともあり、またまた賑やかなワークショップになりました。名前を呼び合う発声練習をしました。別のプログラムを計画していたのですが、T中さんがなかなかトイレから帰ってこなかったので、みんなで呼ぼう!ということになり、あまりにも声を出すことが快感だったので、せっかくだからみんなで自分の名前を大声で呼んでもらおうということにしました。声を出すって気持ちいいですね。今までも発声練習ってやってきたはずなのに、こうやって感じたのは初めてでした。良い声を出そうと意気込んでたのかもしれません。昨日、ぐっと来たことがありました。オークスの利用者の一人が「今年も仲間に入れてくださいね」と自己紹介の時にいわれたときです。「こういう場を待っていました」というようなことを言われて、今日はどういうことをやろうかとプログラムのことに頭が行っていたのですが、続けること自体にものすごい意味があるんだなぁと教えてもらいました。仲間に入れてくださいというセリフは私の方から言うべきセリフですよ。
2月7日
自分自身の体調があまりすぐれず
、肩もみなどのリラクゼーションから始めさせてもらいました。これがとっても良かった。緊張もほぐれて、初登場の「目隠しバスケット」。みんなで協力して目隠しした仲間をうまくバスケットゴールまで誘導します。すごく刺激的でしたよ。
3月6日
 この日は、今年最後の雪が降った日でした。前回と同様スト レッチからゆっくり始めようと思いましたが、あまりにも寒か ったため「おにごっこ」から始めました。動きを出そうと思い 、この内容にしましたが、これがいつの間にか「かくれんぼ」 に変わってしまいます・・・  それが終わり、みなさんにどんなことをしたいか聞いてみる と「椅子とりゲームをしたい」という声が。歌は?歌は「春」 にちなんだ歌にしました。タイミングよく、その時期いくつか 歌の練習をされていたそうでその中から選んで歌っていきまし た。ルールは、車椅子の人がいるため一つ追加。座るかわりに 手で椅子をタッチするとOK。ゲームが始まるとみんなの視線が 真剣。熱い雰囲気でゲームが始まります。歌も知っている歌な ので、みんなの声がホールに響き渡っていました。途中から雪 が降っていることを忘れさせるかのような熱気でいっぱいにな ります。  最後に、これまでやっていた「ジャンケンゲーム」と「椅子 とりゲーム」をミックスして、ゲームを行います。2つのチー ムに別れ、その間に椅子を円に並べ、多く座ったチームが勝ち というゲームです。ルールは、簡単であるためスムーズに進行 しました。 今回のワークにチャレンジステージのメンバーの中に大学生のK くんがいましたが、3月末、就職のため佐賀を離れます。彼に とって、ここでのワークはとりあえず最後になりました。(も しかしたらいつか広島から来てくれるかもしれない!)この時 は、風邪で体調が悪いにもかかわらず参加してくれています。 どうもありがとう!
4月10日
何よりも笑顔が良かった。強く感じたワークでした。全部で11名。先月も「わたしあなた」をやったようですが、実際に中に入ってやってみると、ものすごく楽しい。「あなた」を探す目が素敵でした。

ワークショップ紀行@オークス