ステレオ写真10
プリズムフィルターを使った接写B(応用編1)
クローズアップレンズを意識しないケース
OLYMPUS L-10・
Canon PowerShot Pro90IS
クローズアップレンズとプリズムフィルターを使う接写には、前述のプリズムフィルターを使った接写と同じ要領で行う方法と、クローズアップレンズを使う場合にのみ可能になる方法とがある。ここではまず前者の例を説明する。
標準レンズ+テレプラスの構成はステレオ写真4で取り上げたが、通常標準レンズの最短撮影距離は50cm前後であるので、それ以上に接近して撮りたい場合にはクローズアップレンズを加えればよい。キヤノンFTbにテレプラスMC4とFL50、2セクションとクローズアップレンズ(No.3)を取り付けたものを写真10−1に示した。これで撮影距離は30cm前後になる。
写真10−1 Canon FTb+Kenko MC4+FL50+2セクションにクローズアップレンズNo.3を取り付けた
実際に撮影したものを写真10−2に示す。撮影距離が短いため撮影倍率は大きくなる。トーインが強めの傾向はそのままである。

写真10−2 2セクションとクローズアップレンズ(No.3)を使って撮影(F16=F32相当, ISO200)
写真10−3はトリミングして整えた左右像である。やや幅が狭く細長い画になるが単焦点レンズなので調整はできずやむをえない。
写真10−3 トリミングして並べた二枚の写真(平行法の配置)
2セクションをバリミラージュに換えて撮影したものが写真10−4である。

写真10−4 バリミラージュとクローズアップレンズ(No.3)を使って撮影(F16=F32相当, ISO200)
トリミングしたものが写真10−5であるが、2セクションの場合(写真10−3)と横幅はほとんど変わらない。トーインが大きく第3の像はトリミングでカットする位置にあるため、この場合には欠点にはならないようである。
写真10−5 トリミングして並べた二枚の写真(平行法の配置)
ステレオ写真5で取り上げたオートフォーカスカメラは、それぞれそこで紹介した専用の治具を使用すればよい。ここではOLYMPUS L-10を例に挙げて説明する。
OLYMPUS L-10に治具を取り付け、さらに2セクションとクローズアップレンズ(No3)を加えたものを写真10−6に示した。撮影もステレオ写真5で説明したのと同様の手順である。
写真10−6 治具を取り付けたOLYMPUS L-10、治具には2セクションとクローズアップレンズ(No2)をセットした
この構成で撮影した例を写真10−7に示した。プログラムAEで撮影したためオーバーラップがやや大きい。L-10には絞り優先AEのモードがあるので、そちらを使った方が良かった。

写真10−7 2セクションとクローズアップレンズ(No.3)を使って撮影(L-10, プログラムAE, ISO200)
トリミングしたものが写真10−8である。L-10は最短撮影距離がやや長いのでクローズアップレンズの効果は大きく、使用しない時に比較した倍率の増加は顕著になる。
写真10−8 トリミングして並べた二枚の写真(平行法の配置)
さらにバリミラージュを使った撮影例を写真10−9に示す。プログラムAEなので第3の像も大きめである。

写真10−9 バリミラージュとクローズアップレンズ(No.3)を使って撮影(L-10, プログラムAE, ISO200)
トリミングしたものが図10−10であるが、第3の像が大きい分トリミングロスが大きくなる。
写真10−10 トリミングして並べた二枚の写真(平行法の配置)
ここではL-10を例にとり説明したが、SAMURAI X4.0やSAMURAI Z2でも同じ方法で撮影することができる。
ステレオ写真6で取り上げたデジタルカメラPowerShot Pro90ISの場合、最短撮影距離が短いズーム位置を使う2セクションやバリミラージュの撮影ではクローズアップレンズを使う必要はない。ただバリミラージュ(1/2)を使用する際には焦点距離が長くなり、最短撮影距離も長くなるのでクローズアップレンズが必要になる。
PowerShot Pro90ISにバリミラージュ(1/2)とクローズアップレンズ(No3)を取り付けたものを写真10−11に示す。
写真10−11 Canon PowerShot Pro90ISにバリミラージュ(1/2)とクローズアップレンズ(No3)を取り付けた
撮影例を写真10−12に掲げる。繰り返すようであるがデジタルカメラではオーバーラップが少ない、きれいな写真が撮れる。この方法はデジタルカメラに向いているようである。

写真10−12 バリミラージュ(1/2)とクローズアップレンズ(No3)を使って撮影(PowerShot Pro90IS, F8)
トリミングして左右像を作ったものが写真10−13である。トリミングロスも少ない。
写真10−13 トリミングして並べた二枚の写真(平行法の配置)
標準レンズ+テレプラス・
OLYMPUS L-10・
Canon PowerShot Pro90IS