ピンホールカメラ7
汎用ピンホールカメラ(大)
様々な実験に使えるカメラ2
図面と製作の実際・
撮影例
多眼ピンホールカメラとモノ−ステレオピンホールカメラ(印画紙)で使用した汎用ピンホールカメラの製作について説明する。このカメラは汎用ピンホールカメラ(小)を大きくして、六切印画紙を使用できるようにしたもので、同様にピンホールやフィルムホルダーを変えて様々な実験に使うことができる。下に単一のピンホールを使う形態でのカメラの外観を示す。

写真11−1 製作した汎用ピンホールカメラ(単一ピンホール使用の形態)
写真11−2左のように側板を外すと、ピンホールのある前蓋とフィルムホルダーが外せる状態になり、これらを取り除くと同右のように本体の骨格が残る。サイズが大きくなったため、補強のために部材を一つ追加してあるが、それ以外は(小)と同じである。
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| 側板をはずす |
前蓋とフィルムホルダーをはずす |
写真11−2 側板、前蓋とフィルムホルダーを外した状態
フィルムホルダーもサイズが大きいだけで、(小)と全く同じ構造である(写真11−3)。
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| フィルムホルダー外観 |
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| 蓋を外した状態 |
フィルム押さえ他全て外した状態 |
写真11−3 カビネサイズ用フィルムホルダーの外観と分解写真
単一ピンホールの前蓋を写真11−4に示すが、これも(小)のサイズ違いである。
写真11−4 単一のピンホールを持つ前蓋の表(左)と裏(右)
多眼ピンホールカメラで使用した前蓋(ピンホールパネル)を写真11−5に示した。等間隔に並べた複数のピンホールと裏に取り付けるマスクから成る。
写真11−5 多眼ピンホールカメラで使用した前蓋(ピンホールパネル)
表(左上)、裏(右上)、分解した様子(下)
さらにモノ−ステレオピンホールカメラ(印画紙)で使用した前蓋(ピンホールパネル)を写真11−6に示した。そのままではかなりの超広角になるため、暗箱を前に突き出して投影距離を伸ばし、三つのピンホールとマスクを取り付けた。
写真11−6 モノ−ステレオピンホールカメラ(印画紙)で使用した前蓋(ピンホールパネル)
表(左上)、裏(右上)、分解した様子(下)
実際にこれらのピンホールパネルを付けた様子を写真11−7に示した。
写真11−7 汎用カメラを利用した多眼ピンホールカメラ(左)とモノ−ステレオピンホールカメラ(印画紙)(右)
単一ピンホールの前蓋を付けたカメラの斜視図を示す。

図11−1 製作する汎用ピンホールカメラ(単一ピンホールの前蓋を付けた状態)
本体から側板、前蓋、フィルムホルダーを外した様子を図11−2に示した。以下それぞれについて説明する。

図11−2 カメラを本体、側板、前蓋、フィルムホルダーに分けた様子
2−1.本体
本体は下図のようにA〜Dの部材からなる。材料は厚さ4mmのMDF(東急ハンズで購入)で、接着には木工用ボンドを使用する。
図11−3 本体の分解図
部材A, A', B, C, Dの図面を図11−4に示す。図中の数字の単位は全てmmである。これまでと同様に数字のアンダーラインは若干小さめ、アッパーラインは大きめを意味する。
| A |
A' |
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B

| C(Dは鏡面対称) |
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図11−4 部材A, A', B, C, Dの図面
2−2.側板
側板は図面を以下に示すように、三枚のMDF板を貼り付けて作る。
図11−5 側板の図面
2−3.フィルムホルダー
フィルムホルダーから側面を塞ぐ部材E, Fと蓋Gを外した様子を下図に示した。
図11−6 フィルムホルダーを構成する部材
部材E, Fを外すとフィルム押さえを引き出すことが出来る(図11−7)。印画紙はフィルム押さえとともに側面から挿入し、部材E, Fで側面を塞いでから蓋を反対側の側面から入れてセット完了となる。もちろんこの作業は暗室かダークバック中で行う。
図11−7 ホルダー本体とフィルム押さえ
ホルダー本体の分解図を図11−8に示した。材料は全て4mm厚のMDFである。
図11−8 ホルダー本体の分解図
さらに部材E, F, Gの図面を図11−9に示す。いずれも側面から挿入するものであるが、蓋Gは使用時にスライドさせてシャッター代わりにも使うため、やや薄目のシナ合板(4mm)で作成して動かし易くした。他方E, Fは簡単に外れないよう4mm厚のMDFで作る。


図11−9 部材E, F, Gの図面
2−4.前蓋
単一ピンホールの前蓋の図面を図11−10に示す。前蓋自体は4mm厚であるが、かなりの超広角カメラになるため、ケラレを生じないように、ピンホールは厚さ2.5mmのMDFに取り付けてから前蓋に接着した。

図11−10 単一のピンホールを有する前蓋の図面
次に多眼ピンホールカメラで使用するピンホールパネルの図面を図11−11に示した。表には複数のピンホールを同時に開閉するシャッターを付け、裏には角材を挟んでマスクを取り付ける。
図11−11 多眼ピンホールカメラ用ピンホールパネル 表(左)と裏(右)
各部材の図面を図11−12に掲げるが、パネルの裏には9mmの角材を仕切るように貼り付け、これにマスクをネジ止めする。なおマスクに開ける穴のサイズはおおよその値で、実際には試写しつつカットアンドトライで調整した。
図11−12 多眼ピンホールカメラ用ピンホールパネルのパネル(左)とマスク(右)
パネル前面に取り付けるシャッターを図11−13に示した。一列に並んだ複数のピンホールを同時に開閉するもので、厚さ1mのミューズボードで作成する。


図11−13 ピンホールパネルに付けるシャッターの図面
更にモノ−ステレオピンホールカメラ(印画紙)で使用するピンホールパネルの図面を図11−14に示した。

図11−14 モノ−ステレオピンホールカメラ(印画紙)用ピンホールパネル
分解図を図11−15に掲げるが、ピンホールの後には15mmの角材を挟んでマスクを取り付ける。マスクの穴は最初小さめに開けて、試写しつつ広げて調整した。
図11−15 モノ−ステレオピンホールカメラ(印画紙)用ピンホールパネルの分解図
右は裏から見たピンホールとマスクの周辺
シャッターは図11−16に示したものをそれぞれのピンホールに取り付けた。

図11−16 シャッターの図面
単一のピンホールで撮影した例を写真11−8に掲げた。35mmフィルム換算で14mmの超広角になる。多眼ピンホールカメラとモノ−ステレオピンホールカメラ(印画紙)の撮影例はそれぞれを参照されたい。

写真11−8 単一ピンホールでの撮影例 露出5分, ゲッコーVR2(六切), D-76 1:3希釈 現像
概要・
図面と製作の実際