※本作品は登場人物の個人名以外は実話です
***** 絆(きずな)
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まえがき
今から数年前の夏、僕の人生にとって忘れられない、決して忘れてはいけない事件が起きた。
今まであまり人に詳しく話したことはない。
それに、思い出すと感情が激しく揺さぶられ、理性が保てなくなりそうなので、なるたけ記憶の隅に追いやってきた。
けど、あの時の気持ちがこのまま時間とともに風化してしまうのは、何としても避けなければならない。
なぜなら、あの衝撃的な事件は、間違いなく僕と妻、そして妻の家族(義父、義母、義妹)の絆を深める貴重な体験だったし、
その記憶は、「自分の生きる意味」や「家族がひとつでいる意味」を確信させるものだったから・・・