2013年、私たち夫婦は、バングラデシュ東南部にあるコックスバザール近郊にある子ども福祉施設(Jagat-Jyoti Children Welfare Home)を
訪れ、無給で孤児たちの養育に尽力する所長と付属小学校長の姿に深い感銘を受けま
した。私たち夫婦は、孤児たちの学びを支援したいとの思いから、友人や知人にリコ
ーダー(笛)の提供を呼びかけ、集まった70本を翌2014年3月に現地に出向いて贈呈
しました。
リコーダーを手にして好奇心や喜びをあらわにする子どもたちを目の当たりにして
「感動」で胸が熱くなりました。
この福祉施設の付属小学校を去る時、子どもたちは歌や踊りを披露して謝意を表し
てくれました。それは、どれも見事な出来栄えでした。その教育のレベルの高さに、
これまた、感動しました。学ぶ機会に恵まれなかった子どもたちは、この福祉施設に
入所したことで「学ぶ喜び」を体験できたのです。そして、学ぶ喜びに満ちた子ども
たちは自信を実感し、人としての誇りを高めていっているようです。改めて、「教育
の力はすばらしい」と、思いました。
詳細はコチラ
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バングラデシュ再訪の旅
(リコーダー贈呈の記録)
[ バングラデシュの義務教育の現状 ]
バングラデシュの教育制度は、小学校5年、中等学校5年、高校2年の5-5-2制に
なっています。このうち、義務教育は、1990年から始また小学校の5年だけです。
義務教育は、2014年時点で、まだ24年しか経っていません。
義務教育の就学率は、2000年には95%に達し、識字率も徐々に上昇してきています
が、全体の56%もの児童が中等学校に進む前に退学しています。また、授業や教育環
境の質が低いため、学習の修了率や児童の学力は極めて低いといわれています。
地方の状況は、さらに厳しく、学校の数は少なく、遠方で、子どもたちは生計を助
けるために働かなければなりません。都市部と地方とでは、識字率の差が30%もあり
ます。また、少女たちは、文化的慣習や早期結婚により、潜在的能力を伸ばす教育の
機会さえ失っているのです。
これらの結果、15歳以上(成人)の識字率は、56.8%にすぎません(Human
Development Report:2011年 )。
[ 小学校ではなく 中等学校を建設 ]
バングラデシュは、貧しい国です。学ぶ機会に恵まれない子どもたちは、まだまだ
多くいます。私たち夫婦は、ここバングラデシュに学校を建設することを、遂に決断
しました。
当初、私たち夫婦は、バングラデシュの義務教育の裾野を広くしようと、小学校の
建設を考えていました。現地の有力者たちに相談すると、「中等学校の設置数は圧倒
的に少なく、小学校を終えても遠くの中等学校へ行かざるを得ず、その交通費や下宿
代が家計をかなり圧迫するので中等学校への進学者は減り、この結果、大学進学者は
さらに少数になる。近くに中等学校ができると、その進学者は増えて大学進学への道
が広がる。バングラデシュの国づくり・人づくりのためにも、中等学校の建設を望み
たい。
小学校については、義務教育となったので、政府は、今後もその建設に力を入れる
はずだ。また、各国からの小学校建設・寄贈の申し出は比較的多い。問題は、いかに
中等学校の充実を図るかだ。」とのことでした。
私たち夫婦は、現地の要望に応じて、小学校ではなく中等学校を建設することに
しました。
[ 中等学校名・校旗の決定 ]
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私たち夫婦は、現地の有力者たちと協議して、校名を「日本バングラデシュ友
好 ジョブラ・ウメシュ中等学校」
(Japan-Bangladesh Friendship Jobra Umesh Secondary school)
としました。ジョブラは中等学校を建設する村の名前で、ウメシュは建設用地の提供
者の名前です。
また、校旗も決定しました。校旗の左半分は日本の国旗を、右半分はバングラデ
シュの国旗を、左右にまたがる上部の青色は両国につながる空を、それぞれ表してお
り、全体として、日本とバングラデシュの友好を象徴しています。なお、右半分が広
いのは、バングラデシュ国旗のデザインにもとづいています。 |
なお、中等学校(Secondary school)は、バングラデシュでは一般的に
高校(High school)と呼ばれています。かつて、バングラデシュは、イン
ドの一部としてイギリスの統治下に置かれていました。このため、独立後の現在で
もイギリス式の学校制度が続いています。私たち夫婦は、正式な校名には国際的に通
用する中等学校(Secondary school)を採用しました。
中等学校とは、日本流にいえば、小学校6年生と中学校1~3年生、高等学校1年
生からなる5年制の学校です。
[ 大臣も臨席 盛大な起工式 ]
雨季の最中であるにもかかわらず、晴天に恵まれた2014年8月9日、私たち夫婦
は、ジョブラ・スガタ寺院で中等学校の起工式を行いました。多数の村人が参加した
起工式には、バングラデシュ政府の大臣、在チッタゴン日本国大使館名誉総領事、チ
ッタゴン選出国会議員などの来賓が臨席されました。
また、起工式に先立って、建設用地で関係旗の掲揚式を行いました。バングラデシ
ュの国旗は大臣が、日本国の国旗は私が、中等学校の校旗は建設用地の提供者が掲揚
しました。 |
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盛大な起工式 2014年8月9日
左から:大口十四子、在チッタゴン日本国大使館名誉総領事、ジョブラスガタ寺院僧侶
バングラデシュ政府の大臣、大口忠男、チッタゴン選出国会議員
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この模様は、翌8月10日、バングラデシュのテレビ・ニュースや、各新聞の紙面で報道されました。
バングラデシュの国づくりに貢献する志をもって意欲的に学ぶ生徒を育てる中等学校(中学校・高校)の建設と運営!
JAC は、2014年8月に校舎建設工事を着工し、2015年1月に第1期工事を終えました。2015年3月に試験的に臨時開校した後、2016年1月に、
日本バングラデシュ友好 ジョブラ・ウメシュ中等学校(幼稚園・小学校・中学校・高校の一貫校)が正式に開校し、授業が始まりました。
私(大口忠男)は、永年、教育現場と教育行政に携わってきました。教育関係者の一人として、図らずも、発展途上にあるバングラデシュでの学校建設が実現し、国際貢献できることになりました。なんと、ありがたいことでしょう。
私たち夫婦は、2014年時点で、共に70歳です。バングラデシュに中等学校を建設することは、私たち夫婦にとって、人生における最後で最大の国際貢献となります。バングラデシュの未来を担う青少年の期待に応えられるよう、バングラデシュの関係者と力を併せて、この中等学校を運営していきたいと思っています。
夫婦二人のJACから みんなのJACへ
当初は、私たち夫婦二人だけの国際ボランティア活動でしたが、この活動に協力してくださる
方々の輪が徐々に広がっています。
アジアの若者を日本へ招待する活動や、日本滞在中のアジアの若者を支援する活動、アジアの諸施設へ寄付金などを贈呈する活動、そして、バングラデシュに学校を建設する活動を通じて、私たち夫婦は、アジアの各国各地で多くの友人・知人を得ることができました。
国内でも、近所の人たちを初め、友人・知人、そのまた友人・知人を通じて、私たちの国際ボランティア活動に協力してくださる方々が増えてきています。地元宝塚・
米谷自治会の広報誌「まめだより」や、兵庫県学校厚生会の広報誌「厚生会だより ふれあい」、北阪神地域のミニコミ紙「ぶんぶん」も、私たちの各プロジェクトを紹介いただきました。
その後、
共同通信社がJACの活動を取材。6月6日前後、神戸新聞(兵庫県)、信濃毎日新聞(長野県)、静岡新聞、中国新聞(広島県)、高知新聞、サンケイ・ビジネス i の6紙に掲載していただきました。さらに、
毎日新聞が2度にわたって掲載していただきました。
2016年5月、この活動に協力してくださる方々のお力を得て、夫婦二人の
JACから みんなの
JACへ組織代えしました。このことによって、地元宝塚の国際交流協会のNGO連絡協議会に加入することができました。また、同年6月の第1回総会で、NGOとしての
JACへ組織代えを実行しました。
以後、私たち夫婦二人が建設して運営していた学校は、
JAC が運営することとなりました。
古代中国の思想家孔子は「
徳は孤ならず 必ず隣有り」(論語)と記していますが、まさにその通りです。実に、ありがたいことです。
日本・バングラデシュ両国の関係者の皆さまに、心からお礼申し上げます。
今後とも、よろしくご支援いただきますようお願い申しあげます。
開校時・開校後の取り組みを、以下で紹介しています。Click 欄の★印をクリックすると、そのページに行きます。
| 旅行日 |
CLICK |
記事項目 |
備 考 | 歳 |
旅の期間
2006.01 - 2013.08 |
★01 公開中 |
人生最後で最大の国際貢献 概 論 |
2000年03月 夫婦共に56歳で退職する。 |
56 |
2006年01月
夫婦二人で四国88ヵ所・四国別格20ヵ所・西国33ヵ所巡礼の旅に出る。
夫婦二人で仏教国・関係国を歴訪する旅に出る。 |
62 |
2010年06月 ネパール・インド・ラオスで学校建設用地をさがし始める。 |
66 |
2013年05月 バングラデシュの孤児院の子どもたちにリコーダーを贈る。 |
69 |
2013年08月 バングラデシュの仏教徒少数民族居住区バンデルバンを訪問する。 |
69 |
2014年07月 バングラデシュのジョブラ村で学校建設用地を得る。 |
70 |
学校建設視察の旅 1 2014.08.03 - 08.19 |
★02 公開中 |
建設用地があるジョブラ村 |
2014年08月
日本・バングラデシュ仏教徒友好協会を結成して、日本支部総裁に就く。
仏教徒少数民族居住区ランガマティを訪問する。
ジョブラ村で学校建設を開始する。
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70 |
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★03 公開中 |
ジョブラ村の新しい朝 ~ 起工式の準備 ~ |
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★04 公開中 |
待望の校旗が揚った ~ 起工式 ~ |
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★05 公開中 |
起工式での主賓のあいさつ |
学校建設の報告 2014.08.17 - 08.29 |
★06 公開中 |
ついに 第1期の着工 ~ スコールで 度々中断 ~ |
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70 |
学校建設視察の旅 2 2014.11.12 - 11.21 |
★07 公開中 |
校舎竣工に向けて ~ 建設工事の進捗 ~ |
2015年01月 校舎(第1期分)が竣工する。 |
70 |
学校建設視察の旅 3 2015.03.12 - 03.24 |
★00 公開中 |
開校に向けて 2 ~ 悪党との戦い ~ |
2015年03月 仮開校した後、閉鎖する。 |
71 |
開校準備の旅 1
2015.08.14 - 08.29 |
★08 公開中 |
開校に向けて 1 ~ 教員研修 ~ |
2015年08月 正式開校に向けて教員研修を行う。 |
71 |
開校準備の旅 2
2015.12.14 - 2016.01.22 |
★09 公開中 |
開校に向けて 2 ~ 整備と付帯工事 ~ |
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★10a 公開中 |
施設・設備の整備 開校前後 その1 |
(廊下・校長室) |
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★10b 公開中 |
施設・設備の整備 開校前後 その2 |
(教員室・屋外) |
学校行事 戦勝記念日 祝賀会 |
★11 編集中 |
国歌斉唱・献花・絵画大会 |
2015.12.16 開校前夜祭的な意味で、地域住民を招いて「対パキスタン独立戦争戦勝記念日祝賀会」を学校行事として行う。 | 71 |
[広告] 開校 2016 |
★13 公開中 |
2016年(平成28年)1月1日、正式に開校する。 |
71 |
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開 校 |
★14 公開中 |
始業記念式 |
2016年1月6日 UNO・教育員会・地域住民を招いて「始業記念式」を行う。 |
72 |
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★15 公開中 |
新入生 / 学校生活 |
学校に、ピアニカ・リコーダー・絵本・ぬいぐるみ・日本人形を贈る。 |
学校視察の旅 1 2016.03.16 - 04.05 |
★16 公開中 |
開校後の視察 1-1 ~ 歓迎式 ~ |
中学生に制服の着替えを贈る。
学校にバドミントンと縄跳びを贈る。
鉄道橋に板張り工事をして通学路の安全対策を行う。 |
72 |
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★17 公開中 |
開校後の視察 1-2 ~ 環境整備 ~ |
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★18 公開中 |
開校後の視察 1-3 ~ 村の暮らし ~ |
学校行事 テロ犠牲者追悼週間 2016.07.06 - 07.14 |
★18 公開中 |
学校長のメッセージ 日本の皆さまへ お詫び と お礼 |
2016年7月1日、ダッカでテロ事件が発生し、日本人7名を含む20名が犠牲になった。当校では、学校行事として7月6日から14日まで「テロ犠牲者追悼週間」を設け、冥福を祈った。 |
72 |
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★18 公開中 |
テロ犠牲者追悼週間 (詳細) |
ダッカ・テロ事件後 の初訪問
学校視察の旅 2 2016.09.13 - 10.04 |
★16 公開中 |
開校後の視察 2-1 ~ 歓迎式 ~ |
小・中学生にランドセルと傘を贈る。
幼稚園児にシャボン玉セットを贈る。 学校に鯉のぼりを贈る。 |
72 |
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★17 公開中 |
開校後の視察 2-2 ~ 授業 ~ |
職員朝礼は「マザーテレサの言葉」から。
合言葉は ボランティア精神。
ケアが必要な村の少年少女(アントン、プラント、 少女)と接する。 |
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★18 編集中 |
開校後の視察 2-3a ~住民たちとのふれあい 1~ |
居住区の入り口・宿舎周辺 |
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★19 編集中 |
開校後の視察 2-3b ~住民たちとのふれあい 2~ |
国鉄線路の東側・線路沿いの通り・線路の北側・チッタゴン大学前地区 |
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★20 編集中 |
開校後の視察 2-3c ~住民たちとのふれあい 3~ |
保護者・招待された家庭 |
学校視察の旅 3 2016.12.13 - 2017.01.04 |
★21 編集中 |
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学校に世界地図・アジア地図・地球儀を贈る。 |
73 |
学校視察の旅 4 2017.03.09 - 2017.03.24 |
★22 編集中 |
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学校にボーリング玩具・温度計・虫メガネを贈る。 |
73 |
学校関係者招待 2017.03.29 - 2017.04.09 |
★23 編集中 |
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支援者・支援団体表敬訪問・視察 |
73 |
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バングラデシュの子どもたちに ランドセルと傘を贈ろう!
バングラデシュは貧しい国です。傘さえもない人が少なからずいます。頭にビニール袋をかぶって学校に通う子どももいるのです。この子たちは、自分がズブ濡れになっても、必死に教科書を濡らすまいと苦労しています。傘がある家でも、家族の人数分の傘がないのです。長い長い雨の季節。ランドセルと傘があれば、大事な教科書を雨から守れることができます。
JAC は、日本で眠っているランドセルと傘を貧しい子どもたちに贈りたいのです。
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