| 2012年6月15日 (金) |
18年一貫校の安心 |
今日の題名を見て「ウソだろ〜!」と大笑いしている方もおられるかもしれませんが、ウソではありません。 それどころか、関西方面にはいくつも存在します。 たとえば、関関同立と呼ばれる関西四大学系の場合、幼稚園から大学まですべての教育機関が作られています。
幼稚園2年 小学校6年 中学校3年 高校3年 大学4年(医学系は6年)
これで合計18年。 つまり、信頼できるレベルの総合教育一貫校に入学できれば、その学校の教育を絶え間なく受けることができるわけです。 18年間きちんと予定通りに育て上げれば、どの方面であってもかなりのレベルに成長させることが可能でしょう。 (関大の場合、高槻のミューズキャンパスに初等科ができたばかりなので、それ以来の18年一貫です。まだ初等科の卒業生は出ていません。)
有名大学だけではなく、それ以外の大学を持つ付属系学園機関にも18年一貫校は存在します。 ただ、大学自体のブランドが高くないため、幼稚園から入学するのをためらうご父兄もいらっしゃるだけなんです。 その中でも、一流ではないけれど高い評価を受けている独特の教育で今有名になりつつある学校について、今日はお話しましょう。
大阪の北には教育意識の高い地域がいくつか存在します。 たとえば、桐蔭高校・四条畷高校などの教育先進校と、大成学園などの生徒の個性重視の学校と、電気通信大学高のような専門分野の教育を行う先進校とが集まっている四条畷もそのひとつです。 その四条畷に幼稚園から大学までを広大な土地にひとつにまとめて作り上げているのが、四条畷学園さんです。 つまり、幼稚園から大学までずっと同じ場所に通うことが可能な学校なんです。
実際かなりの割合でそういう生徒さんが存在するようで、卒業後は「私は四条畷学園出身です!」と胸を張って言えるというのはすてきなことですよね。 学力的には一流にはまだ手の届かない学園さんですが、他校にはない特色もいくつかあります。 それは、その教育方針です。
四条畷さんの場合、知育・徳育・体育のうち数値化することが難しい徳育に力を注いでおられます。 もちろんあいさつや礼儀などの普通のしつけについてもそうですが、一番大きいのは「勉強する意味を考えさせる」ことなのです。 こちらの学校はすべての教育段階で「将来は親から独立した子供が自分の目標とする仕事や立場に就き、社会で活躍できるよう」指導なさいます。
その教育の例としては、コミュニケーション能力のアップを図る「チーム学習」や自己管理能力を高める「自分レポート・振り返りシート」などがあげられるでしょう。 つまり、社会に出た後に役に立つよう、既に義務教育で会話能力や社交性、自己管理について学ばせるわけです。
もちろんこれらの力は直接的には入試や学力アップに繋がるわけではありませんが、総合的な能力で見れば一流校に勝るとも劣らない人間を作り上げることができていると私は思います。
またこの学校の凄いところは、どの時期からでも望めば外部に入試進学することをサポートしてくれるところです。 実際、何人もの中学生が大手前・北野・四条畷などの上位公立校に合格されていますし、高校生の大学進学率も(このレベルの学校には例がないほど)高いレベルの大学に合格されておられます。
これは自校の経営力を維持しよう(つまり、生徒を外へ出さないようにしよう)とする私学にあって、とても珍しい考え方をされていますね。 しかし、そこが人気のカギになっているのです。 たとえば、こちらの学園では中学部・高校部用の新校舎がもうすぐ完成します。 9階建てです。(笑)どこかで聞いた話ですねぇ。 とてもきれいで使いやすそうな校舎です。 (どこぞの学校のように、表立って宣伝していないところも奥ゆかしくて私好みですね。)
理科実験室や介護実習室など、学習以外の施設が充実しているところもこちらの学園の教育カラーでしょうね。 何年か前に大学部を新築したところなのにこれだけの経営力をもっているというのは、やはり多くのご父兄に支持されている証拠なのでしょう。
以前に私学の取るべき道として私学の個性の重視について述べましたが、このような「偏差値ばかりに頼らない学校」というのもりっぱな個性のひとつだと思います。 受験生を抱えておられるご家庭のみなさんには、入学はともかく一度こちらの学園をのぞいてみることをお勧めします。 もしかしたら、お子さんに役立つ何かをつかむことができるかもしれませんよ。 |
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| 2012年6月14日 (木) |
プレテスト |
しばらく中学入試のことを書いていなかったので、今日はそのことについて述べることにします。 私立中学の場合、私立高校と違って授業料軽減措置はありません。 ですから、公立中学校の方が一桁か二桁やすい授業料で通うことができます。 しかし大阪府は、授業崩壊や学校崩壊を起こしている事例が一番多いのが中学校。 その時期に、できる子とできない子の差がどんどん広がってしまうわけです。 それも、自分の努力とは関係のない「学校環境」が原因で。 そのため、大阪府のご家庭は私立中学に行かせたいというご家庭が多いのです。 というよりは、「地元の中学校には行かせたくない」とお考えなのですね。
「中学校での成績から高校のレベルがほぼ決まってしまい、高校の成績次第でいける大学が決まる」という三段論法から言えば、中学から私立に通う選択は正解です。 ただ、すべての私立が成績や能力を伸ばしてくれるかというと、そうとは限らないんです。
子供を伸ばしてくれるのは一部の私立中学。 上に上がれるのはさらにその一部。 高校入試とは違ってレベルの低い併願校に入ったとしても、次の勝負で勝てる可能性はかなり低くなります。 絶対落ちるわけには行きません。
だから一部の私立中学で高い倍率が起こるわけです。
では、どのようにして合格率を上げればよいのでしょうか? 以前に私が紹介した方法は2つ。 1、その学校ごとの出題傾向をきちんと研究し、自分が身に着けていない公式や知識をできるだけ勉強する。 2、体験授業や説明会にはできるだけ参加し、先生達に顔を覚えてもらう。 このあたりは高校受験と大差ありません。 しかし、高校入試にはないことがひとつあります。
プレテストをできるだけ受けておく。
これだけです。
プレテストってご存知ですか? 私立中学が受験前に予行練習として行っていて、受験者の合格可能性について詳しく判定してくれます。 当然その学校の出題傾向と同じパターンで出題してくれますから、実践訓練としてこの上ないですね。 その上、プレテストにはさらにラッキーアイテムとしての力もあるのです。
本人以外への発表はないのですが、プレテストは受験者全員の合否判定(あくまで予想)を出します。 「100点〜90点はAランク、90〜80はBランク、80〜60はCランク、60以下はDランク」などです。 学校ごとに方法は違いますが、たいていは点数ランクで判定されます。
特典1 ランクAおよびランクBのプレテスト受験者は、本番の入試得点が悪くても合格扱いとなる。
おわかりですね。 今、大阪の私立中学は経営がとてもきびしく、優秀な生徒を他校に取られたくないんです。 で、A・Bランクの生徒に対しては「本番での合格を確約しましょう。」という話を事前に伝えておくわけです。 Bは専願なら合格、Aは併願でも合格という学校もあります。 一般的にプレテストは年2回行われます。(3回の場合も。) 1回でもAまたはBランクの得点を取ってしまえば、もう受験は合格です。 つまり、本番をあわせて3回(または4回)のチャンスがあるわけですね。
特典2 ランクCおよびランクDには、入試当日得点にプラスアルファが与えられる。
AやBが取れなかった場合でも、CまたはDのランクにもささやかながら有利なポイントが与えられます。 たとえば、「Cランクは当日得点を1.05倍にして採点し、Dランクは当日得点に5点加点する」などです。 これも学校によってラッキーの度合いが違いますが、受けておけば他の受験生よりも扱いがよくなるのは確かです。 「ないよりはまし」ではなく「あってよかった!」と考えましょう。
実例を挙げましょう。 去年度、私に相談に来られたご父兄に、「悔いのないように本命を受験するべきです。」とお話をしたことがありました。 私を信じてくださったそのご家庭は本命校を受験、ギリギリで合格を勝ち取ることができたのです。 そのとき役に立ったのがプレテスト。 そのお子さんはC判定だったのですが、C判定の特典は当日点の5%アップ。 みごと0.5点の差で合格点をクリアされたのです。
このように、無料で受けられるプレテストなのに、ほとんどのご家庭ではその有利さをご存知でない場合が多いのです。 もし、本命受験校が早い時期にお決まりなら、その学校のプレテストを受けましょう。 できたら全回受けてください。 それだけでも、他の受験生の方たちとは大きな差をつけることになりますよ。 |
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| 2012年6月13日 (水) |
説明会は面白い・建前編 |
昨日・今日と私立中学校・高校の塾対象入試説明会に行ってきました。 今日の学校で今年の説明会がちょうど10校。 人気の高まってきている学校さんや逆にそろそろ後がない学校さんは熱意がありますね。 こんな早い時期から説明会を行うのですから。 もちろん、直接塾に来る先生方もたくさんおられ、例年にない説明・宣伝合戦が行われていますねぇ。
しかし、人気のある学校さんはきちんとした数字と制度が決まってから説明会を開かれるところが多く、そういう学校は9月・10月あたりが主流のようです。 ですが、私などは「それでは遅い!」と思っております。 実際私に「教育プランナー」としての仕事を依頼してきた学校には、必ず「説明会は1年に2回すべきです!5〜6月と9〜10月!でなければ、受験生の増加は見込めません!」とお話ししています。
これには理由があります。 まず、真面目な子供達が志望校を決める時期について。 3年生に入ってすぐに、真面目な生徒さんたちは志望校を意識し始めます。 でも、すぐに情報が集まるわけではありません。 いろいろな話や自分の成績、すべてがそろってくるのは7月あたり。 すると、それまでにはっきりした情報を渡せない学校は選んでもらうことすらできないのです。
また、真面目な生徒さんたちが情報源として一番信頼しているのは、塾の先生からの話です。 公立の先生たちは不勉強な人が多い(失礼!)ですからね。 きちんとした偏差値まで教えてくれる塾の先生の方を信頼するのは当たり前でしょう。 すると、7月までに真面目な生徒さんに選んでもらうためには、少なくとも6月半ばまでに塾の先生に選んでもらえるような情報を渡せていなければならないわけです。
人気のある学校でさえ得点の高い生徒がなかなか集まらないのは、このあたりの理由なのです。 気が付いていない私学さんが多いですけどね。
そして、次に真面目でない(つまり一般の)生徒さんたちが志望校(というよりは自分がいける高校)を意識し始めるのは夏休みが終わった頃。 特に夏に勉強しなかった生徒さんたちには切実です。 五木模試を受けたり実力テストの勉強をしたりして最後の悪あがきをし、学校の懇談などで志望校を選ばなければいけないのが11月ごろ。 ならば、10月の半ばまでには選んでもらえるような情報を私学さんが出せないといけません。
事前相談での合格確約を含め、授業料免除などの特典をはっきりと発表するのがこの時期でないといけないのもそのためです。 ですから、昨年のどこぞの学校さんのように、新聞記事が出た後10月も終わろうかというときに教育奨励金30万などと話を出しても、既に手遅れ後の祭りだったわけですね。
ですから、この時期(5・6月)に説明会を開く学校さんは一応募集について真剣に考えておられる学校さんということになります。 だからこそ、私はこの時期にはできるだけ多くの説明会に足を運ぶのです。 特にやり手の入試担当の先生がおられる学校の場合、去年の進路実績や自校の受験者の状況、今年度の目玉制度など目白押しで説明なさいます。 聞いてると、いまだに感心したり学んだりすることが多いですし。 まだまだ説明会は続きますので、明日以降も気合を入れていってきます!
最近私のブログをお読みになっている私学さんが増えています。 公立の先生(それも校長先生)からメールをいただく機会も増えてきました。 ですので、思い切って今回は学校さん向けの内容で書いてみましたが、いかがでしたか? |
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| 2012年6月12日 (火) |
私立の補助金・助成金地獄2 |
では、私学にうてる手は他にはないのでしょうか? そんなことはありません。 優秀校といわれている高校はすでに動き始めています。 今回はそのことについて述べてみましょう。
まず、桐蔭高校さんの場合です。 もともと桐蔭さんの場合は今回の件のためだけに動こうとはなさっていませんが、継続して行っておられる教育改革があります。 それは、「無駄な時間の削減」です。
たとえば、この学校では夜9時近くまで自習室を開放しています。 そして、説明してくれる先生も各科目ほとんどすべての先生がそろっています。 それが校長先生の考えである「移動する時間をなくせば勉強がはかどる。塾に移動する時間が無駄だから、学校でずっと勉強させる!」なのです。 だから塾に行かせずとも進路実績を出すことができるのです。 また同様に勉強合宿も行いますが、必ず1週間単位で行います。 「移動する時間こそ無駄なのだから、一泊で行って帰ってくるのは論外。やるなら1週間単位でやらないと、移動時間を無駄にする。また、合宿はホテルや宿泊所で行う。自校で合宿所を所有するなど経費の無駄。」だそうです。
このように、生徒の学習時間や使う経費を徹底的にスリム化して、もっとも効果的な教育を行う。 学校規模も進路実績も大きく伸ばしてきた桐蔭神話の原点なのかもしれません。
次に、関西大倉さんの場合を見てみましょう。 今年より関西大倉さんは、授業時間を変更しました。 去年までは45分授業が7時限あったのですが、今年より55分授業を6時限と改めました。 最初は先生も生徒も45分に慣れていたためか、「最後の10分が長く感じる」ようだったらしいのですが、新学期が始まって2ヶ月、今では 「今まで説明し切れなかったところまで進めることができる。」 「説明がゆっくりになったので理解しやすい。」 「小テストなども行うことができ、スムーズな学習ができる。」 と人気も上々のようです。
こちらも時間の無駄を省こうとこの改革を行われたのですね。 45分×7時限=315分。 55分×6時限=330分。 授業時間数を伸ばすことと、無駄な休み時間の回数を減らすことを同時に行ったお陰で、終了時間が早くなったにもかかわらず、勉強時間は延びています。 これも無駄の削減でしょう。
また、こちらの学校では余った時間でのクラブを奨励なさっておられます。 そのクラブ入部率は、難関国公立大学合格者だけで見ても83.3%(それも6年一貫特進Sコース)。 入試運営部長曰く、 「うちのクラブはすべて生徒自身が作ったものです。 もちろん、顧問が必要なので無限に作れるわけではありませんが。 今年は女子生徒の入学が多かったので、女子バスケット部を作る話も出ています。 これも人間教育。 学校が作ったクラブもなければ、お金で呼んできたクラブ生もいません。 生徒たちの意欲と誠意を高めて、限りある時間で人間力を高めるためだからです。」 とのこと。 これも立派な教育改革。 勉強時間を延ばしつつ、余った時間でクラブ指導。 だからこそ、国公立大学現役突破率が高いのかもしれませんね。
このように、小手先の改革(新校舎建設や募集定員増員)などにたよらず、自校の教育のカラーを明確にうちだすことが真の教育改革だとは思いませんか? だからこそ、他校さんもいろいろ工夫を打ち出し、個性化をはかられているのでしょう。 これこそがこれからの私学、追い詰められた私学に求められる教育改革ではないのでしょうか? |
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| 2012年6月12日 (火) |
私立の補助金・助成金地獄 |
今年度における私立の入学者数は、前例のないほど増加しました。 そのため、人数を集めた私立ほど苦しんでいます。 と書いたら、あなたは信じますか?
現在の私立学校は公的機関よりさまざまな援助を受けています。 例えば大阪府の場合、私立も公立も高校の授業料がタダになるよう(資格要)授業料無償化のための軽減助成制度があります。 これは大阪府民の子息が学ぶ高校に授業料分の助成金を与え、無料で学べるようにする制度です。 この制度を利用し、定員の2倍近くの生徒数を入学させた私立もあったのです。 しかし、その定員をはるかにオーバーして入学させた私学に今危機が訪れようとしています。 その原因となるのが先月に行われた「大阪府教育委員会の立ち入り検査」なのです。
教育委員会がそのような検査を行った理由は、主に2つあります。 ひとつは、生徒を入学させすぎた私学が、ちゃんと全員を教育できるのかどうかの調査。 そしてもうひとつが今回の原因となっているもの。 「補助金の削減」です。
一般的にはあまり知られていないので、塾教師や私立高校教師にすらご存じない方が多いのですが、私学に対する補助金は生徒数が増えても増額されません。 これは教育委員会が決めていることで、あらかじめ私学から申請が出されている募集人数に対してひとりあたりいくら、と出される制度だからです。 簡単に言うと、「募集100人」と申請した私学が200人入学させても、もらえる補助金は100人分だけ。
仮にひとり2万円もらえるとして、100人分なら200万円となりますね。 しかし、実際には200人入学しているのですから、200万円÷200人で、ひとりあたり1万円の補助金と言うことになってしまいます。 つまり、補助金の値打ちが半分になってしまうんです。 だからこそ、入学者が多いからと言って「入学者が増えたお陰で使える資金が増えた」などと喜ぶ理事長は一人もいないわけです。
さらに、先月の調査時に教育委員会はある条件を私学に言い渡しました。 「今年までは生徒を多めにとっていても定数人数分だけ補助金を出したが、来年からは取りすぎた分だけ補助金を削減する! そのとき申請していた人数からの超過人数分だから、現時点の在校生すべてが対象だ!」と。
つまり、今年生徒を入学させすぎた私学は来年度は補助金ゼロの可能性さえ出てきたんです。
だから今、私学は緊急に学校改革を行おうとしています。 一番多い計画は募集人数の定数増加の申請。 しかし、これについてはすでに府教育委員会の中で要綱が作られており、生半可なことでは申請は通りません。 たとえば、
「特別授業教室と一般教室の両方が確保できなければ募集増加は認めない。」 「たとえ簡易合宿所を所有していたとしても、授業日数が300日を越えなければ教室とは認めない。」 「たとえ新校舎ができるまでの仮教室であったとしても、プレハブその他の簡易教室は認めない。」 「保健室・部室・トイレなどの補助教室においても、定数増加分の処理能力が認められなければ募集人数増加は認めない。」
もうすぐこれらの条項が各私学に通達されるはず。 受け取った私学(特に定数超過校)は大騒ぎでしょうね。 いまさらそんなことを言われても、どうすることもできないし。 結局補助金をあきらめざるを得なくなり、授業料で儲けることができたと思っていた分は吹っ飛ぶことに。 理事長のみなさんは頭が痛いでしょうね。
現時点で一番多く実施されているのは、募集人数増加申請です。 ほとんどすべての私学さんが申請中のようです。 しかし、教育委員会としてはその半分も許可しないつもりとのこと。 特に今年人気校であった学校には、許可が出る可能性は低いでしょうね。 となると、考えられることはひとつ。 来年度の私立入試は、募集人数が増えたにもかかわらず合格最低点が上がってくる、つまり私立に合格しにくくなる(募集定員を守るため、あるいは定員を割るため)ということです。 そうすれば、校内規定生徒数はクリアできるでしょうから。
高校入試受験生をかかえているご父兄のみなさん。 来年度の私立入試は激戦になることを予言しておきます。 今年の例を見て油断されることのないよう、お子さんのためにもしっかりみきわめていきましょう。 |
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| 2012年6月6日 (水) |
「実践的英語教育」強化事業 |
平成23年度、大阪府ではいろいろな教育改革が行われました。 そのほとんどは私から見ても「???」なものが多かったのですが、中には「これはいい!」と思えるような改革もありました。 そのひとつが「実践的英語教育の強化」でした。
ひとことで実践的英語といっても、ただ話せるだけの教育ではダメだそうです。 私から見れば英語は話すためのもので、英語で意思を伝えることができればそれでいいと思うのですが。 大阪府によれば、「ただ英語を話すのではなく、コミュニケーションツールとして英語を使いこなし、会話能力を発展させる」ことなのだそうです。 なんだかよくわからないですね。
しかしその内容は簡単で、大阪府が英語教育候補生の能力をテストし、クリアした生徒達には実践的英語教育のための教育資金を出そうというわけなんです。 テストはTOEFL iBTを使用します。 TOEFL iBTとは英語をどれだけ「知っている」かではなく「使える」かに焦点をあて、より実生活に即したコミュニケーション能力を測定するテストです。
•「読む」「聞く」「話す」「書く」の4セクション構成 •テストセンターで1人1台コンピュータが割り当てられ、 全セクションコンピュータ上で受験 •テスト所要時間:4〜4.5時間 •全セクションでメモをとること(Note-taking)が可能 •Speakingセクションでは、マイクに向かって話し、音声が録音される •スコアの充実 (点数に加え、「スコアの持つ意味」の解説 (Performance Descriptor)も示される) •同時に複数の技能を測定する問題(Integrated Task) がある (SpeakingセクションとWritingセクションのみ)
このように、英語をただの言語としてではなく意思伝達や思考のツールとして使えるかどうかをテストするわけですね。 で、クリアできれば教育補助金が出ると。 大阪府内にある280校の公立私立教育校のうち、このテストに参加したのはたった8校。 いかに大阪が英語の指導のダメな都道府県か、が分かる話ですね。 あれだけ英語コースを作っている私立高校があるというのに。 その8校のうちテストに合格したのはたった4校。
テスト自体は難しくないのですが、合格判定はその学校の参加者の平均点で競われるため、かなりの難関になったんだと思います。 少数の人間だけができがよくても平均にしてしまうとなかなか得点は伸びないはずですから。 私自身この話を聞いたときに、「よく合格できたなぁ。」と感じました。 一人なら何とかなるんでしょうが。
合格校は次の4校(120点満点)
・関西学院千里国際高等部:参加者120人(!)平均72.48/120 ・関西外語専門学校(高等過程):参加者23人平均42.57/120 ・大阪薫英女学院高等学校:参加者100人(!)平均40.80/120 ・大阪YMCA国際専門学校(高等過程):参加者31人平均39.52/120
私立高校が2校、専門学校が2校。 大阪の英語教育の実力ではこれが限界なんでしょうか。 クリアされた4校の生徒・先生方おめでとうございます。 あなた方の努力の賜物だと私は思います。 特に千里国際と薫英女学院の100人以上の参加者平均での合格はすばらしいの一言に尽きますね。 大阪で英語を真剣にやりたいと思ったらこの2校ということだと私は思います。
選抜校にはそれぞれ1人当たり10万円前後の年間補助金が贈られます。 たとえば、千里国際には15万円×120人=1,800万円。 薫英には8万円×100人で800万円です。 このお金でさらに英語のスキルアップをすることになるのでしょう。
学校を選ぶときにはこのような学習選抜イベントをクリアした学校を選ぶのもひとつの手段だと思います。 今年受験するお子さんをお持ちのご父兄の方々は、これらの教育強化プログラムについてお調べになってはいかがでしょうか? |
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| 2012年6月5日 (火) |
大学の改変・改悪 |
文部省が大学生の学力向上を目的とした改革案を発表しました。 といっても具体的な説明はまったくなく、「国立大学改革に138億円の予算をつける」という話です。 内容としては、大学の評価を受験生や企業に分かりやすく提示するということだけ。 相変わらずの無意味無駄改革ですねぇ。
今の大学生の学力の低下は、ひとえにセンター入試制度のせいだと私は考えています。 つまり、センター試験をやめないかぎり大学生の学力復活はありえないと。 その理由を説明していきましょう。
大学センター入試は5科目受験です。 3科目受験もできますが、国公立受験者は5科目受験が当たり前。 そのすべてで高得点をとろうと思ったら学習の仕方はひとつしかありません。
必要な知識の丸暗記です。
現在のセンター試験の大部分は知識だけで解けるものが多く、数学の一部や物理、国語などで思考力が必要とされるだけ。 つまり、どれだけ暗記できるか・できたかがそのままセンター試験の結果として出てしまうわけです。 当然暗記の得意な受験生が有利ですし、塾や予備校の授業もそちらに偏らざるをえない。 かくして、知識型大学生ばかりが増えて、知能型大学生は年々減少していったというわけです。
センター入試がなかった頃は、国立大学(特に旧十三帝大)はそれぞれ特色のある受験問題を使用していました。 思考型・論理型・知識型・総合型・知能指数テスト型と、レパートリーが豊富だったんです。 ですから、受験生も自分の受験大学に合わせて自己の能力を開発する必要があったわけです。 しかし、今の大学受験はセンターテストでほぼ決まってしまうところもあり、2次試験の勉強よりもセンター試験の暗記型勉強に時間を使わざるを得ません。 これでは大学ごとの特徴ある生徒の募集などできるわけがないでしょう。
さらに文部省は国立大学の専門化も推し進めようとしています。 ひとつの国立大学法人の下で複数の大学の同じ学部を集約し、学部の専門化を行うようです。 これも大学生の学力向上について考えるならば、無駄ですね。 ただでさえ大学生の総合的な学力の不足が叫ばれているのに、大学自体が専門化してしまったら偏った学力を持つ専門バカ大学生を増やすだけでしょうから。 大学生の学力向上は、先ずは総合的な知識と知能を身につけることから。 それ以外に彼らの文化レベルを伸ばすことなど無理でしょう。
つまり、大学生の学力を高めたいのであれば、次の2つの方法しかありません。 センターテストをやめて個別入試を復活させる。 あるいは高校での学習内容を全面改訂し、暗記重視の教育から実験や作文・対話主体の知能型学習に切り替える。
そのあたりを文部省のお役人様が分かってくれればいいんですが。 さて、このような意味のない改革でどれだけの成果があがるのか、ゆっくりと見させていただきましょう。 |
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| 2012年6月1日 (金) |
中間テストを生かそう!2 |
昨日、中間テストについての私の意見を書いたところ、わりと反響がありました。 「息子が先生の文を読んで、もう一度やる気になってくれました!」とか「そういうふうに考えたことがなかったので、親子共々勉強になりました」とかです。 ところが、最後の部分はみなさん同じ。 「でも、具体的にどうやってテストを分析したらいいのか分からないんです。」との言葉があるんです。 そこで、私流のやり方でよろしければ実例として説明させていただきましょう。 もちろん本邦初公開で、他塾の先生にも教えたことはありません。
といっても、それほど難しいやり方ではありませんからご安心を。 用意するものは次の通りです。
1.テストの答案と回答 2.教科書とノートと問題集と別プリント(つまり学校で使った教材すべて) 3.メモ用紙(チラシの裏でも余ったノートでも可)
さあ、はじめましょう!
まずどの科目でもいいからテストの問題を取り出します。
A.最初の問題から順に、どこから出題された問題かを教科書・ノートなどを見ながら探します。 教科書から出題されていれば(教)、ノートからなら(ノ)、問題集からなら(問)、別に渡されたプリントからなら(プ)、どこにも見当たらなければ(無)とメモに書いていきます。
B.次に自分が間違った問題に赤で×をつけていきます。
これで出来上がりです。 簡単でしょ?
あとは全問中どれくらいの%で出題されていたかを計算すれば、先生の出題元が簡単に分かります。 たとえば、(教)50%、(ノ)20%、(プ)20%、(無)10%なら、教科書中心の出題をする先生であるわけです。 次回のテストは教科書をしっかり勉強しましょう。 また、×が一番多かった問題がプリントだったとしたら、自分の勉強ではプリントが不完全だったことになるわけです。 次回のテストではプリントをしっかり見直しましょう。
このように、テストの分析をきちんとしておけば次のテストであわてることはありません。 誰にでもできるし客観的に考えることもできるので、次回のテストで伸びたい!という方はおためしあれ。
ーー付録ーー 一応どんな出題パターンがあるのかを書いておきますね。
(教)が50%を越える場合 →基本に忠実な先生です。 中年の先生ややる気のない先生に多いですね。 (ノ)が50%を越える場合 →自分に自信を持っている先生です。 説明もはっきりしていてやる気もあるのですが、生徒がいまいち理解できていないのはこの先生によくある話。 (問)が50%を超える場合 →入試を念頭においているか、まったくやる気のない先生に多いですね。 きちんと授業中に説明してくれるのはやる気のある先生で、宿題で出しただけにもかかわらずテストにそのまま出すのはやる気のない先生です。 (プ)が50%を越えている場合 →真面目な生徒に点数を取らそうとする先生です。 そのため、テストがよくても提出物を出していないと通知表ではかなり低いことも。 (無)が50%を越えている先生 →天才タイプの先生で、生徒のほとんどはついていくことができません。 学校での勉強はあきらめ、塾か家庭学習でがんばりましょう。 どれも半分を超えない場合 →バランスのよい先生です。 教え方もうまく、生徒がよく理解しているのはこのタイプ。 信じてついていきましょう
では、GOOD LUCK! |
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| 2012年5月31日 (木) |
中間テストを生かそう! |
そろそろ1学期の中間テストの結果が出揃ってきた頃だと思います。 特に中学1年生や高校1年生の場合は、新しく入った世界での初めての努力の結果ですから、喜びも悲しみも大きいでしょうね。 この時期はどの学年も懇談が行われます。 これには2つの意味があります。
ひとつ目は父兄や生徒との意思の疎通をはかることです。 担任の先生はどのような子供達が集まったかをおぼろげながら理解し始める頃なのですが、子供がいい子ばかりそろったからといってその親たちも素直で善良とは限りません。 「モンスターペアレンツもいるかも?」などと考える担任の先生もいらっしゃるのです。
このあたりは御父兄も同じですね。 「今年の担任の先生はいい人なのだろうか?」 すべてのご父兄が考えられることでしょう。 とにかく担任がどんな人かを確かめたいと。 その両者の希望を満たすために、6月に第1回目の懇談があるわけですね。
もちろん話の中心は子供さんの学校生活についてですが、中間テストの結果についても話があるのは当然でしょう。 しかし、ほとんどの担任の先生は得点が悪くてもそれほどなじったりはなさいません。 これがふたつ目の理由である「これからの勉強方針を話し合う」ということなのです。
初めてのテストは教師側も生徒側も初心者です。 教師側は「どのように教えたらよいか」を模索中ですし、生徒側は「どう勉強したらテストの得点を伸ばせるか。」に慣れていません。 ですから、教師はこの最初のテストの得点を見てから、学習進度を遅くしたり補習を増やしたり、あるいは基礎の宿題を出したりし始めるわけです。 生徒も同じで、これから伸びていく子は最初のテストの得点をいつまでもイジイジとなげいたりはしません。 あくまでもこれからの参考データとして考えるのです。
たとえば、こういうことです。
「英語の先生は問題集からそのまま出題していた。次のテストでは問題集を中心にした勉強でいこう!」
「国語はノートに書かされた先生の→部分ばかり出題されたようだ。次のテストまでの授業はきちんとノートをとって、先生の冗談話まで書き留めておこう。」
「数学はテスト前に提出させられたテスト前問題がまったく出ず、先生の机においてあったチャート式(赤)からそのまま出てた。授業を無視して赤チャートだけやっておけばいいな!」
このように得点の悪かったテストを「失敗」ととらえるのではなく「次回のための実験」と考える人こそ、成績をどんどん伸ばしていける人なのです。 「失敗は成功の母」とはよく言ったものですね。
ですから、得点の悪かった皆さん。 まだ嘆くのは早いです。 今回のテストを教訓材料に、今のうちに期末のテスト勉強方法を決めておきましょう。 まだテストの見直しをしていない皆さん。 ダメです! きちんと見直して、最低でもテストの出題パターンと自分の弱点はつかんでおきましょう。
最後にあるデータを書いておきます。 中1・高1の1.3万人に聞いたある模擬テスト会社の資料です。 1学期中間テストについて。 よくできたと思う。 →13% 普通 →21% 思ったよりできなかった→56% (未解答10%)
半分以上の方が思ったよりできていないと感じているんです。 だから、あわてることはありません。 期末でがんばりましょう! 次はあいつに勝ちましょう! 今度はあの子よりいい点を取りましょう!
まだ新学期が始まって2ヶ月がたっただけです。 これからですよ! |
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| 2012年5月28日 (月) |
南大阪私学の陣・風雲の章 |
何日か前に「南大阪の私学競争は激化する!」みたいな事を偉そうに書いたところ、いきなり動いた私学さんがありました。
まだ未発表ですが、羽衣学園さんが来年度入試より男女共学になります。
びっくりしました! このところ小学6年生の体験授業参加者が多く、いつ見に行っても盛況だったのを知っているだけに、この改革は本気で驚きましたね。 つまり、集客力を増したところで他校に流れていた男子生徒も集めようということなのでしょうか。
7月19日に羽衣学園本校でお話を聞かせていただけることになりましたので、詳しい話はその後でお伝えいたします。 現時点で私がつかんでいる情報としては、 ・中学部・高校部同時に男女共学化する。 ・中学部2コース(中学部は6年一貫)、高校部3コースとする。 ・特進1類の目標はTOKKers(東大・京大・阪大・神戸大など)。
攻めてきましたね! こちらの地区では、女生徒においては偏差値平均前後の生徒さんを集める堺香丘リベルテさんが絶対的人気なので、男子生徒を取り入れるつもりになられたのではないかと私は見ています。 これで他校さんもうかうかしてれいられないでしょう。 特に集客範囲の重なる東大谷さん(こちらも男女共学にリニューアル)には痛いニュースでしょうね。
これに対し、初芝立命館さんも攻めに出ました。 今までの立命館への提携入学者の数を武器に、立命館コースの人数を増枠されるようです。 中学部立命館コースが80名・高校部立命館コースが200名(!) もしこの人数の生徒さんをほぼ全員立命館に入学させることができれば、「推薦入試なら初芝」という評判を固めることができるでしょうね。 他校さんのような数名規模ではないのが大きいと思います。 どこかの理事長さんは歯軋りしていることでしょうねぇ。(笑)
さらに、北からの侵略の手(笑)も伸びてきています。 南大阪コンソーシアムを作り上げ、南大阪の高校生の流れを引き込もうとした関大さんは失敗されました。 それを見た近大付属さんが、ついにその巨体を南へと動かそうとしているようです。 実は近大さんはすでに阪大さんと理科系学部で提携を結び、北のグループ「大阪コンソーシアム」の指導者的立場を手に入れたようです。 あとは南の生徒を集めるだけ。 そこで、いままで関係の深かった某私学をあきらめ、自校の系列校に集客する作戦に出たのです。 それが南大阪コンソーシアムの再構築であり、近大泉州高校の拡張・充実であるわけです。
どれくらい力を入れているかをお話しましょう。 私のもとに近大付属さんから入試説明会のお知らせが届きました。(驚) 例の事件以来、私のもとには十数年近大さんからの招待状は届いておりませんでした。 今回私ごときにまで招待状を送るということ自体が、近大さんの方針変更と積極策へのチェンジ・本気度をあらわしているように思えます。
堺から南の学生達の取り合いがここまで激化しそうだとは、さすがに予想していませんでした。 これは本当に注目しなければいけませんね! |
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| 2012年5月25日 (金) |
私学の定員と教育の質 |
本日浪速学院の木村理事長のブログを読んで、どうしても論議しておきたいので今日は急遽このネタで。 本日書くはずだったネタは明日以降に書くことにします。
私学の募集人数を大幅に越える入学者についての記事でしたが、あれには大きく間違っている点がいくつかあります。 「誰が今回の仕掛け人か知らないが一度個人的に論争したいものだ」とのことでしたので、仕掛け人ではないものの小生でよければしばしの間お相手仕りましょう。
まず、大阪の私学の入学者の人数についてですが、木村理事長のように「生徒一人頭のパーヘッドで経常費補助金を決めると言われたら誰が経営者だろうと生徒を集める努力をする。当たり前のことだ。」とかかれておりますが、これは間違いだと思います。 あなたは、経営者ではなくまず教育者・校長であるべき人であるはず。 そうだからこそ、再三の問題の責任もおとりにならずに高校部校長の職におありになるのでしょう? だからこそ利潤を口にするのは許されません。 この論陣を張りたいのであれば、まず校長職を辞して理事長に専念なさい。
校長としての職務に忠実であれば、入学者を100人以上も越えて取ったりすることはできないはず。 そのことについても説明しましょう。
今回浪速学院さんは募集定員を240名以上超える入学者を取られました。 1クラス35人として、約7クラス分の人数です。 彼らに教えられる科目は13科目。 仮に10科目だったとしても、教師が1クラスにつき10人必要となってくるわけです。 7クラスだったら70人。 一人年収600万円払ったとしても4億円。(浪速さんの指摘により修正済) 経営を圧迫すること間違いなしです。 とすれば、専任ではなく常勤、非常勤講師で教育を行わなければならない。 当然教育の質は下がる。 校長なら、これくらいはちゃんと考えなければいけません。 うそだというなら、校長ブログで「150人の教師陣」とおっしゃった教師の専任・常勤・非常勤の割合を発表されてみてはいかがですか? あとはPTAのみなさんが判断してくださるでしょう。
同じく経営者としても大幅に入学者を増やすことにはデメリットがあることも気付いておられるはず。 そのことについても論じておきましょう。
入学者が増えたと言うことは、卒業者も増えると言うことです。 だから、数の増えた卒業生達にしかるべき道を示さなければなりません。 やみくもに入学者を増やすと言うことは、現時点での収入を増やすだけで将来的には見合わない義務を背負い込んでしまうだけなのです。 今年の卒業生を例にとれば分かりますね。 今年は482人の卒業生を出されたわけですが、うち国公立に合格された方が20人。 この人数が1.5倍近くになった場合、合格者を30人出して初めて今年と同じレベル。 こんなに合格者が出せますか? 阪大・神戸大合計6人いけるんですか? 今年のレベルでは来年度の募集は厳しいことは経営者ならお分かりのはず。 「私学の経営を一度されたら良く分かる。不安で夜もおちおち眠れないくらいだ。」と書いておられるくらいなのですから、十分承知の上なのでしょう。 つまり、どう考えても今年の入学者数は今の収入を増やすためだけではないかと言われても仕方がないわけですね。
最後に木村理事長の論点の根拠となる併願入学者についてもお教えしておきましょう。 これについては恥ずかしいので、すぐに書くのをおやめになったほうがいい。 好きに併願者を入学させているのは大阪くらいのものです。 他府県の場合、不合格者の中から一定の補欠合格を決めて入学者を募ります。 その場合、入試成績によって補欠合格者に先に優先順位を決めて発表しておきます。 つまり、あと30人併願者が欲しければ、上から30位までに声をかけるわけです。 で、そのうち15人が断ったら次の31位から45位の併願者に声をかけます。 この繰り返しで、私立であっても募集人数きっちりの入学者を迎えることができるのです。 (と書いてしまったら、また橋下(ハシゲと書くと怒られるので)さんが自分の意見として発表するんだろうなぁ。 あの人もうちのブログのファンだから。)
この程度の知識は教育者なら常識です。 知らなかったのなら不勉強だし校長の資格はないと思います。 また、周りの方が教えてくれなかったのならスタッフ不足か嫌われているか。 どちらにしろ学校運営が不安ですね。
以上です。 さあ、論争しようではありませんか。 メールでもけっこう、面談でもけっこう。 ブログにお書きになってもけっこうです。 私の論陣を真っ向から破っていただけるのを楽しみにしております。 |
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| 2012年5月24日 (木) |
北大阪・天王山の戦い |
前回は南大阪について書きましたが、実は北のほうでもある動きがあるんです。 まだ内々で発表されただけのことですから、詳細は一般発表を待ってくださいね。
奈良の西大和学園さんが移転を決定しました。 移転というよりは新設ですね。 どうやら既存の奈良校を残したまま大阪へと進出するようです。 平成27年度よりJR島本町(JR京都線:普通列車のみ停止)に男女共学の新校舎でスタートするそうです。 もちろん中高一貫で、医学部進学の多い西大和学園さんですから、これだけ大阪に近いところに来てしまうと大阪の上位陣のかなりの人数が流れることになるでしょうね。 もちろん敷地面積から考えればかなりの人数を募集することとなるでしょう。 とすれば、あのあたりがいきなり学園都市として生まれ変わることになるでしょうね。
と言うのには理由があります。 大阪側の1駅手前には高槻駅があります。 ここには関大中学・高校さんがありますね? つまり、あれだけ人気の高かった関大付属校に対して真っ向からケンカをふっかけた訳なんです。 さすがは自らをエリート校と位置づける西大和さん。 強気ですね。(笑)
さらに、京都側に2駅進めば長岡京駅があり、その南側には間もなく立命館中学・高校さんが移転することが決まっています。 平成26年9月に新校舎が完成し、こちらに移転後は従来の一貫コース、総合コース、ADコースに加えて新コースを設置するという情報もつかんでいます。 つまり、こちらも生徒数増加はもちろん、施設やコースの充実を図ることになるのでしょう。
これに対して西大和学園さんは大きな計画を隠しもっていて、そのプロジェクトをもって他校さんに対抗しようとなさっているようです。 それは、「看護・医療系大学を新設(2014年開学予定)する」です。 すでに文部省への認可申請は終わっているようで、今は認可待ち。 一部では併設の白鳳女短大を昇格させて4年生にするといううわさも流れていましたが、どうやら新設大学として開始するようです。 今のところは「西大和医療大学」という校名にするらしいのですが、私がこうやって書いてしまうと変えてしまわれるかも知れませんね。(笑)
同時に教育・福祉関係の学部も併設すると言ううわさもありますので、もしそれが実現すればたった4駅の間に6校以上の学校ができることになります。 そうなればJRも停車駅を変えることになるでしょうし、時刻表さえ変わることになるでしょうね。 この電車で通勤の方はご注意を。
来年度よりこの天王山あたりの生徒の奪い合いは激化していくことでしょうね。 これより北に学校を構える私学としては頭の痛いことでしょう。 これについても、南大阪と同様見守ってゆきたいと考えています。 |
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| 2012年5月22日 (火) |
南大阪私学の陣 |
まだ一般には発表になってはおりませんが、学芸中学校の募集コースの名称が変更になります。
スーパー特進E E (難関国公立大を目指す) スーパー特進 → S選抜(3年次Eと合流) 特進 S (国公立大・有名私立大を目指す)
単なる名称変更ではなく、将来的には2コースにしぼって国公立系と有名私立系の志望校分けを明確にするつもりなのだろうと私は見ています。
このように、去年度にある中学校がヘマをしたためにレベルの高い中学生が他校に流れてしまった結果、人数が増えた学校や偏差値の上がった学校、改革を急ピッチで進めようとする学校など、私立中学校の変化ががいくつか見られます。 すべて大阪の南側に位置する学校で起こっており、私はこの今年から来年にかけての私立戦争を「南大阪私学の陣」と呼んで、興味深く見させていただいております。
と言ってもふざけて見ているのではなく、この流れがこれからの南大阪、ひいては大阪府全域の私立中学の流れを決定付ける気がするからです。
先ず新設校として東大谷があげられます。 平成25年4月より開校する東大谷高校は、もともとは天王寺にある女子高でその校舎は併設の大谷高校(6年一貫)と同じ敷地内にありました。 かねてより外部への移転を考えておられた校長は南大阪に新拠点を選ばれ、さらに募集人数の倍増・男女共学化、さらには中学部の募集(未発表)などの新教育システムを発表なさいました。 ここは人気が出るでしょうね。
次に近大泉州高校です。 近代泉州はもとは泉州学園泉州高校でしたが、1996年に男女共学化、2009年に近大との経営提携を経て近代の準付属高校へと転進しました。 関大のパイロット校策への対抗策として近大が提唱したのがこの準付属高校システムで、近大への入学だけでなく経営の援助もするというものです。 また、学校の改革も促すべく近大の潤沢な資金を使って寮や体育館・校舎を使いやすくした後、教師の雇い入れや新校長の任命(私がスーパー教師の一人と認める実力者・大阪中央の老舗女子高から引き抜いた)など数々の改革を急ピッチで進めています。 ここも上位併願校としては選びやすく、中学部ができればさらに人気が上がるでしょう。
次に賢明学院です。 以前にも書いた通り賢明はもともとミッション系女子高でしたが、2010人改革第一弾として男女共学に、2011年には第二弾としてスーパー教師の一人である先生を広報として迎え、今年はその方を校長に任命されました。 その校長の手腕は迅速ながら着実で、他校とは一味もふた味もちがう教育で真の賢明らしさを発揮しつつあると地元でも評判になってきております。 これから伸びてくる学校だと思います。
最後に羽衣学園です。 羽衣学園は中高一貫の女子学園としてがんばっておられましたが、平成10年台には徐々に生徒数が減少し始めました。 そこで中央にあった私学の広報部長をヘッドハントし、自校の広報・改革に努めさせました。 このスーパー広報の手腕(年に6回以上の体験授業と出張入試制度説明)により平成20年度から増加の一途をたどり、小学・中学・高校の12年一貫の女子校として発展し始めています。
この4校は私が注目している私学で、うちいくつかは私の娘に体験授業や入試説明会を受けさせたくらい注目しております。 このほかにも初芝立命館や大商大堺、大体大浪商や清風南海など、注目すべき学校はまだまだあり、南大阪はこれから私学の激戦地になっていくことでしょう。
どこがどのような改革をし、どのような生徒の伸ばし方をするのかをじっくり見ることこそ、来年度以降の受験生を抱えるご父兄のするべきことだと思います。 間違っても、お子さんをつぶしてしまうような学校だけは選ばないようにしましょう。 |
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| 2012年5月18日 (金) |
最初のテスト |
そろそろ新しい学年、新しい学校の定期テストが始まっている頃だと思います。 早い方なら終わっているかもしれません。 で、そのテスト(たぶん中間テスト)についてちょっとひとこと。
皆さんの中には「最初のテストだから、がんばらなきゃダメよ!」と親や兄弟からプレッシャーをかけられている方が多いでしょうね。 さらに、学校の先生からも「最初が肝心!最初のテストでがんばれないやつはだめだぞ!」と言われているかもしれません。
そんなことないです。(笑)
確かに最初のうちは授業もあまり進まないし、内容も簡単なことが多いです。 ですから、今高得点が取れない子があとれ取れるはずがないという考えには一理あります。 しかし、テストとはそれだけではないんですよ。
テストを作っている学校の先生には、大きく分けて2つのタイプがあります。 ひとつは、問題集からそのまま問題を持ってきてテストを作るコピータイプ。 もうひとつは、自分の説明したノートや自作プリントから出題する自作タイプ。 出題タイプによって傾向が違うので、当然勉強方法が違ってくるのです。 では、初めてのテストでその出題傾向が分かるか? 答えはノーですよね。 つまり、最初のテストではなかなか努力を得点に結びつけることができないと言うことなんです。
一度その先生のテストを受けてしまえば傾向が分かりますから、次回からはその傾向どおりに勉強することができ、当然努力した分だけ点数が高くなるわけです。 だから、最初のテストは全力で勉強するだけでけっこう。 結果をいちいち嘆かなくてもけっこう。 (でも、悪かった科目は反省しましょうね。) そのかわりきちんとすべてのテストを見直して、どういう作り方だったのかはしっかりと覚えておきましょう。 そうすれば、期末テストは楽にテスト勉強ができるようになりますから。
事前に分かる簡単な見分け方を一応書いておきましょう。 やたらにノート提出をさせる先生や、自作プリントを渡しまくる先生は、自作テストの傾向が高いです。 逆に、宿題の多い先生や教科書ばかり読む先生はコピータイプのテストの場合が多いようです。
といっても、それぞれの先生の性格によっては半分ずつの出題なんてこともありますし、まずはデータ集めのつもりで受けてみましょう。 がんばってください! |
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| 2012年5月16日 (水) |
改革は2年目が大事 |
今日、大阪の南の端にある賢明学院さんの説明会に行ってきました。 ご存知の通り、こちらの学院さんは一時は入学生徒数が募集の50%を割り込み、存続の危機に瀕しておられました。 ですが、3年前に男女共学に切り替え、徐々に生徒数を増やしてこられた学校さんなのです。
また、昨日は此花学院さんの説明会に参加していました。 こちらも3年前より改革を進め、理事長に現役の塾の経営者をまねいて学校経営を任せられた珍しい学校です。 同じく生徒数が激増、進学率も右肩上がりであることはみなさんもご存知の通りです。
この2つの学校さんは、ほぼ3年前に大改革を行われたと言う共通点があります。 賢明さんはミッション系の女子高であったにもかかわらず、男女共学にしたという前例のないキリスト系学校で、此花さんは民間企業の現役経営者に運営を任せるという、これも教育界初の試み。 (民間企業の塾経営者が学校を建てた例はありますが。)
もちろんこの改革がターニングポイントになったわけですが、実は成功の本当の理由は他にあると私は思っています。 2度目の改革こそが成功の本当の理由ではないかと。
此花学院さんの場合、理事長に外部の経営者を迎えてインフラを整備した2年後、2度目の変化として内部の先生方の配置変換・新任起用を行いました。 最初の改革のときにも新しい先生方を多数雇い入れ、古くからの先生達の役職をすべて新しい先生達に任せたのです。 私としてはもったいないなと思ったのですが、2年後の今年さらに多数の先生を必要なだけ学院に雇い入れ、今度は教育制度の改革へとのり出したのです。 つまり、2年前の配置は仮のもので、本当の改革はここからだったと。 事実、入学者も倍増し在校生の成績推移も目を見張るものがあると思います。
賢明学院さんの場合も同様で、男女共学にした2年後、自信の弱点であるスタッフの充実へと乗り出しました。 当時中央の私学の追手門学院の校長であった南先生が学校をおやめになったのに目をつけ、すぐに自校の広報部長として迎え入れたのです。 その8ヵ月後の今日、南先生は賢明学院の校長先生として私達の前に現れました。 受験者倍増の記録とともに。
「槌音のしない学校はダメだ」とどこぞの理事長校長がのたまっておられましたが、私はその言葉に全面的に同意しております。 ただし、槌音というのは新校舎を建てたり遠くにグラウンドを作ったりすることではないはず。 学校改革を成功させるためには、2年ごとに新しいアイディアをつけくわえること。 最初の改革の2年後に立ち止まってもう一度考え、初めは思いつかなかったが必要不可欠なものを付け加える。 これこそが本当の意味での槌音であり、真の成功へと至る道なのではないでしょうか?
話は変りますが、24年度入試において入学者を教育委員会私学課の指導人数以上に受け入れた私学が大阪で24校あります。 うち8校が受け入れすぎである疑いが強まった(指導できる場所も人員もいないのに、利潤追求のためにのみ入学させた)として、今週月曜日(5月14日)に教育委員会による立ち入り検査が行われました。 上記の2校は、環境だけではなく指導面においても受け入れるキャパシティがあるとして、教育委員会からお褒めの言葉をいただいたそうです。 残りの6校のうち、余裕もないのに生徒を受け入れたとして補助金の削減が行われる予定であるのは2校のみ。
まだ通達が各校へと伝えられていないためどの学校かはこの場では書きませんが、大幅な削減と来年度以降の生徒募集数の大幅な減少指導は少なからず学校運営に影響を与えるでしょう。 急ぎすぎた改革のツケがこんな形で現れるとは、改革スタートの時には夢にも思わなかったでしょうね。
だからこそ、2年目に立ち止まってしっかり考えることが必要なのではないでしょうか。
これからも私学の勝ち組・負け組はどんどんその差が大きくなってくると思います。 しかし、今年生徒を集めたからと言って、来年度以降も安泰であるとは限らないのがいまの私学運営だと私は考えています。 どうか各私学のみなさんは、いまの成功に胡坐をかくことなく進まれますように。 |
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| 2012年5月14日 (月) |
校長の汗と理事長の涙 |
公立高校と違って、私立高校の場合は学校の最高責任者が2人います。 教育の最高責任者が校長先生で、経営の最高責任者が理事長先生です。 一般的にはこの2職は別々の人が執り行っているものです。 なぜなら、時間がないから。 それぞれにしなければいけない仕事が山積みで、時間がいくらあっても足りない職務なんです。 当然、両職を兼任してうまくいく方はほとんどいらっしゃいませんね。
ただ、最近の流れと言うか傾向と言うか、理事長が校長を兼任する学校が増えてきているように思います。 たとえば、弘文学園さんは幣原観司先生が理事長と学校長を兼任していらっしゃいますし、今年度より校名が変った香ヶ岡リベルテさんの重山香苗理事長は今年より校長先生も兼任なさることとなりました。 興国高校では理事長の草島一理事長が校長も兼任しておられます。
ただし、これは特殊な例です。 どの学校もきちんとNo2がおられ、本来なら不可能なはずの職務をそれぞれ補佐し、理事長には事務局長が、校長には副校長や教頭が、手となり足となり頭脳となって本来の職務を軽減してくれているわけです。 理事長校長はその理念だけを伝えられ、頼れる部下がそれを実現するべく動いてくれているのでしょう。
もちろん、どの方にお聞きしてもやはり「兼任はしたくない」とおっしゃっておられます。 職務の重責のこともあるのでしょうが、一番大きな理由はその立場の違いにあるからです。
校長は汗を流して走り回らないといけません。 なぜなら、学校業務のほとんどは校長が舵を取って学校のみんな(教師・生徒を含む)を先導していく必要があるからです。 質のいい校長先生ほどそのご決断は果断で、そのお考えは柔和なのです。 ただし、ひとつだけしてはいけないことがあると私は考えています。 それは、校長自らが話しすぎたり出すぎたりすることです。
よく「私は口を出さない」とか「みなに任せている」とおっしゃる校長先生がおられますが、そういう方は絶対任せることはありませんね。 そのような言葉を発する校長先生は、必ず自分がスポットライトを浴びないと我慢ができない方だからです。 本当に任せておられる方は、そのような言葉さえ口にしないんです。 そして、広報は広報にきちんとお任せになりますし、入試については入試部に一任なさいます。 内部の会議では走り回って説明しても、外部への発信は部下に任せる。 これが名君と言われる校長先生だと私は思っています。 なかなかおられないんですがね。(苦笑)
説明会に呼んでいただいてアンケートを求められたとき、私がよく書く言葉があります。 「校長先生が話しすぎです。私は、長話の校長がいる学校には生徒を受験させません。どんなに長くとも講話は15分まで。それ以上はなさないと伝えられない好調は無能だと思います。」と。 この言葉のお陰で呼ばれなくなった学校が2校ありますね。(涙) でも、ちゃんとお聞きくださる先生もおられました。 どの学校もすべて伸びてきていますね。
次に理事長ですが、理事長は走り回ってはいけませんし、校内にいてもいけません。 私はそう考えています。 なぜなら、理事長の仕事は学校運営であり、利益の追求であり、企画立案だからです。 有能な理事長は、これらが教育と相反するものであることをちゃんとわかっていらっしゃるのです。 教育をていねいにしようとすると支出が多くなり、利益を出そうとするとどこかで手を抜かなければいけない。 こんな仕事をしている人間が、教育に口を出せるはずがありません。 でも、校長さえきちんと教育のかなめとなっていれば、理事長はすすんで学校に嫌われる存在として運営にのみエネルギーを注げばいいことになるのですから。
そして理事長は何も話してはいけません。 理事長は常に他の学校が真似できない企画を考えていないといけませんし、その内容をいちいち吹聴して回っていては自校の独自性が失われます。 だって、マネをされてしまうのですから。 つまり、最高の理事長とは話してもいけないし誇ってもいけない、姿を見せてもいけない陰の人でないといけないのです。 だれもほめてくれません。 だれも覚えてくれません。 涙をこらえて裏方として仕事をしないといけないんです。 卒業生が胸を張って学校を誇りに思うときだけ、理事長は自らの仕事がすばらしいものであったと一人で納得するのです。
上記のみなさんは、例外なくそうしておいでです。 校長として指導はしても発信は部下に任せ、理事長としての仕事は誰にも漏らさず完遂してから学校に発表させる。 そのしっかりとした職務倫理が、学校の発展を支えているのだと私は思います。 |
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| 2012年5月9日 (水) |
橋下市政と教育 |
5月7日連休明けに、大阪維新の会が家庭教育支援条例案を白紙撤回いたしました。 発達障害の子どもを持つ保護者団体から抗議を受けたからです。
詳しくはこちらに http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120507-00000101-mai-pol
やってしまいましたね。 いずれはこのようなことが起こるとは思っていましたが、こんなに早く問題を起こすとは思ってもみませんでした。 まあ、謝っただけでも善しとすべきなんでしょうが、ハシゲさんご本人が謝罪したわけではありません。 あくまでも市議団の美延映夫幹事長が謝罪しただけ。 おそらく記者さんが定例会見で質問したとしても、「誰が誰に言ったの?」「抗議の内容は?」「不勉強!質問する資格なし!」と突っぱねるでしょうし。
この記事は「発達障害について『乳幼児期の愛着形成の不足』が要因と指摘し、虐待や引きこもり、不登校などと関連付けた上『伝統的子育て』によって障害が予防できると言及していた。」というもので、言い換えれば「発達障害とニートは親が悪いんだよ!」と言い切ってしまったということです。 無茶苦茶ですよね。 これはさすがに、そのようなお子さんを育てていらっしゃるご父兄に失礼だし、何も知らない人の言葉だと思います。
どうしてハシゲさんといいI都知事といいK理事長といい、きちんと謝罪ができないんでしょうかねぇ。 「ありがとう」と「ごめんなさい」は教育の基本だと思うのですが。 そんな人たちが教育について声高々と語るのは噴飯物だと思うのは私だけでしょうか?
もうひとつ。 ハシゲさんは大阪の評価を相対評価から絶対評価にしようとなさっています。
詳しくはこちらから http://www.j-cast.com/2012/05/07131268.html
いいことをおっしゃっているんですが、その論調がおかしい。 「陰山委員長も賛成なのに、絶対評価にならないのは事務局のせいだ!」と。 これは明らかに言いすぎです。 ハシゲさんは連休中ずっと陰山氏に対して「絶対評価にしないのはなぜ?説明しろ!」と食ってかかっておられました。 で、連休明けに仕方なく陰山氏が「個人的意見だが」と断ってから絶対評価に消極的に賛成なさったんです。 休み中ずっと怒鳴られたらだれでもそういいますよね?
詳しくはこちら http://news.livedoor.com/article/detail/6534046/
つまり、ハシゲさんにとっては自分に反抗したり意見を言ったりする人間はすべて間違っているように思えるんでしょう。
ここがあぶない!
いいですか、ハシゲさん。 私はあなたが大嫌いです。 でも、あなたの言っていらっしゃることにはほぼ大賛成です。 総論賛成、各論反対ですか。 ですから、ひとつひとつの政策をもっとていねいに大切に作っていった方がいいです。 そうすれば、あなたはバカではないでしょうから、きっと大阪にとっていい方向の市政ができるはず。
絶対評価を例にとってみましょう。 あなたは、「相対評価は大阪だけ。こんなの絶対おかしい!」とおっしゃっていらっしゃいますね? なぜ大阪だけならおかしいということになるんでしょう? それは結果論であって三段論法ですらない。
私はアウトローな人間ですから、あなたのように「オレが言ってるんだから絶対評価は正しいんだよ!」と言えるだけの自信はありません。 では、どうするかですって? 簡単です。 大阪だけ、絶対評価と相対評価を両方やればいいんですよ。 ついでにあなたがやろうとしている教員評価も、両方すればいい。 そして、必要に応じて使い分ければいい。 「オレが絶対正しい!」と言わなければ、この程度のことはだれでも考えつくんですよ。
もう一度言います。 私はハシゲ教育改革におおむね賛成です。 しかし、ずっと見張っていないとダメなやつだとも思っています。 ぜひ、私のこの考えを打ち破って、すばらしい施政者としてのあなたをみせてください。
ご意見があれば、いつでも待ってます。 |
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| 2012年5月7日 (月) |
通信制高校の台頭 |
すでにお気づきの方もおられるでしょうが、今、大阪では通信制の学校が数を増やしてきています。
飛鳥未来高校 科学技術学園高等学校 大阪分室 向陽台高等学校 中央学園高等学校 天王寺学館高等学校 長尾谷高等学校 八洲学園高等学校 代々木高等学校 大阪本部 ルネサンス高等学校 大阪キャンパス YMCA学院高等学校 (50音順:敬称略)
大阪府より高校認定を受けている学校法人を書き出しただけでも、これだけあります。
もともと通信制高校とは、常時顔を合わせて教室などの場で直接的に教育活動を実施することが難しい場合に、郵便や情報通信などの通信手段を使用して行う高校教育のことでした。 つまり、最初は登校拒否や出席困難児童、中途退学者の復帰のための特別な教育制度だったわけです。 しかし、いまや教育の劣化や学級の崩壊がいろいろな学校で見られるようになってしまい、一般的な学校教育よりも初めから通信制を選ぶ子供達が増えてきているのです。
私はこの流れに非常に危機感を覚えています。
もちろん通信制高校の果たしている役割については、どの塾の先生方よりも詳しいつもりです。 上記の学校への見学会や説明会にもできるだけ参加しておりますし、実際の授業現場も可能な限り見せていただいております。 それでもあえて言っておきたいことがあるんです。
高校は確かに義務教育ではありません。 ですが、社会に出る直前の人間を鍛える場として必要不可欠なものだと認識しております。 なぜなら、高校教育において一番大切な教育とは、集団行動における自己の位置確認と、成長した自我の集団である高校でいかに己を順応させるかという訓練の場だからです。 最近ニートだ引きこもりだと社会に参加できない若者達のことが取り上げられておりますが、すべてこの自己に対する認識(社会的地位の確認と社会への順応)が欠けているせいだからではないでしょうか?
ご存知の通り、高校での生徒会や各種委員会、クラブ活動などは社会の縮図として行われているものです。 生徒会は内閣を、各種委員会は国会を、クラブ活動は社会におけるさまざまな機関を模して作られているのです。 そのような活動に参加し、自然と世の中の仕組みを身につけることこそ、高校教育の一番大切な役割だと私は考えています。
では、ここで質問です。
通信教育において、このような社会参加のための教育ができるのでしょうか?
通信講座での成績が、そのまま社会に出たときに役に立つものなのでしょうか?
再度言いますが、私は通信制の学校の役割についてはよく知っているつもりです。 それでも、あえて声を大にして言いたいのです。 この大阪の、通信制高校や単位取得制高校の増加が著しい状況が、はたして大阪の教育の発展のためにいいことなのでしょうか?
答えは私の中にはまだありません。 これからも色々なことを見聞して考えていきたいと思います。 |
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| 2012年4月28日 (土) |
私立中学のたそがれ |
以前私が書いていた心配が現実化してきたようです。
まだ正式発表にはなっておりませんが、学校法人天満学園・太成学院大学中学校は、今年限りで募集を停止します。 去年度末の樟蔭東中学校に続いて2校目。 平成23年度の阪南大学中学校の募集停止も入れれば3校目ですね。
現時点で、私立中学の募集停止の話がほかにもいくつか私の耳に入ってきています。 それぞれの学校の理事会で正式決定されていないため、ここに実名を書くわけにはいかないのですけどね。 募集停止でなくても募集定員に満たなかった私立中学はかなりの数にのぼっているので、いずれ中学部募集停止の波はどんどん広がっていくものだと私は考えています。
大阪府が私立中学校として認可している学校は、男子校4校、女子校17校、共学校44校の計65校です。 24年度入試における入学者は、このうちの7割が減少傾向にあり、約半数が定員割れを起こしています。 これを大阪府だけではなく、兵庫(神戸地区)、奈良(奈良西地区)、京都(京都南地区)などの周辺地域も合わせた近畿圏で考えればさらに厳しい状況が見えてきます。
つまり、受験生をお持ちのご父兄が「6年一貫で育てれば子供の成績が公立よりもグンと伸びる!」という6年一貫神話にNO!を突きつけた結果なのではないのでしょうか。 そう、6年間育ててもらってもそんなに変らないのなら、別に中学校から私立に通わせなくても、授業料を免除してもらえる高校から私立に行くだけで大丈夫だと言う考え方ですね。 成績だけを考えた場合、それは間違いとは言えない結果が出てきていますから。
もちろん6年一貫で結果を出しておられる中学校もあります。 そういう学校だけが人気を集め、他校は次第に先細りになってきています。 特に女子中学校の場合は男子校よりもその傾向が顕著で、来年度にも募集を停止するかもしれない学校が多いようですね。 共学校がまだまだ強いのは、おそらく時代の要求なのでしょうか。 それでもきつい学校も存在するのは事実です。 もう、私立中学部は上(高校部)に無試験で上がれるとか6年一貫だとかとは別のプレゼンテーションを考えなければならないのではないでしょうか?
そういう意味では、連携に活路を求めたある学校の考え方は間違ってはいなかったわけですね。 あの理事長さえあのような行為に出なければ(あるいはきちんと説明責任を果たして辞任していれば)、新しいタイプの学校として広まったかもしれません。 まあ、同様のコースを作ったS教学院さんが関学コースを閉鎖されているのを見入ると、無理かもしれませんけど。
時代が変り、社会に出るときに求められる人間像が変るたびに、教育制度は改定され学校さえも違うものへと作り変えられてしまうこともあります。 ですから、受験生を持つ親としては、その学校の特色や教育方針をしっかりと見据えておく必要があるでしょう。 もちろん、信頼できる教師がいる学校を選ぶことは当たり前として、ですが。 |
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| 2012年4月25日 (水) |
ゴースト暗算 |
ゴースト暗算法って知っていますか? 今、世間で流行りつつある計算法法のひとつで、数学の勉強ではインド数学以来のビッグヒットになるだろうと私は見ています。 百マス計算も陰山メソッドも努力で身につけるものでしたが、こちらはそうではありません。 ですから、小学生や中学生には受け入れられやすいかもしれませんね。 去年の末くらいから注目していたのですが、そろそろ30万部を売り切ろうとしているので、そろそろ書いてもいいかな?と。
ゴースト計算法とは、東大医学部生が考え出した暗算法で、これを身につければ2ケタ同士のかけ算なら暗算でできるようになると言う、限定的過ぎて役に立つんだかどうだか分からないものです。 筆者の岩波邦明氏は1987年神奈川県横浜市に生まれ、中学生で数学オリンピック予選通過、高校時代に和算コンクール金賞受賞という数学大好き人間です。 ついでに居合抜刀術3段の腕前だそうで、すばやく斬るのがお得意なんでしょうね。
少し前に流行ったインド数学の場合、基本は記憶でした。 さすが世界で最初に「ゼロ」という観念を編み出した国だけあって、その計算法は独自のものでした。 しかし、日本と比べて覚えておかなければいけないことが多く、日本ではあまり理解されなかったようです。 (たとえば、日本の小学校では掛け算の九九(9×9まで)を覚えますが、インドの小学校の場合、19×19まで覚えさせます。 そこから掛け算の数字の進み方の規則を考えさせ、暗算に応用するわけです。)
今回のゴースト暗算は完全にテクニックなので、暗記はそれほど必要ありません。 内容については書けない(著作権法違反になっちゃうから:汗)のですが、けっこう分かりやすいと思います。 現在筆者の岩波氏はルイ・イーグル株式会社においてゴースト暗算法を基にした計算メソッドを量産しようとしておられます。 今は割り算を開発中とのこと。 楽しみですね。
「ゴースト暗算法」はドリルの形で販売されておりますので、小学生のお子さんをお持ちの保護者の方は購入を考えてみられてもいいのでは? とくに算数が苦手だとおっしゃるお子さんには、計算に自信を持たせるいい武器になるかもしれません。 |
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| 2012年4月23日 (月) |
今の道徳教育 |
ゆとり教育と言われていた間は、公立では道徳教育についてゆとりのある教え方をしていました。 つまり、教材に頼るのではなく、教師個人の道徳心に頼る授業であったような気がします。
ところが最近の道徳教育は少し事情が違うようで、「博愛」よりも「愛国心」、「愛校心」よりも「上司愛」の方が尊ばれるようです。 だからこそ、君が代をちゃんと歌っているかを双眼鏡で確認するような校長先生も現れるわけでしょうね。(笑)
道徳心とは正義と同じで、立場によって変るものだと私は考えています。 つまり、Aさんにとっての道徳心とBさんにとっての道徳心は違うはずなんです。
例えば、捕鯨の場合について考えてみましょう。 日本は鯨を食べる国ですから、鯨をとることは当然悪ではありません。 それどころか、とった鯨を余さず使うことこそが日本では善になるのです。 ところが鯨を食べないアメリカ人にとっては、「あんなに賢い鯨を食べるなんて!」ということになり、善悪が逆転してしまいます。
一方で、アメリカやイギリスではきつね狩りやウサギ狩りが行われます。 これはスポーツであり、紳士のたしなみだとさえ言い切っています。 でも、日本ではきつねやウサギがイヌに追いかけられたり銃で撃たれたりするところを見せられたら、子供でもかわいそうだと思うでしょうね。
文化や立場の違い、性別の違いや経済力・環境の違いを無視することなく、相手を尊重しながら自らの正しさを探す。 これが本来の道徳教育ではないのでしょうか?
「道徳教育をすすめる有識者の会」という組織が、平成24年2月11日に道徳の本を出版なさいました。 『13歳からの道徳教科書』という本で、その本にはいろいろな立場・考え方の方が談話や実体験を寄せており、「これが正しい!」という立場はとっておられません。 だから、「この本を読んで、何が正しく何が自分に必要かを考えてみましょう」という意図の下に作られた本なんだと私は考えています。 国を愛せ!君が代を歌え!と押し付けるのではなく、自分達で道徳を考えてもらう。 日本人の公衆道徳を正しいものにするには、これしかないのでは?
(ちなみに、この組織は平成19年にさまざまな有識者によって結成されました。 http://www.kyoiku-saisei.jp/images/d-st/d-ysmebo01.pdf#search=' これがそのときの発起人名簿です。 ここには浪速学院の理事になったばかりの木村氏の名前もありました。 が、翌年すぐに名簿から名前が消えているので、教育者としての立場が欲しかっただけなのでしょうか? 一度お聞きしてみたいです。) |
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| 2012年4月19日 (木) |
幼児教育の改悪 |
文部省(つまり政府)は、幼稚園と保育所の機能を併せ持つ「総合こども園」を設置することを決めました。 近年、児童数が減っているにもかかわらず、5歳未満の待機児童の割合が年々上がってきていることを受けての改革なのでしょうが、私から見ればまったくのザル改革にしかみえません。 今日はそのあたりのことを説明しようと思います。
現代社会においては夫婦共稼ぎの家庭の割合が非常に高くなってきました。 それは、夫だけではなく妻も働かないと子供の養育費や生活費がまかなえないという直接的な理由によります。 そのため、政府は妻が働かなくてもよい経済国を作るのではなく、子供を預けて安心して働くことのできる福祉国を作ろうとし始めたのです。 考え方の根幹には「男女平等、仕事に対する両性の機会均等」があるものの、いまだに男尊女卑の考え方が根深い日本においては、妻や母(つまり女性)は労働者と言うよりは末端のパートや準社員のように、使い捨て社員としての使われ方がほとんどです。
そのような女性のために子供を預かる場所を増やすと言うだけでも笑ってしまう話なのに、預かる施設がないからと幼稚園と保育所を無理やり合併させて「総合こども園」を作るなどは笑いを通り越して無茶としかいえません。 大きな理由は3つ。 1、今まで保育していなかった年齢層を預からないといけない。 →新しい人員確保か新研修をしないといけなくなるし、事故の多発は避けられない。 2、各市町村の保育所設置条例を廃止する必要がある。 →これにより、各市町村や自治体は自分のところの幼児の存在の把握をしておく必要がなくなり、リスト作成などの責任がすべて国にのしかかる。 3、民間参入を促して保育量の拡大を目指すが、これは無謀。 →「指定」制から「認可」制にして民間企業の参入を促すつもりなのであろうが、もし参入しなければ国が責任を持って施設を作らないといけない。
これ以外にも、「過疎地域の総合こども園は採算がとれず、病院と同じく施設不足が起こる」とか「公立の保育所は総合こども園への移行を10年と大幅に遅らせる方針のため、民間にばかり無理を強いる結果となり、新規参入など考えられないはず」など、素人が考えても分かる欠点がいくらでも出てきます。 それでも政府がこの制度を強行しようとしている理由はただひとつ。
消費税アップが大前提としてあるため、上げざるを得ない理由が欲しいから。
だからこそ、後期医療制度もこども園設置制度も年金制度見直しも同時に出してきているんだと私は考えています。 「だから、消費税を上げざるをえないでしょ?」と言っているどじょう総理の顔が目に浮かぶようですね。
今、教育委員会内部で、こども園の移行措置のために休日返上で仕事をさせられている職員が多いのをみなさんはご存知ですか? 国の実施に間に合わせようと、ほんとうに必死になって仕事をしておられます。 大阪では公務員叩きがはやっているようですが、ただ世論に乗ってバカみたいにはやし立てるのではなく、何が無駄で何が必要なのかをちゃんと知った上で、しっかりと悪いやつらだけを追及するべきではないかと。
国の施政は間違っています。 総合こども園なんてとんでもない! 私はそう思っています。 もし異論がおありの方は、文部大臣だろうが総理大臣だろうが受けてたちます。 いつでもご連絡ください。 |
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| 2012年4月16日 (月) |
桐蔭高校 徹底した物量作戦 |
昔、今のように公立高校の募集を絞った時がありました。 そのため、各私学に生徒の受け入れ要請が教育委員会から出され、定員以上の生徒を私学が受け入れたのです。 中には分校まで作って大量に生徒を受け入れた学校もありました。 その分校のひとつが、大阪産業大学付属高校大東校舎、今の桐蔭高校の前身だったのです。
当時の産大高の校長先生は、「ベビーブームが終わって生徒数が減ったら、大東校舎は閉校しよう。」とお考えでした。 そのような学校にまわされた先生方のやる気が出るわけがありませんよね? 開校当初の生徒レベルはひどかったと記憶しています。
そのお荷物高に赴任されたのが森山信一先生でした。 彼は後に桐蔭高校を設立し、産大高校の理事を勤める教育のプロフェッショナルの先生だったんです。
森山先生はまず先生達の意識の改革から始めました。 「生徒達を国立に行かせるぞ!」 誰も耳を傾ける人はいませんでした。 それもそのはず、当時の生徒達は偏差値が50もなかったのですから。 それでも森山先生はあきらめませんでした。
自習室の開室。 小テストの実施。 放課後延長授業。
今ではどの私学でも当たり前となっている制度のほとんどは、この学校で作られたのです。 しだいに先生達にも熱意が伝わり、先生方から改革案も出るようになってきました。 そしてそのやる気が生徒達にも伝わり、自主的に放課後補習をするようにもなってきました。
森山先生が赴任して5年後に、初めて京大に合格した生徒が出ました。 学校の先生全員で大喜びされたことを覚えています。 その生徒にかかわりのない先生方もみんなです。 そのときはすでに、学校はひとつとなっていましたから。
そこから森山先生は学校改革へと取りかかりました。 入試合格者のレベルを少しずつ上げていく。 各科目のセンター入試研究会を発足させ、先生達に自分で入試の研究をさせる。 校舎の建て替えをする。 塾関係者に対して説明会を催す。
塾関係者に対してちゃんとした説明会を開催したのも桐蔭高校が最初でした。 桐蔭高校の説明会は常に塾関係者が何を知りたいかをアンケートで調べ、年々よいものへと変わっていったのです。 私が仲間の塾関係者に桐蔭を勧めだしたのはこの頃で、まだ国立を5人出すか出さないかの頃でした。 みなさんに感謝されたのを覚えています。
森山先生の教育の原点はただひとつ。 物量作戦です。 2時間で理解できなければ3時間やる。 3時間かけてもダメなら5時間教える。 教師も生徒も理解するまでやらせることこそ、森山教育の原点なのです。 その結果が今も続く勉強合宿であり、放課後学習であり、塾や予備校要らずの夜間学習であるわけです。
しかし、私は今の桐蔭はあまり好きではありません。 確かに勉強もクラブも鍛えてくれますが、精一杯走らせるその教育にはデメリットも多いと思うからです。 桐蔭なら子供は光りますが、絵がうまくなったかもしれない子も、音楽に目覚めたかもしれない子も、たいていは勉強で開花してしまうのですから。
もちろん批判ではなく、ただの私見ですから無視してくださってかまいません。 森山先生の偉大なる功績には変りはありませんから。
のちに公立初の民間校長になった人物は、この森山氏になりたかったのでしょうね。 やったことも言っていることもそのままマネをしていますから。 その方は後に私学校長になられましたが、そこでもやることはそのまま。 改革の進め方の順序まで同じでした。
違うところはただひとつ。
森山先生は、部下や先生方の意見を切り捨てたことは一度もありません。 言い合いや怒鳴りあい、実は殴り合いさえあったことは私も知っています。 しかし、それを理由にクビになった方はひとりもいません。 ですから、部下から怒られ謝ることさえあったのです。 (森山先生が説明会で話が長すぎ、広報から「短くしてください!」と言われ、クビをすくめておられたのを覚えています。)
ですから、桐蔭をおやめになる先生は優秀なので、他校にすぐに呼ばれます。 産大高校長であったM先生は、今は大阪の中央にある女子高で校長先生をしていらっしゃいます。 歴史だけは古いその女子高で、いままさに大改革を行われている最中です。 きっとその女子高も生まれ変わるだろうと、私は注目しております。
他人だけでなく、自分も精一杯動くこと。 自分のミスを認め、部下から言われたことでもちゃんと聞くこと。 このふたつさえできれば、ひょっとするとある方も森山先生のようになれるかもしれませんね。 |
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| 2012年4月9日 (月) |
関西大学の新たな野望 |
今年中にも、関西大学の推薦入試制度が変わるようです。 つまり、パイロット校推薦制度やE−ラーニングシステムなどは廃止・もしくは名前を変えて再出発となるようですね。 現在パイロット校協定を結んでいる各校さんには、関大での準備(今ははっきりとは書けませんが)が終わり次第、連絡が順次入ってくると思われます。 (まあ、例の件で受験生の数が激減しましたからね。)
で、まだはっきりしたことは書けないんですが、今の時点で書けることだけを書いておこうかと。 まず、関大理事会は今までの推薦入試制度を全面的に改定することを決め、その骨子だけは話し合いのテーブルにのせたようです。 しかし、まだ教授会には提示していませんから、あくまでも骨子であり可能性であるわけです。 もちろん議会決定はまだだし、これから準備委員会や実行委員会などのメンバーを決めていくことになるのでしょう。
中心になるメンバーとしては大学執行部がその任に当たるのではないかと私は見ております。 つまり、学長以下4人の副学長と3人の学長補佐でまずは準備委員会を立ち上げ、各学部にも所属する彼らから教授会へと説明、その後設置委員会や実行委員会を作る運びとなるだろうと。
私が聞いている話が本当なら、かなり画期的なシステムになることは間違いないでしょうね。 正式な発表を待ちたいと思います。 今現在パイロット指定校をお持ちの学校はもちろん参加が認められるだろうし、決して損になる契約にはならないでしょうしね。
と、詳しい話もせずにこのような大風呂敷を広げたのにはわけがあります。 とある学校のご父兄から「関大の内部入試についてはどうなっているのか?」というご質問があり、もう書いちゃいたいのは山々だけど怒られるから書けないんだよ、と言う意味も込めてこちら(教育ブログ)のほうにこういう書き方をさせていただいたんです。 分かっていただけましたでしょうか? (あなたのお子さんの学校はおそらく参加できないでしょう。ただし、個人としても応募できるシステムになるはずですから、ご安心ください。)
今のところはまた「あの先生の眉唾話」でけっこうですから、続報をお待ちください。 とりあえず、関大の推薦入試は変わりますから。
「GP」
この単語がみなさんの目にとまるようになるのももうすぐでしょう。 |
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| 2012年4月5日 (木) |
来年度の公立入試 最終話 |
最後に学区制撤廃についても述べておきましょう。
以前「私は東京の6年一貫制度に注目している。」と書いたことがありますが、それ以外にももうひとつ注目していたことがあります。 それがこの学区制撤廃についてなのです。
先ず簡単に東京における学区制の推移について簡単に述べてみましょう。 1952年に東京都で実施された「学区合同選抜制度」とは、東京都立高校全日制普通科(諸島部を除く)を対象に行われた入試制度です。 学力試験は実技科目を含めた9教科900点満点で、毎年3月初旬に2日間に渡って実施されていました。
具体的には、受験生は第一志望校と、第二志望をするか否かだけを書いて出願し、第一志望校で受験、合格発表を受けます。 そして不合格者の学区合格者も発表され、学区合格者は第二志望校を定員に達していない学校から順位をつけて三校まで記入して本来の第一志望校に出願し、各中学校で第二志望の受け入れ先を決定するわけです。 しかし、1967年には内申を使わなかったなどの欠点を是正するために廃止され、次のグループ合同選抜制度(学校群制度)に移行したのです。
1982年に始まったグループ合同選抜制度は「黄金時代」とも呼ばれた学区合同選抜制度時代の都立高校の高い水準を目指したものでしたが、ベビーブームも過ぎた1980年代にはすでに受験人口は漸減傾向にあったため、制度導入のメリットはあまりなくむしろデメリット(受験生の食い合いなど)ばかりが目立ち、多くの現役受験者は私立志向となり相対的に都立高校の水準は低下してしまいました。 そして1994年にグループ選抜は廃止され、今の単独選抜制度に移行。 学区外受験が認められるようになったわけです。
ところが、学区外受験もデメリットばかりが目立っているようで、特別選考の実施、学区制度の廃止、自己PRカード点数化の取り止め、推薦入試における選考方法変更、特別推薦実施校の拡大や学力重視選考の増加傾向など、結局大昔の制度に戻りつつあるのが実情のようですね。
つまり、大阪でも同じ動きになるだろう、と。
しかし、東京の一部の公立高校では、学区制撤廃の影響で応募も減り偏差値も下がってしまったとして、再び学区制を取り入れる区も出ています。 今まで学区制自由化を絶賛していたハシゲ市長にそのことを質問した記者に、ハシゲ氏はこう答えました。
「たった一例の失敗を見て、すべてを否定するつもりは無い。」
ということは、東京では学区制撤廃が失敗であった部分もあることを、ハシゲ氏自身も認めておられる訳ですね。
この失敗の原因については、おそらくハシゲ氏もイシハラ氏も理解できないだろうと思います。 なぜなら、彼らが公務員である限り、その原因を言い出すわけには行かないからです。
公務員(いわゆる公僕)は、その権力と行動範囲が厳密に規定されています。 たとえば、逮捕するのは警察で裁くのは裁判所、というふうに。 これは、権力の集中を防ぐために必要なことなのですが、このような規定が邪魔になる場合もあります。 その最たるものが教育なんだと私は思っています。 「教える」と言うことを、地区や年齢で区別できるわけが無いんですよ。
たとえば、大阪で受験完全自由化を行ったとします。 そうすれば何が起こるか、など子供でも予想できますよね? つまり、人気高への受験集中。 なぜなら、今まで学区制と年齢制に頼りきっていた公立高校には、売りになる良さを持つ学校がほとんど無いからです。 たとえ持っていても「進学実績」か「就職実績」のどちらかであり、教育の本来の目的である「個性の育成」については私学に20年遅れていると私は考えています。
ですから、ハシゲさんが学区制撤廃を行った後は、
一部高校に人気集中 ↓ 不人気校の廃校および新設校の設置 ↓ 公立志望者激減のため、公立高の定員削減。 および一部学区制(文理科のみ)復活 ↓ 工業高と商業高を合併させ、ビジネス高として設置。 さらに就職保障のため、ビジネス高からの公務員・第3セクター企業への優先的就職開始
と、10年ほどでこの流れになるでしょうね。 うちの塾ではこの流れに乗るため、すでにいくつかの改革を済ませてあります。
私自身は学区制撤廃には賛成です。 なぜなら、子供達にとって行きたい高校に行かせてあげるのが一番いいと思っているからで、公立校に限り入試をなくしてもいいのではないか?とさえ思っています。 でも、今のハシゲ案は公立高潰しの考えにしかすぎないとも思っているので、簡単には賛成できないだけです。
とにかく、ここ数年は学区制撤廃についての動きをじっくり見守ってゆくつもりです。 |
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| 2012年4月4日 (水) |
来年度の公立入試 その3 |
来年度の公立入試についての第3回目、今回は受験日のくり上げについてです。
昨日も述べましたが、公立高校の校長会や教育委員会の委員の皆さんは、受験日さえ前倒しすれば私立よりも公立の方が人気が上がると考えておられる方が大多数のようです。 だからこそ、公立入試を早く行い、私立入試日を遅らせるように私立校長会に圧力をかけておられるのだと思います。
しかし、それは大きな間違いです。
もう一度言います。
それは、時代の流れや制度の変化を無視した大昔の考え方であって、そんなことをしても公立が私立に勝てるわけがないのです。
そのことについて、いくつかの理由を述べながら説明していきましょう。
1、教育の質について これは陣営を問わずほとんどのみなさんが認めていることですが、「私立の教育指導に公立の教育指導で勝てるわけはない」のです。 なぜなら、私立の方が教育にお金をかけているからです。 それが分かっているからこそ、公立側も「入試日さえ早くすれば」と言うことはあっても「教育の質さえ見比べてもらえれば」とは口が裂けても言えないんです。
簡単に言えば、「生徒の理解度も進路先実績も、ついでに勉強に対するモチベーションも私立の方が高い」ということです。 そんな劣化版の公立高校に、ただ安いからといって入学したいと思いますか? たとえ公立が先に入試を行ったとしても、受験をためらう人は多いでしょう。
なぜなら、公立に合格してしまうと、絶対その学校に入学しないといけないからです。
だったら、前期入試は無視して私立入試でレベルの高い学校に挑戦し、合格したら後期入試では思いっきり高いレベルの公立校に挑戦すればいいのですから。 当然前期入試の人気は下がりますね。
くわえて、前期に文理や普通科の一部など、いままで専門科高校に配慮して後期にしか入試を行わなかった学校も参加してくるのですから、せっかく人気を持ち直しつつある低人気高は壊滅してしまうでしょうね。 つまり、入試のくり上げは低人気高をつぶすことになるわけです。
2、教育の対価について 以前までは「高い私立、安い公立」という図式がはっきりしていたので、お金を惜しむ方は公立へ、教育の質を求める方は私立へと、その方向がきっちりと分けられていました。 その分、それぞれの学校は一定の受験者を見込んで戦略を立てればよかったのです。 しかし、今の大阪は授業料完全無料化が行われています。
もちろん私立が完全に無料になったわけではありません。 教科書代や修学旅行金の積み立て、前期の授業料は自分達で払った後大阪府から還付されるという時間差無料制度など、やはり私立はお金がかかります。 しかし、それでも私立に行きたい方や、それくらいなら私立に行きたい方を合計すれば、今では7割を超える受験生が私立を志望し、8割を超える受験生が私立を受験しているのです。
つまり、受験日の早い遅いで志望校を決めている人は、今はほとんどいないんですよ。
ですから、入試日をいたずらに早めることは中学校での学習時間を短くするだけのことで、塾に通って早めに学習を終えているような、一部の特権階級にだけ有利な入試になるのは目に見えているわけです。 そして、そのような特権層がねらうのはもちろん高いレベルの公立校。 結論として、低人気高の救済のために実施したはずの前期試験制度は瓦解せざるを得ないわけですね。
一応、大きな理由を二つ挙げて、公立入試前倒しの無駄・無効について述べてみました。 他にも理由は一杯あって、私は公立入試日のくり上げは無駄だと申し上げているわけです。
もし私の眉唾教育論をお読みの公立高校校長さん・教育委員会委員さんがおられましたら、ご一考の上ご意見をお聞かせ願えれば光栄です。 ハシゲさんや和泉高校校長さんなら、もっと大歓迎ですね。 楽しいお話ができるだろうと思いますから。 |
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| 2012年4月3日 (火) |
来年度の公立入試 その2 |
昨日に続いて来年度の入試がどうなるかを考察していきましょう。 ただし、今分かっている情報からだけで予想するのですから、かなりの暴論になるかもしれません。 いつものとおり、「あの男のうさんくさい眉唾話」として読んでください。
大阪の教育委員会は、私から見ると「なんで、こんなシステム改定をするんだ?これじゃ改悪じゃん!」というような決定をよくなさいます。 昨日述べたように、入試一週間前倒しもそうですね。 昨日は書きませんでしたが、この制度だと大きな欠点がいくつかあるんです。 その辺からまず始めてみましょう。
当初大阪での入試が前期・後期制になった理由は、市内で不人気のためにどんどん応募が減っていた専門コース(工業科・商業科・農業科その他)を延命させるべく、普通科よりも早めに入試を行えば応募者も増えるのではないか(入試を早く終わらせることができるから)?という考えで始められたものでした。 私は浅薄な考えだと思っていたのですが、けっこう応募者が集まり、専門科の延命(復活とまでは行かなかった)に役だったことは確かでしたね。
ところが、ここからが大阪教育委員会のダメなところで、「うまくいったんだから、普通科の人気の無いところもやっちゃおうぜ!そのままだと世間体が悪いから、コース名も変えちゃえ!」と生まれたのが総合科だったわけです。 これもうまくいったように見えましたが、私に言わせれば大失敗。 なぜなら、専門科に流れるはずだった生徒さんたちが、総合科に集まってしまったからです。 その結果、のちにいくつかの商業・工業高校を廃校にすることとなり、前期入試はその意義を失いかけてしまったのです。
その後大阪では私立高校無償化が行われ、これにあわせて前期・後期入試制度も見直されなければいけなかったのに、そのままで2年以上改定を行わなかったために、公立への流れがバッタリと止まってしまいました。 そして、その流れを加速させたのがハシゲさんのあの一言です。 「3年連続で定員割れした高校は廃校にします!」 世に言う少数相憐令ですね。 江戸時代の生類相憐令が不使しか生み出さなかったように、この悪法のおかげで公立高校自身が募集を減らすという身を切る選択をするしか道がなくなってしまい、結局公立に所属する生徒数が激減することとなってしまいました。 このあたりは、ぜひハシゲさんの責任を追及したいところですね。
さらに公立高校制度は混迷の時代を迎え、単位取得制だの総合選択制だの文理コースだの、教育委員会の委員ですらすべては知らないような複雑怪奇な制度となってしまいました。 こんな複雑な選択(入試も含めて)を、一般の受験生がするはずがありません。 私立に人数を取られても当然でしょうね。
つまり、ここから教育委員会の取るべき道はひとつしかないはずなんです。 つまり、受験コースのシンプル化。 誰が見ても分かりやすいコース設定をして、受験時期も分かりやすくする。 これしかないです。 簡単に言えば、コースを合併(普通科・総合科・文理・国際・英語はひとつの学校にまとめてコース制で管理)し、学校を整理(工業・商業・その他専門コースもひとつの学校にまとめ、コース制で管理)することで、自分の進学の道を受験生に対して分かりやすく提示すること。 まあ、大阪の教育委員会はまとまるのが異常に遅い組織ですから、この結論に達するまで5年はかかるかもしれませんが。
また、入試時期についても「私立よりも早く公立入試を行えば、きっと公立の応募人数がふえる!」と考えていらっしゃる委員の方も多い(公立高の校長会にもこう考えていらっしゃる方が多いのは嘆かわしい)ですが、それは完全に思い違いです。 そんなことをしてしまったら、公立は半分が定員割れをしてしまうことを予言しておきましょう。 その理由とは?
そのことについては、次回に述べたいと思います。 |
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| 2012年4月2日 (月) |
来年度の公立入試 その1 |
大阪府教育委員会は、3月28日の恒例会議においていくつかの案件を決定事項としました。
1、府立高校の入試日程を来年から前・後期ともに現行より1週間程度繰り上げる。
2、募集定員についても、現在後期のみで実施している普通科などの試験を一部前期でも実施し、前期の比率を高める。(今のところ普通科の前期募集は80名まで)
3、辞職願を届け出ている生野照子教育委員長の辞任に正式に同意する。
以上の通り決定を出しました。 といっても、ちょこちょこ修正案を出すのは教育委員会の得意技ですから、これから夏以降修正案が可決されることにもなるかもしれませんね。 なぜなら、この案には致命的な欠点がいくつかあるからです。
1について: 1週間繰り上げて入試を行ったとしても、私立入試よりも遅くなります。 つまり、受験を早く終わらせたい受験生たちにとっては、私立専願が一番いいことは変わりません。 したがって、1週間早くしたくらいで公立の志望者が増えるとは思えません。 (これを考え付いた人たちは何を考えているんでしょうね?)
私的には、もし公立が私立に受験者数で勝ちたいと思うのなら、私立より前に前期の試験を持っていくしかないと考えています。 すなわち、2月1日に公立前期入試、2月15日に私立入試、3月1日に公立後期入試、この順番なら公立を選択肢に入れる受験生も多いはず。
ただ、この案だと1月末には中学校の学習をすべて終了させなければいけなくなります。 そこだけが難点なので、それぞれ半月ほど後ろにずらすべきでしょうね。
2について: これは公立前期入試後にすでに触れていたことで、分かりやすくいうと「前期の方が人気が高くなるならできるだけ前期にやっちゃおうぜ!」と言うことですね。 まあ、この延長上に全校文理科化とか前期入試完全自由化(前期試験のみ学区制を先に撤廃する)などがあるわけです。
これも上に書いたように学習の終了が間に合わなくなる可能性がありますね。 だったら、ひとつだけいい方法があります。 私立と同じように、前期のみ学校別の入試問題を認めてしまえばいいのです。 現在は、レベルの高い学校も不人気でレベルの低い学校も、同じ問題を使って入試を行っています。 当然こんなむちゃくちゃな話は無いわけで、すべてのレベルで差がつきにくくなり、合否判定が難しくなっているのは事実です。 そのためにA問題とB問題を作ったわけですが、これもどれを使うかは各学校に任せるという放任ぶり。 それなら、全部の高校で違う問題を作ってやった方が早いじゃないですか。 もちろん昔に戻してしまうことになりますが、それが嫌なら他にももうひとつ方法があります。
私が以前から考えているユニット方式です。
簡単に言うと学習単位ごとに問題を作り、各学校でそれらを組み合わせて入試を行えばいいわけです。 たとえば、英語であれば長文読解問題A・B・C、対話文問題A・B・C、文法問題A・B・C、英作問題A・B・C、ヒアリングA・B・Cを作るわけです。 そして、学校にこのうちの5つを自由に選んでもらい、答えてもらうのです。 もちろん、学校ごとの特色を出したいのなら必修問題3問・選択問題2問でもいいでしょう。 こうすれば、「うちは英会話家の学校にしたいからヒアリングABCを必修にしよう。」「うちは理数コースの学校だから、英語はすべてA問題だけ解かせればいい。その分数学を難しくしよう。」と言うふうに、学校の目指す道も分かりやすくなると言うものです。 さらに、出るところだけ勉強して傾向と対策だけで入学しようとする直前受験生を見分けやすくもなるはずですね。
以上です。 まあ、欠点があることは認めますが、それでも現行の入試よりはかなりましなはずです。
明日は、これからの公立入試がどうなっていくかについて、私の予想を述べることにします。 |
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| 2012年3月30日 (金) |
相次ぐ朗報 |
私はこの仕事が長いので、色々な学校からクラブ活動や学校行事などのご報告をいただきます。 もちろん吉凶さまざまなのですが、ここしばらくは吉報の方が多いので陰ながら喜ばせていただいております。
まずは高校野球。 第2試合まで大阪勢が2校も残っていたのは凄いですね。 特に履正社さんのがんばりは見ていても「よくやった!」とほめてあげたいくらいの奮闘ぶりでした。 残念ながらベスト8にはなれませんでしたけどね。 それでも、さすがはスポーツを科学する学校と言ったところでしょうか。 そして、桐蔭高校さん! ベスト4ですよ! すごいですねぇ!
でも、桐蔭高校の森山校長先生はもともとラグビー部を強くしたかった方で、「スポーツ特進を募集したら野球部のほうが先に成績を出しちゃった♪」と昔言っておられました。 また、やるからにはとことんやらせる方としても有名で、大金を投じて(?)吹奏楽部を作らせたら創部1年で金賞をとらせてしまうくらいです。 だから、逆らったら怖い方なんですよ。(笑) さすがは文武徹底主義の学校ですね。
次に空手。 浪速高校空手道部が、第31回全国高等学校空手道選抜大会にて各部門で優勝しました! 男子個人組手優勝!&3位! 男子団体組手優勝! 男子団体組手優勝! 男子団体形3位! 堂々たる成績ですね! このところ暗いニュースの多かった浪速さんに、明るい光明が差し込んだ気さえします。 男子個人形だけは逃してしまいました(空手部すらない学芸高校に「形の天才」がおひとりおられるので、こちらはしょうがないかと)が、こちらも有望な選手を入学させましたから、来年あたりは全種目独占もあるかもしれませんね。 まあ、男子だけですけどね。 それでも凄いと思います。 さすがは努力を積み重ねてオリンピックまで行った今井監督のご指導といったところでしょうか。
よくクラブ活動の成績を書くと、「あそこはスポーツ校だから」とか「勉強の方は…」とかおっしゃる方もおられますが、私はそれはちょっと違うのではないかと思っています。 確かに今の成績至上主義教育の蔓延した教育界では、進路指導(つまり大学の合格成績)のみを見て学校を選ばれる場合が多いのはしかたがないのかもしれません。 でも、ちいさなタンポポもあれば大輪の蘭もあるからこそ、個性が光るんです。 全員が100点を取れる世界なんて、面白くもなんとも無いですよ。
もちろん勉強面を否定するつもりはまったくありませんが、「クラブ活動がさかん=学校に活気がある」ということだけは覚えておいていただきたい。 学校に活気があれば、学校生活が楽しくなる場合が多いんです。 学校生活が楽しければ、自分の才能(勉強か運動か芸塾かはともかく)に気付く機会も増えます。
活力のある学校とは、勉強が盛んな学校やクラブが盛んな学校だけではありませんが、まずは文か武を見て決めるのがいいでしょう。 そして、今はまだ気が付いていない自分の学校の魅力に気が付ければいいですね。 |
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| 2012年3月29日 (木) |
春休みの思い出 |
新中1、新高1になるみなさん! 春休みには何をしましたか?
新しい学校に進む前には、希望と不安が一杯です。 宿題も出ているし、やらなければいけないことも多いかもしれません。 でも、そのまま新学期の準備だけで春休みを終わってしまうのはもったいないと思いませんか? なぜなら、新しい世界に行くということは、古い世界とある程度決別すると言うこと。 つまり、「旅の恥はかき捨て」ではないものの、今のうちにやっておきたいことややり残したことをするには絶好の機会であるわけです。
さらに、これだけ長期の休みをもらえることは、人生を通じて何度もないことです。 ですから、普段はできない時間がかかることをやるのがいいでしょう。 高校が始まる前に好きだったあの子にコクるのもよし、クラブでどうしても破れなかった記録に挑戦するもよし、今までにやったことのないような趣味(たとえば楽器や旅行)などに挑戦するのもよし、です。
教育的な観点から言うと、人生には何度か進化の転機が訪れます。 最初は、幼稚園(保育園)に入るとき。 初めて母親と別々に暮らすことを学ばされるのですから。 次に小学校卒業時。 6年間通い続けた学校を立ち去るだけではなく、物心がついてからずっと所属していた世界を離れて全然知らない世界へと旅立つのですから。 そして最後に中学卒業時。 初めて地理的な要素以外で進路先を選んだ結果の学校に通うことになるので、自分の能力的・人間的才能に不安を感じる初めての機会でしょうから。
そんなときにただボーっと待っているのは、もったいないだけではなく他の人に遅れることにもなります。 だから、なんでもいいから思い出に残ることをやりましょう。 そんな大イベントでなくてもいいんですよ。 ヨットで太平洋横断なんてしなくてもいいし、自転車で日本一周なんて勧めません。 K−1で優勝しなくてもいいし、甲子園に出場しなくてもいい。
ただ、自分なりに満足できたと実感できれば、それでいいのです。
勉強でもスポーツでも遊びでも、なんでもいいです。 今は分からなくても、次の旅立ちの時には私の言うことが分かってもらえると思います。 レッツ・トライ! |
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| 2012年3月26日 (月) |
新しい世界 |
高校入試の最後の発表も終わり、新中学生も新高校生もほっとしている方がほとんでしょう。 受験生には心の休まる暇は無く、いつも入試のことを考えさせられていたのですから、今くらいはゆっくりさせて欲しいと言う気持ちはよく分かります。 これでも私は、35年以上教師をやっているのですから。(笑) しかし、あえて言わせていただきたい。
新学年(特に新中1生と新高1生)は、最初で差がつきます!
今くらいは遊んでいてもよかろう、新学期になったらがんばろう。 ハイ、負け組の考え方〜! その考え方は、アイスクリームよりも甘いですぞ!
中学や高校に入ったばかりのときは、勉強も全然違ったものになります。 たとえば、小学校の時には無かった英語という科目を中学生になったら習い始めますし、小学校のときとは違って年5回の定期テストと呼ばれる順位までつけられるテストを受けなければいけないんですから、甘えていられませんよ。
高校生になった方も、中学とは違って英語科目だけでもグラマー・コンポジション・リーディング・ライティング・オーラルと5科目の勉強に分けられ、そのうつの2つか3つを同時に教えられることになるからです。 ほぼ全科目が細分化されて詳しく教えられることになる高校の授業を、予習もなしで受けようなんてシュークリームよりも甘い考えだと分かりますよね?
「だったら、せっかくがんばったのに、俺たちに休みは無いの?!」 申し訳ありませんが、ほとんど無いと思っておいた方がいいでしょう。 でも、入試前のように目を血走らせて睡眠時間まで削り、終わりのない勉強をあっちもこっちも続ける必要は無いんですよ。 最低限だけ準備しておけば、あとは遊んでいただいてもバイトをしていただいても恋をしていただいても、全然OKです。
「じゃあ、何をやっておけばいいの?」 最低限、コレだけはやっておきましょう。 まず、学校から出されている宿題です。 4月になる前に全部やること。 次に、学校の予習です。 教科書をもらったら、2ページ分だけ予習しておくこと。
たったコレだけでけっこうです。
もちろんこれは最低限の勉強なので、小学校や中学校で分からないままにしているところがあったのなら、今のうちに勉強しておいた方がいいですよ。 でないと、新しい学校に入ったとたんにオチこぼれになってしまう可能性もあるのですから。
必死になって勉強しろとは言いません。 でも、油断していていいはずがありません。 「ほかの人より10分だけ長く勉強しておく。」がウチの塾のモットーですが、わりと役に立つんですよ。 ですから、できれば遊びたい気持ち・サボりたい気持ちを少しだけ抑えて、やらなければいけないことをしっかりとやっておくことをオススメします。 |
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| 2012年3月22日 (木) |
運命の日 |
明日はいよいよ公立後期入試の発表日ですね。 受験生のみなさんにとっても、その御父兄方にとっても、長い一週間だったでしょうね。 しかし、結果さえ出てしまえば、どちらに向かってであれ前に進むことができます。
合格された皆さんは、自分の努力と周りで支えてくれた力を忘れないでください。 確かにあなたはがんばった。 でも、あなた一人ではできなかったことも多かったはず。 勝利に酔うのはいいけれど、そのことだけは忘れないでください。 そうすれば、あなたは次の大勝負にも負けることは無いでしょう。
残念ながら合格できなかった皆さんも、胸を張ってください。 悲しい。 つらい。 よく分かります。 私も不合格者だったのですから。 でも、私はその出来事を忘れず、自分に何が足りなかったかを高校3年間かけて考え、次の勝負へと全力で向かいました。 その結果、自分だけではなく子供達の合格まで手伝えるようになったのは予想外の出来事でしたけれどね。
合格した人も不合格だった人も、これだけは覚えておいてください。 合格した人が勝ったのではありません。 不合格者が実力不足だったわけでもありません。
ただ、高校の最初に立つスタートラインの場所が、ちょっと変わっただけなんです。
今はまだ分からないでしょうが、あなたたちの人生はまだまだこれから。 努力も勝負もまだまだたくさんあるんです。 だから、勝ち負けにこだわらず、続けてがんばりましょう! 勝っておごることがなければ、また勝てます! 自分だけでも負けたと思わなければ負けではありません、勝つまでやれます!
我が小村家の家訓は「勝つまで負けるな。」 むちゃくちゃですが、私は気に入っています。 どうか明日の結果だけにとらわれず、次のステップへの通過点だと思ってがんばりましょうね。
でも、今夜は眠れないだろうから、ちょっとだけツメを噛んでもいいんだよ♪ |
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| 2012年3月21日 (水) |
中高一貫の長短 |
今の日本では「中高一貫」とか「6年一貫」といわれる教育について、声を上げることが多くなっています。 大阪でも一貫校を作るとハシゲさんがおっしゃっていらっしゃるようで、どのような形で作り上げるのかについての発表を私は期待して待っているところなのです。
というのも、6年一貫は学習進度においてもっとも効果を発揮するものだと私は考えているからです。 それはすなわち、文部省が指示している中学と高校の学習内容の区分がまったくダメだと思っていることにもつながります。
例を出してみましょう。 中学の英語では不定詞を習います。 ご存知の通り、名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法がありますね。 しかし、高校になったらもうひとつの不定詞を習うんです。 不定詞の結果用法という、特殊なものですけどね。 これを、なんで分けるんでしょう?
数学にもあります。 ゆとり教育開始のときに、中学数学の不等式の計算が高校の学習範囲にされてしまいました。 しかし、関数では相変わらず変域を教えます。 不等式を教えていないにもかかわらずです。
このように、全科目において不完全な区分が残されており、教師もその指導方法に悩むところがあるわけです。 一番簡単な解決方法はただひとつ。 中学と高校の区分自体を取り去って、6年一貫の指導方法をとればいいのです。 そうすれば、「中学生だから」とか「高校生だから」という縛りも無く、できるだけ分かるところまで続けて教えることが可能になります。
東京の方の公立ではすでに2005年から始まっているので、ここ2年ほど私は注目していたんです。 卒業進路については申し分なく、難関大学も突破しているようなので、親御さんたちも「6年一貫なら、私立でなくても安い授業料でも有名校にいける!」と思い始めていらっしゃるようですね。
ただ、東京でもまだ問題は残っているようで、まだまだ一貫校の完成には至っていません。 だからこそ、都もいくつかの一貫校のタイプを作っているのでしょう。
今の東京の一貫校は、大きく分けて3つあります。 1、 中等教育学校 1つの学校として、6年間を通じて中高一貫教育を行う学校。 学校を移ることも無く、担当教師も同じ。 無駄がないが、変化も無いので生徒のモチベーションが低くなる。 2、併設型の中学校・高校 都立中学校と都立高校の2つの学校を接続。 つまり、入試が無いだけで校舎も別だし教える先生も別。 連携授業がやりにくいはずなのだが、進学実績は一番よい。 3、連携型の中学校・高校 色々なタイプの都立高校が区市町村立中学校と連携。 中学生が高校の勉強をしたり、高校生が中学校の復習をしたりする。 各学校において特色ある教育を行うが、進路実績が一番悪い。
このようなタイプの中で一番人気があるのが1で、やはり入試をなくして勉強時間を増やすところに魅力を感じているのでしょうか。 大阪では今のところ1と2を検討中なようですが、塾の教師が言ってはいけないことではありますが、あまり進路実績にこだわりすぎるのも公立教育としてはどうかな?と思ってしまいます。
まあ、改革を行うときには必ず以前と比べて劣るところも出てくるものですから、みんなで知恵を出し合ってカバーしていくしかありません。 私の仕事の教育プランナーにおいてもそろそろ一貫校の注文が来るはずなので、もっと研究して誰よりも早くその構成を考えておきたいと思っております。 |
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| 2012年3月15日 (木) |
公立後期試験のために おまけ |
後期試験の願書提出も終わり、もう少しで入試ですね。 「人事を尽くして天命を待つ」方もいれば、「まな板の上の鯉」の方もいるでしょう。 ひょっとすると、「後の祭り」さんや「後悔先にたたず」さん、「あとは野となれ山となれ」くんもいらっしゃるかも?(笑)
入試前のこのすきまっていうのは、いやな時間ですよね。 じわじわ毛糸でクビをゆっくりと締められているような… 何をやっても集中できないし、無駄なような気がする。 なのに、何かをやっとかないと落ち着かない。
そこで! こむりん先生のいつものちょっとワザ! オマケバージョンでご紹介しましょう。
「果報は寝て待て」
ゆっくり寝ましょう。
今までがんばってきたみなさん。 今までの自分の努力を信じましょう。 誰かが認めてくれなくても、 あなただけはどれだけ努力したかを知っている。 それが自信につながり、努力は必ずほかの人より1点だけでも高い得点を取らせてくれるはず。 だから、今日は休んで、明日に備えましょう。
最後までがんばれなかったみなさん。 でも、自分なりにがんばったんです。 もしダメでも、この努力がいずれ実を結びます。 なぜなら、努力不足で失敗した人は、次は絶対油断しないからです。 今できることはもうありません。 だから、運を天に任せてゆっくり寝ましょう。
全然努力できなかったみなさん。 今さら何をやっても役にはたちません。 そんな泥縄で合格できるのなら、誰も苦労はしませんから。 あなたにできることはただ一つ。 努力抜きの自分の才能を100%以上発揮すること。 そのためには、自分の状態をベストにしておかないといけません。 だから、ゆっくり体と頭を休めて寝ましょう。
わかりますね? 誰にとっても、もうできることは休むことしかないんですよ。 だから、今日はゆっくり休んで、明日はすべてを出せるようにしましょう。
みんな合格したいんです。 でも、合格者は限られている。 努力しないで合格する人もいます。 必死になってやったのに、惜しくも手が届かなかった人もいるでしょう。
でも、その結果は必ずやこれからの人生に役に立ちます!
1年間ご苦労様でした。 つらかった1年もあと少し。 最後くらいは、ゆっくり過ごしましょうね。 |
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| 2012年3月14日 (水) |
公立後期試験のために ラスト |
後期試験の願書提出も終わり、もう少しで入試ですね。 「人事を尽くして天命を待つ」方もいれば、「まな板の上の鯉」の方もいるでしょう。 ひょっとすると、「後の祭り」さんや「後悔先にたたず」さん、「あとは野となれ山となれ」くんもいらっしゃるかも?(笑)
入試前のこのすきまっていうのは、いやな時間ですよね。 じわじわ毛糸でクビをゆっくりと締められているような… 何をやっても集中できないし、無駄なような気がする。 なのに、何かをやっとかないと落ち着かない。
そこで! こむりん先生のいつものちょっとワザ! ご紹介しましょう。
「栄養補給を忘れずに!」
もちろん、2・3日前からの食事も大切です。 なに、そんなに豪勢な食事にしてパワーをつける必要はありません。 消化のいいものを、3食きちんと時間通りに食べているだけでいいでしょう。 ただ、腹痛や整理痛・風邪が心配な人は、野菜を多めに取るとよいでしょう。 緑色野菜は腸の働きを助けてくれますし、黄色野菜は風邪予防や体調を整える働きがあり、いいことばかりですしね。 (かぼちゃはベータカロチンで消化を助け、数多くのビタミンで体調を管理する。にんじんはベータカロチン以外にもカリウム、カルシウム、ビタミンCが豊富で栄養的価値が高い。)
でも、子供達はあまり野菜を食べてくれませんよね? そこでオススメなのが、カレーかシチュー! 野菜嫌いの子供でも、けっこう食べてくれるのがカレーとシチューです。 体も温まるし、今日から晩御飯はこれをいかが?
って、深夜の通販番組のようなノリですが(笑)、ウソではありませんよ。 中国の科挙を受験した若者達も、受験小屋にこもる前に合格しやすい食事のレシピを大金をはたいて買っていたのですから。 たとえば、雲南の代表的料理過橋米線などが有名ですね。 湖の小島で科挙の試験勉強をする書生に妻が差し入れた料理だそうです。 煮えたぎったスープに、生の食材(主に野菜)と米でできた麺を入れて調理します。スープには鶏の油が張ってあって長時間冷めにくく、差し入れてからしばらくしてもおいしく食べられたそうです。 (隠し味は妻の愛♪)
当日の朝は甘くて温かいものがよいことは以前に書きましたね。 さらに、前期試験と違って今度は5科目。 時間が長いので、体力勝負になります。 お弁当ももちろんですが、アメやチョコを持っていって、休み時間ごとに食べる(がつがつ食わなくてもいいです。一口で充分)のもいいと思います。 糖分は脳に絶対必要なんですから。
このように、試験だからと言って勉強だけを見ていては思わぬ落とし穴に足を落としてしまうかもしれません。 これは受験生の、というよりは親の気をつけるべきことかもしれませんが、やはり万全の体制で受験するためにも気を配ってあげてください。 |
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| 2012年3月13日 (火) |
公立後期試験のために その3 |
後期試験の願書提出も終わり、もう少しで入試ですね。 「人事を尽くして天命を待つ」方もいれば、「まな板の上の鯉」の方もいるでしょう。 ひょっとすると、「後の祭り」さんや「後悔先にたたず」さん、「あとは野となれ山となれ」くんもいらっしゃるかも?(笑)
入試前のこのすきまっていうのは、いやな時間ですよね。 じわじわ毛糸でクビをゆっくりと締められているような… 何をやっても集中できないし、無駄なような気がする。 なのに、何かをやっとかないと落ち着かない。
そこで! こむりん先生のいつものちょっとワザ! ご紹介しましょう。
「手洗い・うがいはちゃんとする」
「もはや勉強のことですらないじゃん。(笑)」と笑った方もおられたでしょうね。 しかし、これが笑い事じゃないんですよ。 公立の後期入試はいつも3月の中旬です。 で、3月初旬に必ず寒の戻り(いきなり寒い日が戻ってくること)があるんです。 だから、公立後期は風邪をひいたまま受験する方がけっこういらっしゃいます。
ある公立高校の調べでは、受験監督中に風邪を引いていると思われる子が10人にひとり、風邪っぽい(セキをしていたり、顔が赤かったり)子が5人にひとり、必ずいるんです。 単純計算だと、30%の子が風邪気味のまま受験しているわけですね。
特に入試の2・3日前に人が多い寒い講堂で卒業式をするのですから、風邪をひきやすい条件はそろっています。 そこのあなた、今日卒業式から帰ってからセキがとまらないんじゃないですか?
だから、手をちゃんと洗ってうがいをしましょう。 特に、手を洗いましょう!!
風邪の予防には、うがいをするよりも手を洗う方がいいのです。 うそだと思うのなら、知り合いのお医者さんに聞いてみてください。 実は、のどに溜まった風邪の菌よりも手についたばい菌の方が、風邪の原因になりやすいんです。 ですから、外から帰ったらうがいよりも先ず手をちゃんと洗う。 特に、ものを触る指先をしっかり洗いましょう。 指についている菌が触ったものにつき、そのものを食べるときにのどの奥まで入るので、風邪の原因となるんですよ。
卒業式から帰ったらのどがイガイガしているそこのあなた。 すぐに手を洗ってうがいをして、温かくしてぐっすり眠りましょう。 そうしておけば、あなたは元気に受験会場へ、30%の人は風邪気味で受験することに。 やらずして勝つことこそ兵法の極意とは孫子が言った言葉ですが、そうでなくても体調管理には気をつけた方がいいですよ。 |
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| 2012年3月12日 (月) |
公立後期試験のために その2 |
後期試験の願書提出も終わり、もう少しで入試ですね。 「人事を尽くして天命を待つ」方もいれば、「まな板の上の鯉」の方もいるでしょう。 ひょっとすると、「後の祭り」さんや「後悔先にたたず」さん、「あとは野となれ山となれ」くんもいらっしゃるかも?(笑)
入試前のこのすきまっていうのは、いやな時間ですよね。 じわじわ毛糸でクビをゆっくりと締められているような… 何をやっても集中できないし、無駄なような気がする。 なのに、何かをやっとかないと落ち着かない。
そこで! こむりん先生のいつものちょっとワザ! ご紹介しましょう。
「できない問題は切り捨てる」
公立入試は点取り問題です。 ですが、満点を取らないと合格できないわけではありません。 合格ラインより1点でも上にいければ受かるんですから。 なら、解けなくてもいい問題だってあるはず。 そういう問題は「捨てる」わけです。 別に完全に無視するわけではありません。 後回しにすればいいんですよ。
たとえば、英語のB問題なら1番の長文問題は時間がかかるわりには配点が少ないのです。 なら、後回しにして2番からときましょう。
数学だって、図形の問題は難問ばかりです。 ならば、図形は最後にすることにして、まずは計算と関数を完全に解いてしまいましょう。
国語も、思い出せない漢字を一生懸命考えるよりは、先ず先に次の問題を解いてしまうほうが、時間の無駄が無くていいです。
理科だって、計算しなければいけない問題は後回しにして、知っていることを書けば終わる問題を先にやれば、後は余裕を持って問題を解くことができます。
社会も、知らない単語を思い出せるはずがありません。 知っているところを先に全部書いてしまいましょう。 その後でゆっくりと問題を眺めていれば、ひょっとすると思い出すかも知れませんからね。
と、言うことです。 できない問題をただ切り捨てるのではなく、できるだけ分かる問題を先に解く。 後回しにした問題に手をつけられなくてもしかたがない、くらいにできるところを確実に解いてゆく。 これこそが、本当の「捨てる」と言うことだと思います。
もし信じていただけるなら、公立の過去問題を制限時間より10分短い時間で解く訓練をしてみてください。 自然に切り捨てる問題が分かるようになりますよ。 |
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| 2012年3月11日 (日) |
公立後期試験のために その1 |
後期試験の願書提出も終わり、もう少しで入試ですね。 「人事を尽くして天命を待つ」方もいれば、「まな板の上の鯉」の方もいるでしょう。 ひょっとすると、「後の祭り」さんや「後悔先にたたず」さん、「あとは野となれ山となれ」くんもいらっしゃるかも?(笑)
入試前のこのすきまっていうのは、いやな時間ですよね。 じわじわ毛糸でクビをゆっくりと締められているような… 何をやっても集中できないし、無駄なような気がする。 なのに、何かをやっとかないと落ち着かない。
そこで! こむりん先生のいつものちょっとワザ! ご紹介しましょう。
「公立後期は理科と社会で差がつく」
公立後期は5科目試験です。 ですから、苦手な科目を他の科目で挽回することも可能なのです。 もちろんできます。 ですが、「嫌いだから」とか「苦手だから」といった感情論でテストの得点を捨てるのはあまりにももったいない。 特に文理コースや商業・工業コースの前期試験を失敗して後期を受験する方々は、たいていの方が「理科と社会はいまさら勉強するには時間が足りないし、英数国(私はエースコックと呼んでいます:笑)でがんばって理社を挽回すればいいや」とおっしゃいます。
ハイ、負け組の考え〜!
逆です。 考えても見てください。 いくら英語が得意でも、ヒアリングの得点が25%入るんですよ? 数学は、解ける人が10%以下の図形問題が3分の1も入ってるんですよ? 国語は、採点する人によって得点が代わる作文なんかが20%も含まれてるんですよ? そんなテストで、どんなに得意な人でもエースコックだけで挽回できるわけがないじゃないですか。
それに、理科と社会の促成栽培で実力を伸ばす方が、エースコックを伸ばすよりも短時間での伸び率がいいんです。 出るところだけ勉強すれば、簡単に知識を身につけることができる暗記科目なんですから。 ですから、「オレは理科と社会は完璧だぜ!」という方以外は、今からすぐにでも理社の勉強を始めてください。
できれば出題傾向を考えて、よく出題されるところから復習していったほうがいいです。 塾の先生や学校の先生に聞いて、出そうなところを勉強しましょう。 一応そのあたりはうちでも有料サービスなので、お教えできませんから。
やらなくてもそんなに変わらないと思っているそこのあなた! 負け組は常に後ろ向きの考えから負け始めているんです。 「ムダでもいいから、やってみる!」ことから始めてみませんか? |
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| 2012年3月7日 (木) |
迷い悩めるみなさんへ |
あと少しで公立後期入試の締め切りですね。 まだ悩んでおられる方もおられるでしょうし、倍率を見て金曜日ギリギリに出そうと思っている方もおられるでしょう。 私には、あなた方の決断に口を出す権利も義務もありません。 ですが、一言だけ言わせてください。
道が分からなくなったら、自分のしたいようにやりましょう!
内申が足りないから志望校よりも下げて受験するのもいいでしょう。 でも、自分でそう決めてからにしましょう。
たとえ誰に止められても受験したい所へ行くのもいいんです。 でも、どんな結果であろうと自分でその結果を受け止めるよう努力してください。
それさえ決めてあれば、どんな決定をしても無駄にはなりません。 あなたの人生において、きっと役に立つ決定になるでしょうから。
たとえば、親や両親に止められ自分の志望を下げて合格できたとします。 1年後には、あなたはきっとまわりの人にこう言っているでしょう。 「受けろって言うからここにしたけど、これやったら思ったところを受けて失敗した方が良かったわ!」 逆に、まわりの心配を無視して受験し、不合格だったとします。 1年後のあなたは笑ってこういっているでしょう。 「あの時は失敗した。油断してたし、事前に調べもしなかったから。でも、今度は負けない!二度と失敗しない!」
まわりの人の忠告を聞いてよかった事だっていっぱいあります。 でも、それはあなた自身が納得できていれば、の話です。 自分を納得させましょう。 自分を貫けるのなら、一度や二度の失敗なんか安いものです。 将来きっとそう思えるときが来ます。
今、あなたは道しるべも明かりもなく、手探りで歩いているのでしょう。 今度ばかりは、助けてくれる人はほとんどいません。 だから、自分で決めましょう。 自分で決めて、自分で泣いて、自分で笑って喜びましょう。
それが楽しい人生ってもんですよ。 |
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| 2012年3月6日 (火) |
舵取りを誤った学校の終焉 |
まだ正式には発表になってはおりませんが、25年度より高校普通科の募集をやめる高校があります。 知っていらっしゃる方は「やっぱりな。」とおっしゃるでしょうが、近鉄奈良線の奈良の手前にある私立校で、樟蔭東高等学校と呼ばれていた学校です。 私達塾関係の者としては、「とうとうここまできちゃったか。」という感が強いですね。
伊賀一族がもりたてた樟蔭東を、当時理事長だった伊賀節郎氏が樟蔭東学園顧問であった(藍野学院経営者でもある)小山昭夫氏に経営的理由で断腸の思いをもって経営権譲渡しました。 2009年(平成22年)3月のことです。 私立校長会の会長を務めたこともある伊賀節郎氏は生まれついての篤志の教育家で、経営権を譲渡する際に「学園の施設を売却することだけはやめてほしい」とたった一つの条件を出して学園を去られたのですが、小山氏はその条件をまるで無視して隣接する運動場を売却、学園の持つ負債を返済したあと残った金額のうち約3億8千万円を自身の経営する藍野学園・病院増築につぎ込み、その事実がばれるとたった5日で理事長職を辞して雲隠れしたのです。
この案件についてはまだ教育委員会も調査中(早くやれよ!)だし裁判も係争中なので、詳しい事実についてはおきます。 簡単に言えば、「伊賀さんが小山さんに学校を騙し取られてむちゃくちゃにされた」話だということですか。
当然そんな学校に行きたがる生徒などはいるはずも無く、22年度の入試は合格点を思いっきり下げて(全員合格でした)、なんとか生徒数の確保に成功しましたが、レベルの低すぎる生徒達は学校の人気を著しく下げてしまい、受験者がどんどん減ってしまったのです。
質のいい教師が全員辞めてしまう(生徒激減により給料が払えなくなったから)まで1年、中学部の募集を停止するまで2年、そして4年目にしてとうとう高校募集もやめることとなりました。 事実上の廃校ですね。 在学生の合計もいまや100名を切り、元教育委員会出身の校長先生の名前がむなしく目を引きます。
別に無理やり話を持っていこうとは思っていませんが、私のブログをお読みの方ならあまりにも似た道をたどろうとしている学校に心当たりがあるでしょうね。 違うところは資金力があるかないかだけ。
樟蔭東は学校経営の財力がつき、他者に経営権を渡したことが凋落の始まりでした。 一方で、同じくらい経営の行き詰っていた学校を預かったK理事長は、校舎の建て替えや生徒数増に多大な貢献をしたことは間違いなく、その過去の功績にひかれて今年は生徒数を集めることに成功しました。 しかし、裏ではその経営建て直しにおける色々な違法すれすれの行為(というか、関大入学詐称についてはれっきとした犯罪です。詐欺罪は親告罪なので、訴える人間がいなければ逮捕されないだけですから。)が明るみに出て、現在も教育委員会その他の調査を何度も受けて追徴金を支払ったり補助金を削られたりしているわけです。 さらに、今年の生徒レベルは周知の通りで、過去の浪速に戻っていくことは避けられないように私には思います。
どうか樟蔭東のことを他山の石とせず、今のうちに直せるところは直して、健全な学校運営(経営も教育も)に戻られることを切に願います。 落ち始めると、凋落はとても早いですから。 |
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| 2012年3月3日 (土) |
公立前期試験・文理コースの疑問 |
今回の話はノンフィクションですが、「またまたこむりん先生のたわごとかもしれないな」程度でお読みください。 そうでないと、各方面にご迷惑がかかるかもしれないので。
ことしも前期試験が終わり、泣いたり笑ったりのドラマがいくつもあったことと思います。 そのことについては毎年のことなので、よかったねとかかわいそうとかがんばれ!とか思うだけなのですが、ひとつだけ理解できないことが。
文理コースの合否って、不可解なことが多すぎないだろうか?
私ごときが公立入試にものを申すのはおこがましいのでしょうけど、合格者・不合格者の差が分かりにくいんです。
一般的に入試とは点取り合戦ですから、内申と当日の得点を足して高いものから合格させていくのは間違いありません。 しかし、大阪の公立入試の場合、グレーゾーンとかボーダーゾーンとか呼ばれている下位91%から110%の生徒さんの合否の決め方が不確実・不透明でなんです。 公立高校の説明会でも、「内申書を見て決める」とか「活動的な生徒を優遇する」とか「人間的評価で決める」とか、色々な言葉でおっしゃっていましたが、極論してしまうと「オレらが気に入った生徒を入学させるから」ということになってしまうような気がするんです。
で、以前にもいろいろな高校でつっこんで質問してみたことがあるのですが、ある学校では「うちは作文を重視します。ちゃんと文章が書ける子こそが将来伸びてくる子だからです。」と校長さん自身が胸を張っておっしゃっておられましたので、「では、貴校のことをほめたおして、絶対この学校に入りたいと書いた生徒さんだけ入れるのですか?うちの塾なら、思いっきりゴマをすっとけって指導しますけど?」と聞いたところ、明らかに動揺した様子で「いや、うちは作文は3人以上の先生が採点するからそれだけでは合格できない」とか「内容点にうちの高校への感想は入れない」とか長々と説明を始められましたね。
つまり、「その通りです。うちの学校をほめてくれたら入りやすいです。」とおっしゃっているようにしか聞こえませんでした。(笑)
で、今回の文理入試についてもコネを使って教育委員会関係の先生にお話だけ聞かせていただいたんですけど、その方は「ミスやったわ〜。」とおっしゃっていました。 以下はその方の言葉をそのまま書き込んだものです。
「今回の文理入試はミスやったわ〜。あんなに人気があると分かっていたら、もっと募集人数を増やしておいたのに。新市長が3年連続定員割れで廃校!なんていうから、ビビッて普通コースと文理コースに分けてしまったからなぁ。こんなことなら、天王寺・大手前・北野・生野・四条畷あたりは全員文理コースにしておけばよかったわ。そうすれば、公立の人気復活の足がかりにできたしな〜。ホントにミスやったわ〜。」
来年度は文理コースの募集を増やし、文理だけの学校も作ることを計画中だそうです。 いつものことながら、大阪の教育委員会には泣かされますねぇ。
で、友人や親戚に公立の教師がいますので、現場の人間にも話を聞いてみたところ、「今回は数学がとにかくクソやったね。あんな問題、解けるやつが限られてくるから、入試得点がバラつかないんだよ。で、ほとんど同じ得点ラインに受験生が集まるから、合否判定がやりにくくて仕方が無かったよ。結局ボーダーにいる人間がシャレにならないほど多くなっちゃって、しかたがないから生徒会役員だとか委員会・クラブの長だとか、クラブや活動で賞をとってるとか、そんなのばかりを選ぶしかなかったな。」との話でした。 なるほど、入試問題と募集定員をミスると、そんな状況になってしまうんだなぁ、とあきらめ半分感心半分でした。
事前にこのことが分かっていれば指導のしかたもあったのかもしれませんが、これほど公立に人気が無く文理のみが高い人気になるとは思えなかったのが私の未熟さでした。 「文理がダメだったら私学に行く。公立の普通科では大学にいけない。」とおっしゃっている方も多いようで(ある大手模擬試験実施社いわく)、後期入試はいつもの通りの寒い様相を呈するのではないか、とのこと。 このあたりが大阪の教育のダメさなのではないかと私は思います。
ハシゲさんも、従業員を過労死させても謝罪しないワタミのおじさんを相談役にしている場合じゃないと思いますよ? みなさんはどう思われますか? |
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| 2012年3月1日 (木) |
塾の選び方 |
前回、塾の形態や授業内容、従事している教師陣について書いたところ、意外なほど反響と質問が届きました。 私は「大阪のご父兄の教育意識はまだまだ低い」と考えていたのですが、間違っていたのかもしれませんね。 しかし、どのご質問にも「どうやって塾を選んだらいいのか分からない。」と書いてあり、やはり子供のために塾選びに苦しんでいるご父兄の悩みは深く大きいのだなということも感じました。
一番困っていらっしゃる方の意見として、「どの塾を見ても同じように見える。」「体験授業でも、その塾の指導内容がまったく分からない。」というものが多かったようですね。 しかし、これについては仕方がないところもあります。 教育というものは、しみこむのに長い時間がかかる漆塗りのようなものなのですから。
うまくできれば美しい輝きをはなつ漆器も、塗り始めはみすぼらしいただの木の器に過ぎません。 そして、塗りに失敗する事だってあるのですから、すべての器が輝くわけでもありません。 長い時間がたってはじめて効果が分かるものを、一目見ただけで見分けるのは難しいのです。 だからこそ、親としては出来上がった作品を見て(塾ならば進学先や合格実績を見て)決めるしかないのでしょう。 でも、それでは失敗作について(塾なら落とされた子や伸びなかった子に対する教え方)知ることはできないので、やはり不完全ですね。
私がお勧めしたい塾の選び方は、ごく簡単なやり方です。 慣れれば、受験校も就職先もそれで選ぶことができます。 それは 「その塾の責任者に会って、その人をしっかり見る」 ことです。 どんな組織や集団にも弱点や欠点、得意や長所があります。 しかし、それを生かすも殺すもリーダー次第だと私は思っています。
たとえば、前回書いた〇〇ゼミの場合でも、入学前にその塾の室長・教室長・地区長に会って話を聞けば、信頼できるかできないか(例えば、入試情報をよく知っているかとか、指導のやり方がどうかとか)はすぐに判断できるはずです。 もちろん、信頼できる方が長を勤めていらっしゃる塾に行くのが一番ですが、現場の先生を信頼して入塾するのもいいでしょう。 とにかく、教育内容や授業料の高低・授業時間数など抜きでまず人間を見るのです。 大阪の人間は他人を信用しやすくよく騙されるそうなのですが、人のいいところを少し抑えてその人をじっと見れば、たいてい信頼できるか否かは分かるはずです。 もし相手が信頼できる人間なら、少しくらい不備があっても大丈夫でしょうし、お互い誤解があってもすぐにとけるはずですよね。
とにかく、時間の許す限り塾の先生と会って相手を見る。話す。 一番簡単で間違えることのない塾選びだと、私は思いますよ。 |
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| 2012年2月28日 (火) |
塾の存在意義 |
ある方からのメールのご質問で、「今年の浪速の入試では〇〇ゼミナールの生徒さんの受験が飛びぬけて多かったが、あの塾の先生方はどのような進路指導をなさっておられるのか?」というものがありました。 お気持ちは分かるのですが、それはムリと言うものなんですよ。 そのあたりを今日はご説明いたしましょう。
塾の授業形態には色々ありますが、大まかに分けると個別指導と全体授業に分類できると思います。 ほかにも単科専門塾(英会話)や補習塾などもありますが、これについては後述いたしますね。 で、この二つのタイプがさらに大手、中小、零小に分類されます。 (ちなみにうちは零小、マニュファクチュアのレベルですね:笑)
個別授業はおもに中小と零小に多く、大手塾は全体授業がほとんどです。 理由はただひとつ、儲からないからです。
大きな教室や大勢の専任講師を用意できない中小や零小は授業の個性と個別で売るのがもっとも宣伝効果がよく、全体授業で卒業生の質を落として進学実績に傷をつけないように配慮するのです。 逆に資本にものを言わせる大手塾は教室も教師も必要なだけ用意できますから、全体授業を中心にすえて授業を進めます。 そして、優秀かつさらに授業料を搾り取れる家庭にのみ個別授業を受けさせるわけです。
話は変わりますが、大手塾の授業料の高額化は最近全国学習塾協同組合でも話題になることが多く、そろそろ警鐘を鳴らしている方も多いのですが、今の日本は「やったもの勝ち」の考えが根強く、あいかわらずCDには握手券が付いてるし、塾の月謝は高くなる一方です。 また、まともに塾を選んでいない(この塾は有名だからとか、家の近くだからとか)ご父兄の中には高いほうをありがたがる方もおられるとか。 高いものはよいものだという先入観がおありなのでしょうね。 しかし、やはり教育はちゃんと選んでいただきたいものです。
話を戻しますが、大手塾さんが生徒の指導をなさる場合は、自塾のマニュアルを作成して全教師にそれにそって指導するよう求めます。 しかし、大阪の最大手の塾さんの場合、専任教師が全体の半分もいない塾ばかりなんです。 当然、教育現場も入試を受ける高校格差もお知りではない(知識を持たない)先生が多いわけですから、成績の高い生徒さん以外はおざなりの指導になってしまう話も聞いております。 なにせ、大阪の高校の名前を半分も知らない方もおられるのですから。
逆に、小さい塾だと情報を手に入れる経費すら少ないわけですから、やはり大阪全域の受験校情報を得るのは難しいのです。 結局、ご父兄がご自分で調べるか、学校や塾の先生の言いなりになるかのどちらかになりがちになってしまうのでしょう。
今回のご質問の場合でも、〇〇ゼミナールで教鞭をとっていらっしゃる先生方の半分は浪速中学の不祥事についてまったくご存知ではありませんでした。 これは彼らの責任ではなく、会社が彼らに情報を与えなかった結果にしかすぎません。 受験後、ご父兄から苦情をつきつけられてうろたえた先生もおられ、私のところまでご連絡をいただいたこともあります。 (他塾の先生まで救ったりはしませんが:笑。一応情報くらいは差し上げました。) 一部の教室では、「浪速さんは密約があるから絶対関大コースは大丈夫だと言っている。」と説明した場合もあるようですし、受験料の返還を決めた塾もあるようです。 どちらにしろ、私に言わせれば情報不足の自業自得にしか見えませんけどね。
ですから、お子さんの力と性格を考えて塾選びをするのが一番大切なんです。 成績も高く素直なお子さんの場合は有名進学塾へ。 成績は高いが性格的にちょっと難があるお子さんは家庭教師がよろしい。 成績がダメダメの場合は中小の個別塾が一番早く成績を伸ばすことができると思いますし、子供に無理をさせて受験させたい方は個別・全体などの授業形態よりも、その塾の進路指導力(つまり入試情報の収集力)を基準に考えた方がいいでしょう。
お子さんが塾を選べる場合は少ないのですから、入塾時の親の責任は重大ですよ。 授業料で決めるとか距離で決めるとかではなく、教育内容を見てしっかりと決めたいものですね。 |
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| 2012年2月23日 (木) |
戦い済んで日が暮れて |
全国の公立前期入試を受験したお子さんのお父さんお母さん! 今日からは、親の戦いです!(笑)
今日より発表の3月1日まで、子供達は狂乱します。 するはずです。 ですが、親もいっしょになって「それじゃあ、通らないじゃないか!?」とか「もっと勉強しておいたらよかったんだ!」と感情的に怒鳴っていてはダメです。
ニコニコしておきましょう。
たとえ心臓がバクバクでも、心配で心配で眠れなくても、がんばれなかった子供を殴りたくなっても、やたらに騒ぐ子供がうっとしくても、発表まではニコニコしておいてあげてください。
子供達にとって、生まれて初めてといっていいほどのストレスです。 今まで大人に言われたとおりに動いていた子供が、人生で初めて自分の努力で道が決まる瞬間を迎えているのです。 親としては、どんなに言いたいことがあっても、笑って励ましておいてあげましょう。
美味しいものを用意する必要はありませんが、発表までに風邪を引く子が40%以上もいます。 野菜の多いご飯を用意して、体を温めてあげてください。 下痢になる子も多いそうです。 消化のいいものを用意してあげましょう。 不眠症になる子もいます。 温かい飲み物でも用意してあげましょう。 暴れる子もいるそうです。 さすがにこの子らは一発殴って眠らせるほうがいいかもしれません。(笑)
人生で一番長い1週間。 家族としては、できるだけストレスにならないよう見守ってあげてください。 |
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| 2012年2月22日 (水) |
合戦前夜 |
その昔、日本の運命を決める関が原の合戦という闘いがありました。 西軍(豊臣方)と東軍(徳川方)がこれからの運命を決めるべく、真正面から戦おうとしていた歴史的大合戦で、その前日は眠れなかった武将も多かったようです。
西軍の事実上の総大将である石田三成は、夜が更けるまで墨をすって一枚だけ「一殺一生」と書いたあと、ぐっすり眠ったそうです。 また東軍の徳川家康は、酒を飲んでもまるで眠れず、伊達政宗を呼び出しては「大事無いか?」と聞き、黒田長政を呼び出しては「いい策はもうないのか?」とたずねたりしながら朝までまんじりともしなかったそうです。 でも、落ち着いていた三成が負けて、眠れない夜を過ごし一時は退却までしようとした家康が勝つのだからおもしろいですね。
入試も同じです。 自信のない人はあわててもいいと思います。 得点が伸びなかった人は、あせって眠れなくてもいいでしょう。 自分の合格を疑わない人は、落ち着いて熟睡すればいい。
それが人間であり、それが人生なんです。
たった一度の受験で人生が決まるわけはなく、それでもこれからの人生に大きな影響を与えることもまた間違いはないのですから。 そのあせりや、自信や、眠れなかった思い出や、怖さや、少しばかりの優越感や、家族からの大切な一言や、兄弟からの頭にくる一言や、… それらすべてが、これからのあなたの人生にきっと役に立つ日が来ます。
だから、失敗してもいいんですよ。
合格はしたいでしょう。 でも、失敗してもいいんだ。 このことだけは忘れないでください。
明日は、がんばりましょうね! |
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| 2012年2月20日 (月) |
公立前期の合戦 |
公立前期入試まであと少し。 不安で眠れない夜を過ごしている受験生(というよりは親)も多いことでしょう。
今年の公立前期入試は平均1.55倍のけっこうきつい闘いですから、不安になる気持ちも分かります。 うちの子供たちもやはり不安そうな顔で勉強していますから。 ただ、他の塾さんと違うところは、授業中に笑い声が起こるところですか。 それは、ある種の自信がもたらしているものなのでしょう。
1月より、塾の授業はすでに入試モードになっていましたし、私立入試前はそれぞれの受験校で出題されるところばかりを練習させていました。 もちろん公立前期についても同じで、すでに1ヶ月以上出題傾向に沿って問題を解く練習をさせております。 各自の受験校のレベルに合わせて、この子はこの問題まで、この子はレベルが高いのでもう少し難しい問題まで、この子は文理コースだから論文の練習を、というふうに各自の必要なところを最低限勉強させるわけです。 もちろんその後で残って勉強するのも自由(うちは完全個別ですから)なので、さらにプラスアルファもできているはずなんです。
ですから、全員それなりに自分の努力した分に応じて自信はありますし、不安はあってもそれほどテンパってしまうことが少ないのだと塾長としては少しだけ誇らしい気持ちで子供達を見ております。 そんな子供達は、時にはまぶしいくいらいに輝いて見えるんですよ。
今年も直前に「無料体験で入試まで勉強させたい」と言う方が来られております。 もちろん塾生と分け隔てなく教えています。 (特別プリントや予想問題はお渡ししておりません。 しかし、できるだけ出題傾向に沿った問題を各人のレベルに合わせて指導しているつもりです。 ですから、指導したことは必ずや合格のために武器になってくれると思います。) できれば吉田松陰のように、お金も主義の違いも無くすべての人を教えてあげたいものですが、それだと自分が飢えてしまうのが…。 本当に、世の中というものはねぇ。(笑)
泣いても笑ってもあと3日。 悔いの残らないようにがんばりましょう。
さて、おまけです。 前期まであと3日でできるちょっとした勉強をお教えしましょう。
英語→英作 いつも「書けなかった(涙)」と受験生がいうのが最後の英作問題です。 しかし、実はあの問題はサービス問題なのです。 なぜなら、ある単語について自分の知っている英語の単語と構文を使って適当に30単語程度の英文を書くだけで満点がもらえるからです。 できればテストの時には最初にやってしまいましょう。 うそだと思うなら、過去5年分の問題だけやってみてください。 当日の得点が10点はあがるのが実感できるでしょう。
数学→証明 難しいようで簡単に解けるのが、三角形の合同・相似の証明です。 この問題は、書き方のパターンが一定だからです。 過去5年の問題をすべて解いてみましょう。 そうすれば、そのパターンが分かると思います。 おまけに1行書いただけでも部分点があるのですから、書かなければもったいないですよ。
国語→作文 最近の前期試験の問題は、「自分の考えを書きなさい」というような「書け!」問題が多いのです。 ですから、文を書く力が無ければ得点を伸ばすことはできません。 それなら、今日からでもできるだけ多くの作文を書く練習をしておけば、文を書く力がわずかなりともアップするはずです。
以上です。 溺れるものはワラでもすがってみましょうね。 |
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| 2012年2月14日 (火) |
特待生制度と教育奨励金 |
数年前より大阪府では私学授業料完全無料化が始まり、公立・私立の高校の授業料格差がほとんどなくなりました。 このため、公立高校が大きく受験者を減らし、募集人数を激減させたのはみなさんがご存知の通りです。 しかし、逆に私学同士では優秀な生徒の食い合いが始まり、平均より下部の生徒をターゲットとした一部の私学以外は、さまざまな条件を出して自校にエリートを集めようとし始めたのです。
そのひとつが優秀な受験者の事前相談(入試前に合格を認める)であり、もうひとつが特待生制度なのです。 特待生制度は平成20年度までは授業料を無料にするタイプが主流でしたが、大阪府の施政により意味を失ってしまいました。 そして、その代わりに台頭し始めたのが教育奨励金だったのです。
ここからは自慢にも聞こえるのであまり書きたくはないのですが、ある学校さんより「目玉になる教育制度はないか?!」と質問されたときに、お教えしたことのひとつがこの教育奨励金でした。 どうせ授業料が無料になるのなら、好きに使える奨学金を与えた方が親も喜ぶからです。 すでに一部のスポーツ特待生では当たり前の制度だったのですがね。 (もちろん教育プランナーとしてのビジネスとしてですから、校名は言えません。) 当時私はこれを「学業援助金」と呼んでいましたが。 そしてこの名で制度を始めた学校が大量の優秀な受験者を得た次の年(つまり24年度)から、この制度を取り入れた学校は30校以上へと数を伸ばしました。
浪速学院さんが校長のツルの一声でこの制度を決められたのが去年の11月初旬ごろ。 すでに新聞記事が掲載された後ですね。 しかし、塾対象入試説明会のあとに決定したため、各塾をまわって説明するもその人気はあまり伸びなかったようです。 今回事前相談で奨励金対象の生徒を大量に出した裏には、そのような事情もあったと思われます。
自分が言い出した制度なのですから、私は教育奨励金については賛成です。 「努力した生徒が報われる」「がんばった生徒を評価する」と言う意味でも、生徒の励みになると思うからです。 しかし、それは公式に発表された制度でなければならず、その発表は資格について厳格に明記していなければ意味がないのです。 なぜなら、どうやって選ばれているかも分からない制度が、受験者全員に喜んでもらえるはずがないからです。
公明正大な資格審査。 残酷なまでの選別。 これを乗り越えてこそ、エリートは胸を晴れるし、選ばれなかったものは次こそはとがんばることができると思うからです。 そのあたりを、せっかくのこの制度をゲスな運用しかできない教育者(のフリをしているやから)には分かっていただきたい。
もう一度言います。 私は、奨励金には大賛成です。 しかし、その運用が公明正大透明審査でなければ、ただの賄賂にしか過ぎません。 どうかみなさんにも、そこを分かっていただきたい。 |
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| 2012年2月13日 (月) |
感謝の心と答える心 |
昨日は一人、寒い塾でプリント作り(公立用)をしていたのですが、ひょっこり卒業生がたずねてきました。 久しぶりに来てくれた子(10年ぶり?)で、会うのは自衛隊に入隊して以来ですか。 高校卒業後すぐに陸上自衛隊に入隊し、今では小隊長の任についていると聞いておりました(御両親談)ので、情報交換もかねてお互いの近況報告を。
「へえ!先生の子供って、もう高校入試か!?早いなぁ!」 そりゃあ、10年ぶりだもん、当たり前でしょ。 で、行ってたの?東北へ。 「行ってた。あそこは凄かった。でも、自衛隊に入ってよかったよ。そう思えた。」 へえ?何があったの?
このあと彼に聞いた話に、私は思いっきり感動しました。 そうだよな、こうでなくっちゃな。 やべぇ、自衛隊ファンになっちゃいそうだよ。 私一人にはもったいない話なので、みなさんもお聞きください。 できるだけ彼の話した通りに書きますから。
東北の地に派遣されたわれわれは、信じられないような光景を見た。 瓦礫だ。 瓦礫とゴミと遺体以外何も見えない。 船が陸にある。 車が海にある。 ここで俺たちに何ができるのか? 無力感だけがこみ上げた。
住民の避難、危険物の撤去、食料の配布、やることはいくらでもある。 さすがに原発の管理ははずされたが、危険で終わりのない任務だ。 1ヶ月たっても終わりが見えない。 うちの隊員たちも疲労の色が濃い。 しかし、疲れをとってやるすべさえない。
2ヶ月たち、何人かの隊員が家族への心配からか一時帰宅を申し出ている。 無理もない。 とめるすべがない。 指令に報告だけはしておく。
ある日、隣の小隊がいきなり元気を取り戻した。 あそこの小隊長は気の利いた言葉などいえない無骨者だったはず。 理由を聞きに行くと、心が洗われるような話を聞いた。 それは、こうだった。
隣の隊は大川村の整理・捜索をしていた。 そのときに、「早く友達を探してあげて!」と泣いていた小学生がいたらしい。 その子に「必ず探し出してあげるから!」と約束した隊員がいたのだが、彼の元へとその少女から手紙が来たらしい。
(原文のまま) じえぃたいさんへ。 げん気ですか。 つなみのせいで、大川小 学校のわたしの、おとも だちがみんな、しんでしまい ました。でも、じえいたいさんが がんばってくれているので、 わたしもがんばります。 日本をたすけてください。 いつもおうえんしています。 じえいたいさんありがとう。
うみより
彼は泣いた。 驚いた僚友が彼に尋ねると、彼は黙って手紙を差し出した。 僚友も泣いた。 彼もその女の子を知っていたからだ。 次の日から、彼らは不平を言わなくなった…
私はその隊員に頼んで、手紙をコピーさせてもらった。 そして、うちの隊員にも読ませた。 彼らは泣くことはしなかったが、次の日から不満を言わなくなった。 もちろん、彼らの胸にはあの手紙のコピーが入っていた。
という話です。 もちろん、本当の話ですよ。 私はこの手の作り話は大嫌いなので。 今東北でがんばっていらっしゃる自衛隊の方は、必ずこの手紙の写しかコピーを持っていらっしゃるそうです。 まさに崩れかけた自衛隊を救った一通の手紙ですね。
教育と同じですね。 生徒に真剣に向かい合う。 生徒がそれに感謝する。 感謝されて、先生はまたがんばる。 師弟も、こうでありたいものですね。 |
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| 2012年2月8日 (水) |
私立入試直前の秘策 前日の確認 |
以前に「塾生には1週間前から入試の注意点のまとめプリントを渡して準備させる。」と言う話を書いたところ、「ください。」「とても欲しいです。」「内容のさわりだけでも教えていただけませんか?」と、毎日1〜2通のメールが来ています。 しかし、これは塾生用に作ったものなので、さすがに無料開示というわけにはいかないんです。 同様に、私立入試の出題傾向や公立入試の出題傾向とその練習プリントもお渡しするわけにはまいりません。 (有料相談ではお渡ししておりますが。)
しかし、「金!有料!特別待遇!!」とばかり言うのもどこかの誰かさん(笑)みたいなので、簡単にお役に立ちそうなところだけをまとめておきましょう。
〇前日に行う、持っていくものの準備 受験票 なくしても受験会場で申し出れば再発行してもらえる。合否判定には関係ない。 HB鉛筆3本 鉛筆以外は使用禁止という学校もあるから シャーペン2本 1本が壊れても安心 無地の下敷き 絵や模様・字が書いてあるものは使用禁止だから。 使うこと自体を禁止する私立も多い。 三角定規2種・分度器・コンパス 図形に使う。 筆箱 試験直前にかばんの中に直しておくよう指示されること多し。 試験中出しっぱなしでも使えるよう、無地のものが望ましい。 メモ・ノート 試験官が説明することのうち、大切なことは簡単にメモしておくため。 学校指定かばん。 荷物が一番多く入る上に、入試会場に持ち込んでも怒られない。 携帯用カイロ これは必需品! 突然の腹痛や生理痛などはこれを背中に貼るだけで治ること多し。 トイレの我慢にも役立つ。 おなかに貼ると気分が悪くなるので注意! 時計 時間が分からないと困る! ただし、試験中は見ないよう指示されること多し。 上履き 必要のある学校のみ。
〇当日の朝 6時には起きる。無理なら7時には絶対に起きておく。 起きたらすぐに温かいものと甘いものを食べる。
〇出発時刻 会場に30分前には到着するように行動する。 そうすれば、突然の事故にもあわてなくてすむから。
会場に着いたら、まずトイレの場所を確認する! 絶対に大事!!
教室では、静かに待っているのが望ましい。 本(マンガでも可)でも読むのがよいだろう。 難しそうな問題集でも読むフリをしておけば、まわりの受験生にプレッシャーをかけられるぞ!
くらいですね。 これ以外にも、靴や服は着慣れたものを着ていくようにするとか、のどアメを2個ほど持っていくとか(うるさい咳にきく!)、携帯は出発するときにかならずオフにしておくとか、こまごましたことはあるんです。 でも、気にしすぎてもきりがないですから、ドン!と受験にいっちゃいましょう。
「あせったら負け!落ち着いて受ければ必ず勝てる!!!」 私が前日に生徒にかけている唯一の応援の言葉です。 この文を読まれた受験生のみなさん、グッドラック!! |
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| 2012年2月6日 (月) |
私立入試直前の秘策 早起きと朝食 |
あと少しで私立高校入試です。 そんな方はいらっしゃらないと思いますけど、一応確認のために書いておきます。
まだ、朝7時までに起きていない人はいませんよね?
早起きに慣れるまでだいたい1週間かかると言われています。 入試の日は2月10日。 つまり、すでに7時前に起きれる生活習慣をつけておかないと、入試当日には困ったことになるんですよ。
人間の脳はなかなか起きられません。 アメリカの神経解剖博士のジル・テイラ−氏(脳医学の権威でもある)によると、「人間の脳は体を扱う部分はすぐに起きられるが、思考をつかさどる部分は起きるまでにかなりの時間を必要とする。」ということだそうです。 つまり、脳をちゃんと使おうと思ったら、そのかなり前の時間から起きておかないといけないんです。 ちゃんと起きられるまで約1時間。つまり、出発1時間前には起きておかないといけません。
「受験1時間前でいいじゃないか。」と思ったそこのあなた、それは甘い! ボーっとしたまま受験会場に向かって、事故にでもあったらどうします? あるいは、電車を乗り間違えたら? 受験票を忘れたら? 会場に入るまでは、何があるのかわからないんです。 だから、油断せず出発前には目をきちんと覚ましておきたいもの。 すると、遅くても6時には起きないといけなくなりますよね?
中学生にとって、クラブの朝連や何か特別な事情がない限り、6時に起きることはまれですよね。 ですが、入試を万全の状態で受けたいなら、早起きは避けるわけにはいかない。 だったら、早めにやってみて慣れるしかないわけです。 もしまだ早起きを始めてない方は、せめて今日からでもしっかりと起きるようにしましょう。 初めはつらくても、3日くらいで慣れてきますよ。
「起きてから2時間はボーっとしてしまう」と言うあなたにも、秘策を授けましょう。 脳がすぐに起きる条件が2つあります。 ひとつは大きな衝撃を与えること。 でも、起き抜けに頭を強打されたら入試どころではなくなる場合もあるので、これは使えませんね。 もうひとつは、糖分を脳へと送ること。 脳は糖分によってだけ活動可能な困った組織で、おまけに貯蔵組織もないので常に糖分を供給し続けなければいけません。 ですから、糖分が空っぽの朝は、頭が働かなくて当たり前なんです。
じゃあ、どうすればいいの?
手っ取り早く糖分補給ができる朝メニューをお教えしましょう。 温かいココアか紅茶と、ケーキかクッキーなどのすぐに消化できるものを軽く食べてみてください。 食べて10分もしないうちに、頭がすっきりしてくるのが分かると思います。 起きてすぐなら、さらにいいですね。 その後で、ちゃんとした朝食を食べなおしてもいいですから、とにかく起きたらすぐに甘いものをかるく食べましょう。
「オレは和食派だ!」とおっしゃる方は、温かいおかゆかおじやでもOK! 「私は朝は中華よ!」という珍しい方は、あんまんなり杏仁豆腐なりを緑茶でいただきましょう。 「ドンタコス!」というようなメキシコの方なら、とうもろこしから作ったシリアルを温かいミルクに浸して食べてみてください。 どの国の方でも、昔から培われた朝食の知恵と工夫があるはずですから、探してみるといいでしょう。
ちゃんと目を覚ました脳が十分な栄養を持っている場合、目覚めたばかりの脳の約40%増しの能率で使うことができるそうです。 入試の当日には、これで最後の一工夫といきませんか? |
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| 2012年2月3日 (金) |
私立入試直前の秘策 面接編 |
「勉強はやっているけど、面接でちゃんと話せるのかな?」 「私立の面接って、何を聞かれるのですか?」 これも、最近私のところによせられるご質問の中では、多いもののひとつですね。 はじめにぶっちゃけておきましょう。
面接で落とされた人は、ほとんどいません。 面接で落とされたと思い込んでいる人は、テストの得点ですでに落とされている人だと思います。
例外もあります。 たとえば、堺女子高校(今年香が丘リベルテに改名)や此花学院などは、「面接を重視します」と初めからおっしゃっています。 しかし、「面接重視」とは「テストの得点が悪くとも面接での人物評価がよければ合格とする」という意味なので、「面接の印象が悪かったら得点がよくても不合格にする」ことではありません。
では、ほとんどいないが面接で落とされる受験生とはどういう人か? 一言で言えば、「学生らしくない人」なのです。 皆さんにわかりやすくいうと、「入試にもかかわらずピアスをしていたり化粧をしていたり髪を染めていたり、腰パン・折ミニスカなどのように服装に乱れのある受験生」だけです。
ですから、人とうまく話すことのできない内気なあなた。 大丈夫、それで面接点が下がることはありません。
面接のときに苦手科目について聞かれたあなた。 大丈夫、そのことで悪い印象をもたれたりしません。
外面に自信のないあなた。(たとえば、ハゲ・デブ・メガネ・チビ・など) 大丈夫、そんなことで不合格なら私も不合格でした。
運動の苦手なあなたや体が弱いあなた。 大丈夫、別のいいところをちゃんと見てくれます。
テストであまり得点が取れた気のしないあなた。 大丈夫、みんな取れていません。 自信を持って面接官の質問に答えましょう。
最後に、「面接で大切なことは?」というご質問にもお答えしておきましょう。
1、大きな声で話す。 小さな声で話してしまうと、聞こえなかった面接担当官の先生に「もう一度言ってください」と言われてしまうかもしれません。 そのとたんに、自分に自信がなくなってくるのは当たり前。 だから、最初から死ぬ気で大きな声を出しましょう。
2、姿勢をよくする 胸を張って歩き、座ります。 胸さえ張っておけば、男はりりしくみえるし女は胸も瞳も大きく見えると昔からよく言われています。 ですから、猫背にならず、前を見て面接にのぞみましょう。
3、敬語を使う これはあまり気にする必要はありません。 ていねい語さえ使っておけばOKです。
4、礼儀正しくふるまう。 これも大して気にする必要はありません。 たとえば、学校の先生は「教室に入るときは扉の外から「失礼します。」と言って、礼をしてから中にはいるんだぞ!」とおっしゃいますが、そのようにしなかった子が面接で落とされたと言う話はまったく聞きません。 ようは、堂々としていればいいのです。
以上です。 まだまだ気になるところもあるでしょうが、たかが面接と軽く考えず、されど面接と考えすぎないように、いつもと同じ自分を見せることができるようにしましょう。 大丈夫、あなたたちのいいところは、必ず先生達が見つけてくれますから。 |
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| 2012年2月2日 (木) |
私立入試直前の秘策 |
日を追うごとに私立高校入試についての質問メールが増えてきています。
「どこを勉強したらいいですか?」 「得点が伸び悩んでいて、合格が不安です。」 「出題傾向を教えてください。」
みなさんのお気持ちはよく分かります。 うちの塾でも子供達が毎日不安と期待の混ざった顔で勉強していますから。 でも、申し訳ないんですが、その手の個別指導は私であってもさすがに有料ですので、無料相談ではあまり詳しくは指導できないんです。 ただし、誰でもできて確実に点数が上がる方法がひとつあります。 今日はそれをお教えしましょう。
過去5年の入試問題が載っている学校別問題集(いわゆる赤本)を買ってきて、毎日やる。 何度もする。 飽きても、答えを覚えてしまっても、時間の許す限り解く。
これだけです。 騙しているわけでもなければ、邪魔くさいから適当に言っているわけでもありません。 もちろん、我が娘にも今はこれしかさせていません。 役に立つといっている理由はいくつかあります。
ひとつめは、その学校の出題分量になれることができるからです。 学校によって難易度も分量も違う私立高校入試問題は、実際にやってみて自分がどれくらい解けるのか(時間的にも成績的にも)を知っておく必要があります。 ならば、毎日その学校の問題をやることで、意識しなくても難易度と分量を体に覚えさせてしまえば役に立つ、ということですね。
ふたつめは、出題傾向が大体分かるからです。 たとえば、英語の入試問題を5年分毎日やっていると、2回目くらいから「そういえば毎年不定詞の問題を見るなぁ。」とか、「書き換え問題は苦手だなぁ。」とか、思うところが出てきます。 これこそが出題傾向なのです。 事前にそれを知っておけば、復習の必要のある項目もよく分かると、そういうことです。
みっつめは、テスト慣れできるということです。 みなさんの中には、五ツ木の模擬テストどころか定期テストさえ真面目に受けたことのない方がいらっしゃるかもしれません。 その状態のままで私立入試を受けても、実力が発揮できるわけがありません。 ですから、自分の受験校の問題でテストに対する慣れや勘を養っておけば、本番で必ず役に立つ、というわけですね。
最後に、脳を劣化させないということです。 使わない筋肉が衰えていくように、使わない脳はだんだん退化します。 医学的に表現すると、電離的信号を送られなくなったシナプスやニューロンは徐々に退化していくので、信号速度が遅くなり脳の働きを阻害するというわけです。 しかし、使え!と言われてもこの時期に勉強する気にはなかなかなれませんね? だったら、テスト問題をやってみて、嫌々でもいいから脳を使っておこうという作戦です。 案外これが一番役に立つことかもしれません。
このように、誰でもできることなのですから、やってみて損はないはず。 分からなかったところを誰かに教わることができれば一石二鳥です。 もし直前なのに何をやっていいのか分からないとおっしゃる方がいらっしゃいましたら、これをおすすめいたします。 |
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| 2012年1月26日 (木) |
ちょっと考えたい話 本当の脱「ゆとり」3 |
今回は、ゆとり教育にとっての学校施設について考えてみたいと思います。
まず、教育に施設は必要でしょうか? もちろんです。 教室がなければ勉強に集中できませんし、運動場がなければ体育はできません。 では、教育に「充実した施設」は必要でしょうか? これは難しい質問ですね。 私は、この答えはノーだと思っています。
冷暖房完備でモニターまで兼ね備えられ、広くて大きな机を一人ひとりに与え、問題集も教師も最高級なものをそろえれば、学習能率は高まるかもしれません。 しかし、それだけです。 夜遅くまで勉強可能な広い自習室や、立て直してきれいになった立派な武道館があれば、自習やクラブや体育が楽しく充実したものになるでしょう。 でも、それだけです。 いつでも使える合宿所があれば、補習や集中講座がいつでもできます。 だけど、それだけなんですよ。
能率や達成率だけで見るなら、施設や教師陣は充実していればしているほどいいでしょう。 しかし、それでは公立高校が資金の潤沢な私立高校に勝てるはずがないですよね? 実際には、大手前や天王寺や生野などのように私立に楽に勝てる(得点的にも人間的魅力においても)公立も存在するわけです。 ここが難しい。
私は問題なのは施設の充実だけではないからだ、と考えています。
たとえば、地方の高校は施設的には中央の学校に勝てるはずはありません。 勉強においても、クラブにおいてもそうです。 にもかかわらず、高校野球で優勝した高校は地方校も数多くありますし、全国統一テストなどでも、1位は東京でも大阪でもなく福井県で、2位は宮崎県であったことは紛れもない事実です。 これこそが「教育の充実」を理解する糸口なのではないでしょうか?
私は生徒達によくこんな話をします。 「ポーカーというトランプゲームは、配られたカードを使って勝負する。しかし、一晩中ダメカードばかり配られていても、勝つことはできる。それは、配られたカードがすべてではないからだ。人生も同じ。人間はみな、それぞれに長所と短所を少しずつ与えられて生まれてくる。長所が多い子も、短所ばかりの子もいるだろう。でも、それはただの出発点だ。生き物には、短所を長所に変える力がある。また、長所をもっと伸ばす力もある。だからこそ、勝ちたければ努力すればいい。配られたカードだけで、人生の出来・不出来は決まらない。」と。
学校も同じです。
運動場がなければ、ないなりのトレーニングをすればいいのです。 かつて浪速高校にいらした野球部の名監督・小林先生は、狭いグラウンドを逆手にとって「動けないのなら、動く前にイメージしてからその通りに動け!」と指導され、当時弱小だった浪速野球部を甲子園へと導きました。 まあ、誰かさんに追い出されてしまいましたが。
教室が狭いのなら、教室以外の勉強を増やせばいいのです。 植物系の学者が多いのは、自然が豊かで気候の穏やかな瀬戸内地方の学校です。 実物を見て研究することが楽だからでしょう。
同様に、雪が多くて運動場が使える時間の短い学校はスキーやスケートが盛んだし、本が少なく読む本が手に入りにくい離島出身者は、自分で作り出す分野の芸術面に秀でることが多いと聞きます。
つまりは、いかにして自分を取り巻く学校環境をうまく使うことが出来るか。 これこそが教育の充実につながるのだし、それこそがゆとり教育の原点ではないか、と私は思います。 時間や分量を減らすのではなく、あるがままのものを有効に使う。 ない施設をねだるのではなく、あるだけの施設で出来るだけのことをし、子供達の能力と個性を引き出す。 真のゆとり教育とは、このようなものではないでしょうか? |
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| 2012年1月23日 (月) |
ちょっと考えたい話 本当の脱「ゆとり」2 |
今日は教師の側から見たゆとり教育について考えてみます。
よく「教師は子供が休みの時にはいっしょに休めていいな!」とか「夏休み中も給料がもらえるなんてうらやましい。」とかおっしゃる方がいますが、それは半分間違っています。 確かに学校の休暇中にはほとんど学校に来ない教師がいるのも事実ですが、たいていの教師はそういうわけにはいきません。
休みの少ない私立はもちろん、公立の教師でさえ「教育研究会」や「児童指導講演会」など、ちゃんと出勤しないといけない行事がほぼ毎日あるからです。 まあ、無視している人もいるとは聞きますが。 また、クラブの顧問活動や休みの間にしかできない書類仕事など、お金にならない仕事があるのも事実なんです。 ですから、「公立の教師は公務員。だから楽してお金をもらっている。」と短絡的に考えるのだけはやめてあげてください。 そのあたりは、ハシゲさんにも分かっていただきたい。
給料を下げればいいってもんじゃねーんだよ!
さらに、ゆとり教育に移行して教師の側が楽になったかといえば、その逆です。 教科書の内容を薄くされ、学習内容を減らされた教師達は、まさに武器を失った戦士のようなもの。 教師の仕事は生徒に理解させることなのに、その理解させる元となる基本がごっそりなくなっているのですから。 ですから、ある教師は教科書を捨てて自作プリントで授業を進め、またある教師は補習時間をもうけて何とか子供達の学力維持に努めようとがんばってきたのです。
このように、武器も時間もなくがんばってきた教師達に、果たしてゆとりが与えられたと思いますか?
生徒だけではなく、教師もゆとりを持って教えることができる教育。 これこそがゆとり教育だと私は思います。 では、どのようにすればもっとゆとりある教え方を教師はできるのでしょうか。 昨日も書いた「学習内容の取捨選択」も大切です。 それ以外に、「教師の時間」の見直しをしてあげないと、おそらく教師達の進化はありえないと私は考えています。
全科目を一人で学ばなければならない生徒も大変ですが、レベルの違う35人を一人で教える教師も劣らず大変なんです。 だったら、どうすればいいのでしょうか? 学習内容の取捨選択だけではなく、「生徒レベルの分類」と「仕事の分担」とを実現させればいいのですよ。
これはもう私立では実施されていることですが、数学や国語などの積み重ねが大切な科目は、実力別のクラス(それも少数の)に分けて、教師が分かるまで教える。 そのまま並行に持ち上がっていくのではなく、項目別クラスとする。 例えば、国語なら漢字の暗記クラスから始め、そのテストで3回以上80点を越えた生徒は次の文法クラスに進む。 文法クラスもクリアできたら、次は文章読解クラス。 それができれば、作文クラス。 このように、達成別クラス進行にしておけば、先生達も分業化できますから自らの仕事に専達できるわけです。
もちろんこの案にも弱点はありますし、まだまだ改良点は多いかもしれません。 しかし、私が教育プロデュースをさせていただいた学校では、放課後補習をこの形式にしてからぐんぐん成績を伸ばしていらっしゃいます。 校名を公表できないのが残念ですが。(苦笑)
これ以外にも、教師の仕事の単純化・小規模化は可能なはずです。 公立高校でこれを実現することができれば、人海戦術・時間無制限の教育を行う私立に負けることはないでしょう。
次回は、学校施設について述べる予定です。 |
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| 2012年1月22日 (日) |
ちょっと考えたい話 本当の脱「ゆとり」1 |
国連(つまり国際法上)で定められている「国家の3要素」はご存知ですか? 中学校の社会で最初に習うのですが、「国民」「領土」「主権(または権力)」が必要なんです。 これを学校教育に当てはめてみると、
国民→生徒 領土→学校施設 主権→教師陣およびPTA
となりますね。
文部省がおこなった「ゆとり教育」とは、このうちの生徒にしか注目していなかったので失敗したのだと私は思っています。 それも生徒の一側面でしかとらえていなかったのだから、失敗したのは自明の理。 これでうまくいっていたら私は逆に驚いていました。 つまり、生徒の「時間」と「学習内容」を少なくすれば、生徒達に余裕が生まれるだろうと考え、学習時間と分量を減らしたのでしょうが、そんなことをすれば学ばなければいけないことが後になるほど溜まってくるのは誰にでも分かること。 減らすのではなく、学習内容の取捨選択をすべきだっったのです。
例をあげてみましょう。 中学校では、2年から歴史を学びます。 そして、最初に必ず四大文明という言葉が出てきますね。 あれ、ウソなんです。 もちろん、四大文明は確かに存在したのですが、あの時期に興った文明はたった四つではないんですよ。 世界的には13以上の文明が興っていたのは常識になっており、先進国と呼ばれる国でいまだに四大文明といっているのは日本くらいなものです。 「正しい日本史をちゃんと学ぼう!」なんていってる場合ではないですよね。
また、同じく中学の数学で三平方の定理(または三角関数)を習いますが、あれが社会に出てから役に立つことは一部の職業を除いてほとんどありません。 ですから、もっと専門化された教育(少なくとも高校以上)でやるのが当たり前ではないかと。
少し考えれば(あるいは現場の先生の意見を聞けば)、何が必要でどれが不必要かの取捨選択は簡単だったはずで、現場の意見を無視した上から改革がダメだったことは明らかでしょう。 もちろん文部省がバカの集まりだとか、教科書を作っている出版社が御用企業だとかの批判をするつもりはまったくありませんが、「教育」という目的を掲げているのであれば、もっと子供のことを考えた改革にしてほしかったな、と。
ということは、学力養成のために質・量の詰め込み教育をやっている私学と差をつけるためにはどうすればよいのか? 本当に必要な知識と常識を教える公立校であればよいと私は考えます。 工業系で就職資格系のことを教えたり、商業系で女生徒向きの就職授業をすることではなく、子供達が真に人間らしく生きるためのすべを教えてあげれる学校になること。 これこそが本当のゆとり教育であり、公立高校復活の数少ない道だと私は思います。
大阪市長のハシゲさんは、教育改革を掲げていらっしゃいます。 すでにいろいろ無茶を発表していらっしゃいますが、意外なことに今のところ(私から見れば)当然のことばかりをおっしゃっていらっしゃるので、ちょっと期待してもいいのかな?と甘いことを考え始めています。 どうか教育改革についても、道を踏み外すようなことをいいませんように…
次回は教師の側から書いてみる予定です。 |
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| 2012年1月20日 (金) |
ちょっと考えたい話 脱「ゆとり」 |
文部省は「ゆとり教育」からの脱却を発表し、教科書内容を昔のように多めに戻し、授業時間も土曜日を登校日にすることによって、学校教育の質・量を増やそうとしています。 これについては、悪いことではないと思います。 なぜなら、現在の大阪の公立高校(というか日本全域の公立高校)は、私立高校に比べて授業の質云々よりも時間数でまず負けていますから。
具体例をあげると、公立が週5日・1日あたり6時間の授業で週30時間に対し、私立は週6日(土曜半ドン)・1日あたり7時間授業で37〜39時間の時間数を使っています。 同質の授業を行っているのなら、公立が私立の勝てるわけがありませんね。 逆に公立が私立に並ぼうとしたら、その学習スピードは30分の37倍(約1.2倍)にしないと追いつけません。 理解度で勝てるわけがありません。
つまり、公立高校は最初からハンデありの勝てない勝負をさせられているわけで、この条件で私立よりレベルを上げようと思ったら、最初から頭のいい子ばかりを集めるか、スーパー教師を集めて教育を行うかしか道はありません。 しかし、頭のいい子は数が少ないし、年々所得が減らされていっている公立の教師になってくれるハイレベル教師もなかなかいません。 結果として、多くの公立で定員割れを起こし、公立と同じレベルの授業料でいける私立に人気が集まるのは当然のことですから。
だったら、授業数さえ増やせば公立の人気は元に戻るのでしょうか? 私は、ノーだと思います。 その理由は次の通りです。
1、公立には目的意識がない 私立高校の場合、必ず運営方針・教育指針が決められており、それにしたがって教育予定が組まれています。 たとえば、進学校なら「勉強一筋」、女子高なら「やまとなでしこ」「婦女子の教育」、男子校なら「武道学校」「スポーツ学校」、学力の低い学校は「就職に強い」「公務員試験合格保障」のように。 ですが、公立でそのような教育指針にしたがって予定を組まれている学校はあまり見かけません。 常にレベルに応じた学習分量と偏差値の学校になってしまっているからです。
もちろん、特色のある学校もあります。 松原高校の「るるく運動」や和泉高校の「IM」授業、西成高校の「反貧困学習」など、私立ばかりではなく塾も見習うべき教育を行っている学校も少数ながら存在します。 この特色をすべての公立高校が持てたときこそ、昭和の時代の公立全能時代が戻ってくるのではないでしょうか?
2、公立の先生には罰則はあっても褒賞がない これは教師の側のことですが、公立高校の教師はなにか新しいことを始めようとしてもなかなか認めてもらえません。 それどころか、「今までどおりに問題を起こさず、滞りのないように務めてください。」と言われることの方が多いでしょう。 しかし、私立は違います。 他の先生とは違うスキルを持つ先生はどんどん評価され、給料も地位も上げられてゆきます。 これだけの評価の差があっても、全力で職務に取り組もうとする教師が何人いるのでしょうか? 先生自体の資質が私立ばかり上がっていくのもこれが原因だと私は思っています。
だからこそ、大阪市長のハシゲさんのように「評価します!悪かったら給料を下げます!」というのはやはり間違いではないのでしょうか。 ハシゲさんは困った方で、たいていはいいことをおっしゃっているのですが、発表するまでの「意見交換」をまったく無視しているし、「細部にわたる細かな決定」を作り上げる前に発表してしまいます。 府庁移転しかり、民間人校長しかり、3年連続定員割れ高校廃校しかり。 細部も決めていなければ有識者に意見を聞くこともない。 ただ思いつきに任せてしゃべってしまわれるのは、弁護士さんとしてはいかがなものか、と。 まあ、ハシゲさんの善悪はともかく、教育にだけは拙速は持ち込んでいただきたくないですね。
では、どうすれば公立高校の教育的質・量をよくすることができるのか? それについては次回述べることにします。 |
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| 2012年1月19日 (木) |
K校長について思うこと |
以前に私は「これ以上のことを書いたら浪速さんのご迷惑になるから、もう書かない。」と書いたことがあります。 で、それ以降しばらくは浪速さんについてご質問があっても、「あなたにだけですよ。」とお断りを入れてからメールでお教えすることにしておりました。
しかし、ある方が「こむりん先生、それは間違っておられます!K校長はいままでの自分の行いに対する釈明・弁明・説明をなさっていませんし、浪速高校さんもそんな校長を擁護するような動きを見せるだけで、解任や調査などをしようとはしていらっしゃいません。そんな学校にこれから何人のお子さんが入学するとお思いですか?そのような方々に真実をお知らせして、ちゃんとご自分で判断していただくことこそが正義なのではないですか!?」とメールで反論してこられたんです。
いつも申し上げている通り、私は「自分が正義だ!」とはまったく思っておりません。 どちらかというと、自分で決めたルールにのみ従うアウトローだろうと。 しかし、教育の場で少しでも悲劇・過ちがないようにとこのブログを立ち上げたのもまた事実。 熟考の末、ブログにはだれかに質問されたことのみをできるだけ事実だけにまとめて書くようにすることにしました。 自分の推理・予想が入るときにはそれも明記し、その記事で誰かが不利益になるようならすぐに記事を消そうと。
今回、日々あれこれの方に書こうとしている話はかなり突っ込んだ話になると思います。 浪速とは縁もゆかりもなく怨恨も利益もない私が、このような記事を書いているのはこうゆう思いなんだと、一部の方でいいので分かっていただこうと言い訳めいた文を記すことにしました。
ただし、私の書いた記事はすべて私の責任に帰すものだと分かっておりますので、ご批判・ご不満がおありの方はいつでもご連絡ください。 |
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| 2012年1月18日 (水) |
ちょっと考えたい話 学校で武道指導 |
来年から中学校でも体育で武道を教えることになりました。 選択ではなく、必須です。 もともと体育の別枠として「個人技」や「運動技術指導」はあったのですが、今回のように全員必須になったのは戦後では初めてではないでしょうか?
都道府県によっては、自県の特色を出すために体育でさまざまなスポーツを取り入れたりもしています。 長野のスキーや静岡のサッカー、京都のラグビーなどはその代表例でしょう。 ですが、文部科学省から命令として教育現場に武道を取り入れることはやめた方がいいと私は思っています。 以下にその理由を述べてみましょう。
1、指導者がいない 今回、学校側に通達が送られた後、校長以下職員が一番困ったことは「指導者をどうする?」ということでした。 もちろん体育の先生は武道の段位を取っていることが必須ですが、これは段をもっているだけであって指導ができるということではありません。 もし指導者がいないのなら、その指導者を探してこなければなりませんから、年間たった数時間の指導のために何人かの武道経験者を雇わないといけなくなるからです。 時代錯誤もはなはだしいですね。(笑) 文部省はいったい何がやりたいんだか。
一応断っておきますが、私は武道が嫌いでもないし、野蛮だと思っているわけでもありません。 教育現場に武道を導入することには意義があるとは思っているのですが、「じゃあ、来年からやるから♪」と上意下達で準備もなくやっていいわけがないですよ。 ただでさえ教育の荒廃が叫ばれているこの時代に、これ以上混乱をもたらすような命令を出すお役人は、はっきり言ってバ○以外の何者でもありませんね。
2、選択肢がない 一応表向きは学校が剣道・柔道・空手のうちどれかを選択することになっていますが、この3つしかないのなら選択できる余地はないですね。
なぜなら、もし剣道を選んだ場合、最低でも一クラス分の剣道具をそろえないといけなくなるからです。 剣道具はどんなに安くしても一人分で約20万円(竹刀・面・胴・小手だけでも)かかります。 (個人で購入するのと違い、学校で購入する場合にはJISその他の安全基準を満たしておらねばならず、クリアできる防具の値段を亀田武道具店や明倫館で調べた所、一番安くてもだいたい面6万、胴9万、小手4万の合計約18万円です。お分かりですか?) 一クラス分なら、20万円×35人で700万円。 はっきり言って、保健室がひとつ作れます。 こんな無駄な出費はできませんよね。
なら、空手の場合は? 空手は胴着だけですから柔道と出費は変わりませんが、打撃格闘技であるので危ないんです。 近代空手ではしばらく「寸止め(あてずに直前で止めること)」を採用していましたが、全然強くなれないために当身の空手に負けて衰退していきました。 今は殴りまくりが主流です。 そんなあぶない武道を、慣れない体育教師が指導できるわけがありませんよね? だから、選ぶ学校は少ないでしょうね。
とすると、受身や寝技などの安全と護身術がウリの柔道一択しかないじゃないですか! まったく文部省というところは○カの巣ですね。
3、死亡事故が多い。 そしてもし柔道を選んだ場合、日本全国で死人が大量生産され、間違いなく文部省が全国で訴えられることになるでしょうね。 かけてもいいです。 これについては、いろいろな大学教授さんが昔から武道(特に柔道)の危険性を説いていらっしゃいます。
全国の中学校の授業における死亡事故を見た場合(もちろん体育が群を抜いて多いですが)、野球は年平均0.25人、サッカーは0.27人、鉄棒が0.18人です。 さて、柔道はどれくらいだと思いますか? なんと、年間2.7人の死者を出しているんですよ!(クラブ活動は含まず) 武道が指導される前でもこんなに危険度MAXなのに、指導者もそろえないまま授業で教え始めたら全国で死人が量産されのは間違いありません。 なんでその程度のことも、自称「選民」の文部省局員さんたちには分からないのか… 東大に行っても、○○は治らなかったということなんでしょうね。
以上の理由から、私は学校授業への武道導入には大反対です。 みなさんも、このブログの内容を覚えておいてください。 今年の夏過ぎには、きっと子供達の死体・けが人の山ができていて、武道導入が中止になっていることでしょうから。 |
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| 2012年1月16日 (月) |
センターテストのその後で |
センターテストが終了し、良くも悪くも結果が出ましたね。 ここからは、まず自分がどうするかを選択することから始めないといけません。 今日は抽象的な話になってしまうかもしれませんが、センターの結果で悩んでおられる方はとりあえずご一読ください。
まずは、センターが思ったよりもよかった方。 もちろん希望校のレベルをあげることも可能ですが、はたしてそれでいいのでしょうか? 大学受験生の多くは、2種類に大別されます。 まずは、行きたい学部・学科(やりたい学問)があって、その学部を目指している方。 この方々は、センター次第で大学レベルを上げるのはいいでしょう。 レベルの高い大学でより高い教育を受ければ、自らの知的好奇心はもっと満たされるでしょうから。 多少の例外はありますがね。 (例外とは、たとえば医学部の場合です。大阪市大を目指していた人が、センターがよいからといって阪大を目指してしまうと、心臓外科医にはなりにくくなり、細菌病理学では勉強がやりやすくなる、という場合などです。)
しかし、大学をブランドで選んだ方の場合、センターがよかったからといって大学変えをしてしまうと、また大学別の出題傾向を見直さないといけなくなるからです。 たとえば、関大(文系)を目指している方は、英語よりも国語・社会を多めに勉強していますよね? ところが、これを同志社大に変更した場合、英語についての勉強をしなおさなくてはならなくなりますね。 (長文と英作をしっかりやる必要が出てきますから。) 同様に、公立から国立へとシフトアップすると、2次試験の科目数が増えたり、受験科目自体が変わってしまったりすることもあるはずです。
ですから、まずは大学変更のことを考えるより、一般試験・2次試験対策のことを考えるようにしましょう。 これからどれだけの勉強ができて、どれだけ大学にあわせた知識を吸収できるのかを見極めたうえで、初めてステップアップのことを考えてみた方がいいでしょう。
次に、センターが残念ながらよくなかった方。 この方々はもう、気持ちを切り替えてがんばるしかありません。 道は大きく分けて2つ。
浪人もにらんで、自分の志望校を受験すること。 一見かっこいいようにも見えますが、失敗したら1年のロスというデメリットもあります。 それに、来年成績をあげることができるかどうかは未定です。 つまり、引き続きあと1年の努力を要求されるわけです。 そのことを考えてもゆずれない方は、がんばって志望校に挑戦しましょう。
もうひとつは、志望校を少し下げて、その受験校の2次試験用の勉強をすること。 これにも利点と不利点があります。 利点はもちろん合格率がおそらく上がること。 デメリットは、入学してからモチベーションを保てるかどうかが不安なことです。 今の大学入学生は、1年未満の退学率が非常に高いのです。 それは、「やっぱりあの大学に行きたかった!」という想いが強くなるからだそうです。 大学によってその割合は違うのでしょうが、予備校などで言われている数字は消費税よりも高いもので、「せっかく合格して高いお金を払っているのにもったいないですよね。」と予備校の先生方とお話をすることも多いんです。 ですから、志望校を下げる場合でも、自分の心とよく相談して納得してから受験するようにしたいですね。
もちろん、上を目指したり確実性をとること自体は悪いことではありませんから、よく考えてがんばって欲しいと思います。 できれば、決心の前にちょっと立ち止まって考えてみて欲しいと私は思っているだけなんですよ。 |
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| 2012年1月12日 (木) |
冬休みが終わったら何をする?私立高校受験者編 |
前回は私立中学受験者さんのことを書いたので、今回は私立高校を受験する皆さんのことを書きましょう。
私立高校受験まではまだ間がある(ほぼ一ヶ月ほど)のですから、復習や入試問題の練習、模擬テストの練習など、いくらでもできることがあります。 ただ、やみくもにやっても入試の点数が上がらないのは当たり前なので、まずは落ち着いて何をすべきかを考えてみるべきですね。 といっても、入試のプロではない中学3年生では具体的な対策はわからないでしょう。 ですから、かんたんにレベル別に説明してゆきましょう。
パターン1:偏差値45までの学校 偏差値45までの学校といえば、平均より下の学校になります。 勘違いしてはいけないのは、これは入試レベルの話であって学校の値打ちの話ではないということです。 ですから、「オレはSS37の学校を受ける負け犬…」とか、「私の受験校は恥ずかしくて言えないわ。」などといっては言けません。 五ツ木や担任やその他の人々が言っているのは、ただの入試問題の難しさだけなんだから、まずそのような邪念を捨てることから始めてください。 文句や後悔は合格してから!
では、合格確率を高めるためには何をすればよいか? ひたすら基本をやっておいてください。 このレベルは基本問題さえ解ければ合格できますから、ひたすら基本の暗記!
英語なら、月や曜日の単語がちゃんと書けますか? 数学なら、基本計算を解くことができますか? 国語は、漢字を半分以上正解できますか? 理科は、2分野の知識をしっかり覚えていますか? 社会は、1年でやった地理の知識が消えていませんか? このあたりを、しっかり勉強しましょう。
パターン2:偏差値47から57までの有名校 募集人数より受験者数のほうが上回る人気校は、だいたいこのレベルにあたります。 受験者が多いので、ちょっとしたミスでも順位ががくんと落ちて不合格になってしまうこともよくある話。
では、どうやって対策を? このレベルはできるだけミスをなくす訓練に終始しておけばいいでしょう。
英語なら、動詞の変化や形容詞の変化、否定文や疑問文の変化などがわかっていますか? 数学なら、計算のところは1問も間違わずに解けますか?せめて関数のグラフくらいはかけますか? 国語は、指示語の内容が読み取れますか?文法の知識は大丈夫? 理科は、酸化と還元や電気回路など、よく出る1分野の問題が理解できていますか? 社会は、地理と歴史の基本的知識に穴はないですか? このあたりを確実に解けるようにしましょう。
パターン3:偏差値60を超えるエリート校 大学入試において、推薦入試なしでも進学率が80%を超える優秀校のレベルがここです。 ただし、勉強がすべてになりがちなので、自分が何をすべきかをしっかり理解できる方にしかオススメできません。 成績がよくても、行ってはいけない学校というのはあるのですよ。 鶏口となるも、牛後となるなかれ(牛のケツになるくらいなら、鶏でも頭になっておくのがよい)という言葉があるとおり、1ランク低い学校でトップをとるほうが大学入試には有利になる事だってあるのですから。
では、どのような勉強を? このレベルになると、必勝法はありません。 基本も応用も身につけ、模擬テストにも慣れ、応用問題はすべて工夫で解けるようにし、時事問題にも強くなければ合格は難しいでしょう。 しかし、やはりどんな世界にも抜け道はあるものですから、必勝法ではないにしても、ほかの受験者よりも有利になるくらいはできます。
では、その対策とは?
その学校に特有の出題パターンを見極め、それらの問題ばかりを練習しておきます。 これで、合格率が2割は違ってきます。 しかし、そんな傾向なんかわからない!って人も多いはずですよね? こればかりは、先生に聞くほかはないですね。 学校でも塾でもよろしい。 デキる先生に、頭を下げて教えを請いましょう。
以上です。 詳しく書くときりがないので、できるだけ簡潔に書いてみました。 あと一ヶ月あればたいていのことはできますから、無理だといわれたあなたも、大丈夫といわれたきみも、がんばってくださいね。
それでもダメなら、当塾へどうぞ!(宣伝しちゃった♪) |
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| 2012年1月10日 (火) |
冬休みが終わったら何をする?私立中学受験者編 |
前回はセンターテスト受験者のためのことを書いたので、今回は私立中学を受験する皆さんのことを書きましょう。 センター受験と同じく、今週末からの闘いですからね。
「国語」 以前に書いたように、漢字の「はね」や「とめ」「はらい」を見直しておきましょう。 ちゃんと覚えているつもりでも、案外覚え間違いがあるもの。 協力的なお父さんやお母さんがいらっしゃるのなら、親に漢字を(微妙に間違って)書いてもらって、「どこが違うかな〜?」と漢字版ウォーリを探せ!で楽しんでみてはどうでしょう?
「算数」 算数は基礎計算だけで合格ラインに達する私学がほとんどです。 そこで、計算ドリルを買ってきて、「絶対終わるわけないやん!」というくらいの短い時間で難問できるかの計算ウサギとカメゲームをしてみませんか? ばかばかしいようで、当日の計算が速くなったりするのでお得です。
「理科」 理科はどちらかというと時事問題がよく出題されるものです。 たとえば、去年は何があった?と考えた場合、出てくることが少ないですよね? そのことについて見直しておけば、かなりの確率で出題されるものです。
例)去年は人工衛星はやぶさがニュースで流れていましたから、半数くらいは星について出題するだろう、とかですね。
「社会」 これも同様で、時事問題として出題する学校が多いですね。 学校側は「常識程度に世の中を知っている生徒が欲しいから。たとえば、新聞くらいは読んでおいて欲しい。」とかおっしゃって(というよりは「ほざいて」)おられますが、要するに出題ネタがないということなんでしょうね。(笑) 例)去年はNHKが大河ドラマで「江(ごう)」を放映していました。 ですから、戦国時代から江戸時代前期までがあやしい!とか、舞台が滋賀県から堺にかけてだから、その地区の産業と地名をやっておこう!とかですね。
以上です。 ここまでがお子様のための内容です。 ここからは、大人の時間と行きましょう。
昔、私立入試受験者に聞いたアンケートで「風邪をひいていますか?」というものがあり、「ひいている」「風邪気味である」「風邪のような気がする」すべてをあわせると70%にまで回答率を占めてていました。 これは、子供達が緊張のあまり体調を崩すことが多いということなんだろうと私は考えています。
なかなか眠れない。 ストレスで食事よりお菓子ばかりを食べてしまう。 人の言葉に過剰に反応する。 入試前でがんばりすぎて、いつもより疲れがひどい。
これらすべてをちゃんと見てあげないといけないのが親なんだと、私は思っています。 子供の努力で合否がほぼ決まるとはいえ、それ以外の親の差で負けたら悔しいじゃありませんか。 最後に家族みんなで笑うためにも、この一週間の親の責任は重大ですぞ! |
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| 2012年1月7日 (土) |
冬休みが終わったら何をする?センター受験者編 |
昨日「センター近し!」様よりこのようなメールをいただきました。 「予備校のゼミも終わり、もうすぐセンターテストです。これから何をすればいいでしょうか?」 とても難しい質問ですね。
あと10日あまりでセンターの得点を上げるのは、不可能とは言いませんがかなり難しいです。 それに、今まで長い間苦労してセンターの得点を伸ばそうと悪戦苦闘してきたのに、ほんの10日間ですっと上がっちゃったら「今までの俺の苦労はなんなんだ?」とむなしくなるでしょうし。 ですので、一般論になるかもしれませんが、かんたんにできることをまとめておきましょう。
[英語] いまさら英語をドーンと伸ばす方法はありません。 しかし、テストの最初は知識に関する出題が多いため、毎日暗記していた人も昨日覚えたばっかりの人も、知ってることが出れば正解できます。 ですから、単語・熟語の見直しに限ってしておけば、案外得点がかなり伸びたりするかもです。 「知識には自信あり!」のあなたは、他の科目をしておきましょう。
[数学] 数学は英語と違って出題傾向が割とはっきりしています。 なら、そこを見直しておけばいい訳です。 三角関数、lim、log、Σ、など、かんたんでいいですから公式を見直しておきましょう。 この項目の過去問題を解いてみるのもいいですね。
[国語] 短期間で読解力を身につけるのは無理なので、やはり知識の確認を行うのがよいでしょう。 漢字もいいのですが、漢字は無限にありますから、ここはあえて文学史と古典文法をすすめておきましょう。 文学史は教科書に載っている程度でいいですから、年代と作品名・作者名くらいは一致させておきましょう。 古典文法といっても、別に助動詞がどうのとかは細かすぎます。 対句、比喩、枕詞、掛詞、係り結び、… 現代語にはない文法を一通り見直して、意味だけはしっかり覚えること。
[理科] 理科は暗記に限ってやっておきましょう。 化学の有機や同素体、生物の細胞図や植物分類などは当然見直しておいたほうがいいでしょうね。
[社会] 社会こそこの10日間で一番結果を出せる科目でしょう。 世界史・日本史などは山川の一問一答問題集で知識を確認すればいいし、現代社会は去年起こった時事を新聞やネットで見直しておけばいい。 地理は……、まあ、模擬テストでもしておきますか。
以上です。 必死になってやらなくてもいいですから、とりあえずは確認優先でやっていきましょう。 私としては、ここまできたら勉強より健康管理のほうが大事だと思うのですけどね。
では、大学受験生の皆さん、グッドラック! |
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