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初めて会ったとき、優しくて不器用な人だと思った。 絶対に損をする、そんな人。 貧乏くじを引いても、誰かが笑っていられるなら微笑み、我慢できる。 彼、北条悟史はそんな不器用な人だった。 こんな気持ちはないものと思っていた。 忘れたものだと思っていたのに、不思議だ。 彼のふわりとした優しい微笑みが、私の心を惹きつけていく。
不器用で
優しくて
暖かくて
頑張り屋で
彼の全部が、こんなにも愛しい
初めて手を繋いだ日は、私の左手を優しくとってくれた。 緊張したようなぎこちない表情を良く覚えている。 多分、私も舞い上がっていたのだろう。中学生の初デートみたいだった。 優しいから私を楽しませようと頑張ってくれた、彼の不器用さがなお愛しく思えた。 変なところで真面目で、優しくて、頑張り屋だから。そんな彼だから私は好きになった。
私達は手を繋いで歩いている。 私が彼を引っ張って「こっちこっち」と急かすと、彼が微笑みながら私達の速度を調整する。
私一人なら急ぎすぎて暴走するけど、貴方が手を引いて丁度いい速さにしてくれる
貴方一人なら進めない道があっても、私が手を引いて障害を蹴っ飛ばしてあげる
貴方は、私に笑って欲しいといった。
私は、貴方の笑顔が見れれば微笑む。
困ったな、と貴方が微笑むとき、私も一緒に微笑むだろう。
二人で微笑むとき、貴方に伝えたい「想い」を
貴方に伝えたい、この「想い」を
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