伝綺小説予告編


 


闇が存在する世界。
その闇を払うための神は存在せず、人は絶望し、光を求めた。
神など存在しない世界では、世界が選んだ「選士」に光を託す。
そして選士は闇と戦い続け、人に光を与えるためだけに命を散らす。




そんな歪な世界の

まるで割れたガラスのような

歪の美しさの物語

 

 

 


「誰かが背負う必要のある痛みなら、俺が背負う。」

若き選士が血まみれの肩を抑えて、前を睨みつける。
闇に生まれて尚、その瞳に輝くのは光。
眼前の世界を守り、闇に屈せず戦おうという意思の光。

「傷ついて痛みに泣くのは・・・俺一人だけでいいんだ」

形相こそ憤怒を模っているが、その瞳に映した光は陽光のように優しさに溢れている。
そう、彼は言葉の通り「誰かに痛みを背負わせないため」それだけのために傷つき、なお戦おうというのだ。

「こんな理不尽っ・・・俺が背負いつくしてやらぁぁぁぁっ」

獅子のごとき闘気を巻き上げ、若き選士が疾る。
彼の武器は風。
空を切り裂き走ることで風を生み出し、風を味方につけて戦う。
手に握られた小太刀は風の力で何倍もの長さとなり、闇を引き裂いていく。
優しさという強さを抱いた血風が闇を駆け抜けていった。

 

 

 

「確かに。この闇は人が生んだ歪み。人自身の闇から人を守るなんて馬鹿げているかもしれんよ」

老選士が闇色の男の前に歩み出る。

「・・・だがな」

老選士の振るった片手斧が闇色の男を両断する。

「我らはそれを知って尚、人を守り戦う運命(さだめ)を選んだ。」

闇がざわめき、斬られた筈の男が復元する。

「我らの背にはその誇り高き想いが、今も生きている」

獣が牙をむくように老選士が笑う。

「こい・・・この斧、先人の想いに負けぬほどに・・・重いぞっ」

とても齢八十を迎えたとは思えない、力強く圧倒的なまでの斬撃に闇が砕けていく。
「選士」としての誇りを失わず、「選士」としての力は衰えず。
彼の瞳に宿る光は「想い」
受け継ぎ、受け継がせていく崇高な誇り。
彼の者の背中を一直線に走る信念という背骨。
老いたりといえど、その想いがくじけぬ限り。
彼の者は闇を打ち払う「選士」なのだ

 

 


「この世界に何を見る・・・こんな醜い世界に」

―――――――それは、深き闇の底




「誰かが傷つく様は・・・見たくないんだ」



―――――――それは、優しき理想





「勝てない選士なんてただのバケモノじゃないっ!・・・返してよ!お父さんを返してっ」





―――――――それは、残酷な運命(さだめ)





「選士の力は・・・己の物に非ず・・・ただ、守るためだけに振るえ・・・」



―――――――それは、受け継がれる強き想い






「俺は、誰かが理不尽に泣かなくて良い世界がほしいんだ・・・それだけのために・・・戦える、戦ってるんだぁぁぁっ」










―――――――それは、歪で、強く、優しく、小さく








 

―――――――――――――――純粋な、心の物語

 

 

 

 

 

 

 

 

異世界伝綺物語

表題 未定

発表 未定

製作 無銘 紅

作画 未定

 




 

闇を払う優しき思いを・・・
人はいつからか、「光」と呼んだ・・・

 

 

 

 






























鋭意執筆中?