この『シーラという子』はノンフィクションであり、題名のとおりシーラという少女とトリイ-へイデンがメインである。トリイ-へイデンはある小学校の特別クラス、いわゆるどこのクラスからも見放されている障害児クラスを受け持っており、生徒はシーラを含めて9人、そしてトリイの助手のウィットニーとアントン、トリイの彼氏のチャド、シーラの父親、などである。
本の流れは、学校の始まりから終わりまでの一年間が書かれているが、シーラがトリイの教室にいたのは5ヶ月であった。この本の始めに新聞記事に六歳の女の子が三歳の男の子を連れ出し木に縛り付けて火をつけるという記事をトリイが読み、その事件を起こした少女が自分の受け持つクラスにやってくる。
シーラは事件を起こしたので、判決では精神病院に収容されることになっていたが、その病院には空きがなくトリイのクラスに空きができるまで入ることになった。
トリイのクラスに入った当初、彼女はしゃべろうとせず、泣きもせず、何かやらせようとすると怒り狂い金切り声を上げて大暴れする。特に鉛筆を持たせ、紙に答案を書かせることは無理に等しかった。答案用紙を破いてしまうのであった。ただでさえデリケートな他の子どもたちはパニックに陥ってしまう。
しかし、しだいにシーラの硬く閉ざされたここらは少しずつ開かれていく。友達ができたり、紙に字を書いたり、彼女は知的障害どころか、人よりもずば抜けた才能を持っていた。そして、徐々にトリイとの深い信頼関係が結ばれていくそんな中、精神病院に空きができるという知らせを受け、彼女はそこに行かなくてはならなくなる。
トリイは裁判を起こし、シーラをトリイのクラスにとどめて置くよう訴えた。それにはトリイの彼氏の弁護士であるチャドに助けてもらったり、善人とは言えない校長先生、シーラの父親など協力してくれた。その裁判に勝ちシーラはトリイのクラスにいることができるようになる。
そんな経験をしていく中、シーラの心の奥底には、母親に置き去りにされたり、貧困の問題、父親からの暴力がシーラという子をつくりあげてしまったのだ。
しかし、そんな彼女を温かく受け入れ、彼女の才能を開花させていくが、その過程には次から次に問題が起こり、その度にトリイは苦戦をする。シーラにあたったり、チャドにイライラをぶつけたり、悩んだりする。シーラとの信頼関係が崩れてしまうこともあった。でも彼女はどんなに追い詰められていても立ち直り、またシーラとぶつかっていく。
そんな中、事件が起きる。監獄から戻ってきたシーラの叔父がシーラを犯してしまう。彼女は緊急入院し、叔父も身柄を拘束された。彼女は退院し、トリイのクラスに戻ってきた。そしてトリイのクラスも終わろうとしている。シーラは普通クラスに進級することができるのに、彼女は拒んだ、シーラはトリイから離れたくないと主張するが、トリイは、博士号を取得するため大学に戻ることを決心していた。シーラも普通学級を体験するなどして、興味を持ち、普通学級に行くことに意をくくる。