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僕はいもうとが大好きだけどちょっと嫌い

いもうとが笑う。
いもうとがはしゃぐ。
いもうとが甘える。
いもうとはかわいい。

いもうとが泣く。
いもうとが騒ぐ。
いもうとが怒る
いもうとは憎たらしい。

この前、二人で川原に遊びに行ったとき、
いもうとは靴をぬいではだしになって
はしりだした。
ぼくはいもうとが川におちてしまうんじゃないかとどきどきしながら
見ていた。
「あんまりそっちにいくなよ。川におちちゃうぞ。」
ぼくはどなった。

でも、ぼくもはだしになりたかったので、靴をぬいだ。
僕が靴をぬいでいるあいだに
急に、いもうとの姿が見えなくなってしまった。
僕は、いもうとが川に落ちてしまったんじゃないかと
思ってすごくどきどきしてきた。
川の方におそるおそる近づいていった。
足がガクガクふるえていた。

すると、後ろのほうから
「お兄ちゃん、そっちいっちゃだめ。川に落ちちゃうよ」
と、声がした。

ぼくはふりむいた。
いもうとが、心配そうな顔で立っていた。
ーいた。よかった川に落ちたんじゃなかったんだー
ぼくは、こんどはなんだか腹が立ってきた。
「だいじょうぶだよ」
と、いいながらいもうとのところまで走っていった。

「あっそこ、ふんじゃだめ。」
といもうとにいわれて足元をみた。
「ねっ。見て。首飾りの花だよ。」
ぼくの足元から、ずっといもうとのいもむしみたいな足のゆびの
ところまで、シロツメクサの花がたくさんさいていた。

「かんむりつくってやろうか」
「えっ、おにいちゃん、できるの?」
ぼくは、すこしムッとしたけど、がまんできた。
だって、いもうとが川に落ちていなくて、ほんとうによかったって
こころから思っていたからね。