「雪の日のシゲルくん」
「雪の日のシゲルくん」1
太一がすんでいる町にひさしぶりに雪がつもった。
朝、おかあさんにおしえられた太一は飛び起き、窓のそとをみた。
「わあ」
太一は大喜びで、服を着替えた。
おまけに今日は日曜日。朝ご飯をすませると、太一は子犬みたいにすっとんでそとへでた。
「よし。雪だるまつくろう。」
太一は、家の西隣にある空き地に目をやった。
ここには、黒いかわら屋根で、トタン製の煙突がついた古い家がたっていたが、太一が幼稚園のころとりこわされて、あとかたもない。いつも、空き地は草が生え荒れ放題なのだが、きょうは、雪にすっぽりかくされている。
ひらたくてまっしろだ。太一はここの空き地でよくあそんでいるが、おかあさんにみつかるとうるさい。
太一は、そっと玄関に戻って、長靴にはきかえ、空き地にはいっていった。
「太一君。なにしてるの?」
ふいに声をかけられた。太一がふりかえると、ハンテンを着て、黒いゴム長靴をはいた5歳くらいのみなれない
男の子がたっていた。
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