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ありがとうございました (小山市) 副編集長
2月生まれの私は、きっかり人生の半分をタウン紙と共に過ごしてきたことになります。
人生に5つの夢がありました。3つめまで叶えられ、残念ながら4つめは潰えましたが、最後の、そして最大
の夢が残っています。それは小説家になることです。人生に一作でいい、渾身の小説を書いて賞を取り、市
役所に自分の名前の書かれた垂れ幕が下がること、草津温泉の湯畑の杭に私の名も刻まれることを妄想し
て胸を膨らませました(笑)。書いたものは残ります。私が世を去った後も、私の拙い作品が人の心に小さな
光を投げかけてくれたら、生まれてきた甲斐がある…そう信じてきました。才能の無さに絶望した時もありま
す。でも夢を捨てることはできませんでした。感動すること、感動を表現することは、幼い頃よりいつでも私の
いのちだったからです。
ですからシャロームタイムスを渾身で書き続けました。300回発刊した一文一文が、私にとってはかけがえ
のない夢への階段でした。涙を流しながら、魂を削り血を塗り込むようにして描き続けました。将来小説家に
なるために、1号ごとに自分に課題を課し、書く練習を積み重ね、感性を磨いて来ました。
読者の皆様は、そんな私の心を真っ直ぐ受け止めて下さいました。泣きながら書いたものは泣きながら、
心躍らせて書いたものは心躍らせて読んで下さいました。取材させていただいた方々は「これまであなたの
ように書いた人は誰もいなかった」と大変喜んで下さいました。投稿などをお直しさせていただいても、執筆
者は仕上がった文章に驚いて感激して下さいました。「文章を書く時のお手本にしてるんだよ」と配布スタッ
フに言って下さった読者もおられます。
幸せでした。人として生まれ、自分の能力を発揮できる場を与えられることはさほど多いことではありませ
ん。さらに発表したものを心温かく、善意で認めてもらえることなど、まずないことです。でも私にはその場が
ありました。いつでも同じ心で打ち込んでくれる意識の高いスタッフ、価値観を共有し喜んで下さる賢明な読
者、誠実な広告主さん、素晴らしい寄稿者に囲まれていたのです。
ありがとうございました。皆さんに育てていただいて今の私があります。四半世紀を夢中で駆け抜け、今も
最後の疾走をしています。感慨に浸る余裕はまだありませんが、全てが終わったら、静かに振り返ることも
できるでしょう。
皆さんに平安がありますように。そしていつか、今度は私の小説の中で皆さんにお会いできる日が来ます
ように!