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当時この競技場で行われていたのは、
人と猛獣あるいは人同士の殺し合いだそうで、
何人もの人がこの競技場で命を落とし、
それを何万もの人々が熱狂して見守ったというのは、
何たる野蛮なことかと思うのですが、
それはこの競技場を作った技術力とは、
まったく無関係のことだったんでしょうか。
このコロッセオのすぐ前には、
パリの凱旋門を小ぶりにしたような
コンスタンティヌス帝の凱旋門が建っていて、
その向うに緩やかな丘が広がっています。
この丘が古代ローマ帝国の皇帝達が
住んでいたというパラティーノの丘です。
草が生えている丘の中腹に石積みの遺跡が
打ち捨てられたように残っていて、
いにしえの栄華がしのばれます。
坂道を登り丘の上に出ると、昔の競技場や
アウグストゥス宮殿の跡が残っています。
この一角にスペイン風の大きな建物が
建っているのですが、この建物はどういう
謂れがあるのでしょうか??
この丘の西の端に出ると、ローマの街の向うに
サン・ピエトロ寺院のクーポラが見えました。
このパラティーノの丘から北に向かい、
ファルネジアーニ庭園を抜けると、
眼下に古代ローマの政治・経済の中心地、
フォロ・ロマーノの遺跡が広がります。

神殿の一部と思われる大理石の柱列や凱旋門、
いくつもの大理石の建物の跡が残っていて、
今も発掘調査が続いているようです。
かのユリウス・カエサルの屋敷跡も
ここにありますが、ここに来てみると、
多くの遺跡が狭い丘の間の谷に集中していて、
ヨーロッパの大部分を手中に収めた
大ローマ帝国の指導者も、意外に狭い世間で
暮らしていた様に思えました。
このフォロ・ロマーノの遺跡の西、
カンピドリオの丘と呼ばれる丘の上には、
白亜の堂々とした建物が建っています。
屋根の上に馬車と鷲の銅像を掲げたこの建物は
1911年に完成したヴィットリオ・エヌマーレ2世記念堂です。
この威風堂々たる建物のすぐ南隣には、
サンタ・マリア・ダラコエリ教会が建っています。

建物の出来た時代は、2000年近くも違います。
色んな時代の建物がごちゃごちゃと集まっている
という印象ですが、遠くから見ると、
二つの建物はよく調和している様で、
これがローマの魅力なんでしょうか。
サンタ・マリア・ダラコエリ教会の隣の階段を上っていくと、
カンピドリオ広場という小奇麗な広場があるのですが、
ここは古代ローマの中心地ジュピター神殿の跡地に、
ルネッサンス期に広場が整備されたんだそうです。
カンピドリオの丘から南に下ると円形の大きな劇場跡
マルチェッロ劇場を過ぎると、テヴェレ川のほとりに、
レンガ造りの教会が見えてきます。
サンタ・マリア・イン・コスメディン教会です。

こじんまりとした教会で、内部も厳かな感じです。
この教会の入り口の左手に大理石の円盤に彫られた、
海神トリトーネの顔が飾られています。
"ローマの休日"で有名になった"真実の口"です。

僕は映画はあまり見ないのですが、"ローマの休日"は
テレビで2度ほど見たことがあって、
オードリー・ヘップバーンに憧れていたのですが、
「彼女もその昔、この真実の口の前に立っていたんだ」
と思うと、胸がわくわくしてきました。
サンタ・マリア・イン・コスメディン教会から、
東に向かい、広大なグランドを通り
カラカラ浴場に向かいました。
犬を散歩させている人が居たり、
騎馬警官が、騎乗の練習をしていたりして、
このグランドが河原にあれば、なんの変哲もない
ただのグランドにしか過ぎないのですが、
これも紀元前7世紀の競技場の跡だそうです。
左手の丘には先ほど見たパラティーノの丘の
遺跡が見えています。
カラカラ浴場は、この競技場跡を過ぎ、
大きな交差点を渡った先にあります。
地下鉄の駅でいうと、コロッセオから一駅先の
チルコ・マッシモ駅を出たところです。

ローマ時代の浴場跡というと、
ドイツの
トリアーに行った時にも
カイザーテルメンという浴場跡に行ったので、
おおよそのイメージを抱いていたのですが、
このカラカラ浴場の大きさは、
僕の想像を遥かに上回る巨大な遺跡でした。
所々タイルの床が残っていました。
俗な言い方をすると、少し前日本で流行った、
健康ランドの古代版なのでしょうが、
遺跡の中を歩いていると、浴場に入っていた
当時の人の歓声が聞こえてきたような気がしました。
ローマ観光で忘れてはならないのは、
スペイン広場と、トレビの泉でしょう。
スペイン広場はテルミニ駅から地下鉄A線で
ヴァチカン方面に向かい、
3つ目のスパーニャ駅を出てすぐです。
どの出口に向かったらいいか、
案内がしっかり出ていないので、
戸惑いましたが、改札を出て左手の
長い通路を歩いて、スペイン広場に出ました。

このスペイン広場も"ローマの休日"で有名です。
スペイン階段の上にトリニタ・ディ・モンティ教会が聳えています。
花が綺麗に植えられた階段の向うの二つの鐘楼の教会
というのは、とても絵になる景色です。
ジェラードの代わりに焼き栗を食べて階段を上り、
ローマの街を見下ろしていました。
スペイン広場からは Via Condotti という通りが
真っ直ぐに伸びているのですが、
この通りは多くの有名ブティックが集まっていて、
その名が知られているようです。
この通りを抜けて左に折れ、
トレビの泉に向かいました。
Via Del Tritoneから路地に入り、
なんの変哲も無い建物を通り過ぎ、
広場が開けるとそこがトレビの泉でした。
先程通り過ぎた倉庫の様な建物の壁に、
荘厳たる彫刻が施されているのです。
すでに日が暮れかかっていて、
淡くライトアップされた彫刻は幻想的でした。

もちろん、僕もコインを投げ入れ、
再びローマに来られる事を祈りました。
手元にあった500リラのコインを投げるのが
もったいなくて、ドイツの2ペニヒ・コインを投げ入れたので、
願いが叶うかどうか、ちょっと心配していますが....
ヴァチカンのサン・ピエトロ寺院や美術館の様子は、
こちらです。
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