2009年1月8日〜09年5月28日




著作権裁判の重要ポイントB
 かりに著作権裁判に敗訴していたら、出版業界全体にどのような影響が生じていただろうか。3月30日の判決から後、催告書が著作物という認定がなされた場合に生じていた影響について考えた。
 
 まず、内部資料を入手した場合、それが多くの問題を孕んだ文書であっても公表が難しくなる。少なくとも萎縮が生まれる。催告書のように形式ばった文書が著作物ということになれば、ほとんどすべての文書が著作物ということになるからだ。実質的に調査報道や内部告発が不可能になる。

 たとえ勇気を持って内部資料をメディアで公開したとしても、内部資料の作成者は裁判を起こすことで、対抗できる。その結果、ますます報道や言論の自由が制限される。

 わたしは著作権裁判を起こした江崎氏や喜田村弁護士に問いたい。著作権裁判を起こすことで、多くの出版関係者が迷惑を被る事態を想像したことはないのかと?もし、原告が勝訴して、報道が萎縮した場合、その責任は取れるのかと?裁判はパーパー上の「知的ゲーム」ではない。判決によって出版界全体が大きく影響を受けかねない危険性があるのだ。

 この裁判のもうひとつの異常は、言論機関が言論統制に繋がりかねない裁判を起こした点である。しかも、争点となった催告書の作成者を偽って裁判を起こした可能性が強く、事実であれば弁護士倫理も問われる。

 現在、わたしは喜田村弁護士が執筆した準備書面を、細かく検証しているが、「実在と主観」を混同しているような印象を受ける箇所が見うけられる。

 ちなみに裁判の発端となった、回答書を、これまですでに40人ぐらいの専門家(弁護士・大学教授・編集者・ライター)に示して、「著作物だと思うか?」と質問してきた。「著作物だと思う」と答えた人はひとりもいなかった。著作物だと思う方は、メールで連絡をいただきたい。統計に加算する。全文は、

前略
 読売新聞西部本社法務室長の江崎徹志です。
 2007年(平成19年)12月17日付け内容証明郵便の件で、訪店について回答いたします。
 当社販売局として、通常の訪店です。
 以上、ご連絡申し上げます。よろしくお願いいたします。


【著作権法2条】著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(5月28日)




不透明な部数、広告減の原因か?
 最近は、ずいぶん新聞の紙面広告が少なくなった。26日付けの『毎日新聞』を例に広告主のタイプを調べてみた。

 大半の新聞と同じように、毎日新聞の場合も、広告主の代表格は出版社である。第1面には、次の出版社が広告を出している。

角川SSコミュニケーションズ
東海教育研究所
バシリコ
双葉社
法学書院
光村推古書院

 出版社以外の広告主としては、次のような企業がある。

 二木ゴルフ(5面)、(株)みやび(7面)、小林製薬(12面・全面)、がくぶん総合教育センター(14面)、日本直販(15面・全面)、DELL(16面・全面)、阪急交通(18面)、阪急交通(20面・全面)、TAKARA健康通販(21面)、(株)梅翁園(25面・全面)・・・・その他

 広告主が簡単に数えられるほど、広告が少なくなっている。原因はいくつか考え得るが、まず、偽装部数問題が暴露されてきたことがある。仮に400万世帯に新聞が届くという前提で広告を出して、実際には200万世帯にしか行き渡らなければ、期待通りの広告効果は得られない。

 販売店に偽装部数を送り続ける限り、いつか広告費の返済を求める訴訟が提起されるに違いない。

 さらに新聞広告そのものが時代遅れになってきた事情がある。高価な買い物、たとえばマンションを買おうと考えている人にとって、新聞広告から得る情報では十分とは言えない。

(5月27日)



催告書の作成者を偽って提訴
著作権裁判の重要ポイントA
 著作権裁判の第2の特徴は、争点になった催告書の作成者を偽って提起された点である。実際には喜田村洋一弁護士が催告書を作成した可能性が極めて高いにもかかわらず、江崎氏が作成したというフィクションを前提に裁判を仕掛けてきたことである。

 これらのプロセスについては、『JCAジャーナル』に掲載された岡邦俊氏の論文で詳しく説明されているので、以下、重要点を引用する。

 本判決は、原告の江崎氏が、入社後、社会部を中心に記者生活を送り、編集局、配信センターなどの管理職を経て2007年5月に同社の法務室長となったことから、これまでの間、催告書などの法的文書類を作成した経験がないことをまず認定。

 そして、原告から相談を受けた西部本社の顧問・喜田村洋一弁護士(本件の原告訴訟代理人)が、本件回答書は著作物であり、これを無断でウェブサイトに掲載することが著作権侵害となるという前提で、本件催告書の文章を作成し、原告は、同弁護士から受け取った本件催告書のデジタルデータをそのままPDFファイル形式でメールに添付して被告の黒薮氏に送信したものとして、本件催告書には西部本社法務室長の肩書きによる原告の名前が表示されているものの、その実質的な作成者は喜田村弁護士である可能性が極めて高いと推定。

 実は、同弁護士は、本件催告書の発送の2ヶ月後に、本件訴訟に先行する同一当事者間の仮処分事件で提出した仮処分申請書などについて、その著作者・著作権者としての立場で、これを転載したウェブサイト[My New Japan]の運営者に対し、ほぼ同文の催告書(以下「代理人催告書」)を自ら送付しています。

 このため、裁判所は、代理人催告書と本件催告書の内容や表現が酷似していることなどの諸点を考慮すると、本件催告書は、原告ではなく、喜田村弁護士が作成したものであると結論付けます。


 通常、この種の著作権裁判では、争点になる文書類が著作物に該当するかどうかが争われる。わたしの裁判も例外ではなかった。しかし、結果として裁判所が催告書の著作物性を判断する以前に、引用文に述べられたような重大問題が発覚したのだ。

 催告書はどう喝文書であり、原告とは別の人物によって作成された。日本新聞協会は、この事件についてどう考えるのだろうか。

 それにしてもなぜ新聞関係者は、姑息な手段を使って新聞販売黒書を挑発してくるのだろうか。黒書は、反対派の主張も言論を通じて行う限りは、歓迎している。リベラル派のサイトである。しかし、みずからの主張に自信がないのか、言論とは別の方法で挑んでくる関係者が多い。取材拒否も多い。これでは自分の職能を否定することにならないか。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(5月26日)



催告書の内容そのものに問題
著作権裁判の重要ポイント@
 最近、著作権裁判に関する問い合わせが増えている。3月30日に判決が下ってからのち、被告のわたしが想像していた以上に、裁判に関心が集まっているようだ。

 この裁判は構図としては、非常に単純なのだが、著作権法の問題などが絡んでくるので複雑なようにも感じられる。そこでわたしがこの裁判の何を問題にしているのかという基本的な点を説明しておきたい。

この裁判の大前提になっているのは、次の文書である。



 この文書は江崎法務室長が、江上武幸弁護士に送ったものである。YC広川に対する訪店再開の真意を、江上弁護士が問い合わせたのに対して、江崎氏が回答したものである。
 
 わたしはこの回答書を新聞販売黒書に掲載した。すると後に裁判の争点になる催告書が送られてきたのである。

 まず第1にわたしが重大視しているのは、催告書の内容である。催告書は、回答書が江崎氏の著作物なので、わたしに公表権はない、従って新聞販売黒書から削除せよ、という趣旨だった。

 ここで重要なのは、江崎氏らが言うように、この催告書が本当に著作物なのかという点である。著作権法によると、著作物とは、「著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」である。

 弁護士の岡邦俊氏は、「続・著作権の事件簿(123)」(『JCAジャーナル』5月10日号)の中で、この回答書について次のように述べている。

 (略)約40字の、木で鼻をくくったような文章にすぎず、著作物でないことはあまりにも明白です。原告側が、本件回答書が著作物であるとしてウェブサイトからの削除を求めたこと自体、「しろうと騙し」と評すべきでしょう。

 つまり催告書の内容そのものが真っ赤な嘘ということである。おまけに回答書の削除に応じなければ、法的な手段を取る可能性までほのめかしている。しかも、このデタラメの文書を作成したのは、喜田村洋一弁護士(自由人権協会理事)の可能性が強い。そのことは3月30日の判決文にも記されている。

 裁判では催告書そのものの著作物性の有無に関心が集まったが、実は催告書の内容そのものにも、どう喝という見過ごせない重大な問題もあるのだ。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(5月24日)



読売による茂木提訴、黒薮裁判との違い
 読売新聞社が千葉県の銚子市市長選に立候補した茂木薫氏を名誉毀損で1000万円の損害賠償を求める訴訟を起こしたことは既報したが、提訴に至るプロセスをたどると、わたしに対して2230万円を求めた訴訟とは、随分と異なっていることが分かる。

 既に繰り返し報じてきたように、わたしに対する名誉毀損裁判は、事前の抗議や申し入れなしに、いきなり提起に至った。しかも、読売はわたしが提供した反論権を行使することもなかった。あたかも訴訟そのものが第一目的であるかのような印象がある。

 ところが茂木薫氏に対しては、提訴に至るまでにいくつかのプロセスを経ている。読売の18日付け記事を引用しながら、具体的に足跡を辿ってみよう。

 読売新聞は、市長選告示前の今年5月8日付千葉県版で「茂木氏市税数十万円滞納」「『会社経営不振で』」などの見出しで、同氏の数年にわたる固定資産税滞納の事実や、同氏が取材に対し「滞納は事実」「残りもすぐ払う」などと話した言葉を掲載した。

 これに対し同氏は、同日記者会見を開き、「取材をまったく受けていない」「記事は明らかに誤報」と主張し読売新聞社に抗議。10日の告示後は、「事実無根の読売新聞報道に抗議」「本人取材もせず『滞納』と虚偽報道」などと記載した選挙ビラ約1万6000枚を作成し新聞折り込みや演説会などで配布した。13日には代理人弁護士が「根も葉もない事実無根の記事を掲載した」と会見し、読売新聞千葉支局長を名誉棄損罪で告訴する旨の「告訴状」を県警千葉中央署に郵送したと公表した。

 読売新聞社は茂木氏の抗議に対し、「本人に複数回取材しており、記事は事実」と回答し、その後も事実を認めて謝罪するよう求めた。


 どう喝を目的とした訴訟ではないから、提訴前に折衝があったのではないだろうか。しかも、読売に否定的なビラまで配布されていながら、請求額は1000万円である。わたしに対する請求は2230万円。

 ちなみに引用した記事の冒頭は次にようになっている。日本語としてどこかおかしくないか?

 千葉県銚子市長選に立候補し落選した市民団体代表・茂木(もぎ)薫氏(58)(無所属)の市税滞納を指摘した読売新聞記事に対し、同氏が「取材を受けていない」「記事は事実無根」とする虚偽の記者会見やビラ配布を行ったのは名誉棄損として、読売新聞東京本社は18日、同氏に1000万円の損害賠償などを求める訴訟を東京地裁に起こした。

 「虚偽の記者会見」とは何か?「虚偽の記者会見」という表現では、記者会見そのものが「偽物」という意味になる。このケースでは、「虚偽内容の記者会見」とするのが常道だ。中央紙の校閲係がこんな単純なミスを犯しているのだ。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(5月22日)


新聞販売黒書事件の論文
著作権裁判、判決に反響
 3月30日に言い渡された著作権裁判の判決が反響を呼んでいる。個人のブログだけではなくて、雑誌に論文が発表されている。たとえば、『JCAジャーナル』(5月号)は、岡邦俊氏による「法的請求を内容とする催告書の著作物性・ウェブサイト新聞販売黒書事件」と題する論文を掲載している。

 詳しい内容を知るためには同誌を読んでもらうとして、ここでは参考までに「顧問弁護士が作成した催告書」と題する節を紹介しよう。この裁判の特徴が最も顕著に現れている箇所である。

 本判決は、原告の江崎氏が、入社後、社会部を中心に記者生活を送り、編集局、配信センターなどの管理職を経て2007年5月に同社の法務室長となったことから、これまでの間、催告書などの法的文書類を作成した経験がないことをまず認定。

 そして、原告から相談を受けた西部本社の顧問・喜田村洋一弁護士(本件の原告訴訟代理人)が、本件回答書は著作物であり、これを無断でウェブサイトに掲載することが著作権侵害となるという前提で、本件催告書の文章を作成し、原告は、同弁護士から受け取った本件催告書のデジタルデータをそのままPDFファイル形式でメールに添付して被告の黒薮氏に送信したものとして、本件催告書には西部本社法務室長の肩書きによる原告の名前が表示されているものの、その実質的な作成者は喜田村弁護士である可能性が極めて高いと推定。

 実は、同弁護士は、本件催告書の発送の2ヶ月後に、本件訴訟に先行する同一当事者間の仮処分事件で提出した仮処分申請書などについて、その著作者・著作権者としての立場で、これを転載したウェブサイト[My New Japan]の運営者に対し、ほぼ同文の催告書(以下「代理人催告書」)を自ら送付しています。

 このため、裁判所は、代理人催告書と本件催告書の内容や表現が酷似していることなどの諸点を考慮すると、本件催告書は、原告ではなく、喜田村弁護士が作成したものであると結論付けます。

 催告書の作成者を偽って訴訟を起こしたわけだから、これだけでも請求は棄却されて当然だが、裁判所はあえて、本件催告書に著作物性があるかどうかにも踏み込んだ。裁判所の判断は、著作物性は認められないというものだった。

 催告書の作成者を偽って起こした訴訟。仮にこれを「替え玉訴訟」とでも命名しょうか。これは弁護士倫理に著しく反しているように感じる。

 この訴訟は、6月29日から東京高裁へ舞台を移すが、高裁で判決が確定した場合、読売はメディア企業として、このような反社会的な事件を同社の社員と顧問弁護士が起こした責任をどのようなかたちで取るのだろうか。控訴を許したこと自体、まったく反省していない証拠ではないか。やっぱり新聞人は特別か?

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(5月21日) 



偽装部数を排除する動きの可能性
係争中の新聞社は、「急死」の恐れ
 『FACTA』によると、産経新聞の発行部数が前年比で約30万部も減っているという。販売店サイドからも、産経新聞の各販売店が新聞の搬入部数を大幅に減らしているという情報が複数届いている。断言はできないが、偽装部数の排除が始まった可能性が強い。
 
 これは歓迎すべき現象である。ジャーナリズムの汚点が徐々に消えていくわけだから、自由闊達な報道への第1歩である。

 今後、産経とは別の新聞社も、いずれは同じ道を歩まざるを得なくなるだろうが、現在、地位保全裁判や「押し紙」裁判に巻きこまれている新聞社は苦しい立場へ追い込まれる可能性がある。偽装部数を排除すれば、「押し紙」の存在を認めたことになり、裁判に敗訴する可能性が強くなるからだ。

 敗訴すれば、一気に多数の「押し紙」裁判が提起されるだろう。と、なれば絶対に偽装部数の存在を認めるわけにはいかない。

 その結果、我慢に我慢を重ねて、「急死」する恐れもある。
 現在、偽装部数が争点に含まれている訴訟には次のようなものがある。

YC久留米文化センター前VS読売
YC小笹VS読売
毎日・箕面販売所VS毎日
毎日・蛍池販売所等VS毎日
毎日・関町専売所VS毎日
山陽・岡輝センターVS山陽

【訂正】

 19日付けの記事、「毎日・箕面販売所の訴訟が和解」に当初引用していた部分は、裁判所の判断ではなくて、原告の主張部分でした。訂正すると同時に、関係者にお詫びします。「押し紙」政策は、認定されていません。

読売、銚子市長選候補を提訴、1000万円を請求
 読売が銚子市長選候補を名誉毀損で提訴したようだ。請求額は1000万円。わたしに対する請求額2230万円の半額以下である。(詳細はここをクリック

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(5月20日)



毎日・箕面販売所の訴訟が和解

 毎日新聞・箕面販売所の元所長・杉生守弘さんが2008年に提起した「押し紙」裁判が、杉生さんの和解勝訴のかたちで決着した。杉生さんは2008年の1月、毎日新聞社に対して翌月から新聞の搬入部数を900部から800部へ減らすように書面通知した。しかし、毎日は杉生さんの要求を受け入れずに900部を搬入した。

 その後も杉生さんは、再三にわたって100部を減紙するように書面通知したが、毎日は同年の12月まで毎月900部を搬入し続けた。

 杉生さんは、100部の「押し紙」代金の支払いを拒否。大阪地裁に、自分には支払い義務がないことを確認する訴訟を提起した。

 杉生さんが受け取る和解金は150万円。

 杉生さんの代理人弁護士は、「杉生さんが『押し紙』の支払いに応じなかったことが重要なポイント」と話す。この訴訟は、「押し紙」の損害賠償目的ではないが、「押し紙」政策が断罪された意味は大きい。

 最近、新聞販売店が新聞代金の支払いに苦慮しているという話をよく聞く。杉生さんの和解から学ぶことは、「押し紙」代金は支払うなということである。

 なお、杉生さんが2007年に提起した「押し紙」の損害賠償裁判は継続している。秋ごろに結審が予測される。

【訂正】
 上記記事に当初引用していた部分は、裁判所の判断ではなくて、原告の主張部分でした。訂正すると同時に、関係者にお詫びします。「押し紙」政策は、認定されていません。

記事紹介
 『サイゾー』(6月号)が、「ニッポンのタブー」という特集を組んでいる。この中に、「新聞社最大の闇である押し紙と販売店の悲劇」と題する黒薮のインタビュー記事(48P)が掲載されている。新聞のビジネスモデルを解説したものである。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(5月19日)



関町専売所問題、業界外の毎日評
 関町販売所の争議で毎日新聞社がかたくなに団体交渉や申し入れを拒否している件は、既報のとおりだが、最近この問題を巡る評価がメディア関係者とそれ以外の人々では若干違うことが分かった。メディア関係者の間では、偽装部数の問題は毎日社の命取りになりかねないので、交渉に応じることを拒んでいるという見方が一般的だ。少なくともわたしの知人たちはそのような見方をしている。


毎日の「押し紙」と破棄されるチラシ(新聞で包装したもの)

 ところが業界外の人々は、団交拒否を新聞社の傲慢さの現れと解釈しているようだ。

 「あの人たちは、普通の企業人の感覚ではありません。自分たちは特別な存在だと信じているので、販売店との争議など無視しなければ、プライドが許さないのではないでしょうか。石橋さんは、毎日が普通の企業という前提で対処していると失敗すると思います」(元店主)

 「エリート意識もあそこまで高じると、みっともないですね」(経営者)

 「平気でチラシを破棄するのも、特権意識の裏返しではありませんか。自分たちはなにをやっても許されると思っているわけです」 (不動産業者)

 朝比奈豊社長が毎日の舵を取るようになって半年が過ぎたが、結局、なにも変わっていないのではないか?

名誉毀損裁判の尋問が終了
 わたしが訴えられている名誉毀損裁判の尋問が、15日の金曜日、埼玉地裁で行われた。詳細については判決後。判決は秋の見込み。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月18日)



販売店主が「泥船」脱出、年商2億
 偽装部数の買い取りと表裏関係にある補助金の受け取りを断った結果、自身が経営する新聞販売店をつぶされた埼玉県の元ASA店主が、チラシ全戸配布の会社を立ち上げ、順調に業績を伸ばしている。(続きはマイニュースジャパン

15日に名誉毀損裁判の尋問
 読売の江崎法務室長らがわたしに対して総額2230万円を請求している名誉毀損裁判の尋問が5月15日(金)、埼玉地裁で行われる。

■日時:5月15日 1時20分〜5時

■場所:埼玉地裁 B棟105号

■尋問を受ける者:黒薮哲哉、江崎法務室長、平山春男(YC久留米文化センター前の店主)、読売アイエスの社員。

埼玉地裁への道路マップ

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(5月15日)



チラシの定数がABC部数を超える
 最近、折込定数がABC部数を上まわっているという情報を頻繁に聞くようになった。その典型的な例として、新聞販売黒書では山陽新聞の例をたびたび引き合いに出してきた。ところが同じことが全国の新聞社で行われている疑惑が浮上している。

 知人から得た情報を紹介しょう。全国折込協議会が公表している折込定数表によると、読売新聞社の折込定数合計は、次の数字になっている。(14日時点の数字)

 10,999,925

 表紙には、「タイムリーで効率的な折込広告をご利用していただくため、全国折込広告販売店の統一コードネットワーク化システムを完備し、全国の折込部数のメンテナンス最適化を図り、情報提供をサポートいたします。」と、記されているので、この数字が折込定数であることはまず間違いない。

 ところが読売新聞の発行部数は、同社のHPによると次の数字になっている。

 10,018,468

 約100万ほどチラシが多い計算になる。わたしの解釈に誤りがなければ、大問題である。仮説の検証を進めたいので、意見、見解、情報提供などを求む。他に数字の解釈があるだろうか? 

 全国折込広告協議会とは:全国の読売系の折込広告を中心とした広告代理店で組織されたグループで、広告主および媒体の期待にこたえ、折込広告の発展を期し、以下のことを目的として昭和56年10月に設立されたもの。


【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(5月14日)



毎日がまたもや全印総連との面談を拒否
 毎日新聞・関町販売所の事件で、毎日新聞社は依然として全印総連との面談を断り続けている。11日も全印総連の関係者らが直接、毎日本社に足を運び面会を求めたが、毎日はこれを拒絶した。

 関町販売所の問題で、全印総連は今年の2月からたびたび面談を申し入れているが、いまだに一度もテーブルを挟んだ話し合いが行われていない。労働争議の経験が豊富な、組合のメンバーも、

 「こんなことは始めてです」

 と、驚いている。

 よほど偽装部数の問題が組合レベルで広がることを警戒しているのだろう。しかし、無視を続ければ問題が解決するというわけではない。全印総連にもプライドがあるので、引き下がるはずがない。もし、全労連が偽装部数問題に乗りだしてくれば、どうする気だろうか?

  面談拒否について、ある販売関係者が言う。

 「毎日は権力者の意識があるのではないですが。だから販売店から突き上げられて面談に応じることは、プライドが許さないのではないでしょうか。とにかく新聞社は普通の企業ではありません」

 実は新聞販売黒書は、関町販売所とは別の毎日販売店からも相談を受けている。それだけ新聞販売問題が深刻になっている証である。全印総連と穏便に話し合った方が、得策なのだが。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月12日)


15日に名誉毀損裁判の尋問
評論の自由は認められるのか
 読売の江崎法務室長らがわたしに対して総額2230万円を請求している名誉毀損裁判の尋問が5月15日(金)、埼玉地裁で行われる。

■日時:5月15日 1時20分〜5時

■場所:埼玉地裁 B棟105号

■尋問を受ける者:黒薮哲哉、江崎法務室長、平山春男(YC久留米文化センター前の店主)、読売アイエスの社員

 この事件の概要:08年3月1日に、読売の江崎氏らがYC久留米文化センター前に押しかけてきて、改廃通知を読み上げて、一方的に平山店主を解任。その直後、読売の関係者が折込チラシを店舗から持ち去った。

 このニュースをわたしが、窃盗と解釈・表現したところ、チラシを持ち去ったのは、読売社員ではなくて、読売オリコミの社員である、窃盗という表現で名誉を傷つけられたとして提訴してきたもの。

 わたしはこの事件の特徴は、いきなりの改廃で平山さんに大きな衝撃を与えておいて、チラシを持ち去る許可を求めた点にあると考えている。準備書面などを読む限り、読売は平山さんから許可を得た上でチラシ持ち去ったと主張しているようだが、冷静な精神状態の時に許可を求めたのではない。

 原理としては、たとえば集団で1人の人間を暴行した後、要求を突きつけて首をたてに振らせたようなものだ。このように事件を分析して、わたしはまずチラシ持ち去りの事実を摘示した後、「窃盗」と自分の主観で事件を評価したのだが、それが名誉毀損にあたるとして提訴された。読売は評論の自由も否定するのだろうか?

 1人でも多くの傍聴をお願いしたい。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(5月12日)



毎日が回答、資料の扱い指示の問題

  5月8日付け黒書で紹介した毎日新聞社宛ての質問状に対する回答があったので全文を紹介する。



 毎日の弁護士による「申し入れ」の内容は、わたしに対して資料の扱い方法を指示するものであったと、わたしは解釈している。その事は、7日の夕方、弁護士本人に電話して確認している。

 たとえ単なる「相手方弁護士」に対する申し入れであっても、内容は資料の公開方法についての指示である。基本的には、「押し紙」問題を隠したいということではないだろうか。

 ちなみに読売は、裁判所に対して申し立てをおこない裁判資料の公開を阻んだことがある。


 【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(5月11日)

毎日関町専売所の地位保全、第1回審尋
部数の虚偽報告が理由、読売と同類?
 毎日新聞・関町専売所(石橋護所長)が提起した地位保全の仮処分命令申し立てを受けて、第1回の審尋が7日の午後2時15分から、東京地裁で開かれた。関町販売所による仮処分申立書に対して、毎日側から、答弁書とT担当の陳述書が提出された。

 このうち毎日の弁護士が執筆した答弁書には、「部数の虚偽申告の発覚」という項目がある。それによると、石橋所長は販売部数や拡張カードを水増しして申請していた。その目的はなるべく多額の補助金を受けるためだったという。

 つまり多量の新聞が関町販売所に余っていたことを毎日は知らなかったという主張らしい。T担当も同様の趣旨を述べている。T担当の陳述書から引用してみよう。

 私が毎月関町販売店を訪店し、翌月の新聞販売数量などを打ち合わせる際に、石橋氏からは毎月の毎日新聞の販売部数の報告がありますが、平成20年3月に訪店したときには、石橋氏からは毎日新聞の購読者数が925部、拡張カードの枚数は854枚を保有していると報告がありました。

 しかし、相変わらず石橋氏からは、補助金の増額の要請と経営が苦しいとの苦情が出されるので、報告の状況からすれば、経営が出来ないはずはないと疑問を感ずるようになり、どうして経営が成り立たないか説明を求めました。

 その結果、石橋氏は、実は報告していた部数は、大きく水増しした数字で、実際はそれほど売れていないということで、大変驚きました。何故なら、販売担当として、販売店の状況を踏まえて、奨励金や補助金が設定されるのに、実際と異なる数字を計上して補助金や奨励金の支給を受けていたことになり、取引する上で相手の報告内容をそのまま信用できないことが判明したからです。


 T担当の主張を販売店主はどのように感じるだろうか?ある関係者が言う。

 「こんな発言をすれば、訪店がやりずらくなるのではありませんか」

 これは読売の論法と全く同じである。自分たち新聞社が、販売店に騙されていたという主張である。

 新聞販売黒書は、毎日が販売店に余分な新聞が余っていることを把握している証拠をすでに複数入手している。順次紹介していきたい。

毎日の弁護士が書類公表に注文
 毎日の弁護士が答弁書など弁護士が捺印した裁判書類を公開しないように、関町販売所の弁護士を通じて、わたしに申し入れてきた。報道機関がこのようなことをする意図がよく分からないので、現在、毎日新聞社の社長室に問い合わせている。回答を得た段階で、回答を公表したい。社長室への問い合わせは次の通りである。

毎日新聞社社長室
広報担当・山本様

発信:黒薮哲哉  TEL/FAX:03−3976−6012

 毎日新聞・関町販売所の地位保全仮処分申請につて取材しております黒薮哲哉です。本日、貴社の■■■弁護士から同弁護士が捺印した裁判書類は、画像のかたちで公表しないよう、第3者を通じて申し入れがありました。念のために以下の点を明確にしていただけないでしょうか?

1、画像のかたち以外であれば、公表してもいいということなのか?

2、引用も認めないということなのか?

 もし、可能であれば報道を規制する理由を明確にしていただければ幸いです。販売店、広告主、住民からは、オープンなかたちで「押し紙」問題を検証してほしいという声が上がっています。


【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(5月8日)



毎日・関町専売所の審尋、5月7日
 地位保全の仮処分を申請した関町販売所の石橋護所長の審尋は、5月7日に行われる。詳細は次の通り。

日時:5月7日 14時15分から。

支援者の集合場所:東京地裁民事9部の第2待合室(北棟の2F)

 取材を歓迎。新聞記者、雑誌記者、フリー記者、ネット記者を問わない。

 この裁判のメインテーマは、補助金と偽装部数の関係である。

朝比奈社長(元社会部)の正義に注目
毎日の偽装部数の例

 搬入部数が約400万部あるのに、発証部数(読者に対する領収書の数)は、約250万部しかない。両者の差異が偽装部数。

 社会部出身の朝比奈社長は、この実態をどう説明するのだろうか?





補助金を断っても改廃
 「押し紙」(偽装部数)を断って販売店をつぶされた例を、このところ新聞販売黒書で紹介してきたが、補助金を断って店を廃業に追い込まれた珍しい例もある。補助金を断るということは、暗黙のうちに偽装部数の受け入れを断ることを意味する。それゆえに廃業に追い込まれたのだ。

 この店主、鳥井(仮名)さんは、長らく店長などを務めた後、販売店主になった。本社の「押し紙」政策のカラクリを熟知していたので、就任当初から偽装部数の受け入れを断った。

 しかし、その結果、担当員によるハラスメントが始まった。精神論的な説教をくどくどと繰り返し聞かされることが重なった。鳥井さんは、しばらくの間は嫌がらせに耐えていたが、新聞販売業そのものに嫌気が差して、改廃を受け入れた。

 「押し紙」を断れば改廃。補助金を断っても改廃である。これは新聞のビジネスモデルを受け入れて、全面的に協力しない限りは、店主としての地位を認めない実態を如実にあらわしている。

毎日・関町専売所の審尋、5月7日
 地位保全の仮処分を申請した関町販売所の石橋護所長の審尋は、5月7日に行われる。詳細は次の通り。

日時:5月7日 14時15分から。

支援者の集合場所:東京地裁民事9部の第2待合室(北棟の2F)

 取材を歓迎。新聞記者、雑誌記者、フリー記者、ネット記者を問わない。

 この裁判のメインテーマは、補助金と偽装部数の関係である。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(5月2日)



SLAPPから見える社会病理
 最近、SLAPPが多発している。裁判を起こすことで、被告を精神的にも経済的にも疲弊される戦略が広がっている。

 たとえば新銀行東京が元行員の横山剛さんの内部告発に対して提起したと推測される訴訟がある。これに先だって横山さんは、新銀行東京に対してモビイグ裁判を起こしている。「モビイグ」とは、端的に言えば、職場における組織的なハラスメントである。

 訴状を読む限りでは、銀行というエリート集団に病理が根を張っているようだ。たとえば横山さんが訪問先で、名刺を差し出そうとしたとき、上司が横からそれを払い落として怒鳴りつける奇行にでる。横山さんの足を引っ張るために、会議の前に横山さんのパソコンのデータを破壊する。集団でセクハラのでっちあげをする、等。これらの訴えは、今後、真実性が検証されるだろう。

 こうした異常行動の延長線上に、横山さんに対するSLAPPが引き起こされた可能性がある。

 武富士による言論弾圧は、司法によって断罪された。しかし、その後もSLAAPは影を潜めるどころか、ますます牙を剥きだしている。

 かりに武富士が断罪された段階で、責任を徹底して追及する作業がなされていたならば、あるいは現在の情況は防止できたかも知れない。被害を受けた記者は、個人的には検証しただろうが、被害者個人の問題に矮小化しないで、メディア業界全体で本格的な検証をすべきだった。それを怠った結果、SLAPPの多発に繋がったのかも知れない。

 SLAPPの問題を考える時、わたしは自分だけの世界に閉じこもり、PCとにらめっこしながら、重箱の隅を突くようにして、揚げ足取りの可能性を探っているエリートを連想する。これは受験競争が生んだ極めて歪んだ社会病理ではないだろうか。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月30日)



判決から1月、通告書の全文を掲載
 4月23日付けのルポ(マイニュースジャパン)に、ある文書の全文を掲載した。ルポのタイトルは、「偽装部数45%の販売店主が告発 闇金融まがいの新聞ビジネス」。掲載した文書は、毎日新聞社が関町専売所(東京)の店主に送付した2通の通告書である。

 掲載後、毎日新聞社が著作権法違反でわたしを提訴するかどうか、動向を見守っていたが、今のところ抗議はない。もっとも毎日新聞社に限って、報道の自由を妨害する愚かな行為に出る可能性はまずありえないと思っていたが。

 毎日新聞社は、さすがにこのあたりの事情はわきまえている。

 もし、著作権裁判に負けていれば、通告書の掲載は実現しなかったかも知れない。裁判の判決に、言論の自由がかかっていたのだ。マイニュースジャパンに掲載されている通告書を見るたびに、言論の自由がいかに貴重かを再認識する。

 裁判の原告は、そんなことも分かっていないらしい。現に敗訴の後、高裁へ控訴した。これはみずからのあやまちを認めていない証ではないか。同時にフリーライターや記者に対する敵視とも言える。

 ドキュメントの公開が禁じられたら、報道活動が制限される。その道を開こうとした者は、メディア史に言論妨害人として永遠に記録されるに違いない。

武富士による言論弾圧とは?
 武富士(代理人・弘中惇一郎弁護士ら)による言論弾圧事件についての問い合わせがあったので、三宅勝久氏の記事を紹介したい。タイトルは、「武富士事件にみる『名誉毀損ビジネス』 言論弾圧に手を貸す弁護士」。

 この事件の自己検証が公開されたという話は聞かない。(ここをクリック

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月29日)



押し売りまがいは新聞だけではない
 新聞社の商取引といえば、通常は、新聞販売を意味する。ところが、最近、押し売りもどきの商品は、新聞だけではないことが分かってきた。

 新聞社の中には、関連会社を通じて、大量の物品を販売店に半強制的に買い取らせているところがあるようだ。販売店は法的には、新聞社から独立しているわけだから、仕入れ先を選択する権限がある。どこで必要な商品を調達しようが自由だ。しかし、現実にはそうはいかないようだ。

 新聞社によっては、次のような商品を関連会社から購入するように販売店を指導しているようだ。

 チラシ折込機、包装機、印刷機、コピー機、パソコン、オートバイ、自転車、消火器、文房具、保険、ユニフォーム、金庫、カッパ、ヘルメット、印鑑、洗剤、ビニール袋・・・・・

 チラシ折込機などが新聞社の関連会社を通じてリース販売されていることはよく知られている。多くの店主さんが、

「リース代が高すぎます。まさに特別価格なんです」

 と、不信感を抱いている。

 さらに週刊誌を、「お願い部数」というかたちで押しつけることがあるらしい。もっとも、部数はせいぜい3冊程度だが。

 チケット類の押し売りもある。木下サーカスの入場券を、多量に買い取らされたある地方紙の販売店もある。

 販売店は新聞社にとっては、格好の購買層である。しかし、販売網の整理統合で、その「客」が激減したら、収益も大幅に減ってしまいそうだ。

記事紹介
「催告書」著作権裁判で読売新聞の請求が却下される

自由人権協会が取材拒否、疑問が山積み
 自由人権協会へ取材を申し入れていたが、応じるつもりはないようだ。わたしがこの団体に対して、最も疑問に感じるのは、同協会を代表する理事の人選である。たとえば、過去に複数のジャーナリストを高額訴訟で弾圧した武富士の代理人を務めた弘中惇一郎弁護士が過去に理事に就任した事実がある。このような事実をどう考えているのだろうか。

 読売が福岡で司法判断を無視したり、訴訟を多発している実態を、一度、冷静に調査すべきではないだろうか。その読売の代理人を務めているのが、現在、同協会の理事を務めている喜田村洋一弁護士である。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月28日)



関町専売所が地位保全の仮処分申請

 毎日新聞・関町専売所(練馬区)の石橋護所長が、先週末、代理人弁護士を通じて、東京地裁へ地位保全の仮処分を申請した。石橋さんは、これまで毎日新聞社から再々に渡って改廃をほのめかす通告を受けてきた。
 
 そこで改廃される前に地位が存在することを確認するために、今回の法手続を踏んだのである。一般的には地位保全の仮処分申請は、改廃された後に行われるが、改廃前でも同様の手続きができる。

 改廃される危機にある販売店は、早めに相談すれば、救済の道は残されている。改廃された後では、裁判に勝っても、新聞の供給が再開されない可能性が高い。司法無視がまかり通っているからだ。

 関町専売所の問題は、既にマイニュースジャパンでも報じたように、石橋さんが新聞の偽装部数を断ったところ、補助金をカットされ、著しい経営難に陥ったというもの。販売店が偽装部数を断れない原因が、新聞社の販売政策にあることが裏付けられた。

  偽装部数を断ったために、店を改廃された例としては、他にYC久留米文化センター前のケースがある。

 ちなみに関町販売所の最近の偽装部数率は、4割から5割だった。石橋さんは、新聞代金の支払いに窮して、自分の預金を取り崩して支払いに当てていた。全財産をはぎ取られる前に全印総連に相談して、今回の措置となった。

記事紹介
 25日に発売の月刊『WiLL』に、「読売が虚偽の事実を元にした提訴でジャーナリスト側完全勝利」と題する記事が掲載されている。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月27日)




毎日新聞、闇金融まがいの新聞ビジネス
 偽装部数比率が42〜45%にものぼる都内の毎日新聞販売店が、毎日新聞社に対して偽装部数の買い取りを拒絶したところ、補助金を急激に削減され、廃業危機に瀕した。そこで労組の支援を受けて4月17日、毎日新聞社に面談を申し入れたが・・・・・(続きはマイニュースジャパン

(この問題は特に重要なので、解決するまで、新聞販売黒書で随時報道していきます。)

著作権裁判の判決文
 著作権裁判の判決文を希望の方は、黒薮までメールでお知らせください。PDFに編集したファイルを無料で送ります。真っ赤なウソを事実ということにして提起された裁判の中味が分かるでしょう。

喜田村弁護士所属の自由人権協会へ取材申し入れ
 自由人権協会へ取材を申し入れた。取材の目的は、同協会の性格・スタンスを把握することである。

 同協会が発表した横浜事件に関する声明に喜田村洋一弁護士の名前がある。しかも、声明は、「当協会へ寄せられる期待に応え、より一層、思想・良心の自由、表現の自由の保障のために不断の努力を続けていく決意を新たにするものである」と、書いている。わたしには、同協会のスタンスがよく分からない。

 わたしは橋本進氏ら横浜事件に取り組んできた出版界の大先輩を何人も知っている。彼らが読売の喜田村弁護士が声明に名を連ねていることを知れば、不快感を催すのではないだろうか。この点についても、わたしの著作権裁判の判決を示して取材してみたい。

 自由人権協会とは、何者か?スタンスを明確してしてもらわなくては、「自由と人権」は単なる弁護士業の「看板」ということにもかりかねない。横浜事件の問題で具体的にどのような活動をしたのだろうか? 取材で尋ねたい。



【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月24日)



折込機を購入出来ない、不信の声
 最近、ポスティング業者の間で、チラシ折込機メーカーに対する不信感が広がっている。滋賀県では、クロスメディアというポスティング業者が、折込機の販売を拒否されたり、キャンセルされた。

 他の地域でも同じような話を頻繁に聞く。チラシ折込機を購入したいが、販売してくれないのだという。そこでわたしからディプロに事情を問い合わせてみた。

 担当者の話によると、折込機を販売店以外に販売していないというわけではないという。ただ、販売しにくい事情があるのも事実。と、いうのも折込機を開発する際に、新聞社が資金を提供した経緯があるからだ。

 折込機はリースというかたちで、販売店に設置される。不思議なことに新聞社の関連会社を通じてリースの手続きが取られることが多い。なぜメーカーが直接販売しないのかは不明。

記事の訂正
 22日付けの記事「平山さんを提訴、交渉よりも裁判が先行」の次の2箇所を削除しました。

 これらの提訴は、交渉よりも裁判の方が先行しているように感じる。

 奥さんは保証人になっているわけだから、金を請求するのであれば、裁判を提起する前に、まず、奥さんと交渉すべきだ
たのでは。ここでもやはり裁判が先行しているのだ。

 厳密に言えば、リース物件の残金の請求が提訴前にあったようです。訂正すると同時に、関係者にお詫びを申し上げます。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月23日)



平山さんを提訴、交渉よりも裁判が先行

 YC久留米文化センター前の平山春雄さんに対して、読売が2件の裁判を提起したが、早くもSLAPPではないかとの声が上がっている。今回の提訴でわたしが理解できないのは、読売は裁判を起こす以外に選択肢がなかったのかという点である。普通、裁判は交渉が決裂して、最後の手段として行うものだが。

 平山さんの奥さんまでも、裁判に引きずり込んだことに対する批判もある。

 武道家の友人は、女性を裁判に巻きこむ神経が理解できないと感想を漏らした。「相手が倒れたとき、それ以上攻撃するのはルール違反です」とも。

 元来、法律は社会秩序を維持したり、不当な扱いを受けた人が人間としての権利を回復するために存在しているはずだ。裁判はそのための具体的な手段である。

 だから圧倒的に力の強い大企業が、個人に対して容赦なく裁判攻勢を仕掛けてくること自体、重大な問題を孕んでいると言えるだろう。このような実態を日弁連や読売の喜田村弁護士も代表理事を務める自由人権協会はどのように考えているのだろうか。機会があれば、一度、取材してみたい。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月22日)



読売と情開が新たに2件の訴訟を提起
 YC久留米文化センター前の元店主・平山春男さんに対して、読売新聞社と読売の関連会社である読売西部情報開発が、2件の裁判を提起してきた。請求額は、合計で1500万円を超える。平山さんが読売側から訴えられた訴訟はこれで3件になった。

 すでに黒書でも報じているように、平山さんは2008年3月にYCを強制改廃された。この事件をわたしが報じたところ、読売がわたしに対して2230万円を請求する名誉毀損裁判を起こしてきた経緯がある。



 今回、提起された裁判の概要は次の通りである。

1、読売新聞西部情報開発が平山さんを訴えた訴訟。YC久留米文化センター前の改廃の後、折込機など機械類のリース解約に伴い発生した約定損害金の残額約153万円などの支払いを求める訴訟である。約定損害金とは、リース料の総額から、解除時までの支払い済み総額を差し引いた額である。

2、読売新聞社が平山さんと、平山さんの奥さんに対して起こした訴訟。請求額は、約1375万円。奥さんが被告にされたのは、平山さんの金銭債務を連帯保証しているからだ。

 読売によると、08年3月にYC久留米文化センター前を改廃した際、平山さんは購読者名簿、増減推移表、順路帳などの帳簿類の引き渡しを拒否したという。そのために読売は読者の情報を得ることができなかった。そこで「拾い」と呼ばれる読者調査を実施したところ、人件費、ホテル代、サウナ代、食事代、タクシー代などが発生した。その総額が約615万円になり、読売はその支払いを求めている。

 さらに読売は平山さんに支払った間接強制金760万円の返済を求めている。YC久留米文化センター前の改廃事件の後、裁判所は改廃を無効と判断して、読売に新聞を供給するように命じた。しかし、読売はこれを無視。その結果、1日に5万円(後に4万円)の間接強制金を平山さんに支払うことになった。

 ところが異議審で裁判所の命令が覆った。そこで読売がすでに支払った間接強制金の返済を求めて提訴したのである。

 以上が、2つの訴訟の概要である。平山さん側の反論は、後日、掲載したい。
 
 なお、これら2つの提訴について、出版関係者から早くも、「黒薮さんの取材源に対する攻撃の可能性もある」との声もあがっている。これについも独自の視点から慎重に検証してみたい。読者の意見を歓迎する。

 ちなみにデュプロの折込機は435万円になっている。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月21日)



補助金を利用した裏金づくり
 販売店に対する補助金を裏金としてプールした実例を、拙著『新聞社の欺瞞商法』に収録した資料から紹介しよう。毎日新聞大阪本社のケースで、「昭和61年4月24日、社長特命による調査委員会を設置」して内部調査したときのレポートである。重要部分を引用してみる。

【裏金1億8000万円】
 通知不要補助制度を利用して、架空請求書で裏金をつくった。
 60年度は2億9148万4000円、うち店に支給1億554万4000円、裏金1億8594万円。このうち大半は販売費に使用されている。



 これとまったく同じ記述が、『毎日新聞労働組合五十年史』にも記されている。つまり不正経理事件は、公然たる事実として認定されているのだ。

 かつて担当員を3年も務めれば、家が建つと言われた。裏金を着服している結果ではないだろうか?

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月20日)



放置していいのか、暴力団との情交?
 新聞セールス団についての情報提供があった。
最近、多くの新聞社がセールス団との縁を切りたがっているらしい。新聞拡販がむつかしい時代になり、団そのものが不要になってきたからだ。

 ところが団との決別はそう容易なことではないようだ。と、言うのも団の中には、暴力団系統のものが少なからずあるからだ。


 しかも、これまで新聞社の裏金づくりで、団が一定の役割を果たしてきた関係で、裏金情報をすべて握っているというのだ。

 具体的に、新聞社はどのような方法で裏金を作るのだろうか。情報提供者は次のように話した。

 「新聞の拡販活動で、一定の契約数を達成した場合、団が新聞社から補助金を受け取る仕組みがあります。この補助金の一部を団が新聞社にバックします」

−−−銀行の裏口座にプールするわけですね。

 「そうです」

−−−この金は何に使いますか?

「飲み食いです」

 ちなみには、販売店に対する補助金の一部も銀行の裏口座にプールされていたという記録もある。毎日新聞の例で、裏金が発覚して、内部調査を実施した。
 
 この事件で失脚した人物のなかには、退職後、大学教授になり、教育者として生きた人物もいる。こうした異常を許す社会にも問題がある。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月17日)


「押し紙」をめぐる密約の可能性
 15日付けの黒書で、不公平なチラシ配分について書いたところ、早速に読者から反応があった。情報提供者を言論妨害から守るために、多少、数字を変えて「告発」の内容を紹介したい。


業界紙で指名手配された不良社員。新聞業界はならず者の巣窟になっている。

 この店は実配が3500部、「押し紙」が1500部、チラシの搬入枚数が6000千枚。搬入される新聞部数をチラシ枚数が1000枚も上まわっている。情報提供者によると、

 「『押し紙』は、本社から強制的に積まされたものではなく、社長の見栄で積んだ物です」

 これはわたしの推測になるが、チラシの搬入枚数が、新聞の搬入部数を大きく上まわっている事実から察して、「押し紙」を引き受けるかわりに、チラシの搬入枚数を特別に増やすという密約が社長(店主)と新聞社の間にあるのではないかと思う。「大物店主」と新聞社の間でよくみられる取引パターンだ。

 この場合、被害を受けるのは、この店にチラシを取られる近隣の販売店と広告主である。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月16日)



差別的な折込チラシの配分
山陽のモデルに他社も追随
 最近、山陽折込センターのビジネスモデルが他紙にも広がっているようだ。このビジネスモデルは、チラシの搬入枚数を折込定数よりも多く設定する特徴がある。たとえば、実配部数が1000部、折込定数(ABC部数に準じる)が1300部、チラシの搬入枚数が1500枚というふうに。


 ビニール梱包されているのが「押し紙」(偽装部数)。新聞で包装されているのが、破棄される折込チラシ。写真は、毎日新聞・販売店の「押し紙」小屋。

 毎日新聞社の
朝比奈豊社長は、元社会部の部長であるが、この大問題を放置している。まったく追及できない。これまでの記者としての実績は一体何だったのか?率直な疑問だ。


 なぜ、このような現象が起きているのか?それはチラシの受注が激減して、折込チラシの市場そのものが小さくなっているにもかかわらず、一部の有力店主に対してだけは、代理店がチラシの割り当てを減らさないからではないだろうか。

 その結果、折込定数をはるかに下回る枚数のチラシしか受けとれない販売店も出てくる。

 かつて販売店はチラシでかなりの収益をあげた時期があった。しかし、現在はチラシの搬入枚数が折込定数に達してないケースが当たり前になっている。

 ちなみに新聞社が改廃のターゲットにした販売店に対しては、チラシの数を大幅に減らすこともあるようだ。その結果、販売店は「押し紙」による損害を相殺できなくなって、自主廃業へ追い込まれる仕組みになっている。

第2次真村訴訟
 第2次真村訴訟(損害賠償)の口頭弁論が、14日、福岡地裁で開かれた。この日は、裁判の進行方法などについて意見が交わされた。(詳細は後日)

記事紹介
 ジャーナリストを名乗るなら企業人の前に人間たれ。


【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月15日)



1000万部の維持は誤った方針
元暴力団の組員が幅をきかす
 先週末から今週にかけて、東海道・山陽新幹線沿いのいくつかのエリアで新聞販売店の取材を行った。販売店が置かれている経営実態は、想像していたよりもはるかに深刻になっている。同時に新聞社の部数至上主義に対する批判が渦巻いている。以下、主な内容を紹介しておきたい。

1、【元暴力団組員の存在】
 指を落としている“有力店主”が各地にいることが分かった。彼らのまわりには、取り巻き連中が控えている。また、販売局員らと金がらみの情交関係にあるようだ。これが新聞販売業界の当たり前の姿になっている。

2、【新聞社に対する不信】
 販売店の間に、新聞社に対する不信が広がっている。複数の店主が、強制改廃に対して憤りを感じている。

「あの人達(販売局員)は、『押し紙』を利用して、店主の財産を全て奪い取ってしまいます。まるでハゲタカと同じですよ」

「店主の財産を貪り尽くして、次には再び資産を持った者を店主にします。そして同じことを延々と繰り返すのです」

3、【販売店に対するスラップ】
 新聞社が販売店を訴えた訴訟が複数あることが判明した。話を聞いた限りでは、スラップの印象を受けた。新聞社が言論弾圧の先頭に立っている可能性もある。

4、【地方紙の偽装部数】
 地方紙にも想像以上の偽装部数がある。B紙は、推定で50%が偽装部数との話があった。

5、【渡邉会長批判】
 渡邉恒雄氏に対する批判が激しかった。YCに限らず1000万部を維持する方針は、大きな誤りではないかという意見が一般的だった。

6、【膨大な拡販経費】
 拡販経費が嵩む。3万円の商品券+ビル券+セールス員に対する成功報酬など、経費が膨大になり、部数を増やせばかえって店が赤字になる。

7、【卸原価の値下げを】
 
販売店の共通した願いは、偽装部数をなくして「新聞の原価だけで経営できるようにしてほしい」というものだった。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月14日)



江崎法務室長が控訴、著作権裁判
 著作権裁判で敗訴した読売の江崎法務室長が、東京高裁に控訴した。 裁判は第2ラウンドに入る。第1ラウンドでわたしはたくさんの支援者を得ることができた。その大半は出版関係者だった。



 第2ラウンドでは、新聞の読者や広告主などにも支援を呼びかけていきたい。また、インターネット新聞や個人のHPにも、積極的に偽装部数についての情報を提供していきたい。

 新聞販売黒書の読者にも、引き続き支援をお願いします。

偽装部数は印刷工場から製紙工場へ?
 最近、新聞関係者から都内の新聞販売店の「押し紙」がかなりの割合で排除されたという情報を得た。事実とすれば、新聞社にとっても「押し紙」が重荷になってきた証である。

 ところがABC部数の数字はほぼ横ばいだ。現場を取材したわけではないので断言はできないが、「押し紙」を販売店に搬入せずに、印刷工場から直接製紙工場へ運んでいる疑いがある。

 かなり以前にも類似した証言を得たことがある。ある地方紙の印刷工場から、古紙回収業者のトラックが「押し紙」を積んで出てきたというのだ。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月9日)


エリートの冷酷さ、 5800円へ減額要求
知的な能力と正義が結びつかぬ悲劇
 真村訴訟の原告・真村久三さんが、読売から受け取っている1日に3万円の間接強制金は、読売が裁判所の仮処分命令に従わないことに対する制裁金である。これまでの経緯を整理してみると次のようになる。

2002年9月 
  販売店主としての地位保全を求めて真村さんが提訴。

2006年9月
  福岡地裁久留米支部で真村さんが勝訴。

2007年6月
  福岡高裁で真村さんが完全勝訴。

2007年12月
  最高裁が真村さんの完全勝訴を認定。



 重大な問題はここから始まる。常識的には、争議が解決すれば双方が握手して再スタートを切る。たとえば最近の例でいえば、日本マクドナルドの「名ばかり管理職」の争議があった。争議が終結して、双方が歩み寄っている。その結果なのか、不況の下でも、同社の業績は好調だ。

 ところが読売の戦略は異なる。

2008年7月 
  読売が真村さんの店を強制改廃。

2008年8月
  真村さんは再び地位保全の仮処分命令を申請した。

 裁判所はこれを認めて、読売に新聞の供給を再開するように命じた。しかし、読売はこれを無視。そこで真村さんは間接強制金(制裁金)の手続きを踏んだ。

 裁判所は読売に対して真村さんに1日に3万円を支払うように命じた。読売はそれには従ったが、裁判所に対して支払い額を5800円に下げるように申し立てたのである。

 既報したようにこの申し立ては棄却された。
 わたしは読売関係者の想像力の乏しさに唖然とした。真村さんの店をつぶしたあげく、真村さん一家に対して1日に5800円で生活しろと言っているのだ。他人の空腹も想像できないようだ。

 自分たちはいくらの給料を貰っているのだろうか?。エリートは想像力に乏しく、冷酷とよく言われるが、弱者の苦痛などまったく想像できないのかも知れない。これも受験戦争の弊害ではないだろうか。庶民の生活感覚がまったく理解できていない。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月8日)



山陽の越宗社長がABC協会の役員

 山陽折込センターが「折込詐欺」を続けていることは既に繰り返し報道してきたが、山陽新聞社の越宗孝昌社長が日本ABC協会の役員に名を連ねていることが分かった。(チラシの回収を撮影したビデオ

 ABC部数は、新聞の発行部数を示すデータである。従って実配部数との間に乖離があったとしても、不正な数字ということにはならない。しかし、常識的に考えて、一般の広告主は発行部数と実配部数は極めて近いという見方をする。と、なれば広告主に対して実配部数に近い数字を提供するのがABC協会の役割である。



 山陽の越宗社長がABC協会の役員に就任している事実は、「折込詐欺」のプロセスで、ABC協会も一定の役割を果たしていると見られても仕方がない。


山陽新聞「押し紙」裁判の訴状
 山陽新聞の元店主が起こした「押し紙」裁判の訴状。


著作権裁判を報道したのは
「しんぶん赤旗」とネット

 著作権裁判の勝訴から1週間が過ぎた。わたしの勝訴を報じた新聞は、政党機関紙の「しんぶん赤旗」だけだった。政党機関紙であるのに、他紙よりも重要事件を見極める嗅覚に優れている。より公平だ。「しんぶん赤旗」に協力しているわけではないが、社会面で記事になった。

 なお、30日の判決の後、わたしは弁護団と一緒に司法記者クラブを訪れて、判決文、弁護団声明、弁護団報告などを提出した。しかし、新聞はまったく報じなかった。この裁判が日本の言論の自由にかかわるものであったことにも気づかなかったのではないか?

 「烏合の衆」ではあるまいし、1社ぐらい「抜け駆け」するかと思ったが、みなさん模範的な優等生なのか、お行儀がよかった。なにかを打ち破っていこうというエネルギーなど何も感じなかった。

 その他にわたしが把握している限りでは、ネットワークユニオン東京が機関紙で大きく取り上げてくれた。

 ネットでは:

 JanJan

 J−Cast

 LN

 1936年8月15日の『土曜日』に次のような新聞批判がある。

 新聞の仲間にはヘンな協定があって、新聞同志のことはお互いに書くまいと云うことになっている。これはいくつ新聞があっても、どれもこれも何かの主義主張があるのではなく、みんな同じ売らん哉の商品新聞ばかりで、特ダネの抜きっこ、販売拡張競争から起こった事で相手を責めれば、その傷はやがて自分に戻ってきていたむことを知っているからである。これはもう新聞が完全に社会の木鐸でなくなったことを示すもので、ただただ商品であるだけから起こった仁義なのである。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月7日)

『現代と私たち』を刊行
メディアについて考える
 『現代と私たち』と題する冊子が刊行された。この冊子はおもに、今年の1月号を最後に休刊になった月刊『現代』を舞台に執筆活動を展開してきた人々が、『現代』への思いやジャーナリズムについて寄稿したものである。魚住昭氏と佐藤優氏が中心になって「『月刊現代』休刊とジャーナリズムの未来を考える会」を立ち上げ、本冊子の刊行を企画した。



 冒頭の「はじめに」で、企画の趣旨が次のように述べられている。

 『現代』の休刊について、何事もなかったかのように振る舞うのも、ひとつの見識でしょう。ただ、「活字離れ」「出版不況」「ネット社会」、そして「ノンフィクションの衰退」などという言葉が私たちの周囲にあふれているいま、この問題を看過してしまってよいのだろうか。だれかが声を上げて、自分たちの足下を見つめ直す必要があるのではないだろうか−− 。

 そんな議論の中から、本冊子の発刊計画が具体化しました。これまで『現代』という媒体に登場したライター、作家といった多様な書き手の方々に寄稿をお願いし、『現代』休刊という事態の持つ意味について、いま一度考えるきっかけをつくってみようという試みです。


 本冊子には69名が寄稿している。わたしは読売新聞の偽装部数について書いた原稿を掲載してもらった。

 その他に「だれが『現代』を殺したのか」と題する佐野真一氏と高山文彦氏の対談。「『総合誌』なんかいらない?」というタイトルの座談会(岡本厚、北村肇、元木昌彦、篠田博之の各氏)。『噂の真相』の元編集長・岡留安則氏への単独インタビューも収録されている。

 『現代』は、日本を代表するノンフィクション雑誌で、数々のライターを育ててきた。それが消えるということは、出版業界が大きな曲がり角に来た証と言えるだろう。今後のメディアの在り方を考える上で不可欠な冊子である。


 申込みは、E−メール(gendai.symposium@gmail.com)まで。@氏名、A郵便番号、B住所、C電話、またはメールアドレス、D注文冊数を明記。定価:1冊1000円。 

書評の紹介
 『新聞販売の闇と闘う』がブログで紹介されている。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月6日)

江崎訴訟は実質的にSLAPP
 言論人として最も恥ずかしい行為。それはほかならぬ反対言論を言論ではなく、訴訟やどう喝で妨害する行為である。戦前は、元読売新聞社の社長・正力松太郎氏が幹部を務めた特高警察が拷問などの手法で露骨に言論弾圧の先頭に立った。

 著作権裁判の勝訴を受けて、マイニュースジャパンに手記を掲載してもらった。(全文はここをクリック。

弁護団の報告

弁護団の声明

出版労連の談話

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月4日)



念、内部文書の紹介B
10月だけ偽装部数が増える
 朝日新聞の宮崎大塚店(宮崎市)における偽装部数の実態を紹介しよう。この店の場合、目標部数がすなわち搬入部数である。その目標部数は、下記のようになっている。



 ところがこの店の発証数は約3300しかない。発証数というのは、販売店が読者に発行した領収書の数である。つまりほぼ実配部数に準じている。

 そうするとこの店の場合、約4770部のうち、実際に配達しているのは約3300部しかないことになる。約3割が偽装部数(押し紙)である。

 ちなみに10月だけ目標数が4795部に設定されているが、これは10月にABC部数の統計が取られるからだと推測される。ABC部数をかさ上げして、紙面広告の料金を高く設定するためのプロセスである。

読売の抗告を裁判所が棄却
真村訴訟、間接強制金問題

 読売は福岡高裁に対して、真村久三さんに支払う間接強制金(制裁金)の減額を求める抗告手続きを踏んでいたが、3月31日付けで棄却された。

 読売は昨年の7月に真村さんが経営するYC広川を強制改廃した。これに対して真村さんは、地位保全の仮処分命令を申請。裁判所はそれを認めた。ところが読売は命令を無視して、新聞の供給を再開しなかった。そこで裁判所が間接強制金として、1日に3万円を支払うように命じていた。

 読売は1日に3万円は不当として、5800円に減額するように求めて抗告していた。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月3日)



念、内部文書の紹介A
部数至上主義と言論の自由

 紹介する内部資料は、朝日新聞社の部数至上主義を立証するものである。
 
 部数至上主義とは、新聞の発行部数が多いことこそが新聞社経営を優位に進めるための鍵になるという考え方である。それは具体的には景品を使った拡販競争として露呈する。さらに我田引水の飛躍した論理を誘発することもある。

 たとえば言論の自由を守るためには、新聞の部数を増やすことで、新聞社の経営地盤を固める必要があるという考えである。新聞社の経営が安定していれば、報道により名誉毀損などの訴訟を起こされても、裁判に耐えうるだけの財政基盤があるので、だれにおもねることもなく、自由な言論活動が展開できるという理論である。



 1997年に奈良県の橿原市で起きた朝日新聞社と販売店の係争では、このような論理が露骨に浮かびあがった。発端は朝日新聞社が販売店との商契約を解除しようとしたところ、販売店が異議を申し立てたことである。

 契約解除の表向きの理由は店主に経営者としての能力が不足しているというものだったが、本当の理由は朝日が自社の専売店を設立することにあったようだ。合売店では、朝日に特化した営業ができないので、専売店に切り替えようとしたというのがわたしなりの解釈である。

 さて、朝日が裁判所へ提出した「所感」には、「部数至上主義と言論の自由の論理」が典型的に表明されていた。

 朝日新聞社はあくまで一私企業であり、経営の安定がなければ言論の自由を断続的に確保することはできません。言論の自由とは、他者からの経済的圧力、暴力圧力、あるいは不当な国家権力などに屈しない、ということで、改めて申し上げる必要もありません。

 新聞社の収入はおおよそ『広告収入』と『販売収入』で成り立っていますが、広告は販売部数、更に厳密にいえば、販売部数の順調な伸びによって確保できるものであり、新聞社の経営の根幹は販売にあるといえます。

 相続によって能力のない者にも契約が継承されることが法的に妥当、ということになれば、それは一販売店だけの問題ではなくなり、全国の販売所にまで波及します。


 それゆえに経営能力がない店主の切り捨ては許されるという弱肉強食の論理である。エリート意識をむき出した論理である。

記事紹介
 『Zaiten(財界展望)』の5月号に「読売新聞・郵便法違反の常習犯」という記事を掲載しました。


【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月2日)


念、
内部文書の紹介@
毎日の水増しは約145万部

 昨日に判決が下された著作権裁判はわたしの勝訴だった。これにより報道目的で企業の内部文書を公表することを自粛する必要がなくなった。

 勝訴を記念して、重大な内部資料のひとつを紹介しよう。とはいえ、新聞販売黒書でこの資料を紹介するのは、恐らくこれで3度目になる。が、読者も変化するので、古い資料を紹介することも必要だろう。これを見れば、新聞販売店が偽装部数(「押し紙」)の押し付けでいかに苦しんでいるのかよく分かる。

 2004年に外部にもれた毎日新聞社の「朝刊 発証数の推移」と題する資料である。




 表の右下、赤線の数字に注目してほしい。「店扱い部数」というのは、全国の毎日新聞販売店に搬入される新聞の総部数である。数字は、395万部。

 これに対して「発証」というのは、販売店が読者に発行した領収書の枚数である。つまり新聞の実配部数にほぼ準じる。数字は約250万枚である。

 毎日新聞の販売店には、(395万部−250万枚=)145万部の偽装部数があると推定される。1日に145万部である。しかも、この数字は2002年の10月のものである。現在の偽装部数は、これよりも遙かに多いと推定される。

 新聞の卸原価が月額1部1500円とすれば、1月に動く不正な偽装部数の代金は、次の数式で計算できる。

 1500円×145万部=21億7900万円

 年間では、261億円にもなる。

 このよな実態を新聞が報じないということは、メディアの役割を放棄したに等しい。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(4月1日)


著作権裁判、被告(黒薮)が完全勝訴
出版労連と弁護団が報道の自由を防衛
 読売新聞社の法務室長がわたしに対して仕掛けてきた著作権裁判の判決が、30日、東京地裁の627号法廷で言い渡され、被告(黒薮)が勝訴した。判決は、被告の主張をほぼそのまま認める内容となっている。
 大きなポイントは2点ある。

1,催告書の作成者は原告の江崎法務室長ではなく、原告代理人自身(又は同代理人事務所の者)である可能性が極めて高いと認定したこと。

2,催告書そのものに著作物性が認められないと判断したこと。

 詳細は後日報道する。判決の後、弁護団が判決内容を検討して、司法記者クラブに判決文や声明文を提出した。新聞報道も期待できる。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(3月31日)



公表部数の大小がチラシ営業に影響

 販売関係者に対する最近の聞き取り調査で、販売店が新聞の偽装部数の受け入れを断れない別の理由が分かってきた。事情がやや込み入っているので、ひとつの例を引きながら説明しよう。

 たとえばある地域における新聞各社の公表部数が次のようになっていると過程する。

A社  10万部
B社   8万部
C社    5万部

 広告主がチラシによる宣伝活動を開始するに察して、どの社に依頼すべきかを検討した場合、A社が選ばれる確率が最も高いそうだ。そして最も確率が低いのがC社である。広告主に広告予算が十分ある場合は、A社とB社の2社になる可能性が高い。


毎日新聞社

 こんなふうに考えると、公表部数が多ければ、広告代理店が折込チラシの営業を展開するとき、有利に作用する。代理店は、嘘の部数で広告主を勧誘して、嘘の部数で料金を水増ししているのだ。だから販売店が偽装部数を断れば、代理店の営業政策にも協力的ではないと見なされかねない。

 実際、公表部数で朝日と読売に劣る毎日や産経の販売店では、折込チラシの受注が少ない。朝日や読売の半分にも達しないのではないかと推測する。

 チラシの問題はあまりにも不透明で理不尽な部分が多い。この際、部数も含めてすべてを透明にした上で、販売店の経営安定をはかるために、新聞の卸原価を大幅に値下げすべきだろう。編集関係者の給料を半分(600万円程度)にすれば、実現できるのでは?それとも販売網を崩壊させたいのだろうか。

30日に著作権裁判の判決
 30日の午後13時30分から、東京地裁の627号法廷で著作権裁判の判決が言いわたされる。弁護団の声明も出される予定。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(3月30日)


中味の大半はテレビ番組一覧表
リクルート社のフリーペーパー
 リクルートが地域限定(神奈川県相模原市など)で展開しているチラシのポスティング事業はどのような内容なのだろうか。2月28日から3月6日を対象としたものを紹介しよう。

 この事業は希望者を対象として週に1回、ビニール袋にパックしたチラシとフリーペーパーを無料で宅配するもの。この週のチラシ枚数は11枚。規模としては、新聞折込よりも遙かに小さい。



 フリーペーパーの中心的な中味は、テレビ番組表である。1週間の番組が一覧表になっている。タブロイド判なので、保存にも適している。

 新聞の購読者の中には、テレビ欄が目的で購読しているひとも少なくない。リクルートが無料でチラシとテレビ番組表を宅配するサービスを普及させれば、新聞ばなれは一層進むだろう。

 新聞を購読している人の中には、記事よりもチラシ目的の人も少なくない。ある販売店主さんによると、「チラシだけ配達してくれ」と注文を付ける読者もいるという。

 リクルートの戦略の特徴は、消費者がなにを必要とし、なにを必要としていないかを見極めている点である。しかも、チラシの大口キャリアー(運び手)になっている新聞を競争相手として想定したうえで戦略を立てている。

 一方、広告主にとっては、新聞よりもリクルートのシステムの方が消費者のターゲットを絞りやすい。と、いうのもチラシのパックが届く先は、チラシから情報を得たいと考えている消費者であるからだ。実際にチラシを手に取る確立が、新聞折込よりも格段に高い。

 リクルートの事業が拡大すれば、販売店は大きな打撃を受ける。この際、新聞折込とは別に、チラシを全戸配布するシステムを構築するのが賢明かも知れない。しかし、立ちはだかる壁は、専売店制度である。


【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(3月27日)



販売収入だけで経営できる卸価格へ
 折込チラシが激減している。店主さんらに尋ねてみると、1年前に比べて2割から3割ぐらい減っているという。さらに5%も減れば、販売網の存続に赤信号が点るのではないかという見方もある。

 広告代理店も危機感を募らせているのか、開き直って暴言を吐く関係者もいるようだ。ある広告主が折込チラシを依頼するに際して、定数よりも少ない数字で発注しようとしたところ、「定数どおりでなければ、受け付けません」と、言われたそうだ。


リクルート社がチラシと一緒に配布している
フリーペーパー


 チラシが減れば減るほど代理店と販売店の経営は圧迫される。かと言ってチラシの水増しを続けていいことにはならない。倫理的な問題があるだけではなくて、水増しを続ければ、近い将来にクライアントを全て全戸配布のポスティング会社に奪われてしまう恐れがあるからだ。水増しを続けることは、自殺行為である。

 対策は次の2点である。

1,店主らが結束して集団で「押し紙」を断る。

2,店主らが結束して新聞の卸価格の大幅値下げを要求する。

 現在の新聞販売制度は、偽装部数を補助金で買い取る仕組みになっている。そのために補助金が受けられなくなれば、販売店は倒産する。

 と、なれば販売店は偽装部数も補助金も断った上で、新聞の卸原価を大幅値下げして、新聞の売買だけで販売店を経営できるようにすることだ。

 繰り返しになるが、 店主が結束して集団で交渉することが解決につながる。それが唯一の生き残りの道だ。ただし日販協はあてにならない。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(3月26日)



新聞協会、内輪の人事でいいのか?
 日本新聞協会の次期会長に読売新聞社の内山斉社長が内定した。新聞協会は、新聞社の団体であるから、新聞社から会長を選ぶのが慣行となっているようだ。しかし、日本の新聞経営者に業界が直面している課題を解決できる能力があるのか疑問だ。

 現在、新聞業界には次のような問題がある。

1,膨大な偽装部数が存在する。

2,「折り込め詐欺」がエスカレートしている。

3,一部の新聞が第3種郵便物の規定を無視している。

4,政治献金が販売店の業界団体を通じて政界に流れている。

5,一部の新聞社に警察OBが天下りしている。

6,販売店の労務政策がデタラメ。時給500円のケースも。

7,司法判断を遵守しない傾向がある。

8,暴力団の元関係者らが販売現場で幅をきかせている。

9,特定の宗教団体が新聞業界に対して影響力を持ち始めている。

10,公然と政界工作をして恥じない者がいる。



 新聞販売黒書は、以前からこれらの問題を指摘してきた。しかし、歴代の会長はだれもそれを解決することができなかった。それにもかかわらず慣行により、今回も新聞社から会長が選ばれた。

 わたしは業界の外部から、会長を抜擢する方が賢明だと思う。たとえば原寿雄氏などは適任ではないだろうか。

福岡市・天神で偽装部数告発のビラ千枚
 対読売裁判の原告と支援者ら約15名は、24日、「押し紙」裁判(原告・YC小笹の元店主)の開廷に先立って、午後12時から福岡市天神で新聞の偽装部数を告発するビラを配布した。今回の配布活動では、前回よりも500枚少ない1000枚を配布した。

 原告団と住民グループがこのような活動を始めたのは、真村裁判の苦い体験があるからだ。真村さんは裁判に完全勝訴したものの、読売が真村さんの販売店を強引に廃業に追い込んだために、店主としての地位を保全するには至らなかった。
 
 この事実により明らかになったのは、裁判と平行してビラ配布などのジャーナリズム活動で住民に読売の実態を訴える重要性だった。24日に配布されたチラシ1000枚は、規模としては小さいが、これが重なっていくとボディーブローのような効果を生みだす。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(3月25日)



著作権裁判、30日に東京地裁で判決
 著作権裁判の判決が、1週間後に迫った。判決言いわたしの日程は次の通りである。

日程:3月30日(月) 1時30分

場所:東京地裁627号法廷

 この裁判は読売の江崎法務室長が新聞販売黒書に掲載された催告書の削除を求めて起こしたもの。発端は、江崎氏が江上武幸弁護士に送った次の回答文である。

前略
 読売新聞西部本社法務室長の江崎徹志です。
 2007年(平成19年)12月17日付け内容証明郵便の件で、訪店について回答いたします。
 当社販売局として、通常の訪店です。
 以上、ご連絡申し上げます。よろしくお願いいたします。




 この文書を新聞販売黒書に掲載したところ、江崎氏から催告書が送られてきた。内容は、上記文書は自分の著作物なので、黒薮に公表権はない、従って削除せよというものだった。

著作物とは:思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

 この回答文が著作物だとする江崎氏の主張そのものが、わたしには奇妙にも、滑稽にも感じられた。わたしはこの催告書を悪質な怪文書と判断して、新聞販売黒書で紹介したのである。

 これに対して江崎氏は、喜田村洋一弁護士と相談して催告書を削除するように求めて提訴した。しかし、不思議なことに肝心の回答書の削除は、裁判の争点にはしなかった。

 約1年の裁判だった。当初は、ただちにジャーナリズムの「反撃」を開始する予定にしていたが、未だにもたついて何もできていない状態だ。戦略が決まらなかったからだ。しかし、近々、裁判の検証作業を兼ねて「反撃」を開始したい。読売だけの問題に矮小化せずに、他の新聞社や日本新聞協会の批判も展開していきたい。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(3月24日)



県民大会でパンフ300冊を配布
真村さんら住民運動を本格始動

 福岡市の冷泉公園で22日、「福岡県民大集会」(春闘)が開かれ、対読売裁判の原告である真村さん、平山さん、塩川さん、それに支援者らが参加してパンフレット「『押し紙』を知っていますか?」を配布した。雨天にもかかわらず、福岡県下から3000人が会場に駆けつけた。

 真村さんらは午前11時に会場に到着。準備してきた300冊のパンフレットは、配り始めて数分で終了した。



 真村さんによると、パンフを受け取った人々から、新聞の偽装部数についての説明を求められたという。新聞販売の問題がまだ一般市民にはあまり知られていないようだ。新聞社があるまじき不正行為を行っていることに、非常な驚きをあらわしたという。

 また、真村さんと平山さんは、この日、日本国民救援会に入会した。今後、新聞の偽装部数を正常化する住民運動は、日本国民救援会を軸に展開される可能性もある。

 真村さんらが住民運動を始めたのは、裁判と住民運動を平行して進める重要性に気づいたからである。真村さんは、裁判には完全勝訴したが、判決を読売が踏み倒したために、権利の回復はならなかった。業界外の人々、特に新聞の読者や広告主に読売の実態を訴えたいというのが真村さんらの意思である。

 賢明な選択である。新聞業界の内部で、いくら新聞批判をしても、しょせん「コップの中の嵐」である。コップの外に出て、ハリケーンを起こしてこそ問題の解決になる。

裁判の告知
3月24日 YC小笹の「押し紙」裁判  
       福岡高裁 13時30分〜    

 なお、この日は12時から天神で、チラシ「新聞の『偽装部数』を知っていますか?」の配布が行われる。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(3月23日)



「折り込め詐欺」に注意を呼びかけ
 19日付けの新聞に「振り込め詐欺」に注意を呼びかける警視庁などの公共広告が掲載されている。「振り込め詐欺」の部分を「折り込め詐欺」に変更すれば、ほぼそのまま広告主にチラシ水増しに対する注意を呼びかける広告になりそうだ。

 しかし、「折り込め詐偽」に注意を呼びかける公共広告は、まず掲載されないだろう。と、いうのも警察OBが新聞社の販売局に天下りするなど、極めて親密な関係にあるからだ。



 ところで最近、被害にあった広告主がみずからのブログで被害体験を公表した。聞くところによると、この人は広告代理店にはいかずに、直接販売店(この店は、個人経営の店ではなく、販売会社の支店である)に足を運び、チラシの折込を依頼して騙されたらしい。

 販売会社による「折り込め詐偽」だから、親会社にあたる新聞社の責任も免れない。

 私は岡山市内に居酒屋を開店しました。お店の宣伝をしようと思い新聞にチラシを入れようと思ったのです。販売店の人に必要な枚数を聞いて入れてもらいました。そこまでは何も疑問をもちませんでした。でも、あることがきっかけでこれは騙されたと気がついたのです。やっと開店してお金がいるときにどうしてこんな目にあわなければならないのでしょうか。続きはここをクリック

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(3月19日)



補助金に頼らない販売店経営
原価は1000円ぐらいに設定を
 最近、都内のある販売店が「押し紙」を断った。これを受けて新聞社は店主の要求に応じるかたちで、搬入部数を減らした。ところが同時に、この販売店に対する補助金の支給も打ち切った。その結果、販売店の経営は「押し紙」を引き受けていた時よりも悪くなった。

 この販売店のケースは、補助金制度の本質を露呈している。「押し紙」を断れば、補助金もカットされ、経営が一層苦しくなるような仕組みになっているのだ。これでは販売店は、「押し紙」を断れない。



 本来、販売店の経営は、補助金がなくても成り立つようにしなければならない。補助金を止められると、赤字経営になるのであれば、店主の首を切りたい時、新聞社は補助金をカットすればそれですむことになる。これでは新聞販売店は独立した組織というよりも、新聞社の組織の一部ということになってしまう。

 かつて全販労は、補助金制度に反対する運動方針を掲げたことがあるそうだ。極めて真っ当な方針である。補助金がなくても、経営が成り立つためには、新聞の原価そのものを見直さなければならない。

 現在、中央紙の原価は2000円から2200円ぐらいである。理想的には、原価を1000円ぐらいに設定すれば、販売店は補助金がなくても十分に経営できる。

 今後、販売店は新聞の原価を引き下げさせる運動を展開しなければならない。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(3月18日)



エルサルバドルにも左翼政権が誕生
FMLNのフネス氏が大統領に当選
 中米のエルサルバドルで行われた大統領選挙で、FMLN(ファラブンド・マルチ民族解放戦線)のフネス候補が当選した。これにより6月からエルサルバドルにも、左翼政権が誕生することになった。


FMLNのフネス氏(プレンサ・ラティーナより)

 FMLNは1980年に結成されたゲリラ組織で、92年の停戦・和平後に合法政党として生まれ変わり、選挙を通じた政権交代をめざしてきた。エルサルバドルに左翼政権が生まれることで、中南米のイベロアメリカ圏(スペイン語・ポルトガル語圏)における親米政権は、ペルー、コロンビア、メキシコの3カ国だけになった。また、コスタリカは比較的、中立的な立場を取っている。

 この10年でラテンアメリカの政治地図は完全に塗りかわった。これが歴史の流れというものだろう。時代錯誤の改憲論を大メディアが煽っている日本はますます世界の潮流から取り残されそうだ。

 1980年代、エルサルバドルの情報は、さまざまなルートで米国にも入ってきた。たとえば、カリフォルニア州の農場にある診療所の医師が、農場で働くエルサルバドルからの難民の間に精神障害のある者や、身体に拷問の傷痕が残っている者が多いという調査結果を明らかにした。この医師は、実際にエルサルバドルのFMLN解放区へ足を運び、ボランティアとして働きながら、内戦の現実を目の当たりにする。帰国後、『戦争の証言』という本を出版した。

 この本には解放戦線のある戦士の告白が紹介されている。医師からなぜゲリラになったのかを尋ねられ、彼はこんなふうに話す。自分はもともと地主の家で雑用係をしていた。自分の日課のひとつに番犬の世話があった。朝夕の2回、ボール一杯のミルクと肉を与えるのが役割だった。しかし、自分の子どもには、ミルクも肉も与えられなかった。犬が病気になったら、獣医の所へ連れていった。しかし、自分の子どもが病気になっても、薬すら買ってやれなかった。

 内戦中、解放戦線のラジオ局は重要な役割を果たした。空爆を避けるために、放送の機材を背負って移動しながら、ジャーナリズム活動を続けたのだ。報道とは何かを教えてくれる。日本では当然と考えられている「警察まわり」や記者クラブとは、だいぶ次元が異なるメディア活動を展開してきた。

 ちなみに1980年に米国のレーガン政権が誕生して最初の軍事介入が、ニカラグアとエルサルバドルに対するものだった。

 ラテンアメリカは、刻々と他国による内政干渉から決別している。同時に自分の国が進む方向は、自分たちで決める民族自決の思想がますます根付いてきた。しかし、ここに至るまでに、数え切れない人々が軍部の犠牲になっている。

 ラテンアメリカが体験した収奪の歴史や多国籍企業の犯罪を検証しながら、海外派兵の危険な本質について考える時が来ているのではないだろうか。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(3月17日)


「振り込め詐偽」か「折り込め詐偽」か?

 現在の日本で流行している代表的な詐欺が2つある。「振り込め詐欺」と「折り込め詐欺」である。どちらがより悪質な詐欺なのか比較表を作成してみた。


破棄されていた江東区の広報紙

        推定被害額 騙される人 取締の実態
「振り込め詐欺」60億円   高齢者   警察が努力
「折り込め詐欺」2700億円 広告主   野放し


 「振り込め詐欺」の手口は、メディアでも報じられているので、改めてここで説明するまでもないだろう。

「折り込め詐欺」の方は次のような特徴がある。

1、広告代理店が嘘の折込定数をプリントして広告主に配布する。特に悪質な社になると、ネットで公開している。

2、代理店は、広告主に対して、「折込定数どおりに発注しないと、全戸にチラシが行きわたらない」と嘘の説明をする。

3、販売店に搬入されたチラシは、実配部数分を除いて、新聞で包装され、「押し紙」小屋に保管される。その後、古紙業者のトラックで製紙工場へ運ばれる。段ボールに詰め込んで破棄している地方紙もあるようだ。

 「折り込め詐欺」の方が「振り込め詐欺」よりも遙かに悪質だが、まったく取り締まりの対象にはならない。警察と新聞社はどのような関係になっているのだろうか。ジャーナリストとして正常な感覚が完全に麻痺しているとしか言いようがない「さつまわり」を通じた「情交関係」や警察OBの天下り以上の癒着があるのだろうか?

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(3月16日)


福岡天神で偽装部数を告発するビラ
「次は、博多駅前で配布したい・・」
 11日の14時から福岡地裁で、YC久留米文化センター前の元店主・平山春雄さんの地位確認の本裁判が開かれた。これに先だって、弁護団と原告を支援する住民グループは、裁判所から福岡天神まで「新聞社は押し紙をやめよ!」の幟4本を立てて行進した。福岡天神の街頭では、偽装部数を告発する1500枚のビラが配布された。



 ビラに書かれた「新聞の偽装部数」という言葉が、好奇心を刺激したらしく、ビラを受け取った人の中には、説明を求める人が相次いだ。

 平山さんの支援者らは、今後、博多駅前などで、ビラ配布を実施する予定にしている。偽装部数を告発するビラが街頭で配布されたのは、全国で初めてである。偽装部数問題や「折込詐欺」を広く新聞の読者へ訴えるというのが、平山さんらのねらいのようだ。

 (ビラの全文はここをクリック

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(3月13日) 



真村さんの解任とSLAPP
 黒書でSLAPPについて何度か取り上げてきた。SLAPPとは、裁判の勝敗そのものよりも、裁判を起こすことで被告を経済的に、あるいは精神的に疲弊させるのを目的とした訴訟である。従って念を押すまでもなく、原告が首謀者である。
 
 と、すれば真村さんの地位保全の係争(仮処分申請)はSLAPPの定義に当てはまらない。真村さんが、読売を訴えた側であるからだ。しかし、わたしは真村さんのケースも、実態としてはSLAPPに等しいと考えている。望まないにもかかわらず訴訟を提起せざるを得ないように、読売が仕向けた可能性も否定できないからだ。



 2007年12月、最高裁は読売の上告受理申し立てを退けるかたちで、真村さんの店主としての地位を保全した。5年に及ぶ裁判が完全勝訴のかたちで終わったのである。

 それから7ヶ月後、読売は真村さんが経営するYC広川を改廃する。この時点で、読売は真村さんが再び地位保全裁判を提訴せざるを得ない情況に追い込まれると予測できなかっただろうか?わたしは十分に予測できた思う。

 と、言うのも最高裁が認めた地位を剥奪することは、真村さんに対する最大級の侮辱に値するからだ。泣き寝入りすれば、5年に及ぶ裁判で味わった苦労が無駄になるからだ。訴訟以外に選択の余地がなくなる。

 それを承知のうえで読売が、YC広川を改廃したのであれば、SLAPPとまったく同じ効果を狙って改廃した疑惑も生じる。読売の江崎法務室長は、改廃に先立ち、弁護士(喜田村洋一弁護士ら)のアドバイスを受けたのだろうか?。受けたとすれば、弁護士はどうアドバイスしたのだろうか?

 真村さんの地位は再び仮処分命令で保全されたが、読売は今だに新聞の供給を再開していない。このような異例で非常識な選択は読売法務室の独断なのか?それとも弁護士のアドバイスを仰いだうえでの決定なのだろうか。

 真村さんの係争の性質を理解するためにも、このあたりの事情を知りたいものだ。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(3月12日) 



新聞広告VSインターネット広告
 経済産業省が発表した2008年12月における新聞の広告売上げは、約365億円だった。これを前年同月比で見ると80・2%。約2割も売上げが減っている。

 以下、他媒体の売上げも紹介しよう。



 前年よりも延びているのは、海外広告とインターネット広告だけである。

 インターネット広告が売上げを延ばし、新聞広告が減益になった原因について、電通の関係者らにインタビューした。以下、発言をまとめてみた。

 まず、時代背景として新聞の時代からインターネットの時代への移り変わりがある。インターネットの利用人口は、7000万人といわれる。利用者が多いのだから、当然、広告もインターネットへ流れていく。

 もうひとつの時代背景として、個人主義の時代になっている事情がある。かつて日本人はレストランに入っても、みんな同じものを注文する傾向があった。しかし、現在は自分の好みを表明する時代になっている。

 ところが新聞は1家に1紙しかない。それを家族で「購読」しているが、かならずしも家族全員が目を通しているわけではない。それゆえに広告主にしてみれば、消費者のターゲットが極めて絞りにくい。

 これに対してインターネットは、どちらかといえば専門の情報を扱うメディアであるから、消費者のターゲットが絞りやすい。しかも、新聞とは違ってどの程度の人がアクセスしているかも、正確に把握できる。それは企業の戦略上極めて重要な意味を持っている。 

 さらに紙面広告とインターネット広告を比較した場合、機能そのものに雲泥の差がある。たとえばインターネット広告には検索機能があり、消費者が知りたい専門情報を的確に入手できる。マンションや車など高額な商品を購入する場合、消費者はかなり専門的で詳しい情報を求めてくる。新聞の広告はそれに答えることができない。

 広告を見て商品の購入意欲を刺激された時、インターネット広告では、即座に申し込むことができる。ホテルの広告を見た消費者であれば、その場で部屋を予約できる。

 こんなふうに見ていくと、新聞はインターネットには勝てないことが分かる。もし、勝機があるとすれば、一切のタブーを無視して調査報道をすることである。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(3月11日)



新聞販売黒書なんか、わしの手で・・・・
 販売店の関係者から情報の通報や「密告」を受けてきたが、その中には新聞販売黒書やわたしを誹謗中傷するものも含まれている。わたしの取材には絶対に応じないように口頭で通達が出たという話もある。また、「新聞販売黒書なんか、わしの手でつぶしてやる」という発言もあったと聞く。

 最近、名誉毀損の事件が増え、わたし自身も被告にされた関係で、裁判関係の本を読む機会が増えた。それらによると名誉毀損の訴えは極めて認められやすく、弁護士が不在の本人訴訟でも勝訴することが珍しくないという。名誉毀損が免責になるのは、国会における言動だけ。従って新聞関係者は、偽装部数を報じた出版社へ怒鳴り込むときは要注意だ。録音されていればどうすのだろうか?

 極端な例では、井戸端会議のお喋りでも名誉毀損が成立するそうだ。たとえば、『紙の爆弾』を指して「便所雑誌」などとふれて回ったり、酒の席で罵倒すれば名誉毀損になる可能性がある。こんな不自由な社会をだれが後押ししたのか?



 これまでわたしが受けた通報の中には、訴訟を起こせばわたしが勝つのではないかと思うものもある。

 わたしは日本の名誉毀損裁判は、多くの問題を孕んでいるように思う。法科大学院が人気を博すにつれ、今後、弁護士が増えていく事が予測されるが、名誉毀損訴訟に仕事が少ない弁護士が殺到するような気がする。勝訴の公算が大きく、金を稼ぎやすいからだ。

 その時に最も困るのは、メディア関係者である。早めにSLAPP防止の対策を考える必要がある。刑事裁判よりも、民事裁判の改革の方が先ではないか。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(3月10日)


新銀行東京の訴訟、SLAAPではとの声
 東京都の官業銀行である新銀行東京が元行員の横山剛さんに対して1320万円の支払いを求めて起こした裁判をご存じだろうか。この裁判について、メディア関係者の間で、SLAPPではないかとの声があがっている。6日には、東京・銀座で被告の横山さんを囲む会が開かれた。

 SLAPPとは、言論妨害を第1目的とした裁判である。裁判の勝敗よりも、裁判を起こすことで、被告を精神的にも経済的にも疲弊させて、「口封じ」を狙うのが目的だ。訴訟そのものを違法とする裁判である。代表的なケースとしては、武富士(弘中惇一郎弁護士ら)の例がある。



 新銀行東京は05年4月1日に開業した。資本金1188億円のうち、1000億円が東京都の出資である。ところが都議による「口きき」などが引き金になったずさんな融資が原因で、わずか3年後に1016円の累積欠損に陥る。そこで東京都は新たに400億円の公的資金を投入した。

 こうした情況の下、新銀行東京の内部を直接知る立場にあった横山さんは、テレビ朝日や『週刊現代』などメディアに内情を告発する。これに対して新銀行東京は、「機密保持義務」に横山さんが違反したとして、提訴したのである。また、機密資料を返還するようにも求めている。

 なぜ、SLAPPではないかという声がメディア関係者の間に広がっているのだろうか?それは公益通報者保護法の一般法理で、内部告発の正当な権利が認められているからだ。横山さんの代理人が作成した準備書面は、これについて次のように説明している。

 判例などによって形成されてきた内部告発・公益通報の一般法理は、告発・通報の正当性を、

要件a 真実性
 告発の内容が真実であることもしくは真実と信じるについて合理的な理由があること

要件b 公益性
 公益をはかる目的での告発であること

要件c 相当性
 告発の手段・方法が相当であること

の3つの要件(判断要素)でチェックすることにしている。


 多額の税金が投入された銀行における腐敗の告発であるから、3つの要件を満たす可能性が高い。確かに横山氏は、新銀行東京への入社に際して機密を保持することなどを書面で誓約しているが、会社の取り決めが法律に優先するはずがない。そんなことは、高校生でも知っている。

 この裁判の異常さは、腐敗の告発を「機密保持義務」を理由にして押さえ込もうとしている点である。しかも、弁護士が新銀行東京のこのような行為を中止させずに、結果として訴訟にしてしまった点である。弁護士費用がいくら支出されているのか、情報公開も必要だ。

 ちなみに新銀行東京の代理人は、牛島総合法律事務所に所属する次の3氏である。6日の集会で、「名前だけでも公表すべきでは」という声があがったので、「黒書」でも公開する。

 渡邉弘志弁護士
 東道雅彦弁護士
 秦 慶子弁護士

 横山さんは、勇気を持って告発を続けるべきだろう。

関連記事の紹介
 大赤字の新銀行東京 石原3選最大の障害

 注目テーマ・新銀行東京

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(3月9日)



ASAに韓国のブローカーが介在
 中国人を新聞奨学生として受け入れている東京都内のASAが、韓国のブローカー(仲介業者)に、「学生管理費」の名目で1人あたり月々2万円を振り込んでいることが分かった。その結果、この青年の手取り給料は月5万5000円に。(続きはマイニュースジャパン


山陽新聞が「折込詐偽」を持続
黒書は問題が解決するまで報道
 新聞販売黒書は山陽新聞社の販売会社が続けているチラシ水増しを証拠付ける内部資料を入手した。山陽新聞のチラシが水増しされている問題は、「黒書」やマイニュースジャパン、それに『WiLL』で2年近く報じてきたが、まったく改善が見られない。そこで最新のデータを公表する。

 販売会社の店舗がチラシの水増しを行っているわけだから、不正な折込手数料は、販売会社や折込センターの収入になっている公算が強い。

店舗   新聞の部数(08/10) 折込定数(2月改訂)
岡山南    1698     2300
福島     2893     4000
南輝     1875     2650
原尾島北   1858     2450
中央     2103     2950
野田屋町   2084     2950
幡多     2606     3500
高島     2113     2950
原尾島    2005     2650

 折込定数表のオリジナル。「岡山県」「岡山1」の順でクリック。

下記は部数一覧表

・・・・・・・・・

 広告主のリスト

記事紹介
 山陽新聞販売店の実態を示す内部資料が掲載されている

記事紹介
 
女子高生の脚を撮影 朝日新聞配達員を逮捕

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(3月5日)



山陽、藤田氏が折込センターの社長に
 2月26日に開かれた山陽新聞社の株主総会で、山陽折込センターの会長に 佐々木勝美氏(元日本新聞協会副会長)が、社長に藤田学氏が選任された。藤田氏は販売局長や販売担当専務を歴任。同社の「押し紙」政策や、チラシ水増しに重大な責任を負う立場だった。

 その藤田氏が折込センターの社長に就任したことは、これまでの販売政策についての反省がないと解釈せざるを得ない。折込センターとはいえ、代表取締役社長になったわけだから、見方によってはこれまでの「仕事」が評価された証ともいえる。


山陽新聞の「押し紙」
 なお、山陽新聞のチラシ問題については、その後、ぞくぞくと情報が寄せられている。これはひとつには、グーグルなどが影響を及ぼしているのではないかと思う。たとえば「山陽新聞 チラシ」で検索してみると、次のようなHPが閲覧できる。

「山陽新聞 チラシ」

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(3月4日)



小飼弾氏、「客観報道などあり得ない」

 『週刊金曜日』(2月27日号)で、「ソフトウエアのオープンソース開発者であり、ネット上で書評などを発信する人気ブロガー」の小飼弾氏が、インタビューに答えるかたちで、新聞批判を展開している。



−−−いわゆるマスコミの地位は以前に比べて大きく低下していますね。今の新聞には強さを感じません。私は新聞を取っていないし、テレビもドキュメンタリー以外はほとんど見ていない。それでも世界で起きていることを理解するには何も不自由しません。新聞が間違ったのは、中庸・中立を掲げたことです。

 物事にはいろんな綱引きがありますが、中立というのは、その綱引きに参加せず、何も言っていないに等しいことです。政治的あるいは経済的・社会的な物事に中立などあり得ません。その点、ネット上の大手ブロガーの主張の方が影響力があるのではないか。

−−−一方で、事実を淡々と伝えるAPや共同や時事などの通信社の報じ方もありますが、あれも何を伝えるべきかを選ぶ時点で主観が入ります。客観などあり得ないのです。

 的を得た指摘である。自分の主張、あるいは自分たちの主張を展開するのがジャーナリズムである。ところが日本の新聞社は大規模経営を前提として、新聞の部数減を極端に恐れているから、誰もが受け入れやすい無難な主張しかしない。社説にしても、取り上げたテーマに対して肯定の立場なのか、否定の立場なのか視点がぼやけているものが多い。

 読売などは改憲論を打ち出しているものの、改憲キャンペーンを展開する勇気はないようだ。わたしはむしろキャンペーンを張ってほしい。そうすれば、この新聞社の体質が鮮明に浮かび上がるからだ。

 ジャーナリズムの評価は、究極のところ主張そのものに道理があるかどうかで下されるべきだろう。それゆえに最終評価には長い時間がかかる。戦前・戦中にもほんのひとにぎりではあったが、戦争に反対する立場のジャーナリズムは存在した。しかし、全く評価されず、特高警察などに弾圧された。

 それから60年、今日では日本軍の海外侵攻が誤っていたことを否定するひとはほとんどいない。 

記事紹介
 『新聞社の闇と闘う』を紹介。

(3月2日)


強制改廃では、代償金の精算なし
 2月の下旬に出版された『新聞販売の闇と闘う』が反響を呼んでいる。著者の真村久三さんに対して、次々と激励や問い合わせが寄せられているという。真村さんによると、複数の読者が読後にまったく同じ疑問を呈したという。それは、YC改廃時の代償金の扱いについてである。

 代償金というのは、新聞販売の営業区域を買い取るための金である。新聞販売は、テリトリー制の下で行われているので、新たに販売店を始めるとき、まず、事業主は前任者から営業区域を買い取らなければならない。価格は購読契約数などを基準に割り出される。



 真村さんの場合、YC広川の営業権を約1200万円で買い取って販売店経営をスタートした。ところが強制改廃になったために、後任者に営業権を売却することができない。実際、1円の代償金も受け取っていない。つまり最初に投資した金を失ったに等しい。

 YC久留米文化センター前の元店主・平山さんも、やはり強制改廃され、代償金を受け取っていない。

 『新聞販売の闇と闘う』の読者たちの疑問はこうである。たとえ強制改廃するにしても、なぜ、読売は代償金を精算しないのかという点である。真村さん自身も、この点については、これまで深く考えたことがなかった。他の業界の人々に指摘されて、初めて気づいた。

 強制改廃の場合、代償金の精算はしなくてもいいということになれば、それだけでも改廃された販売店は多大な損害を被ることになる。自主的な改廃にしろ、強制改廃にしろ、代償金の精算は常識ではないか。

記事紹介
 マイニュースジャパン、「
新聞広告費、3年で20.2%減 バブル弾ける

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(3月2日)



エリート意識が体に染みついた発言
 悪い意味でさまざまな事を考えさせる発言をある会報に掲載された座談会で見つけた。中央紙の編集者の発言で、ネットに対する新聞の優位性について述べたものである。



−−−−新聞はニュースの価値付けを教えてくれます。インターネットのニュースが流行り始めた頃、大前研一さんが、「ネットでヘッドラインを見て自分の必要な記事をクリックするほうが効率的だ」と言っていました。でも大前研一だから価値判断ができる。どのニュースが大事かは新聞を読むことでしか学べない。

 わたしが解説するまでもなく、この発言は、「一般の人々は教養に乏しくニュース価値を判断する能力がないので、われわれ新聞人が判断してやる。だから新聞を読め」という意味である。

 エリート意識が体に染みついたような発言だ。
 わたしは一般の人々(メディア業界以外の人々)にニュース価値を判断する能力がないとは思わない。

 たとえば教育現場で働いている教員であれば、教育に関するニュースであれば、新聞人よりも重要度を判断する能力がある。商社で働いているひとであれば、経済記者よりも、経済ニュースを選択する力がある。

 最も専門性に乏しく、ニュースの選択能力がなく、広告主や公権力の顔色をうかがいながら、当たり障りのない選択しかできないのは、実は新聞関係者ではないだろうか。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(2月27日)


「虚偽報告」と紙面広告の関係
 最近は、販売店からの内部告発が増えている。現役の店主さんが告発者ということもあってなかなか中味を紹介できないが、凄まじい告発もある。ヤクザよりも新聞社の販売局の方が悪質ではないかと感じるものもある。

 新聞社が住民の眼に「ならず者の集まり」と映るようになれば、将来はない。近い将来に崩壊するだろう。



 最近は新聞社と販売店の関係をより冷静に観察するように努力している。その結果、かつてはチラシの水増しで販売店が利益を上げるケースが想像以上に多かったらしい事も分かってきた。

 しかし、販売店は好んで詐欺に荷担していたわけではない。チラシで儲けようと損をしようと、新聞社のビジネスモデルの歯車になっているのだから、そこから逃れることはできない。経営者であり続けるためには、歯車になるより選択肢がない。著しい権限の違いがあるからだ。両者が対等であれば、販売店にも責任が生じるが、実際は「裸の王様」と奴隷の関係に近い。

 詐欺に協力しなければ、店主としての地位を奪われてしまう。自分の家族や従業員を養っている状態で、新聞社のビジネスモデルに異議を唱えることは、自殺を意味する。と、なれば詐欺に協力するよりほかにどんな選択肢もない。それを強く非難することもできない。

 このあたりの事情を把握したうえで新聞社は、「アメとムチ」で店主さんをコントロールしてきたのだ。そして改廃する段階になると、恥をかえりみずに虚偽報告を声高に叫ぶ。自分たち新聞人は教養のある正義の人で、販売店が詐欺師だと。

 しかし、そもそもこのようなビジネスモデルを考えだしたのは新聞社である。販売店ではない。偽装部数を増やすことで、ABC部数をかさ上げし、紙面広告の媒体価値を高めるのが目的である。ところが虚偽部数によって、新聞社が広告収入を増やしている事実は、問題にされない。どういうわけか虚偽部数とチラシの関係だけが、前面に押し出されてしまう。

 紙面広告のスポンサーが、新聞社を詐欺で提訴すれば、「虚偽部数」と紙面広告の関係が明らかになるのだが。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します(2月25日)


毎日新聞社、これはMOTTAINAI
「言っている事と、やっている事が逆さま」
 たくさんの人々が新聞社をそんなふうに評価している。それが具体的にどのような実態なのか、写真で示そう。

 次に紹介する2枚の画像のうち、最初のものは、毎日新聞社(社会部出身の朝比奈豊社長)がリードしている「もったいないキャンペーン」のパンフレットである。2枚目は、毎日新聞販売店の偽装紙(「押し紙」)である。





【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(2月25日)



軍縮の時代に軍隊用語が見出しに

 2月23日の読売新聞の紙面は、常道を逸している。紙面広告が異常に多いことに加えて、見出しに軍隊用語が使われている。多くの読者、特に若い世代に奇妙な印象を与えたのではないかと思う。


軍縮の時代に軍隊用語が見出しに・・・時代錯誤?

 まず、紙面広告から検証してみよう。全40ページのうち、全面広告がなんと18ページにも及んでいる。紙面全体に広告が占めるスペースは、およそ24・7段である。

 つまり広告が約25ページで、記事が15ページである。これは第3種郵便物の認可基準に違反している。第3種郵便物の認可を受けるためには、広告の割合を全体の5割以下に抑えなければならない。

 あまりにも広告が多いので、見開きにすると、片一方が全面広告で、もう一方の面の1/3が記事下広告というレイアウトになり、記事のスペースが小窓のようになっている箇所がいくつもある。

 さらに問題なのは、形は記事であるが、内容が広告ではないかと疑わしいものがあることだ。たとえば第16面に掲載されている日清食品のカップヌードルについての記事である。リードは次のようになっている。

 ミルクのスープに浮かぶインスタント麺。初めて見た時には意外な組み合わせに、ぎょっとしたものだが、今や複数のメーカーが製品化し、売れ行きも好調のよう。そのミルク入りの元祖とも言えるのが2007年に発売された日清食品の「カップヌードル ミルクシーフードヌードル」。開発のきっかけは、うわさ話だったという。

 わたしには広告なのか、記事なのか判断がつかない。
 ちなみにたった4センテンスの構成なのに、体言止めが2回も出てくるなど、日本語としても疑問符が付く。「ミルク入りの元祖」という表現もおかしい。

 なお、わたしの解釈になるが、記事中の「初めて見た時には意外な組み合わせに、ぎょっとしたものだが、今や複数のメーカーが製品化し、売れ行きも好調のよう。」という表現は、模範的な日本語とはいえない。ひとつのセンテンスの中に、2つも主語(いずれも省略してあるが)をむりやりに埋め込んでいるために、言葉の相関関係が曖昧になっているからだ。意味は通じても、プロのレベルではない。

 さらにおかしな見出しが見うけられる。少なくともわたしには異様に感じられた。まず、第1面の次の見出しである。

 サムライ28人選出

 ワールド・ベースボール・クラッシックの出場選手をさしているのだが、まず、当の選手たちは、自分たちのことをサムライとは考えていない可能性の方が高い。国のために闘うという感覚は、60代や70代の発想ではないか?

 最近、日本選手の活躍が海外で目立つが、恐らく国のためではなく、自分の力を世界で試すために闘っているから、好成績を収めているのだ。このあたりの感覚の違いを理解しなければ、新聞はますます若い世代からそっぽを向かれる。

 第25面にも、ワールド・ベースボール・クラッシック関連の記事がある。見出しはこうだ。

 28戦士いざ出陣

 これには思わず笑ってしまった。純粋な軍隊用語である。わたしの世代もついていけない。声に出して見出しを読んでみたら・・・・・「出陣」とは、実に嫌な言葉だ。

記事の紹介
 MNJについに、携帯電話の基地局問題の記事が掲載された。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(2月24日)



新刊紹介、『新聞販売の闇と闘う』
大問題に向き合う弁護士と原告
 福岡で続いているYC店主・弁護団と読売新聞社の戦いを記録した本が出版された。『新聞販売の闇と闘う』(花伝社)である。著者は真村裁判の原告・真村久三さんと、当初から真村さんの弁護活動をしてきた江上武幸弁護士である。本書は当事者からの告発である。



 対読売の係争を厳密にさかのぼれば、1996年5月に起こった真村さんに対する暴行事件に端を発している。読売の息のかかった店主が、真村さんの店に押しかけてきて、拳で頭をこずいたのである。

 2002年には、真村さんが読売を提訴。2007年12月に真村さんの完全勝訴が決定した。

 しかし、これで係争が終わったわけではなかった。敗者となった読売は、真村裁判を報道してきたわたしに対して2つの裁判を仕掛けてきたのである。さらに真村裁判の判決を尊重せずに、真村さんのYCを強制改廃した。

 本書を読めば、福岡の販売店訴訟の中味だけではなくて、黒薮裁判とのかかわりが理解できる。それは、販売店に向けられていた「力の政策」が、報道する者に転嫁した結果とも解釈できる。根っこは同じか?。

 新聞批判をするとき、販売の問題を無視するのはナンセンスだ。時代遅れ。新聞社は紙面を批判されても、まったく痛痒を感じない。「見解の相違」でかたがつく。

 決定的な問題があるのは、販売局である。それが具体的にどのようなものなのか、本書はタブーを排してえぐり出している。ずばり「象牙の塔」に閉じこもり、産学協同が頭から離れない新聞学者には絶対に書けない真実がここにはある。

 詳しい内容は、ここをクリック

注:本記事と画像の転送、全文引用は自由です。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(2月23日)



読売が第3種郵便物の基準違反
 新聞などの定期刊行物を対象にした郵送料の特別割り引き制度−−第3種郵便物の認可を受けるためには、一定の条件をクリアーしなければならない。その条件のひとつに、広告の割合を紙面全体の5割以下に制限する規定がある。ところが最近、読売新聞がこの規定をクリアーしていないことが分かった。(続きはマイニュースジャパン


活発化する「押し紙」報道
 『放送レポート』(3月号)に、「『押し紙報道』をつぶす読売新聞の訴訟戦略」と題するルポが掲載されている。執筆者はジャーナリスト・北健一さん。
 
 ルポはわたしが被告になっている2つの裁判に言及している。1月28日の本人尋問の様子も次のように伝えている。

 江崎氏は回答書について、「喜田村弁護士と相談し、文案を見てもらって修正を受けた」としながら、「どこが修正されたかは記憶にない」と述べた。また著作物の定義について、「私が考えて書いたから著作物」「自分で考えることが広い意味の創作性」という独自の認識を繰り返した。



 2つの裁判の背景に、福岡高裁の判決があるとの見解も示している。北さんは、高裁判決を「日本のジャーナリズムにとっても重要な判決」と位置づけている。

 最近、わたし以外のライターも新聞販売の問題を積極的に取り上げてくれるようになった。それだけ深刻な問題という認識が広まってきた証ではないかと思う。

 わたしはこれら2つの裁判は、SLAPPの可能性が高いと考えている。しかし、最近、強力なSLAPP対策があることにも気づいた。現段階では、それを公開しないが時期を見てそれを実践し、多くのメディア関係者に是非を問いたいと考えている。SLAPPに対しては、絶対に妥協せずジャーナリズムの力で反撃すべきだろう。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(2月20日



携帯電話の基地局、安全か?
周辺住民に癌多発の報告も
 塔の頂上に取り付けれたアンテナ。これらのアンテナからは、携帯電話の通信に必要な電磁波が放出されている。

 この電磁波の危険性については、メディアではほとんど報道されない。国策としてIT戦略があることがその背景ではないかと思われる。

 なぜ、基地局のアンテナから発せられる電磁波をストップさせる必要があるのだろうか。それは安全性が十分に確認されていないからである。

 最近、ワンセグなどの登場もあって、基地局からは高周波と低周波を織り交ぜた極めて複雑で強い電磁波が発せられている。変調電磁波と呼ばれるもので、かつて人類に存在したことがない。それゆえにまだ安全性が確認されていない。

 それどころか最近になって、危険性を指摘する疫学調査の結果が次々と発表されるようになった。イスラエルでは、基地局周辺の住民に癌が多発していることも報告されている。


基地局の近くで発見された巨大化したタンポポ。写真は『告発・電磁波公害』(松本建造著 緑風出版)より。松本氏は朝日新聞記者。

 ところが日本では、ほんの一部の人々を除いて、基地局の危険性すら知らされていない。携帯電話を使うか使わないかは、だれでも選択できる。しかし、基地局はそう簡単に撤去できない。と、なれば基地局周辺の住民は、有無を言わさず生涯に渡って電磁波を浴びることになる。

 精神的にも大変なストレスになるのでは。しかも、ある日、突然に自分の自宅の近くに基地局が設置される可能性がある。わたしも自分の家の真上にアンテナを設置されそうになった恐ろしい体験がある。

 これは新聞の偽装部数と同じぐらい重大な問題である。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(2月19日)


毎日新聞 VS 全印総連+黒書
 毎日新聞の販売店主が印刷関係の労組・全印総連の支援を得て、偽装部数の押しつけや補助金カットの問題解決をはかるために動き始めた。しかし、毎日側は団体交渉を拒否し続けている。17日も店主と交渉団が毎日本社を訪れたが、団交を拒否した。



 全印総連が新聞販売問題の窓口になった意義は大きい。これまで販売店は、相談窓口を持たず、泣き寝入りを繰り返していた。全印総連が販売問題の窓口になったことで、トラブルに巻きこまれた店主らが、結集しやすくなった。黙って店をつぶされるのを見守るよりも、前向きに対処しようという店主さんらが増えてくる可能性もある。

 新聞販売黒書では、常に販売店からの相談を受け付けている。相談は手遅れになる前に。黙って改廃されるのか、それとも対策を取るのか?

 ちなみに印刷関係の人々は、自分が印刷した新聞やチラシが無駄に破棄されている実態に憤慨しているようだ。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(2月18日)



著作権裁判、本人尋問調書を読むA

 江崎法務室長に対する本人尋問で、回答書が著作物だという前提で書かれた催告書の作成に喜田村弁護士が関与したことが明かされた。また、江崎氏が考える著作物の定義が明らかになった。

被告代理人:ホームページから(回答書を)消してもらわないといけないと、そのためにはどうしたらいいかということを考えたわけですね。よろしいですか。

江崎氏:そういう対応の仕方を先生に聞きました。


問題の発端となった回答書。江崎氏は、催告書でこの文書の削除を要求してきた。しかし、不思議なことに裁判では、回答書の削除は争点にしなかった。催告書の削除だけを求めたのである。

被告代理人:それで、喜田村弁護士にこの回答書をホームページから削除させるにはどうしたらいいだろうかということの相談を持ちかけたんですね。

江崎氏:対応について相談を申し上げたということです。

被告代理人:そういうことが可能かどうかも含めて、対応について問い合わせた。

 (うなずく)

被告代理人:そうすると、あなた自身は、喜田村弁護士に回答書を削除させる案件についての対応を問い合わせた段階で、この回答書は著作物だという認識はありましたか。著作権法上の著作物だという認識はありましたか。

江崎氏:私が作ったものなので著作物だとは思います。

著作権法が定義する著作物とは著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

被告代理人
:あなたは私が作った文章だから著作物だという認識ですか。

江崎氏:はい。

被告代理人:著作権法にそういうこと書いてありますか。

江崎氏:広い意味ではそういうことじゃないかと思いますけども。

 喜田村弁護士は、江崎氏に著作権法の定義を説明したのだろうか?。それとも回答書が著作物であると説明したのだろうか?法律のエキスパートであれば、通常は問題になっている回答書が著作物であるとは主張できないと思うのだが、独自の解釈でもあるのだろうか?

 わたしは改めて自分の考えを強調しておきたい。催告書の内容そのものが作為的でデタラメである。活字文化とは縁もゆかりもない。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(2月17日)



著作権裁判、本人尋問調書を読む@
法の専門家・喜田村氏らの責任は・・?
 1月28日に東京地裁で開かれた本人尋問の調書が完成した。興味深い箇所がいくつかあるので紹介してみよう。まず、次の箇所である。

被告代理人この催告書を送るにあたって相談したのは、喜田村弁護士だけですか。

江崎氏喜田村弁護士には相談しましたけれども、当然グループ本社の法務部にも送りますよということは、社内にもそういう形の、それは事後になったと思いますけれどもしたと思います。


朝日新聞西宮販売の「押し紙」

 催告書には、訴訟の原点になった回答書が著作物であるから削除を求める旨が記されている。江崎氏の証言からすれば、回答書の内容については、単に江崎氏だけではなくて、喜田村弁護士や読売グループ本社の法務部の見解とみなして間違いなさそうだ。

 事後承認であっても、訴訟を取り下げなかったのであるから、3者とも回答書が著作物であるという立場を取り続けたことになるだろう。

 ちなみに回答書の内容は、前文と結びの間に、「当社販売局として、通常の訪店です。」というごく短いものだ。これが著作物だと主張しているのだ。

著作権法が定義する著作物とは:著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

 わたしには回答書はとても著作物の定義に当てはまるとは思えない。が、江崎氏は、著作物という前提で、回答書を削除しない場合は、刑事告訴も辞さない旨をほのめかしたのである。これこそ逆に「どう喝」で刑事告訴の対象になる可能性が若干あるのではないかという気がする。

 ここで問題になるのは、むしろ法のエキスパートである喜田村弁護士が、本当に回答書が著作物であると考えていたかどうかである。もし、著作物でないとすれば、法のエキスパートとしてアドバイスすべきだったと思うのだが。

 ちなみに喜田村氏は、2008年2月7日、マイニュースジャパンに対してある文書の掲載中止を求める催告書を送付している。従わない場合は、法的手段を取るとも述べている。この問題についても、今後、追及する。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(2月16日)



■2 月1 6日 携帯電話・基地局問題
 御領(熊本市)控訴審で証人尋問
 今回の御領控訴審では、北里大学・坂部貢先生の
証人採用・証言が実現し、地元住民が実施した基地局
周辺の健康調査について、証言がおこなわれる。
基地局周辺の健康影響の有無についての証言だ。

日時: 2月16日(月) 13:30〜16:30
法廷: 福岡高裁5階501法廷


30年前の読売の実態を示す北田資料@

 「北田資料」を新聞販売黒書で紹介してほしいというリクエストが寄せられている。北田資料というのは、読売新聞鶴舞直配所(奈良県)の店主・北田敬一氏が、1982年に公正取引委員会へ「押し紙」を告発した際に提出した同店の内部資料である。「押し紙」の存在から、補助金制度の存在まで、読売における商取引の実態を裏付けている。

 現在、わたしの手元にあるものは、全販労が1983年に編集したもので、160ページにも及ぶ。これを見れば、30年前、読売新聞社の販売政策がどのようなものであったのかがよく分かる。

 たとえば次に示すのは、古紙回収業者・ウエダの伝票である。昭和53年10月9日にウエダは、鶴舞直配所から約4トンの新聞を回収している。11月6日には、約3トンを回収している。



 北田資料を見る限り、読売の販売政策は昔から変わっていないようだ。ようやくその販売政策が批判の的になってきた。この機会に「北田資料」を公表することは意義は大きい。順次紹介していきたい。

言論弾圧の情報提供を
 新聞社やその代理人弁護士による言論弾圧についての情報を収集しています。新聞社の系統は問いません。秘密を厳守しますので、黒書までお知らせ下さい。「恫喝」による文書の削除要求、新聞社を批判した記事を掲載した版元へ新聞人が怒鳴り込んだケース(たとえば全国商工新聞)、裏取引の提案、脅迫状・・・・。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(2月13日)



偽装部数を知らせるチラシが完成
 福岡で新聞販売店訴訟に取り組んでいる弁護団(江上武幸弁護士ら12名)と原告団が、住民を対象としたチラシを作成した。新聞の偽装部数の実態を知らせるのが目的である。

 弁護団は昨年の6月にパンフレット『「押し紙」を知っていますか?』を制作して、600を超える団体に配布した。しかし、パンフレットは、駅頭や繁華街で通行人に配布するには適さない。そこでチラシが登場した。



 チラシにはYCにおける偽装部数の実態も紹介されている。それによると、

           総部数        偽装部数
A店(大牟田市)   2400部     920部
B店(大牟田市)   2520部    900部
C店(久留米市)   2010部    997部

 と、なっている。約4割から5割が偽装部数である。

 偽装部数を告発するためにいよいよ住民運動との連帯がはじまったようだ。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(2月12日)



毎日、朝比奈体制下で偽装紙排除は?
 毎日新聞社の社内報(08年7月)に昨年の第3回株主総会で発表された新体制が紹介されている。社長に就任した朝比奈豊氏の体制下で、新たに7名が新役員に加わっている。

 田中青史、山崎一夫、伊藤芳明、羽田恒夫、長谷川篤、常田照雄、岡部仁の各氏である。各氏の略歴を確認したところ、羽田氏を除いて、全員が編集の出身者である。つまりジャーナリストである。もちろん朝比奈社長も例外ではない。


毎日の偽装紙とチラシ(包装束)

 今、毎日新聞社の偽装紙が大変な問題になっている。都内の店主さんが、偽装紙による被害を印刷関係の労組・全印総連に告発した。これを受けて全印総連が団体交渉を申し入れたが、毎日はこれを阻んでいる。

 わたしはジャーナリストである朝比奈社長ら毎日の役員に対して、この問題をどう考えているのか尋ねてみたい。大変な社会問題だと思うのだが。偽装紙問題から逃げることは、記者としてのこれまでの実績を否定することにもなりかねないと思うのだが。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(2月11日)



12日に著作権裁判結審、終わりは始まり
 2月12日に著作権裁判が結審になる。スケジュールは次の通りである。

日時:2月12日(木)午後3時〜

場所:東京地裁627号法廷

 裁判が始まって約1年になる。著作権裁判の発端は、江崎氏がわたしに送り付けた回答書。この回答書が著作物だから新聞販売黒書から削除するように求めた江崎氏の催告書が、著作物か否かが大きな争点となった。その判断は裁判所に委ねるとして、わたしが最も関心をもっているのは、実は回答書が本当に著作物なのかという原点の問題である。

 この問題だけは絶対に曖昧にはできない。もし、日弁連に窓口があれば、問い合わせてみたい。



 回答書は、形式的な前文の次に、「当社販売局として、通常の訪店です。」という主文が続き、最後に締めの部分があるごく短いものである。これが著作物であると江崎氏は主張している。しかも、法律のエキスパートである喜田村弁護士のアドバイスを受けていたのである。

著作権法で定義された著作物とは:
思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。

 そして回答書が著作物であるという独自の解釈(わたしに言わせれば、奇妙な解釈)を大前提として、催告書の中で削除要求に応じなければ刑事告訴も辞さない旨をほのめかしたのである。

 いわば法律の素人の無知に付け込んで恫喝したに等しい。評論じみた言い方になるが、少なくともわたしはそんなふうに解釈している。かりに医師が患者の無知につけ込んで、無駄な治療をほどこせば大問題になるのと同じ原理である。

 「終わりは、始まり」という。裁判の勝敗とは別に、今後も回答書の問題については考えていきたい。ジャーナリズムの立場からの検証と報道、「反撃」はこれから始まる。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(2月10日)


紙爆が労組委員長の変死事件を報じる

 7日発売の『紙の爆弾』に、「朝日新聞販売員 労働交渉のさなかの“変死”」と題するルポが掲載されている。執筆者は小松玲子さん。

 朝日新聞西宮販売の労組委員長・鎌田俊二さんの変死事件を追ったものである。鎌田さんは、昨年の3月に、行方不明になった後、3日後に自宅で死亡しているのが発見された。当時、解雇されて、裁判を戦っていた。



 死亡の推定時刻は、遺体が発見された日の前日。従って行方が分からなくなってから、死亡するまでの2日間の足取りが不明だ。携帯電話の発信記録も途絶えている。が、兵庫県警は、死体発見から10分後に、「事件性なし」と判断。捜査もしていない。

 しかし、2週間前に労組がビラをまいたとき、会社の人間が組合員に、

 「今度ビラまきをしたら、鎌田を殴ると鎌田に言っておけ」

 と、暴言を吐いたことも明らかになっている。

 鎌田さんは、わたしに対して西宮販売の「押し紙」を内部告発したひとでもある。

 新聞販売黒書で鎌田さんの死を報じたところ、いくつかの取材申し込みがあり、今回、ようやく大きく報じられるに至った。これを機に捜査が開始されることを望む。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(2月9日)



携帯電話の基地局問題、報道を再開
 新聞販売黒書では、まもなく携帯電話の基地局問題の報道を再開する。これに先立ち、2月3日に熊本市で携帯電話の基地局問題で裁判を闘っている地元の人々を取材した。

 九州セルラー(現KDDI)が、ガードマンなどを使って、座り込みを続けていた住民らを排除し、一方的に基地局の設置工事を開始したのは、1998年。住民側が提訴に踏み切った理由は、単に基地局が健康被害を引き起こすからというだけではなかった。住民の意思をまったく無視して、強引に工事を進めた電話会社のやり方に多くの住民が怒ったからだった。原告は200名を超えた・・・。



 住民が撮影したビデオも保存されている。貴重な歴史の証言である。

 住民らの話によると、当初、テレビ局や新聞はこの問題を非常に熱心に取り上げていた。ところがある時期から、急に取材しなくなった。しかも、取材していた記者の配置転換などが行われたという。

 それから10数年。当時、不当な人事政策を推し進めた新聞社や放送局の幹部は、今、処分されてしかるべきだろう。メディア人として失格だ。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(2月6日)



トヨタがビデオリサーチ社のデータを物色
 不況で企業業績が悪化するなか、新聞の広告掲載料を引き下げようとする広告主企業の動きが活発化している。トヨタ自動車をはじめ、数値の偽装が明らかになっているABC部数よりも、ビデオリサーチ社が調査している「R−READ」というデータをもとにして広告価値を測ろうと考える会社も出てきた。(続きはマイニュースジャパン

記事紹介
 読売vs偽装部数調査報道記者訴訟、1/28傍聴

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(2月2日)



読売、自社のメディアで勝利のがい歌
 YC久留米文化センター前の強制改廃事件で裁判所が下した地位保全の仮処分命令が取り消されたニュースを、読売が大々的に報じた件について、新聞販売黒書の読者から興味深い意見が寄せられた。



 読売の販売店が虚偽報告をしていることが発覚したわけですから、本来ならば読売の責任として読者や広告主に対しお詫びの記事を掲載するのが当然ですよね。

 読売が自社のYC店に勝った記事を掲載すること自体おかしなことです。
 読者を馬鹿にしていませんか。


 自社のメディア媒体でグループ内の喧嘩の勝敗を外部に向かっておおやけにして、勝者側が勝利のがい歌を歌っている構図だ。勝利に酔いしれて、最大の被害者である広告主の存在を忘れている構図のようだ。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(1月30日)



著作権裁判の本人尋問が終了
ライフワークに挑戦した方が・・・
 28日にわたしが被告になっている著作権裁判の本人尋問が東京地裁で開かれた。詳細については、調書が作成されてから詳しく報じる予定にしている。2月12日に最後の法廷が開かれ結審となる。判決は春になるのではないかと思う。



 わたしは尋問の最後に、付け加えたい発言として、特に次の3点を強調しておいた。

 @内部文書が許可なく掲載できない判例ができると、調査報道が難しくなる。それはメディア関係の仕事にたずさわる人々全員に影響を及ぼす。
 
 A言論人であれば、裁判よりも言論で対抗してほしい。

 B読売はただちに新聞の偽装部数を排除すべきだ。

 個人的な問題なので、法廷では口にしなかったが、読売の関係者には次のことを強く言いたい。言論人であれば、くだらない裁判にエネルギーを浪費するよりも、自分のライフワークに集中して打ち込んだ方が得ですよと。

 かのドンのように晩年になっても、なんの代表作品もないのはみじめですよ。

 同業者の足を引っ張るような行為だけは慎むべきだろう。それは言論人として恥ずべきことである。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(1月29日)


読売が東京本社版でも虚偽報告を強調
 YC久留米文化センター前の強制改廃事件で裁判所が下した地位保全の仮処分命令が取り消された件は、読売の東京本社が発行する版でも報じられた。よほど広範囲の人々に知らしめたかったのだろう。自分たちにとって好都合なニュースは流し、不都合なニュースは報道しない同社の体質が明らかになった。たとえば敗訴した真村さんの“仮裁判”は報じなかった。



 記事では、改廃理由として虚偽報告を強調している。「押し紙」はしていないという論法である。

 しかし、このような詭弁は通用しなくなっている。裁判官が複雑な新聞の商取引の仕組みをよく理解していなかったから、このような結果になっただけで、大半の関係者は首をかしげている。

 読売は今後、全国のYCを対象に実配部数の調査を実施して、虚偽部数をすべて排除すべきだろう。そうすれば今後、同じようなトラブルに遭遇することはない。

 しかし、虚偽部数でABC部数をかさ上げしているので、虚偽部数の排除は出来ないだろう。自分たちが虚偽部数により、紙面広告の収益を伸ばしてきた事実をどのように考えているのだろうか?

記事紹介
 26日に発売の『WiLL』に山陽新聞のチラシ詐偽の記事が掲載されている。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(1月28日)



上林暁作品に描かれた戦中の新聞拡販
 サワダオサム氏が最近出版した『わが上林暁』(三月書房)に上林暁の『玄関抄』という短編小説が引用されている。この作品には、新聞勧誘の場面が出てくる。

 1941年に『文藝』に発表された作品であるから、戦時中の新聞拡販の光景である。


 驚くべきことに、勧誘に暴力こそ伴っていないが、現在の新聞勧誘と瓜二つである。

(略)或る夕方、一人の背の高い青年がのっそりと玄関にはいって来たのだ。出てみると、新聞勧誘の男だった。シャツにコール天のズボンで、汗と埃で眼の中まで汚れていた。彼は洗面器をぶら下げ、雑誌やグラフや地図のようなものを小脇に抱えていたが、それを座敷に置くと、これだけの景品をつけるから、来月たった一月だけでいいから新聞を取ってくれと、拝むやうに、玄関先に這いつくばるのだった。

 「今、手が詰んでいるから駄目だ。そのうち景気がよくなったら取らう。」

 「さう言わんで、助けると思って、来月たった一月だけ取って下さい。半年も一年も取って下さいと言いません。たった一月でいいですから。」

 彼は本当に手を合わせて私を拝んだ。

 紙面内容よりも情に訴えて、あるいは景品をエサに購読契約を迫る病的な体質は昔から存在していたのだ。闇社会との腐れ縁や典型的な縦社会も昔のままだ。まったく進歩がない業界だ。

 景品を使って拡販したり、異論に対しては裁判で対抗する体質。これは紙面に自信がない証だ。

 そういえばあの新聞界のドンに代表作品はあるのだろうか???
 
【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(1月27日)



1月28日に証人尋問、著作権裁判

 著作権裁判は最終章に近づいた。次の日程で証人尋問が行われる。

 日時:1月28日(水)、午後1時15分

 場所:東京地裁 627号法廷

 報告集会:4時30分〜5時30分、弁護士会館の503号室

 仮処分命令を受けて暫定的に削除した催告書。戦前の
治安維持法の下で、文書類の削除は頻繁に行われた。
 ちなみに、読売の正力松太郎元社長は、言論妨害の実行部隊・特高警察の出身である。国会図書館の憲政資料室には、A級戦犯として拘束された時の米軍による記録が残っている。だれでも閲覧できる。

 証人尋問を受けるのは、読売の江崎徹志法務室長とわたしの二人。順番は江崎氏が先で、わたしが後になる。

 どのような尋問がなされるのかは不明だが、読売新聞社の「思想」を探る絶好の機会ではないかと思う。わたしはその「思想」は危険きわまりないと考えている。ぜひ傍聴をお願いしたい。

 黒書でも繰り返し述べてきたが、内部文書の削除を認める判例が出来てしまうと、調査報道ができなくなる。スクープに値する内部資料を手に入れても、作成者の許可なしには公表できないとなれば、ジャーナリズムは成立しない。

 この裁判はこんな常識的な事も理解できないがゆえに、提起された裁判である可能性が強い。江崎氏の主張が認められたら、全国の報道関係者が迷惑する。同時に言論統制が一気に強まるだろう。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(1月26日)



的確でラジカルな渡邉恒雄批判
原寿雄著『ジャーナリズムの可能性』
 共同通信社の元社長・原寿雄氏が著した『ジャーナリズムの可能性』(岩波新書)が発売になった。同書の冒頭で、原氏は的確でラディカルな渡邉恒雄批判を展開している。



 やや長くなるが、序章の冒頭部分を引用してみよう。

 個人的に選ぶ「2007年のジャーナリズムをめぐる重大ニュース」のトップに、私は読売新聞グループ本社会長・主筆の渡邉恒雄による、与党・自民党と野党・民主党との大連立工作を挙げた。日本のジャーナリズムにとって歴史的な大事件と考えたからである。

 理由の第1は、現役新聞人による政治活動であり、ジャーナリズム倫理の基本にもとる点である。ジャーナリズムに主張があるのは当然だが、それはあくまで言論・報道活動に限られる。ジャーナリストが直接、政治にかかわることは、歴史の記録者の立場を捨てて当事者になることであり、ジャーナリズムの信頼を根底から崩してしまう。

 第2は、その倫理違反が日本新聞協会会長という、日本のジャーナリズムを代表する経歴をもった人物によって行われたことである。彼は直前の新聞大会(日本新聞協会主催)で新聞文化賞を受けている。

 第3に、現代日本の新聞・放送が、ジャーナリズムを逸脱したこの行為を大勢として厳しく批判せず、政治評論家の間からは共鳴や支持の声さえ挙がった点である。


 大連立のための政界工作に対する批判は単発的には発信された。しかし、批判キャンペーンはなかった。本来であれば自己批判して、みずから業界を去るまで批判すべきだったと思うが、日本のジャーナリズムは情に流されたのか、この大問題を徹底して追及しなかった。

 米国で新聞社のトップが政界工作人になれば、国民から軽蔑される。新聞社の存続にかかわるだろう。ところが日本では、本格的な批判キャンペーンすら起きない。多くのメディア関係者は、「目上の人」を批判することに対して、極端に臆病になっている。これも「よい子」を育てる学校教育の弊害か?

 ところで本書に新聞業界で最も深刻な問題である新聞の偽装部数に対する批判はあるのだろうか?読了していないので分からない。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(1月23日)



YC久留米文化センター前の改廃事件
異議審、裁判所が仮処分命令を取り消す
 YC久留米文化センター前の改廃事件の異議審で、福岡地裁久留米支部は、読売の主張を認め、2008年5月20日付けの仮処分命令を取り消した。これにより、同店の改廃が仮に認められたことになる。

 しかし、本件はすでに福岡地裁で本裁判に入っており、今後も同店店主の地位保全の訴訟は持続する。



 新聞の偽装部数問題は、全国的な関心を呼び、経済界も問題視するようになっている。偽装部数が原因で広告料金が不透明になっているからだ。

 偽装部数の割合は、新聞社によって異なるが、少なくとも3割から4割と推測される。それが販売店の経営を圧迫し、チラシの水増し詐欺を誘発し、紙面広告の価格を不透明にしている。さらに環境破壊の原因にもなっている。

 裁判所が新聞の偽装部数を容認したことで、これらの大問題を放置することになりかねない。

 弁護士を通じても、裁判を提起しても、新聞の偽装部数が排除できないとなれば、新聞業界だけが不正な商取引を続け、「民主化」から取り残されることになる。裁判所が新聞の偽装部数を断罪しなかったことは、司法界の大きな汚点になるだろう。(判決文の解説は後日。)

読売は実配部数の確認を
 読売はただちに全YCの実配部数を調査し、偽装部数があれば、すべて排除すべきだろう。そうすれば、今後、YCとのトラブルを避けることができる。仮に今後も販売政策を変えないようであれば、販売政策として偽装部数が存在する証になるだろう。

 今後、偽装部数の問題は、業界外へアピールする必要がある。住民運動と連携して、新聞社を包囲する必要がありそうだ。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(1月22日)



YC久留米文化センター前の改廃1周年
いまだに司法無視、渡邉会長の責任は?
 3月1日でYC久留米文化センター前が強制改廃されて1年になる。この事件は、読売の江崎法務室長らが、YC久留米文化センター前へ押しかけ、改廃通告書を読み上げて、平山春雄店主を解任したものである。

 しかし、裁判所はこの改廃を無効と判断して、新聞の供給を再開するように仮処分命令を出した。ところが読売はそれを無視して、今だに新聞の供給を再開していない。そのために日額4万円の間接強制金を徴収されている。


毎日新聞販売店の偽装紙(押し紙)

 YC久留米文化センター前が改廃された理由は、建前としては部数の虚偽報告であるが、平山さんが、新聞の偽装部数の買い取りを断ったことに端を発している可能性もある。参考までに部数の内訳を示そう。

(07年11月)
  搬入部数:2,010部
  偽装部数:  997部

 実に約5割が偽装部数だった。しかし、今や偽装部数が5割を超えるケースは決して珍しくはない。
 たとえば最近、わたしは東京都内の毎日新聞の販売店主らと話す機会が多くなったが、これまでに得た情報から判断して5割ぐらいが偽装部数と推測される。

 平山事件で特に問題視しなければならないのは、読売が裁判所の命令を踏み倒し続けている事実である。司法命令を無視することについて、読売の主筆で新聞文化賞の受賞者である渡邉恒雄会長はどのように考えているのだろうか。

 渡邉氏は第2次真村裁判の被告になっており、この機会に証人尋問に出てもらい、どのような理念で現在の読売を築いたのかを明確にしてほしいものだ。

記事紹介
 
読売対「偽装部数」調査報道記者訴訟、経過など」(SLAPP WATCH)

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(1月21日)



山陽新聞の新型ビジネスモデル

 山陽新聞の販売会社である山陽新聞岡山販売(厳密には東と西に分社している)が、新聞の偽装部数(押し紙)を減らす一方、チラシの水増し割合を増やす新型のビジネスモデルを構築している疑惑が持ち上がっている。(続きはマイニュースジャパン

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(1月20日)




新聞協会、「押し紙」の責任回避が顕著
 J−CASTが年末から年始にかけて新聞崩壊という特集インタビューを連載した。最終回は、日本新聞協会のインタビューだった。その中で新聞の偽装部数(「押し紙」)について次のような言及がある。

 次は押し紙問題について質問した。押し紙とは、新聞社が新聞販売店に対し、実際に読者に配られている部数より多い新聞を強制的に納入している、とされる行為だ。部数が多い方が広告価値が高い、という背景がある。その存在を指摘する声は少なくないが、独占禁止法で禁じられている行為でもあり、新聞社側は存在を認めていない。同協会は、次のような立場を明らかにした。

 押し紙については、独占禁止法で禁じられ、公正取引委員会の告示で規定されている。独占禁止法を扱っているのは公正取引委員会で、「従って、新聞協会が取り扱える事項では毛頭ありません」。押し紙問題は、新聞協会が扱う事項ではない。「ノーコメントではなく、コメントできる立場ではない」

 要するに、協会は当事者ではないので公正取引委員会に聞くべきでは、ということのようだ。


 わたしも何度か新聞協会に対して、偽装部数についての見解を求めたことがある。答はマニュアルのように決まっていた。「押し紙」の問題は、新聞協会が管轄する領域ではないと繰り返すだけだった。

 今回のJ−CASTに対する回答も基本的には、マニュアルどおりである。

 新聞協会は質問を正面から受け止めていないようだ。おそらくJ−CASTが質問したかったのは、新聞人の集まりであり、日本の新聞業界で指導的な立場にある新聞協会は、「押し紙」問題をどう受け止めているのかということではないだろうか。質問者は、この問題の管轄がどこなのかを質問したのではないだろう?

 もう少し誠意ある回答をすべきだと思う。これでは本当に恥ずかしい。

 結局、「押し紙」という大問題に正面から向き合うのではなく、問題をごまかすことに終始している。これでは20代や30代の人々が、新聞を見放してしまう。新聞ジャーナリズムにまったく魅力を感じなくなるだろう。

 なぜ、協会のひとは、自分の意見を自分の言葉で話さないのだろうか?組織よりも個人を優先するのが、21世紀の価値観だと思うのだが。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(1月15日)



広告出稿量、1位は阪急交通、2位トヨタ
 日経広告研究所が編集した『広告白書2008』には、広告に関連したさまざまなデータが掲載されている。その中から、「新聞広告出稿量」のランキングを紹介しよう。

1,阪急交通
2,トヨタ
3,ジェイティービー
4,興和新薬
5,日本経済新聞社
6,日本直販
7,公共広告機構
8,デル
9,講談社
10,KDDI
11,ユーキャン
12,サントリー
13,アリコジャパン
14,小学館
15,通販のユーコー
16,ニチイ学館
17,夢み道
18,東京カルチャーセンター
19,いいもの王国
20,クラブツーリズム
21,文藝春秋
22,松下電器
23,日本経済社
24,アメリカンホーム保険
25,朝日新聞社

 概して旅行会社、通販会社、出版社の出稿量が多いようだ。これらの社は新聞の偽装部数についてどの程度の知識があるのだろうか。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(1月14日)



読売、2大政党制へ世論操作か?
滑稽きわまりない「本紙世論調査」
 12日付けの読売が一面トップで、世論調査の結果を発表している。この記事からは露骨に2代政党制の世論をつくろという意図が感じられる。政策などの選択を自民党と民主党だけに限定した質問を設定しているからだ。

 通常、物事を比較する場合は、性質の異なるものを比べるものだ。読売の主筆は、両者の性質に著しい違いがあると、本気で考えているのだろうか?それとも世論の誘導か?



 今日の格差社会や貧困を招いた原因が小泉元首相が進めた構造改革・規制緩和にあることは、疑いの余地がないが、この「改革」を最初に提唱したのは小沢氏ではなかったか。しかし、自民党の「抵抗勢力」が改革の腰を上げないので、自民党を飛び出した。いわゆる1993年の政変である。

 財界も小沢氏を支持した。行き詰まった自民党は、社会党を取り込んで、政権を奪回してようやく構造改革・規制緩和へ動きはじめた。しかし、自民党は規制緩和を嫌う地方の中小企業経営者を支持基盤に持っているので、なかなか「改革」は進まない。財界は苛立つ。

 そこに登場して情け容赦なく構造改革・規制緩和を進めたのが小泉氏ではなかったか。いわば小沢氏は、小泉氏よりも先に、構造改革・規制緩和を叫んでいるのだ。自民党よりも右よりである。読売は右翼と極右を比較して「どちらがいいのか?」と滑稽な質問をしているのである。

 読売がジャーナリズム企業であれば、このような欺瞞を知らせるのが仕事だろう。やはりかなり職能に問題があるように感じる。

 確かに民主党にはリベラルな人も多く、自民党とまったく同一視はできないが、根本的には自民党と同じ新自由主義、改憲支持の政党である。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(1月13日)



YC広川の間接強制金、西日本が報道
 YC広川の真村久三さんが受け取る間接強制金の額が決定したニュースを西日本新聞が報じた。記事は次ぎのとおりである。

 福岡地裁(石川千咲裁判官)は七日付で、読売新聞西部本社(福岡市)が福岡県広川町の新聞販売店主(五九)=同県筑後市=に対する新聞供給を命じた昨年十一月の同地裁の仮処分決定に従わない場合、一日当り三万円の支払いを命じる間接強制を決定した。

 店主は昨年六月、販売成績の不振などを理由に同社から契約更新を拒絶され、同七月に販売契約上の地位保全を求める仮処分を申請。

 同十一月に地位保全の決定が出たが、尚も新聞が供給されないため、同十二月に間接強制を申し立てていた。

 この記事を読む限りでは、「販売成績の不振などを理由に同社から契約更新を拒絶され」たのが当然のように受け取られかねない。事実は、そうではなくて、読売がYC広川を「飼い殺し」にした結果、正常な営業活動が出来なくなったのである。

 新聞記事のレベルが落ちたといわれるが、これではネットに太刀打ちできないのでは。

ィア界にィクサーはいらない!【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(1月12日)



司法が断罪、間接強制金は月額90万
YC広川の改廃で地裁が読売に命じる
 YC広川(福岡県、真村久三店主)の強制改廃事件で、福岡地裁は7日付けで、読売新聞社に対して、1日につき3万円の間接強制金を支払うように命じた。この事件は、読売が2008年7月末日をもって、YC広川との商契約を一方的に終了したもの。しかし、真村氏は半年前に最高裁により地位を保全されており、読売の司法を無視した強制改廃に非難が集中していた。



 1日に3万円の支給であるから、月額で90万円になる。真村さんは読売との係争に決着が着くまで、間接強制金を受け取ることになる。

 なお、2008年の3月に読売によりやはり強制改廃されたYC久留米文化センター前の平山春雄店主も、間接強制金を受け続けている。金額は、1日につき4万円。月額120万円である。

 次はどのYCが・・・

関連記事
 MNJ:
読売、また司法判断を無視 制裁金払ってでも「YC広川」に新聞供給せず


 
【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(1月10日)



朝日と産経が「偽装紙」排除の噂
ジャーナリズム正常化への一歩か
 昨年の暮れから、わたしの耳に朝日新聞と産経新聞が「偽装紙」を排除するのではないかという情報が入っている。単なる噂なので、どこまで信憑性があるのかは分からない。ただ、情報源はいずれも信頼できる新聞関係者である。

 おそらく「偽装紙」の負担を軽減しない限り、販売網が維持できないという判断があるのではないかと思う。チラシの需要が多い時期は、「偽装紙」があっても、チラシの水増しと補助金で、損害を相殺できた。しかし、最近はチラシが激減して、従来のビジネスモデルが破綻している。

 「偽装紙」が無くなれば、経営上の汚点がなくなるので、本来の新聞ジャーナリズムが展開されるようになる可能性がある。歓迎すべき情況だ。

 「偽装紙」を排除しなければ、販売店の経営が維持できない情況に追い込まれている新聞社は、意外に多いのではないか?。ただ、「偽装紙」を排除したくても、できない新聞社もある。それは「偽装紙」裁判を抱えている新聞社である。

 「押し紙」裁判を抱えている新聞社は、「押し紙」はしていないと主張してきたわけだから、ここにきて「押し紙」排除に動けば、裁判に敗訴しかねない。その結果、次々と販売店主に「偽装紙」の損害賠償請求を起こされるリスクが生じる。

 販売店は、商取引に関する資料をすべて保管すべきである。そうすれば、将来、「偽装紙」の損害賠償訴訟への道が開ける可能性がある。集団訴訟にすれば、費用も安くなる。資料はすべて保管するのが望ましい。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(1月9日)



『紙の爆弾』が黒薮裁判の第2弾記事

 7日に発売された『紙の爆弾』(鹿砦社)が、わたしの裁判を大きく取り上げている。タイトルは、「ついに暴かれつつある大新聞の欺瞞 『押し紙=部数偽装』の実像と言論圧殺」。執筆者は、橋本玉泉氏である。橋本氏には、以前にも、『紙の爆弾』や『サイゾー』、それにネット新聞などに黒薮裁判の記事を書いていただいた。



 今回の記事の特徴は、著作権裁判と言論圧殺の関係に踏み込んでいる点である。橋本氏は、次のように言及する。

・・・この裁判の結果いかんによっては、とてつもなく大きな影響を社会に及ぼすことは明白である。すなわち、たとえ催告書のような事務的な文書であっても、無断で公開や引用などを行えば著作権侵害に問われるとの前例を作り出してしまう可能性が高いということだ。

 こうした前例は、ある種の意思を持った人々には極めて有利に働くこととなる。つまり、自らに都合の悪い発言や意見を公表されないように圧力をかける際の手法として非常に効果的、すなわち言論圧殺の格好の手段となる可能性が考えられるのである。

 ちなみに読売の正力松太郎元社長は、戦前の特高警察の出身である。特高は、横浜事件や作家・小林多喜二の殺害など、次々と言論弾圧事件を起こしている。このような事情もあり、わたしは裁判そのものに不気味さを感じている。しかも、読売の弁護人を務めているのは、多くのメディア関係者が「人権派」と見なしている人である。レンズの焦点を合わせ直す必要がありそうだ。

 かりに読売の主張が認められたなら、調査報道が非常に難しくなる。ルポルタージュに内部文書も使えなくなる。その時に最も打撃を被るのは、新聞社の編集局ではないだろうか。このような事情を読売の人は分かっているのだろうか。

 それとも言論で反撃する能力がないので、裁判に訴えるのだろうか?

 なお、新聞関係者は、『紙の爆弾』を「便所雑誌」と呼んでいるそうだ。一方、新聞は犬の糞処理やポータブルトイレで大活躍している。 

橋本玉泉氏のブログ

鹿砦社のホームページ

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(1月8日)