2009年6月1日〜6月30日



「押し紙」を断り、地位保全裁判を
 最近受けた新聞販売店からの相談に次のようなものがあった。「押し紙」の負担が重く、販売店を廃業したいと考えているが、借金があるので辞められない。なにか対策はないか?この種の相談が、このところ増えている。

 わたしは次のようなプロセスを経るのが最良の対策だと考えている。ただしわたしは法律の素人なので、最終的に決断を下すときは、必ず弁護士に相談すべきだろう。そのプロセスとは・・・・・。

1、「押し紙」を断ることは、現在の状況のもとではおそらく可能だ。と、いうのも2007年6月に部数の虚偽報告を理由とした改廃を無効とする福岡高裁の判例が出たからだ。それに『週刊新潮』の「押し紙」特集に反発して、新聞社が、「押し紙」をしていない旨を公言してしまったからだ。

 しかし、「押し紙」を断った場合、新聞社は補助金も全額カットする可能性が高い。そこで「押し紙」をゼロに、補助金もゼロになった場合、本当に収益が生まれるかどうかを綿密に計算してみる。

2、収益が出ることが確かになれば、弁護士を通じて、「押し紙」を断ることだ。それと同時に、販売店主としての地位があることを確認する裁判を提起しなければならない。なぜ、提訴が必要なのかと言えば、裁判を進めている間は、販売店を改廃できないからだ。

3、裁判には2年から3年の歳月がかかる。「押し紙」がないのだから、この期間に収益を上げて、借金を返済してしまう。「押し紙」を切って、月々50万円の収益が増えるとすれば、3年で1800万円の借金が返済できる。

 となれば、たとえ裁判に負けて店を失っても、少なくとも借金は残らない。勝てば、「押し紙」がない状態で販売店が続けられる。裁判の勝敗に関係なく、一応救済される。

 なお、地位を確認する裁判は、店主を解任されていなくても提起できる。たとえば毎日新聞・関町販売所の店主さんは、現役のまま地位保全の「仮裁判」を戦っている。

 また、裁判は個人で提起するよりも、集団で起こした方が、「押し紙」問題が普遍的なものであることを、裁判所に理解させやすい。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(6月23日)



新聞協会、内山会長の就任の挨拶
記者としてのキャリア・実績を明かせ
 日本新聞協会の会長に就任した読売新聞社の内山斉社長の就任あいさつが業界紙に掲載されている。あいさつを読んでわたしは、2つのことを感じた。  まず、第1に内山氏にとって、言葉とは建前を取り繕うものに過ぎないらしいということである。たとえば次のような発言。

 今、言論、報道の自由を阻害するような様々な外側からの動きがあります。これに対して受け身に立っていますと言論、報道の自由が脅かされ、民主主義の健全な発展に影を差すことになります。新聞の最も大切な使命は、権力の監視です。われわれ新聞は、常に様々な権力の動向に目を光らせていくことによって、国民を守っていかなければなりません。

 一体、だれが「言論、報道の自由を阻害」しているのだろうか。福岡で言論の自由や人権にかかわるさまざまな事件を起こしているのは読売ではないか。この中には、読売の喜田村洋一弁護士が作成したとされるどう喝まがいの文書(催告書)を、新聞販売黒書から削除するように求めて起こした裁判も含まれている。まさに言論の自由にかかわる問題である。

 読売はこの機会に警察との関係も、一掃すべきだろう。

 さらに昨年、真村店主を解任した理由のひとつに、わたしに対して真村さんが情報を提供したからというものがある。内山氏は新聞協会の会長に就任すると、自社が起こしている人権問題は棚上げにして、言論の自由を口にしているのだ。

 公開質問状で就任あいさつと、福岡の諸事件の整合性をどう考えるのか、問い合わせてみたいものだ。

 第2の感想として言いたいのは、あいかわらず読売関係者は政界との情交関係を反省していないという事である。再販制度の維持について、内山氏は次のように述べている。

 国民の負託を受けた代表たる政治家に対し、与野党を問わず働きかけるほか、官界、経済界など各界各層に幅広く、再販の意義と必要性について理解を深めてもらうことによって再販再度をさらに揺るぎないものにしていく決意です。

 政界との癒着が日本の新聞ジャーナリズムを骨抜きにした事実も、認識していないのではないか?

 ちなみに今、大問題になっている「押し紙」についての言及はまったくない。

 わたしは内山会長の職業上の実績についてよく知らない。具体的に記者として、あるいは編集者として、どのようなキャリアがあるのかを公開すべきではないだろうか?たとえばライフワークのタイトルとか。

 学歴や略歴は詳しく公開されているが、ジャーナリズムとは何の関係もない?どこかピントが合っていない。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(6月22日)


シンポジウムの案内
〜声を上げたら“逆ギレ”ばっかり〜

それでも負けない非正規・ユニオン7.5シンポジウム。

とき 2009年7月5日(日)13:00〜16:00

ところ 中央大学駿河台記念館(千代田区神田駿河台3-11-5

アクセス↓

http://www.chuo-u.ac.jp/chuo-u/access/access_surugadai_j.html

主催・7.5シンポジウムを呼びかける会 

協賛・「週刊金曜日」

連絡先:全国一般労働組合東京南部(TEL03-3434-0669FAX03-3433-0334

「非正規が組合作った?

生意気だ。ちょっといじめてやるか」。

 そんな嫌なセリフが聞こえてきそうな状況が相次いでいます。働きに見合わない安すぎる賃金の是正やまともな残業代の支払い、安定した雇用の確保……。働く者として当たり前のごくささやかな要求を掲げ、立ち上がった非正規・ユニオンに、経営者は“逆ギレ”したように露骨で差別的な攻撃をしかけています。刑事告訴、実質的な解雇、懲戒をちらつかせての恫喝、などなど。それは、法で保障された労働組合活動への攻撃であり、言論の自由への弾圧であり、決して看過できることではありません。

 低い労働条件に泣かされ続けてきた非正規の仲間が立ち上がり、ふりしぼるようにして上げた声に、私たちは呼応しよう。不屈に闘う当事者の訴えを聞き、シンポジウムで経営者の思惑をあぶり出すことで、仲間を守り、不埒な経営者への社会的反撃を始めよう。

 人らしい働き方を求め、社会を変えるのは「ノーと言える労働者」たちです。その異議申し立ての封じ込めには、広く連帯して「ノー」を突きつけていきましょう。

 多くの仲間たちに「7・5シンポジウム」への参加を呼びかけます。

●シンポジウム

どう考える?労働組合の権利

●コーディネーター

  棗 一郎(弁護士)

●パネリスト

  堀内 光子(元ILO駐日代表・アジア総局長)

  圷 由美子(弁護士)

  豊 秀一(日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)議長)

逆ギレ組合攻撃に反撃を!

●派遣ユニオン

KDDIエボルバが国際オペレータの待遇改善要求に逆ギレ!

エボルバユニオン委員長が行った衆議院会館での報告について、長時間の事情聴取を行うなどの支配介入。

●首都圏青年ユニオン

ゼンショー・すき家が未払い残業代請求に逆ギレ!

すき家ユニオン組合員に詐欺罪、窃盗罪をでっち上げ、刑事告訴。

●ネットワークユニオン東京

会社側と会社側代理人が労働委員会への申立に逆ギレ!

ネットワークユニオン東京と組合役員および当該組合員を名誉毀損、営業妨害で告訴。

●全国一般東京東部労組

阪急トラベルサポートが未払賃金の是正勧告、派遣添乗員の待遇改善要求に逆ギレ!

HTS支部委員長が「週刊金曜日」の取材に応じて話した内容を「虚偽」だとして、事実上の解雇処分。

●全国一般東京南部

ベルリッツが春闘ベアなし回答での長期ストライキに逆ギレ!

全国一般なんぶとなんぶ役員、支部のBEGUNTOおよび執行委員個人に対し、違法ストだとして損害賠償請求を告訴。

このような攻撃を許してはいけない!

(6月20日)

「押し紙」回収にコンテナ型トラック
 コンテナ型のトラックが「押し紙」を回収している事実が明らかになっている。下の写真に見るとおりである。


 コンテナの中には、「押し紙」が山積みになっている。改めて言うまでもなく、「押し紙」回収にコンテナ型のトラックが登場するのは、住民の視線から「押し紙」を隠すためである。一体、どこの販売会社のトラックなのだろうか?

激化する取材源に対する攻撃
 最近、わたしが取材した販売関係者に対して、新聞社から圧力がかかるケースが増えている。担当員が情報を提供した者を割り出そうとして、店主を詰問するような状況が生まれているらしい。

 対処方法としては、会話を録音しておくことだ。内部告発は、法的に保護されるので、言論弾圧の事実を抑えておけば、後に担当員に対して損害賠償を請求することもできる。業務上の秘密を外部に漏らさないという確約書が存在しても、「押し紙」やチラシの水増しなど、公序良俗に反したことを内部告発するのであれば、法的に保護される。

 言論弾圧といえば、読売の正力松太郎氏が幹部を務めた戦前の特高警察を連想する。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(6月19日)


クロスMの代理人に吉原稔弁護士
 滋賀県の大津、草津、守山、野洲、栗東の各市を対象に行われた「押し紙」調査の結果を5月に公にした滋賀クロスメディア(藤澤邦夫社長)の代理人に、吉原稔弁護士が就任した。同社の岸塚専務によると、読売新聞大阪本社の法務室と滋賀県読売会から、面談の申し入れがあったために、吉原氏に対応を一任したという。  一方、16日に読売新聞大阪本社に対して面談予定について問い合わせたところ、確認できていないとのことだった。

 面談が行われるのか否かは不明だが、新聞販売黒書は、今後もクロスメディアの動きを追っていきたい。当然、情報源に対する言論弾圧まがいの行為があった場合は、全容を公表する。

問われる渡邉恒雄氏の軌跡
 「押し紙」問題がクローズアップされているなか、「読売1000万部」を自慢してはばからない渡邉恒雄会長は、この問題をどのように考えているのだろうか。ある英字紙の記者がこんなことを話していた。

 「部数をごまかしている事実が発覚するれば、米国の新聞社は日本の新聞社との提携を破棄するのではないでしょうか」

 ギネスブックに報告している読売の部数も、大問題になるの可能性がある。

 欧米の人々は、社会悪に対しては、日本人とは比較にならないほど厳しい。たとえば、ほとんど知られていないが、80年代のニカラグア内戦の時代に、サンディニスタ政権をもっとも熱心に支援したのは、西側諸国では、米国の市民だった。やはり正義はあるのだ。

 幸いに「押し紙」問題が、海外で報じられる兆しがあらわれている。たとえば、(ここをクリック)。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(6月18日)


公取委が「押し紙」を摘発しない理由

 新聞の偽装部数(「押し紙」)が大きな社会問題としてクローズアップされるにつれて、「押し紙」について講演する機会が増えた。講演の際に必ず受ける質問がある。それは、

 これだけ「押し紙」が深刻になっているのに、なぜ、公正取引委員会は摘発しないのか?

 と、いう質問である。先週の金曜日に福岡市で、「押し紙」につて話したときも、同じ質問を受けた。結論から言えば、新聞社も公正取引委員会も日本の権力構造に、歯車のひとつとして組み込まれているからである。最初から撤廃の意思など毛頭ないというのがわたしの見解だ。


「押し紙」問題の学習会。多数の日本国民救援会の人々が参加した。福岡市。

 公取委は、これまで再三に渡って再販制度や特殊指定の撤廃を提案してきた。たとえば1990年代の後半と2006年に浮上した再販・特殊指定を巡る「騒動」は記憶に新しい。新聞業界は政界とがっちりとスクラムを組んで、公取委と対峙したのだった。

 しかし、わたしは最初の段階から、これは茶番劇だと予測していた。新聞業界を骨抜きにするために、撤廃をほのめかしたに過ぎない。

 たとえば90年代の後半の「騒動」。98年、公取委は、再販問題の最終結論を先送りにしたのである。が、問題はそれから後だ。

 翌年(99年)、第145回通常国会で、日本の進路を大きく転換させかねない重要法案が、新聞ジャーナリズムの抵抗にあうことなく矢継ぎ早に通過したのである。

 その法案とは、新ガイドライン、住民基本台帳法、通信傍受法、国旗・国歌法である。とんでもない法律ばかりだ。

 この時の首相は、新聞業界と政界のパイプ約を務めてきた自民党新聞販売懇話会のトップの座にあった小渕恵三氏である。懇話会のメンバーの中には、中川秀直議員のように、新聞業界から政治献金を受けている者がいる。

 最近、公取委が来年あたりに、特殊指定の撤廃を打ち出すのではないかという噂が流れている。もし、それが事実とすれば、改憲に向けた世論操作を、新聞を「どう喝」することで徹底しようという意図ではないだろうか。なにしろ特殊指定が撤廃されたら、新聞業界は崩壊を免れない。その鍵を握っているのが政府とも親密な公取委である。

 公取委は、政府の機関であって、政府の方針に刃向かうような方針は採らない。それは過去の再販・特殊指定を巡る態度をみれば明らかだ。最初のかけ声はたくましく、最後は「腰くだけ」に終わっている。と、言うよりも初めから撤廃の意思はなかった。

 現在の新聞が、ジャーナリズムを放棄して、パック・ジャーナリズムに徹している限り、新聞は権力構造の歯車のひとつであり、「利用価値」があるのだ。

 公取委が「押し紙」を取り締まらないのは、新聞社の決定的な弱みを握っていれば、新聞を政治的に利用できるからではないか?

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(6月17日)


「押し紙」バブル崩壊は予測できた悲劇
 新聞各社は、「押し紙」(偽装部数)の存在を認めようとはしない。そこでわたしの手元にある「押し紙」政策の証拠をいくつか紹介しよう。たとえば毎日新聞社の「新中期経営計画」と題する文書。これは、2002年から04年にかけての経営計画を示した書類である。

 この書類に中に、新聞販売店に対して部数のノルマを課する旨を明記した箇所がある。

 また、販売店に対しては、通常レベルでの会社支援を明確にし、特別対策の実施は同時に店主にノルマを課すものであること、一定の猶予期間の後なお達成出来ない場合は、特別対策の打ち切り、配置換え、最悪の場合は改廃もあり得ることを明示する。

 歴然とした「押し紙」政策の証拠である。
 経営悪化の噂が絶えない毎日新聞社であるが、その最大の要因が「押し紙」政策だった可能性が否定できなくなってきた。「押し紙」により販売収入の増加を期待したのであれば、大きな判断ミスだっうた。

 「押し紙」によりABC部数をかさ上げして、紙面広告の媒体価値を高める手法は、言葉を代えれば、「押し紙」により“広告バブル”を発生させる手口である。こうして得られる収益の水準を基に予算編成をする。事業の規模を決める。

 ところが「押し紙」による“バブル”は永遠のものではない。やがて崩壊する運命ある。そのとき新聞社は、減収に直面する一方で、拡大しすぎた事業規模を支え切れなくなる。こんな簡単な経済の法則にも気づかなかったのだろうか。

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【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(6月16日)

SLAPP弁護士、連名で懲戒請求へ
特に悪質な情報提供者に対する攻撃
 このところ高額訴訟が社会問題になっている。その大半は、名誉毀損を理由として裁判を提起するケースだ。

 日本の名誉毀損裁判では、訴えられた被告の側に立証責任が生じる。具体的な例をあげて、名誉毀損裁判の構図を説明しよう。たとえば次のような陳述書が法廷でおおやけになったとする。(この記述は実在するもので、毎日新聞社のT担当が販売店主の石橋さんに騙されていたと主張する記述である。)

 私が毎月関町販売店を訪店し、翌月の新聞販売数量などを打ち合わせる際に、石橋氏からは毎月の毎日新聞の販売部数の報告がありますが、平成20年3月に訪店したときには、石橋氏からは毎日新聞の購読者数が925部、拡張カードの枚数は854枚を保有していると報告がありました。

 しかし、相変わらず石橋氏からは、補助金の増額の要請と経営が苦しいとの苦情が出されるので、報告の状況からすれば、経営が出来ないはずはないと疑問を感ずるようになり、どうして経営が成り立たないか説明を求めました。

 その結果、石橋氏は、実は報告していた部数は、大きく水増しした数字で、実際はそれほど売れていないということで、大変驚きました。何故なら、販売担当として、販売店の状況を踏まえて、奨励金や補助金が設定されるのに、実際と異なる数字を計上して補助金や奨励金の支給を受けていたことになり、取引する上で相手の報告内容をそのまま信用できないことが判明したからです。

 もし、石橋さんがこの記述は事実に反しており、名誉を毀損されたとしてT担当を提訴したとする。この場合、T担当は、この記述が事実であることなどを立証しなければならない。立証出来なければ名誉毀損が成立する。

 最近、『週刊新潮』の「押し紙」報道が誤りであると報じた新聞社があるが、これについても同じ原理が働く。たとえば記事を書いたわたしが名誉を毀損されたとして本人訴訟を起こした場合、新聞社側は、記事が誤りであることなどを立証しなければならない。

 こんなふうに日本の名誉毀損裁判は、原告に圧倒的に有利にできている。だからこそ出版関係者は、裁判よりも言論を通じた論争を重視する必要があるのだ。さもなければみずからの首を絞めることなる。自由な言論や論争こそが、民主主義の基礎である。

 ところが最近の新聞人(経営者)は、言論にまったく自信がないらしく、容易に裁判に走る傾向がある。

 わたしは報道内容の真実性を司法に判断してもらう事には反対だ。出版関係者みずからの職能を否定することになるからだ。それに司法関係者(特に裁判官)の中には、言論活動が何であるかを、よく理解していない人が意外に多いからだ。

 先の著作権裁判では、わたしが勝訴したが、この裁判にしても、出版業界の常識から言えば、根本的な疑問が若干のこる。催告書(実質的には怪文書)を保護するかどうかを判断するのに、なぜ、1年もの歳月が必要だったのだろうか?

 催告書の内容は、ありふれた数行のビジネス文書が、読売の法務室長の著作物なので、HPから削除せよとの内容だったが、催告書の内容自体がまったくのデタラメであることは、法学生レベルでも分かるだろう。ところが裁判所には怪文書という視点が欠落していたらしく、催告書に著作物性があるか否かを1年をかけて検証したのである。怪文書が著作権法の目的である文化の保護と相容れないことはいうまでもない。と、なれば早々に結審してしかるべきだったのでは。

 繰り返しになるが、わたしは言論活動で生じるトラブルを法廷に持ち込むことには反対だ。しかし、実際に裁判を仕掛けてくる新聞人(経営者。言論活動の経験にも乏しい人が多い)は後を断たない。と、なればわたしも対抗せざるをえない。SLAPPを援助した弁護士に対しては、今後、出版関係者の連名で懲戒請求するパターンを構築していきたい
特にライターの情報源を攻撃した弁護士に対しては、ジャーナリズムの力で失職へ追い込みたい。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(6月15日)


読売と警察の親密な関係

 2008年4月、読売の販売店であるYC水呑(広島県福山市)の窓ガラスが割られ、顧客情報が持ち去られたとみられる事件が発生した。情報管理者である店主に無断で侵入したのは、なんと読売側と結託した警察官だった。真相を解明すべく元店主が情報公開を求めたところ、大半が黒塗りになった書類が出てきた。(続きはマイニュースジャパン

記事紹介
 『サイゾー』(電子版)に掲載された新聞のビジネスモデルについての黒薮のインタビュー記事

【お知らせ】メンテナンスのため新聞販売黒書の更新は13日まで休ませてせいただきます。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(6月9日)


江崎氏が控訴理由書、著作権裁判
 著作権裁判で敗訴した読売の江崎法務室長が、東京高裁に控訴理由を提出した。執筆は読売の代理人・喜田村洋一弁護士。地裁判決によると、江崎法務室長は、喜田村弁護士が作成した催告書を、自分が作成したと偽って裁判を起こした。当然、敗訴である。

 控訴理由の詳細については、現段階では言及しない。ただ、この裁判に対して黒薮が感じている違和感を記しておきたい。何度も述べてきたように、この裁判の発端は、江崎氏がYC広川の代理人に送付した次の回答書である。

前略
 読売新聞西部本社法務室長の江崎徹志です。
 2007年(平成19年)12月17日付け内容証明郵便の件で、訪店について回答いたします。
 当社販売局として、通常の訪店です。
 以上、ご連絡申し上げます。よろしくお願いいたします。

 この回答書をわたしが新聞販売黒書に掲載したところ、回答書は江崎氏の著作物であり、黒薮に公表権はない、従って削除せよという旨の催告書が送られてきたのである。しかも、削除しない場合は、法的手続きを踏むことをほのめかしていたのである。

 ところが、著作権法でいう著作物とは、「著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」である。従って回答書は著作物ではない。つまり催告書の内容はまったくのデタラメなのだ。

 わたしはこれを怪文書とみなして、新聞販売黒書で紹介したのである。その結果、催告書の削除を求めて、江崎氏が裁判を提起してきたのだ。
 著作権法は、第1条で次のように述べている。

 第1条 この法律は、著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者等の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与することを目的とする。

 つまり「文化の発展に寄与することを目的とする」法律なのだ。と、なれば催告書の形をした怪文書を、保護する必要があるのかはなはだ疑問だ。裁判にかけるまでもなく、門前払いするのが妥当と言えよう。

 催告書の作成者を偽って裁判を起こしたのだから、弁護士の資質も問われるのではないかと、わたしは思う。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(6月6日)


再度、毎日社の「押し紙」の証拠

次に示すのは、毎日新聞の「押し紙」を立証する内部資料である。すでに新聞販売黒書で数回紹介したが、週刊新潮の記事が新聞社の反発を引き起こしているようなので、再度、毎日には「押し紙」があることを示しておこう。

 搬入部数が約400万部あるのに、発証部数(読者に対する領収書の数)は、約250万部しかない。両者の差異が「押し紙」と見られる。赤ラインの箇所に注意。



 これらの数字は2002年10月のものである。
 ちなみに毎日社の朝比奈社長は社長は社会部の出身者である。毎日社会部の眼には、「押し紙」という大問題が見えないのだろうか。恥を知るべきだろう。

ビデオ紹介

 水増しされた折込チラシを段ボールに入れて運び出す場面

記事紹介・J−CAST
 新聞業界最大のタブー? 週刊新潮が「押し紙」特集記事

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(6月5日)



『週刊新潮』が「押し紙」キャンぺーン
 4日に発売される『週刊新潮』で、「押し紙」問題にスポットを当てた短期連載がスタートする。1回目は、黒薮が執筆。滋賀県のポスティング業者が1700万円の人件費をかけて実施した大がかりな各新聞社ごとの「押し紙」調査の結果を紹介し、それについての論評を加えたもの。


 新聞紙で包装されたのが破棄されるチラシ。新聞社の社会部は、この実態をどう考えるのだろうか?写真は、滋賀県内の毎日新聞販売店で撮影。


 ある広域地域における新聞各社の「押し紙」の実態が明らかになったのは今回が初めてである。

 また、折込チラシの破棄問題については、ある地方紙の店主の声も紹介した。

 「押し紙」とそれに付随したチラシの破棄は、メディア企業のあるまじき行為である。特にチラシの中には、納税者が広告主になっている地方自治体や内閣府の広報紙が含まれているので、問題は印刻だ。訴訟にもなりかねない。

 1986年に『週刊現代』が毎日新聞・不正経理事件を報じたことがある。その時、新聞に掲載された『週刊現代』の広告が改ざんされた。今回も同じことが発生しないことを願う。

 言論に対しては、裏工作ではなく、言論で対抗すべきだろう。さもなければ、言論人としてのみずからの職能を否定することになる。一体、誰が裏工作の慣行を作ったのだろうか。作った人物は、日本の新聞ジャーナリズムも駄目にした張本人に違いない。

 また、日本の新聞業界のリーダー、政界とのパイプ役、新聞文化賞の受賞者である渡邉恒雄氏は、偽装部数という重い事実ををどう考えるのだろうか。

ビデオ紹介
 水増しされた折込チラシを段ボールに入れて運び出す場面

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(6月4日)



「押し紙」排除の
具体的な方法
 最近、新聞販売黒書に対して「押し紙」の相談が増えている。そこで対策を手短に紹介しておきたい。

 「押し紙」問題は、深刻になる一方であるが、幸いに徐々に裁判所が問題の本質を理解するようになってきた。メスが入るのは時間の問題だ。

 今、販売店がやらなくてはならないのは、損害賠償訴訟に備えて商取引の記録を保管しておくこと。口頭でいくら「押し紙」の強制を訴えても、裁判所は明確な証拠がなければ、主張を認めない。販売店は新聞社との商取引の記録をすべて保管すべきだ。

 また、古紙業者との取引記録も保存すべきだろう。

 次に担当員との会話をできる限り録音しておくこともポイント。録音が難しければ、担当員と会話を交わした後はメモを取ること。特に、「押し紙」をはっきりと断った証拠を録音で残すことが大切だ。

 訴訟はなるべく集団で提起すること。そうすれば「押し紙」問題が普遍的なものであることを、裁判所に分からせやすい。それに裁判費用も安くなる傾向がある。

 「押し紙」を写真やビデオで記録しておくこと。黒書へ送付する場合は、かならず店名、撮影の日時を明記すること。過去に誰が、何時、何処で撮影したのかが不明なものを受け取っているが、これではまったく使い物にならない。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(6月3日)

補助金、あるまじき腐敗の温床
 毎日新聞・関町販売所の仮処分申請では、補助金の在り方が検証されている。 具体的に何が問題になっているのかは、もう少し双方の主張が固まってから紹介するとして、ここでは補助金についての一般論を述べてみたい。

 合理性という点から考えて、次のどちらの選択肢が賢明だろうか?
1,「押し紙」を強制するかわりに、補助金を支給する。
2,「押し紙」を強制しないかわりに、補助金も支給しない。

 常識的に考えれば2が賢明だ。しかし、実際は「1」が商慣行として定着している。この方法で新聞社はABC部数を引き上げてきたといえよう。

 2005年の1月、毎日新聞・豊中販売所では、1770部のうち実配部数は472部しかなかった。1298部が偽装部数だった。

 毎日新聞社はこの月、66万円の補助金を支給している。新聞1部の原価が2296円なので、66万円の補助金があれば、287部を買い取ることができる。

 補助金のもうひとつの弊害は、裏金ずくりに利用されることがある点だ。販売店に補助金を支給したことにして、実は裏金としてプールされる事件が過去に発生している。当時の内部資料は裏金の用途について、たとえば、

4、セールスセンター(拡張班)の班長連中にも、同様の謝礼金を「■■個人」として渡し、今後の協力を依頼している。全くの個人プレーである。

6、セールスセンターの特定班長夫妻をバリ島へ招待している(約1週間、自分の妻も同行)

8、■■販売所へ、S56年12月頃約2000万円の金を貸した。これは第1部長、デスクの知らないところで、■担当員のみが知っていることであった。

 と、述べている。
 補助金が新聞社の裏金づくりの温床となっていたようだ。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(6月2日)


広告だらけの紙面が復活
 このところ読売に掲載される広告の量が増えている。詳しい点検はしていないが、4月から5月の中旬ごろまでは、比較的広告の量が少なかった印象があるが、ここに来て再び広告が激増している。5月31日付けの紙面で、全面が広告になったページ数は40ページのうち、17ページ。

 このうち全面広告を出している主な広告主は、次の通り。

ビックヴィジョン
全労済
日本薬剤師会
ライトアップショッピングクラブ
阪急交通
上智大学・南山大学
サントリー
日本直販
日本OTC医薬品協会
HIS (他)

 紙面広告の中には、何の広告なのかを判断するまで数分を要するものもあった。つまりイメージで読者を惹きつける広告の機能を果たしていない。

 新聞社経営を広告に依存してしまえば、企業を批判できなくなる。批判しても、ちょっと苦言を呈する程度で終わってしまうだろう。完全にメスが入るまで徹底追及することはできない。

 ジャーナリズム活動における広告の弊害は昔から指摘されてきた。しかし、日本の新聞経営者には改善しようという意思がまったくないのではないか? 本当は、広告が激減しているときこそが改善のチャンスなのだが。

記事紹介
 読売新聞が1億円所得隠し・・・・

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】
(6月1日)