2009年6月24日〜09年7月17日



ABC部数離れが始まった
 ABC協会の信用が揺らぎ始めている。
 6月29日付けの『新聞通信』は、東京連合産経会の総会における住田社長のABC部数に関する発言を紹介している。

 ABC部数の重視あるいは至上主義との決別による販売改革は、販売局の方針であり、全社で意思統一できている。

 産経のABC部数は、前年比で大幅に減少している。これは搬入部数と実配部数を近づける努力の成果だと推測できる。

 このところ「押し紙」が大問題になっているが、大半の新聞社は「知らぬ存ぜぬ」で押し通して、事実を正面から見ようとはしない。これに対して産経は正常な販売へと歩み始めた。高く評価できる。

 産経の主張には個人的には異論もあるが、もともとジャーナリズムというものは、自分の主張を世の中に訴えるものであるから、方向性としては正しい。経営上で汚点がなくなれば、どのような主張をしようがまったく自由だ。

 さらに29日付けの『新聞通信』は、琉球新報がABC協会の部数公査を5月で中止したと伝えている。

 ABC協会は15日、5月度の新聞部数公査データを提供するウェブサイト『JABC‐DB』上で、「琉球新報」が部数報告を中止したため、同月から収載しないことを明らかにした。(略)
ABC協会では、今回の部数報告の中止について、

 「具体的な理由は聞いていないが、部数公査を受けないというのは、相当の覚悟を決めてのことだと思う」と話している。


【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(7月17日)



紙面広告から、ナベツネの文字が消える
 15日に発売された『週刊新潮』(7月23日号)に「『読売新聞社』の『押し紙』と『身勝手』体質は最高裁も認定済み」、「口を拭ったナベツネ主筆に物申す」と題する記事が掲載されている。この記事は、最高裁の判断を踏み倒してはばからない読売の体質を暴き、渡邉恒雄会長の責任を問うている。 記事を読む限りでは、読売はYCの店舗にある「押し紙」(残紙)の実態を把握していたようだ。把握していながら、部数を減らさなかった事実を広告主はどう受け止めるか?

 ところで15日付け『読売新聞』に掲載された『週刊新潮』の紙面広告の1部が消されていることをご存じだろうか。『週刊新潮』のタイトルは、「口を拭ったナベツネ主筆に物申す」となっているが、紙面広告では、「ナベツネ」の文字が消えている。(写真参照)

 ちなみに渡邉恒雄氏は、真村久三氏が提起した損害賠償訴訟の被告の1人である。本人尋問で読売の販売政策を追及される可能性もある。

17日に名誉毀損裁判
 読売新聞社西部本社と江崎徹志法務室長らが、わたしに対して2230万円の損害賠償を求めている名誉毀損裁判の口頭弁論が7月17日にさいたま地裁で開かれる。詳細は次の通り。

日時:7月17日13時30分

法廷:さいたま地裁 C棟105号法廷

 この裁判は17日に結審する。

記事紹介
 「週刊現代」記事訴訟で講談社逆転勝訴

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(7月16日)


目立つ判断ミス、新聞関係者の焦りか?
 「押し紙」問題が急激に表面化してきた影響なのか、最近、新聞関係者の「遠吠え」とも思われる嘆きが聞こえてくる。悪質ないたずらが増えているのだ。

 その中には子供じみた幼稚なものもある。黒書の読者の中には、すでにお気づきの方もおられるかと思うが、毎日新聞がわたしの肩書きを「自称フリーライター」と表記した記事を、毎日本紙に掲載したほか、インターネットであちこちへ配信したのだ。(ここをクリック) 

 詳しい事については、調査が終わり次第にマイニュースジャパンで公表する。毎日の「開かれた新聞委員会」にも見解を問い合わせることになる。その際、「押し紙」についての見解も求めたい。

 場合によっては、記事を書いた司法記者クラブ所属の伊藤一郎記者と毎日本社を名誉毀損で提訴する。(何度も訂正を要求しているが、いまだに応じていない。)

 怪電話も増えている。機器を使って声を変えているらしく、酔っぱらいのようなイントネーションになってしまう。実際に酒を飲んで酔った勢いで電話しているのかも知れない。自分の名前も告げずに、いきなり質問してくるので、目的からしてよく分からない。揚げ足取りを狙っているのではないかと推測される。

 これらはすべて焦りが高じて、正常な判断力を欠いた結果ではないか。新聞の衰退が顕著になってきたが、これは記者の質が紙面に反映している結果ではないか。

チャンネル桜
  チャンネル桜が読売が週刊新潮を提訴した件を批判している。(YOUTUBE・ここをクリック

記事紹介
 『週刊ダイヤモンド』(7月18日)
タイトル:米国メディアも“押し紙”を報道

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(7月15日)


補助金、あいまいな支給基準
毎日販売店の仮処
分申請
 都内の毎日新聞販売店が東京地裁に申し立てていた地位保全の仮処分命令の審尋が9日に終了した。判決は、今月中に下る見込み。

 審尋や準備書面の交換を通じて、明らかになった点が幾つかある。そのうちのひとつに補助金制度の仕組みがある。補助金は、あらかじめ定められた基準に応じて支給されているように思いがちだが、ある種の補助金につていは、担当員の裁量で支給額が決められていることが分かった。

 たとえば毎日側の6月9日付けの準備書面は、次のように述べている。

 経営補助については、既に債務者の準備書面2にて述べたとおり、機械的に算定する基準や支給期間を一律に定めてはいない。
 また、臨時補助、拡張補助についても、同様に機械的に算定する基準は設けていない。



毎日新聞の「押し紙」と
折込チラシ(新聞で包装)

広告主リスト

 わたしが調査した限り、担当員の裁量で補助金の支給額を決める慣行は、ほとんどの新聞社で共通している。理解できないのは、明確な基準を設けず、適当に支給額を決めた場合、税務上、どのような処理をしているのかということである。

 毎日新聞では、1986年に不正経理事件が発覚している。この事件の内部資料(大田順也氏による内部調査)によると、販売店に支給するはずの補助金を、販売局員がプールしていたという。この事実は毎日労組の組合史『毎日新聞労働組合五十年史』にも記録されている。それによると「裏金1億8594万円。その大半は販売費に使用されている」と記されている。

 この記述から推測すると、裏金から裁量で補助金を支給していた可能性もある。

 販売店が裁判を起こすことで、新聞社の内部の実態が少しずつ明らかになってきた。「押し紙」については、まもなくメスが入るだろうが、新聞社の経理の実態と闇社会との腐れ縁、それに政界との癒着を検証するのはこれからだ。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(7月13日)



悪意ある新聞報道、読売の提訴について
 読売が『週刊新潮』とわたしに対して5000万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求める訴訟を東京地裁へ起こした。わたしの主張については、法廷で明らかにするので、ここでは控えるが、裁判以前の問題として、明確にしておかなければならない事がある。それは提訴を伝える新聞記事である。

 たとえば読売は36面で3段見出しの記事を掲載した。この記事に「」(かっこ)で括った引用らしき次の記述がある

 「読売新聞の場合、全国レベルでは30%から40%ぐらいの“押し紙”があり、年間では360億円が“不正”な収入ということになる」などと報じた。

 この箇所を読んで、わたしは考え込んでしまった。自分がこんな記述をした記憶がまったくなかったからだ。それもそのはずだ。『週刊新潮』のオリジナルは次のようになっている。まず、前半。

 しかし、読売新聞の場合、全国レベルでは30%から40%ぐらいの“押し紙”があると筆者は見ている。実際、久留米市のYC経営者と読売新聞との訴訟で明らかになったケースでは約50%だった。読売新聞が豪語する“1000万部”は、かなり怪しい。

 オリジナルの後半の部分は、実は次のようになっているのだ。

 これら4紙(黒薮注:中央紙)の“押し紙部数”は、801万部。新聞の販売収入は概ね新聞社と販売店が折半であるから、毎月の購読料を1部3000円と仮定すると、新聞社の収入は1500円。これに“押し紙部数”を掛けると約120億円になる。年間では1440億円。単純に4等分しても、1社平均で実に360億円が“不正な”収入ということになるのだ。

 新聞記者が自分の都合がいい記述だけをピックアップして、文章を合成し、「」でくくり、あたかもわたしが書いたオリジナルような印象を読者に与えている。引用の基本的なルールも理解していないようだ。

 さらにわたしは昨日、毎日新聞社からコメントを求められた。そこで、この機会に販売会社の「押し紙」を調査する旨を伝えたが、すべてカットされていた。記事を執筆したのは、毎日のエース記者・伊藤一郎氏。伊藤記者も読売記事と同様、誤解を与える記述をしている。今回の訴訟とは、別に対処したい。

 ちなみに伊藤記者は自社の「押し紙」についてどう考えているのだろうか?

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(7月9日)


新聞の商取引に下請法は適用外か?
 下請法という法律がある。公取委が作成した『知って得する下請法』というパンフによると、この法律は次のように定義されている。

 下請法(下請代金支払延滞等防止法)は、下請取引を適正化し、下請事業者の利益を守るための法律です。親事業者は、以下の禁止行為を行った場合には、たとえ下請事業者の了解を得ているとしても、下請法に違反することになります。

 興味深いことに、「下請事業者の了解を得てい」ても「下請法に違反」するというのだ。具体的に下請法は親会社に何を義務づけているのだろうか。あるいは何を禁止しているのか。主なものをピックアップしてみた。

1,発注書面を交付する義務。
2,購入・利用強制。


 実は、「1」「2」は新聞の商取引に関連すると考えて、ピックアップした項目である。新聞の商取引で発注伝票が不在になっているのは周知の事実である。また、新聞社が販売店に「押し紙」をしているのも疑いがない。しかも、下請法によると、「下請事業者の了解を得てい」ても違法行為と定義されているのだ。

 先日、下請法についての学習会があった。講師は公取委の職員。新聞販売店と新聞社の商取引に下請法は適用されるのかを質問したところ、適応されないとの返答があった。

 しかし、これはおかしな話だ。なぜ、新聞販売店だけは救済の対象から除外されるのだろうか。コンビニにおける優越的地位の濫用よりも、新聞販売店における優越的地位の濫用の方が遙かに深刻なはずだが、公取委は新聞という「聖域」にだけは、絶対にメスを入れない。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(7月9日)


産経の部数、前年比で−48万部
 最近、産経新聞が「押し紙」を切り始めたという情報が流れていたが、単なる噂ではないようだ。5月度のABC部数表によると、産経の部数(販売店)は168万5673部である。これは前年比で−48万4057部である。

 同じ中央紙でも朝日、読売、毎日の新聞関係者はいまだに「押し紙」の存在すら認めていない。今後、広告主はこの3社に対して、損害賠償の裁判を起こすべきだろう。新聞販売黒書は、希望する広告主に必要なアドバイスをすると同時に、情報を提供していきたい。

 新聞の部数が減じれば、新聞社の販売収入は減るが、もともと新聞社員は高給取りである。販売労働者の5倍ぐらいの給料を貰っているのではないかと思う。せめて格差を2倍ぐらいに是正すれば、新聞も順調に発行できるのではないだろうか。

 ちなみに他社のABC部数は次の通りである。

(販売店部数)
朝日 799万0518部 (前年比−6509部)
読売 992万7884部 (−3万2898部)
毎日 375万6021部 (−7万4954部)

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(7月8日)


ホンジュラス、軍事作戦上の好位置
 プレンサ・ラティナーの報道によると、ホンジュラスのセラヤ大統領は5日に空路帰国の予定になっていたが、ホンジュラスの首都には着陸できず、隣国・ニカラグアの首都・マナグアに降り立った。 大統領を迎えに空港に集まった人々に軍が発砲して、2人の死者と多数の負傷者が出た模様だ。

 中米ホンジュラスのクーデターについての記事を読むとき、大前提として考慮しなければいけない視点がいくつかある。

 1、ホンジュラスは多国籍企業(具体的には米国の果実会社)の裏庭として機能してきた。同じ事は、隣国のグアテマラについてもいえる。果実会社が農園を開拓して、港まで鉄道を敷設し、バナナやパイナップルを貨物船で自国へ持ちかえるビジネスを展開してきた。その結果、豊かに実る果実のそばで、地元の人々が飢えるという矛盾した状況があった。いわば先進国と「繁栄」と第三世界の悲劇が共存してきた。このような構図を防衛してきたのが、軍部である。


多国籍企業のバナナ園

 同じことはグアテマラについても言える。しかし、グアテマラは1945年から民主的な資本主義の道を歩み始めていた。 が、政府が「聖域」であるUFC(ユナイティド・フルーツ・カンパニー)の農地に手をつけたとたんに、クーデターが発生する。1954年の事だった。このクーデターは、現在ではUFCとCIAの謀略であったことが史実として確定している。

 2、80年代、ホンジュラスはニカラグアの革命政権とエルサルバドルのFMLN(ファラブンド・マルチ民族解放戦)を軍事的に追いつめるためのプラット・ホームの役割を果たした経緯がある。中米の地図を見れば分かるように、ホンジュラスはニカラグアとエルサルバドル、それにグアテマラと国境を接している。しかも、これら3カ国は今や左翼政権である。

 仮にホンジュラスに軍部独裁の極右政権が根を張った場合、隣接する3カ国の左翼政権に対するゲリラ活動のプラット・ホームになる危険性がある。海外に首謀者がいるとすれば、中米の左傾化を嫌う彼らにとってホンジュラスの位置は軍事作戦上で申し分がない。


ピンク色がホンジュラス。それを囲むかたちで、グアテマラ、エルサルバドル、ニカラグアが位置している。

 3、今回のクーデターを企てたロメオ・バスケス将軍は、米国のthe US School of the Americasで軍事訓練を受けている。

 このクーデターは、予想外に深刻な問題を孕んでいるかも知れない。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(7月7日)


朝日新聞が念書で口封じ
 朝日の販売店「ASA宮崎大塚」元店主が、現役だった去年4月、ある念書を書かされていた。それは「黒薮との関係は一切断ちます」というものだった。

 言論機関による口封じとしてはオリコンや読売新聞社によるSLAPPが有名だが、朝日新聞社も念書というかたちで、ライターの情報源に対して口封じを行っていたのだ。情報源を遮断し、新聞の偽装部数問題が公になる事態を防ごうという意図に違いなかった。(続きはマイニュースジャパン

中米ホンジュラスのクーデター@
 中米ホンジュラスでクーデターが発生した。クーデターがラテンアメリカ諸国をはじめ世界中の批判をあびたり、米州機構(OAS)が資格停止を決めたことは、日本のメディアも伝えているが、報じていない部分もある。以下、インターネットの情報を手がかりに手短に新しい視点を提供してみよう。

 1、米国政府は、今回の事件を非難しているが、クーデターとは定義していない。

 2、the Inter-American Commission on Human Rights.によると30人から40人の人が拘束されたり、行方不明になっている。

 3、クーデター反対派の声明によると、「Battalion 316(80年代に活動した誘拐や暗殺を目的とした部隊)」が、活動を再開している。

 4、暫定大統領のアドバイザーに、ビリー・ホージャ(Battalion 316を指揮していた人物)が就任している。

 5、CIA、イスラエルの関与を指摘する情報がある。

 わたしはホンジュラスを何度か取材したことがある。拙著『バイクに乗ったコロンブス』(現代企画室)に収録した中編ルポ「将軍たちのいる地峡」は、ホンジュラスが舞台。興味のある人は参考にして下さい。

参考:「アルジャジーラ

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(7月6日)


なおも「押し紙」を認めぬ新聞人
 「押し紙」の存在がほとんど公然の事実になっているのに、新聞関係者は未だにそれを認めようとはしない。事実の重みを軽視しているようだ。このような態度でよくも報道の仕事ができるものだ。世界の常識では考えられない。

 新聞業界の内部で、「押し紙」が存在するか否かを延々と議論するのは自由である。しかし、「押し紙」問題は、広告主を巻きこんでいるのだ。新聞社が「押し紙」はないと断言して、1000万部とか800万部を維持した場合、もっとも大きな被害を受けるのは広告主だ。そのことを新聞経営者は理解できていないようだ。


朝日新聞西宮販売の「押し紙」。

 今、必要なことは、販売店に多量の新聞が余っている事実を認識することである。それが「押し紙」か否かは、あとで議論すればいい。今、早急にやらなくてはならないことは、過剰になっている新聞を整理することであるはずだ。こんな初歩的なことも分からないようでは、会社をつぶしねない。

 しかし、新聞経営者にその気はない。収益が減るからだ。6月24日に開かれた朝日新聞の株主総会で、秋山社長は800万部の維持を訴えたらしい。

 秋山社長は、自社の販売会社の「押し紙」をどう考えているのだろうか。たとえば朝日新聞西宮販売の店舗。販売会社に「押し紙」があるのだから、自分たちは知らなかったとは言えないだろう。

 新聞社が「押し紙」を認めないのなら、今後、「押し紙」を回収している業者名を公表していく必要があるだろう。たとえば大阪府茨木市にある(株)ウエダ。この会社は、大量の「押し紙」を回収している。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(7月3日)


毎日新聞は「撤退戦」に軸足が
 毎日労組の機関紙『われら』(3月25日)に、同社の販売担当員が執筆した記事が掲載されている。「補助金カットは『撤退戦』」と題する記事で、最近、毎日が選択した販売政策を明かしている。それによると、
 数年前までは部数増で売上高を増やすことに主眼を置いていたが、最近は販売店への補助金を削ってまで利益の落ち込みを最小限に食い止めるための「撤退戦」に軸足が移っている。

 と、言う。他人事のような書き方だが、撤退するということは、販売網を放棄するということではないだろうか。

 最近、朝日と読売が、毎日新聞を配達したがっているという話が絶えない。そのためにすでに店舗を拡張した店主もいるという話も聞いた。毎日の「押し紙」の実態と、チラシの減少を考慮すると、毎日の販売網は危機的な状況にあるようだ。

 日本の新聞ビジネスの失敗は、新聞の購読料だけで経営できる規模を超えてしまったことにあるようだ。チラシや紙面広告が減ると、予算規模と事業規模が合致しなくなるので、たちまち危険な状態に陥る。少しぐらい記者の待遇が悪くなっても、広告に依存すべきではなかった。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(7月2日)


店主が担当員との会話を録音
「B新聞、マイナス600部」
 下記の会話は、ある新聞社の担当員と店主の会話録音である。廃業直前まで追いつめられた店主が、翌月の新聞の部数を自分で減部数して報告している。これは「押し紙」をはっきりと断る場面である。

 社名を匿名にしたのは、担当の声を本人に直接確認していないからだ。本人と間違いないと分かった段階で、社名を公開する。なお、会話は意味が通じるように多少補足・補正した。

 闇金融業者が「目玉を売れ」などと脅して、金を取り立てて問題になったころ、新聞もこんなふにして会話録音を公表したものだった。

(略)
店主「担当、これから定数報告をしますけど、いいですか?」

担当「はいはい」

店主「H新聞」

担当「はいはい」

店主「マイナス15件で。スポーツHをマイナス10」

担当「マイナス9?」

店主「10です」

担当「はいはい」

店主「それでW新聞、600お願いします。マイナスで」

担当「あのねえ、なんの話しや・・」

店主「あの、余分な仕入れをやめなければ、月末また同じこと(借金)をやらないかんでしょう。もう借りるあてがないから、マイナス600ということなんです。一応、定数報告はマイナス600で、定数1238ということでお願いします」

担当「あんたねえ・・・」

店主「はい」

担当「来月の■■もいりません」

店主「ええ、担当、一昨日も言われたように、わたしも実は死にかけて、10日ほど入院したんですわ。ほいでこの前、担当が言うたでしょう。ええっと、カミソリで首を切れとか・・あれ、どういうつもりで言うたんか知らんけど」

担当「なんて・・」

店主「言ったではないですか。言いませんでした?カミソリで・・・」

担当「なんの話をしよる。さんざんやられても仕方がないよ」

店主「ええ、そうでしょう。担当に死ねと言われんでも、死に方を教えてもらわんでも、結構ですので。どういうつもりで言われたんです。カミソリで首切れと、自分で手真似までして」

担当「死ねって言いましたか?」

店主「言いました」

担当「言ってないよ」

店主「ああそうですか。女房が聞いていましたから。『女房の親に金を借りるぐらいないら、わしなら首をくくって死ぬは』と言いました」(略)

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(7月1日)


著作権裁判の控訴審が始まる
裁判所、早々結審を言い渡す
 著作権裁判の控訴審が29日に東京高裁で始まった。しかし、裁判長は第1回の口頭弁論を経て、結審を言い渡した。判決は9月16日、午後1時10分から高裁の421号法廷で言い渡される。

 裁判が早々に結審した背景には、特にまあたらしい争点が浮上しなかったからだと思われる。今後は、この裁判に関連したSLAPPの問題を追及する必要がありそうだ。

 わたしとしては実質的に著作権裁判から解放され、本来の仕事のペースを取り戻せそうだ。もっとも名誉毀損裁判の方はまだ進行しているので、さまざまな支障が生じる状況にはかわりないが。

 著作権裁判を通じて、わたしは読売の体質を熟知した。この会社はジャーナリズム企業としては、完全に失格だ。言論の力よりも、司法の力に頼っているからだ。

 それに渡邉恒雄氏のように政界工作に奔走して恥じない者が社内にいることも異常だ。ジャーナリズム企業の常識では考えられない。読売の記者は、なぜ、 渡邉氏の行動を厳しく批判しないのだろうか。目の前の取材対象であり、格好のターゲットではないか?言論の自由は保障されていないのだろうか。それとも従順なお坊ちゃんなのか?

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(6月30日)


広告主が「新聞の実配部数を公開せよ」
 折込チラシの広告主から、黒書へ投稿があったので紹介したい。(抜粋)

 私は、大阪で自営業を営んでいる者です。仕事柄、新聞の折込チラシを年に2回ほど活用しています。初めは読売、朝日だけに折り込んでいましたが、その後、毎日や産経にも折り込みましたが、極端に反応が少なかったため、疑問をもった次第です。

 貴HPを拝見させていただき、その理由がわかったような気がします。毎日新聞の「朝刊 発証数の推移」という資料(6月5日付け黒書)を見る限り、大阪地区での店扱い部数1,436,634に対して発証864,356という状態です。

 この問題の難しさは、新聞社全体を敵に回すため、テレビなどでもほとんど取り上げないことでしょう。検察もスルーしてしまうようにも思えます。

 実際に配達されている部数のデータは、僕を含めて一般の人は知ることができないので、損害賠償請求をするにしても、詐欺で告発するにしても、どのように進めていけばいいのか、見当がつきません。

 販売店が個別にデータを公開してくれれば良いのですが、販売店のかたもそれが自分たちに跳ね返ってくると思えば、なかなか教えてくれません。ただ、販売店を味方に付けないとダメなのかな?とも考えています。

 初期の頃は、販売店ごとの部数を記載した冊子をもらい、それに何部、何部と記載する方法で発注したのですが、新しい発注(ここ3回くらい)はメールでエクセルで作った表を添付してもらって発注したので、発注記録も残っています。もし、販売店の実配数が分かれば、裁判も可能かと考えています。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(6月29日)


著作権裁判控訴審、6月29日(月)から
争点は誰が催告書(怪文書)を作成?
 6月29日(月)にわたしに対して読売の江崎法務室長が提起した著作権裁判の控訴審が始まる。日程と法廷は次の通りである。場所:東京高裁 421号法廷

日時:6月29日 月曜日 13時10分

 当日は福岡で新聞販売問題に取り組んでいる弁護団や真村訴訟の原告・真村久三さんらが「押し紙」を告発するビラを携えて上京する予定。

 著作権裁判の発端は、読売が真村さんのYCに対して課していた「死に店」扱いの解除を申し入れたことだった。真村さんの代理人である江上武幸弁護士が、読売に真意を問い合わせたところ、江崎氏から次の回答があった。

前略
 読売新聞西部本社法務室長の江崎徹志です。
 2007年(平成19年)12月17日付け内容証明郵便の件で、訪店について回答いたします。
 当社販売局として、通常の訪店です。
 以上、ご連絡申し上げます。よろしくお願いいたします。

 わたしはこの文書を新聞販売黒書に掲載した。すると回答文を削除するように求める催告書が江崎氏から送られてきたのである。その内容はまことに奇妙なものだった。削除を求める理由というのが、回答文が江崎氏の著作物であるから、わたしにそれを公表する権利がないというものだった。しかも、要求に応じなければ、法的な手段を取ることもあり得るというのだった。

 しかし、著作権法でいう著作物とは、「著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」である。つまり回答文は明らかに著作物ではない。

 わたしは催告書は怪文書、あるいはどう喝文書の類と判断した。つまり悪質な嫌がらせとみなして、今度は催告書を新聞販売黒書で紹介したのである。

 これに対して江崎氏は催告書の削除を求めてわたしを提訴した。催告書は自分の著作物なので、わたしがそれを公表する権限はないというものだった。ちなみに発端となった回答文の削除については、要求してこなかった。

 判決は3月30日に言いわたされた。江崎の完全敗訴だった。しかも、怪文書めいた催告書を作成したのは、江崎氏ではなくて、喜田村洋一弁護士の可能性が極めて高いと認定されたのである。つまり催告書の作成者を江崎氏と偽ってわたしを提訴したことが認定されたのだ。

 かりに地裁判決の内容が高裁でも認定させた場合、喜田村弁護士は苦しい立場に追い込まれる可能性が出てくる。

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(6月25日)

J−CASTが『新聞崩壊』を出版
 今年の初頭からJ−CASTニュースで、12回に渡って掲載された新聞についてのインタビューがこのほど『新聞崩壊』というタイトルで出版された。版元は、J−CASTニュース。インタビューと一緒に、読者のコメントも掲載されている。わたしは第4回に登場している。



■記者クラブという「鎖国」制度 世界の笑いものだ
(連載「新聞崩壊」第1回/フリージャーナリストの上杉隆さんに聞く)

■北京の私服警官だらけの光景 新聞はどこまで伝えきれたのか
(連載「新聞崩壊」第2回/佐野眞一さんに新聞記者再生法を聞く)

■「変態記事」以降も毎日新聞の「ネット憎し」変わっていない
(連載「新聞崩壊」第3回/ITジャーナリスト・佐々木俊尚さんに聞く)

■新聞の20%以上は配達されない 「押し紙」という新聞社の「暗部」
(連載「新聞崩壊」第4回/フリージャーナリスト・黒薮哲哉さんに聞く)

■米国の新聞は決断した 「紙が減ってもウェブ中心でやる」
(連載「新聞崩壊」第5回/アルファブロガー・田中善一郎さんに聞く)

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【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(6月25日)


警視庁と読売の親密な関係
 全国読売防犯協力会とは、何者なのか?こんな疑問を抱いて、インターネットの検索にかけてみると、『Y防協だより』という出版物が出てきた。



 同協会の所在地は、読売新聞東京本社販売局・販売企画課調査部内となっている。つまり読売新聞社の中に事務局が設置されているのだ。

 『Y防協だより』(2005年5月)のトップニュースのタイトルは、「事務局に警視庁OBを迎えました」となっている。記事の冒頭を紹介しよう。

 全国読売防犯協力会事務局は4月1日付で警視庁OBの渡邊貞治(さだじ)氏を、参与に迎えました。渡邊氏は、昭和38年に警視庁に入庁、以来刑事畑一筋で、平成12年刑事指導官を最後に定年退職しました。その後、暴力団追放運動推進都民センターに相談委員として5年間勤務。今年4月1日、読売新聞東京本社に販売企画調査部特約嘱託として入社し、全国読売防犯協力会事務局の専従となりました。 

 メディア企業の中に警察関係者が一員として組み込まれていることを、読売の経営陣は異常とは感じないのだろうか。記者が取材した者に関連した情報が公安警察などに渡らないという保証があるのか。警察は国家権力である。国家権力と腕を組んでいることに対して、メディア人として恥ずかしいとは感じないのだろうか?

【新聞販売黒書は常に反論を歓迎します】(6月24日)