日本語の乱れ


揚げ足取りになるかも知れませんが・・・・
産経・東浅草店「押し紙」裁判の控訴審A
 揚げ足取りのような議論になるかも知れないが、とても重要な事なので産経が提出した「答弁書」について一言私見を述べたい。「答弁書」の「第2」として、次のように明記されている。

第2 控訴理由書の主張は争う。

 このセンテンスは、日本語として間違っている。このセンテンスだと、主語が「控訴理由書の主張」になるので、目的語が欠落して何を争うのか分からない。おそらく、「われわれは、控訴理由書の主張について争う」の誤りではないか。
 近藤さんの主張に対してまともな答弁をしていないのだから、日本語の誤りなど細かい点を指摘せれても仕方がないだろう。(12月7日)



中野重治氏の「言葉の力」
 「言葉の力」とはなにか?出典は忘れたが、「言葉の力」について、作家の中野重治氏が興味深い事を書いていたのを思い出す。中野氏は、話し言葉はあまり信用できないという。人が話す時には、言葉にイントネーションを付けたり、感情を表情に露呈したり、あるいは身振り手振りを交えたりする。
 そのために、これら言葉と連動した要素に聴衆が簡単に騙されてしまうという。その結果、まったくつまらない内容の話が素晴らしい内容のように感じたりする場合がある。
 これに対して書き言葉は、イントネーションも表情も、身振りも手振りも伴わない。だから真実の部分だけが表に現れるという。内容にごまかしが通用しない。言葉を大切にする作家らしい発想だと思う。
 書き言葉によるジャーナリズムは、放送ジャーナリズムとは比較にならなほど難しい。同時に、高い価値があるのではないかと思う。
 朝日新聞は、どういうニュアンスで「言葉のチカラを信じています」と言っているのだろうか。(8月16日)


「部屋の中を5回お歩きになった」?
 世の中にはおかしな日本語が氾濫している。「部屋の中を5回お歩きになった」とはどういう意味なのだろうか。ソフトバンクの王監督が胃癌の手術を受けたことを伝えるニュースである。担当医のコメントをそのまま伝えているようだが、わたしには「部屋の中を5回歩く」の意味がどうしても理解できない。(7月19日)




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