10月の絵本の紹介

 子どもは「ことば」を食べてゆたかに育ちます。
 テープやテレビなどの機械音ではなく、
お母様や身近な人の口から出る言葉を聞いて
すべてのことをわかっていくのです。
子どもたちに、たくさん話しかけてあげてください。
おはなしをしてあげてください。
 そして、絵本をたくさんよんであげましょう。
絵本は子どもが「読む本」ではなく「読んでもらうもの」です。
やさしい音声とことばの中で、
子どもは絵本の世界に入り込んで心を遊ばせ養っていくのです。

1冊の絵本の紹介  

ともちゃんとこぐまくんの うんどうかい

あまん きみこ 作    西巻 茅子 絵

福音館書店




明日は運動会。

でも雨になって欲しい人がいますよ。

ともちゃん、かけっこがきらいなんですって。

よういドンのあのドンがこわくって、いつもびり。

なかよしのこぐまくんもですって。

そこでふたりは、うらのはらっぱでかけっこをすることにしました。

よういドンをしようとした時、すごいスピードで走ってきたものがいます。

3びきのうさぎたち。「はじまるよ」といっています。

ともちゃんとこぐまくんは、うさぎたちの後を追って、林の中へ。

にぎやかな声がきこえてきます。

はやしようちえんの運動会でした。

動物たちが、つなひきをしています。ともちゃんとこぐまくんも入れてもらいました。

つぎは、かけっこ。動物たちは速くても遅くても一生懸命。

そして、パン食い競争。みんな速くても、遅くても一生懸命。

そして、今度は二人三脚。ともちゃんとこぐまくんも走ります。

「ドン だいじょうぶかなぁ」とちょっと心配。

でも、だいじょうぶ。2人は一等賞になったのです。

あぁ、たのしかった。運動会って楽しいなぁ。

速く遅くても楽しいなぁ。

勝っても負けても楽しいなぁ。

はやし幼稚園のみんな、さよなら。

明日、天気になあれ。あした、てんきになあれ。

びりになるからいやだ、という思い。たくさんの人に心当たりがあるかもしれません。

びりだって一生懸命走れば楽しくなるんだよ。

一等賞でも、びりでも、いいんだよ。

そんなこと楽しければなんでもないんだよ。

幼稚園では、そんな雰囲気の中で子どもたちが、顔を輝かせて走っています。

どれだけ出来たか、ではなく、どれだけ楽しく充足できたか、それが子どもの生活のすべてだと思います。

楽しさを心底知っている子は、忍耐強く自分を高めていく力を持っています。

いろいろな子がそれぞれの力を思い切りだすことに喜びをもち、そしてそのことを一番大事なことなんだよと言える大人でありたいと思うのです。