10月の絵本の紹介

 子どもは「ことば」を食べてゆたかに育ちます。
 テープやテレビなどの機械音ではなく、
お母様や身近な人の口から出る言葉を聞いて
すべてのことをわかっていくのです。
子どもたちに、たくさん話しかけてあげてください。
おはなしをしてあげてください。
 そして、絵本をたくさんよんであげましょう。
絵本は子どもが「読む本」ではなく「読んでもらうもの」です。
やさしい音声とことばの中で、
子どもは絵本の世界に入り込んで心を遊ばせ養っていくのです。

1冊の絵本の紹介  

「にぐるまひいて」

ドナルド・ホール ぶん
バーバラ・クーニー え
もき かずこ やく
    
ほるぷ出版



10月 とうさんは にぐるまに うしを つないだ。
それから うちじゅう みんなで
この いちねんかん みんなが つくり そだてたものを
なにもかも つみこんだ。

こうしてあるニューイングランド人とその家族の一年間の成果を積んだ旅が始まります。
とうさんは、品物を牛にひかせたにぐるまに積み込みます。
とうさんは、丘を越え、谷をぬけ、小川をたどり、村や農場を通り過ぎ、旅をします。
そして、ポーツマスの市場で、とうさんは品物をひとつひとつ売っていきます。
可愛がっていた牛さえも。
ポケットをお金いっぱいにしたとうさんは、こんどは市場をあちこち歩いて家族の必需品を買い、家に帰ります。
そしてまた、季節はめぐり、新たな一年が始まります。
ドナルド・ホールのこのやさしい物語は、もう帰らない古き良き時代のアメリカの暮らし振りをしのばせてくれます。
バーバラ・クーニーは、木版に描くという古いアメリカの手法を用いて、19世紀初めのニューイングランド地方ののどけさや、ポーツマス市場のにぎわいを、うまく描き出しています。1980年度カルデコット賞受賞作品。

上記は「にぐるまひいて」の化粧表紙の裏に書かれた文章です。
この「にぐるまひいて」は、家族というもの、自然の恵みというもの、生活というものの重みや素晴らしさを豊かに描き、深い感動を与えてくれる絵本だけに、実際にこの絵本の紹介をするということになりますと思いが余って簡潔に書き表すことができません。
そこで上記の紹介文を拝借いたしました。
とにかく一度、手にとって読んでみてください。
クーニーの絵も芸術的作品です。