6月の絵本の紹介

 子どもは「ことば」を食べてゆたかに育ちます。
 テープやテレビなどの機械音ではなく、
お母様や身近な人の口から出る言葉を聞いて
すべてのことをわかっていくのです。
子どもたちに、たくさん話しかけてあげてください。
おはなしをしてあげてください。
 そして、絵本をたくさんよんであげましょう。
絵本は子どもが「読む本」ではなく「読んでもらうもの」です。
やさしい音声とことばの中で、
子どもは絵本の世界に入り込んで心を遊ばせ養っていくのです。

1冊の絵本の紹介  
「かめくんのさんぽ」

なかの ひろたか 作・絵
福音館書店



きょうはぽかぽかいい天気。「かめくん」は散歩にでかけました。
「わにくん」を誘うと「今はおひるね。さんぽはあと」ですって。
えっちらおっちら歩いていくと 「かばくん」に逢いました。
「かばくん」も「眠い ねむい」とおひるね。一緒にお散歩してくれません。
「ぞうくん」に逢いました。
「ぞうくん」も「もうちょっとおひるね。散歩はあと」ぐうぐうぐう。
それなら「ぞうくん」の上をお散歩しよう、えっちらおっちら、どっこいしょ。
おっとっとっと。うわー。ころころころっと落っこちた。
「ぞうくん」のお鼻で起こしてもらって「さあ みんなで散歩にいこう」
みんなごきげん。かめくんもぞうくんの背中でいい気持ち。
今度はかめくんがおひるねだよ。ぐうぐうぐう。


☆「ぞうくんのさんぽ」シリーズの新作は、「かめくんのさんぽ」になりました。
かめくんが主人公のおはなしです。
今まで、ぞうくん、かばくん、わにくん、かめくんがレギュラー出演してきたこのシリーズは、最初が「ぞうくんのさんぽ」、次が「ぞうくんのあめふりさんぽ」そして「ぞうくんのおおかぜさんぽ」となり、今回が「かめくんのさんぽ」です。
この出演者たちはいい天気の日も、雨降りの日も、大風の日も、いつもご機嫌な仲間たち。みんなで散歩にでかけるのですが、仲間たちが、大きい順に縦になったり、はたまた逆になったり、横に並んだりとシリーズの話ごとに変化しておもしろいデザイン画を見ている
ようで楽しかったのですが、今回はかめくんがみんなの上を動いて細い線を描いてつないでいきます。そして仲間とちょっとずれてお昼寝を始めます。
この絵本のシリーズは、レギュラー出演している動物たちが完璧な形で画面いっぱいに描かれて、だれもが主役にみえます。その大型動物の中でかめくんだけはいつもちょこんとしていたのですが今回はそのかめくんが主役になりました。
このシリーズのお話は、だれも自己主張しすぎることもなくみんなで受け入れ合うやさしさで溢れています。ぽかぽかいい天気の中でのんびりお散歩をしているようなゆったりとした幸せ感に充ちています。
そんなところが子どもたちにも大人にも幅広い支持を受けているのではないかと思います。