BGMは“だちかん組曲 春です”

王さんと草方格で春を待つ

沙漠化の原因はいろいろ考えられま す。地球の温暖化、牛、山羊等の過放牧、もともと降水量が少ない、蒙古族には植林の習慣が ない等ですが、やはり地球の温暖化が一番大きな原因と思われます。私は単に挿し木をすれば良い かと考えていましたが、植林の前に草方格を作って、砂の動きを固定しなければなりません。4 月の寒風の中でのこの仕事が一番辛いです。この時の一句です。王さんと草方格で春を待つ
沙漠には水がありますか?とよく聞かれます。内蒙古は降水量が非常にすくないです。が、 沙漠には意外と水があります。それは地下水です。乾ききった沙漠ですが、地下1m程掘ると、湿った 砂になります。内蒙古は「沙漠」です。「砂漠」ではありません。ポプラの植林はこの沙漠を1m程堀 り、そこに苗木を植林します。緑の協力隊が行うボランティアとはこの植林 です。
植林に使用するポプラ、松等の苗木は最初からある訳ではありません。日本のNPO「 アミダの森」が集めた資金で地元の小学校にお願いして、苗木を管理してもらいます。そのお礼として学校に何がしかの寄付(奨学金、 学校建設援助等)をしています。写真は育才小学校にお願いしてある教育基金苗床です。緑の協力隊はここの小 学生と一緒に植林をします。その働きぶりは日本の小学生とは比較できません。
写真の女性は「草原に還る日」の実在の人物ウユンさんです。残留孤児で一度は日本に帰ったものの、「私を育てた草原に恩返しがしたい。」ということで、再び草原に戻られました。彼女も植林活動に非常に熱心で、内蒙古の通遼で植林地「ウユンの森」を運営しています。日中親善友好にかける熱意と行動には尊敬するものがあります。機会があれば、是非お会いしたい方です。
2007年の夏に育才小学校の新校舎が完成しました。その時の日本からの緑の協力隊の歓迎の様子です。 小学生の多くは学校の寮で生活をしています。寮といっても一部屋に30名程が寝起きするのが実情です。一つのベットに4名 が寝ます。今度は新しい寮の建設に協力しなければなりません。内陸部は沿岸部に比べ大きく取り残されています。 中国の格差社会を思い知らされました。
7、8月になると日本から緑の協力隊がやって来ます。協力隊の皆様にポプラ、松 等を植林してもらいます。写真は私の郷里から見えた藤井さんとそのお孫さんです。久しぶりに 日本人に会うと本当にうれしいものです。協力隊はホテルに戻って宿泊しますが、私は写真のパ オで泊まります。夏といっても夜になるとかなり冷え込みます。夜の星空の美しさ、朝の爽やかさ は格別です。
私たちのNPOによる植林も300万本を突破しました。「中日友好の森」も順調に広がって います。これらの成果はフフホトの旅行社の社長王蒙志に負うところが大きいです。彼はフフホトから植林地 まで徹夜で材料を運んだり、現地の人と交渉して計画的に植林を進めてくれます。私も彼の手伝いをしましたが、 本当に頭の下がる思いでした。彼の言葉「今日も緑が少し増えました。嬉しいですね。」実に重みがあります。
写真の藤井さんは平成20年1月5日にご逝去されました。ここに哀悼の意を表します。


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