
海外SF作品
~ おすすめ本の部屋 ~
● 索引
● 作家
- 海外SF
- ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア
- 本名:アリス・シェルドン。探検家の母に連れられて育ち、CIA勤務の経歴を持ち、
男性名の覆面作家としてSFを書く。女性だと判明したとき、世界中はティプトリー
ショックに襲われたという。病気の旦那を殺して拳銃で自殺。
その経歴だけでクラクラしてしまう、そんな作家。
女性だと知っていて読んだので、「接続された女」や「男たちの知らない女たち」は
これは女性にしか書けない作品でしょう(ニヤリ)、と感じたのですが、
発表当時は男性だと思われていたのですよね・・・なぜ?
でもやっぱり好きなのは、けなげな少女が活躍する「たったひとつの冴えたやりかた」なのです。涙なしには読めません。
最後の最後にこんなすばらしい作品を残してくれたというのが、とっても嬉しいのです。
- 「接続された女」 ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア
- (「愛はさだめ、さだめは死」 ハヤカワ文庫SF 所収)
- 「男たちの知らない女たち」ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア
- (「愛はさだめ、さだめは死」 ハヤカワ文庫SF 所収)
- 「たったひとつの冴えたやりかた」 ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア ハヤカワ文庫SF(連作中編)
- コードウェイナー・スミス
- 知る人ぞ知る作家・・・だと思っていたのに、とあるアニメのおかげで
一躍有名になってしまいました。
そう、あの ”人類補完計画” という言葉の元ネタである<人類補完機構>シリーズ
の作者です。といっても、”みんな一緒になろうよ”という話ではありません。
改良されて人間型となった犬や猫などの下級民が人間に対し革命を起こす話
(「クラウン・タウンの死婦人」)や、
死や危険という恐怖から逃れて画一的になってしまった人々が
再び死や恐怖とひきかえに「生」を取り戻す話(「アルファラルファ大通り」)など、
不思議な未来史の断片が、少しづつ語られていきます。
そのきらきらしていてどこか非人間的な未来が非常に魅力的。
ひょんなことから地球をまるごと一個買ってしまった少年の話「ノーストリリア」や
美しい猫娘クメルの悲恋を語った「帰らぬク・メルのバラッド」がイチオシ。
- <補完機構>シリーズ
- 「鼠と竜のゲーム」コードウェイナー・スミス ハヤカワ文庫SF (短編集)
- 「ノーストリリア」コードウェイナー・スミス ハヤカワ文庫SF (長編)
- 「シェイヨルという名の星」コードウェイナー・スミス ハヤカワ文庫SF (短編集)
- 「第81Q戦争」コードウェイナー・スミス ハヤカワ文庫SF (短編集)
- 「帰らぬク・メルのバラッド」コードウェイナー・スミス (「シェイヨルという名の星」 ハヤカワ文庫SF 所収)
● 作品
- 海外SF
- 「火星年代記」 レイ・ブラッドベリ ハヤカワ文庫NV
- 叙情的な文章を得意とするブラッドベリの代表作である連作短編集。
学生の頃に読んでうるうるしたのですが、きっと歳を重ねてから
読んだ方が本当の良さがわかるのでしょう。
絶対に戻ることができない、幼い頃の幸せな幸せな日々。
理性でそれが偽りだとわかっていても、抗うことのできないなにかが
そこにあるのでしょう。
- 「2001年宇宙の旅」 A.C.クラーク ハヤカワ文庫SF
- 言わずと知れたキューブリック監督の映画「2001年宇宙の旅」 のもうひとつのストーリー。
映画が美しい映像と印象的な音楽で語っているとしたら、
小説は科学的な描写と哲学的な文章で語ります。
映画ではわけがわからなかった(!)ラストシーンについての説明も
(一応)きちんとなされています。
- 「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」 P.K.ディック ハヤカワ文庫SF
- リドリースコット監督「ブレードランナー」の原作。というものの
根底に流れるものが違うので、原作というより、もうひとつの世界、と言った方が
いいような。
映画のジャンクできらきらしい未来都市に比べ、小説ではディック的な
乾いた無機質的な世界の印象が強いです。
映画にはでてこなかった電気羊も、ちゃんと重要な役割を果たしています。
- 「いさましいちびのトースター」 トーマス・M・ディッシュ ハヤカワ文庫SF
- SFメルヘン界のヒーロー、
いさましいちびのトースター君とその仲間たちが、幾多の困難を乗り越えて御主人様のもとへ
旅するおはなし。そのケナゲさが、とてもとてもいとおしいのです。
「いさましいちびのトースター、火星へ行く」という続編も、めでたく文庫化されました。ぱちぱち。
- 「いさましいちびのトースター、火星へ行く」 トーマス・M・ディッシュ ハヤカワ文庫SF
- 「アルジャーノンに花束を」 ダニエル・キイス ハヤカワ文庫
- 泣けます。
この話で泣けるうちはまだ大丈夫、と自分に言い聞かせています。
お涙頂戴に弱いSFファンには、絶大なる人気を誇っていますね。
SFが ”IF(もしも)” で構築される世界を語る小説であるとすると、
この作品は非常にシンプルな ”IF”文で構成されており、
またそれゆえに涙なしでは読めないのかもしれません。
最後の一行にじーんときます。
人間として一番大事なものは何だろうと考えさせてくれる作品です。
- <ノースウェストスミス>シリーズ
- 「大宇宙の魔女」C.L.ムーア ハヤカワ文庫SF
- 「暗黒界の妖精」C.L.ムーア ハヤカワ文庫SF (絶版)
- ”熱線中一丁をたよりに星から星へと渡り歩く無宿者”ノースウェスト・スミスとその相棒ヤロールが出会う、不可思議で幻想的な世界。
特に、宇宙の美女の代名詞である”シャンブロウ”の描写は魅力的。
松本零士の描くイラストにも、かつての古き良きSFの匂いが漂っているのです。って、まるきりハーロックとサーシャなんですけど・・・。
<処女戦士ジレル>シリーズもカッコよくって好きだったのですけれど、
絶版で入手困難です。読み返したいのに・・・。
- 「夏への扉」 ロバート.A.ハインライン ハヤカワ文庫SF
- 恋人と共同経営者に裏切られて
冷凍睡眠で未来へ行った主人公が、タイムマシンで
戻ってくると・・・?
とりあえず、SF初心者には、まずこの一冊。
なんといっても、ジンジャーエールの好きな猫のピート君の可愛らしさが
たまりません。その存在感は、立派に主人公と張り合っています。
ドキドキするストーリー展開と、どこか懐かしいSFのテイストが
わくわくさせる作品なのです。
- <ロボット> シリーズ
- 「われはロボット」 アイザック・アシモフ ハヤカワ文庫SF
- 「鋼鉄都市」 アイザック・アシモフ ハヤカワ文庫SF
- 「裸の太陽」 アイザック・アシモフ ハヤカワ文庫SF
- etc.
- ”ロボット三原則”という制限を受けたロボットたちをめぐる、SFミステリの
傑作。
シリーズの最後では、アシモフ博士のもうひとつの壮大なシリーズ<銀河帝国興亡史>と結びつくことが判明します。
短編集「われはロボット」は、ロボット開発初期の物語。
三原則という制約が、いろいろなバリエーションで料理されているのが
面白いところ。
「鋼鉄都市」 は、その後のシリーズの主人公となるイライジャ・ベイリ刑事とと
ロボットであるR.ダニール・オリヴァーが、一緒に事件を解決する話。
ちなみに原題は” Iron Cave”となっていますので、鋼鉄で作られた洞窟
のイメージが正しいのでしょう。
ガジェットの豊富さ、謎解きの醍醐味。SF初心者にも
センスオブワンダーを感じさせてくれる作品だと思います。
- 「重力の使命」( 「重力への挑戦」) ハル・クレメント ハヤカワ文庫SF(創元推理文庫)
- 高重力の星で暮らすメスクリン人は、なぜ命をかけてまで地球人に協力したのか?
ストーリーは地味なのですが、重力に支配される世界の描写が圧巻。
ほんの数十センチの段差が墜落死の恐怖との戦いなのです。
ラストの謎解きが、非常に鮮やかで好感が持てます。
おなじく高重力の星の話である「竜の卵」 とあわせて読むことを
お薦めします。
- 「竜の卵」 ロバート・シルヴァーバーグ ハヤカワ文庫SF
- 「銀色の恋人」 タニス・リー ハヤカワ文庫SF
- 人間に奉仕する吟遊詩人のアンドロイド・シルヴァーと
母親の束縛から逃れようとする少女ジェーンのせつない恋物語。
さすがはタニス・リーと思わせる、ストーリーなのです。
ラストが泣けて泣けてしかたがありません。
アンドロイドには、魂があるのでしょうか?あるといいなと思うのですけれど。
- 「ファイアスターター」上下 スティーブン・キング 新潮文庫
- 怖くないキング作品。
発火能力のある少女チャーリーと、組織から彼女を必死で守ろうとする
父親の物語。
少女の利発さ、純真さにココロ打たれるものがあるのです。
かなり昔に映画化されたのですが、その際の邦題が「炎の少女チャーリー」
というのは、ちょっとおそまつ。ごろごろと炎の
塊が飛んでいるのが滑稽で、なんだか小説のイメージがガタガタと崩れてしまった
覚えが・・・。
■ 短編 (工事中)
- 「ブルーシャンペン」 ジョン・ヴァーリィ(「ブルーシャンペン」ハヤカワ文庫SF 所収)
- 「霧笛」 レイ・ブラッドベリ(「ウは宇宙船のウ」レイ・ブラッドベリ 創元推理文庫等、所収)
- 「冷たい方程式」 トム・ゴドウィン (SFマガジンベスト1「冷たい方程式」ハヤカワ文庫SF 所収)
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