深セン便り・単身赴任S氏@中国


その10 【2004年6月】 〜深センは亜熱帯気候〜

アジアの地図で見ると、深センは台湾の南端と同じくらいの緯度にあり、亜熱帯に属します。

でも、夏冬の気温差は意外と大きく、夏(5月〜9月)は25℃〜35℃くらいですが、冬は朝方10℃を下回ることもあります。

雪が降ったり氷が張ることはなく、深セン付近で育った人の多くは、本物の雪を見たことは無いようです。市内のテーマパークに行けばスキー場はありますが。
日本ほどではありませんが、気温の変化があるので季節感はあり、季節によって咲く花や旬の果物も変化に富んでいます。

とは言え、日本に較べれば1年の3分の2は夏みたいな気温ですので、スイカやマンゴー等の果物は1年中豊富にあります。
道路の中央分離帯の花壇《No22》 日差しを避けて木陰を歩く人々《No23》
《No22》 《No23》
道路の中央分離帯の花壇 日差しを避けて木陰を歩く人々
それから、湿度の高さは日本とは比べ物になりません。

夏の間は毎日90%を越える日が続き天気予報でも湿度95%以上などと驚くような値が出ます。

こんな日は洗濯物を2日間干していても完全には乾かず、少し異臭がすることがあります。

この湿度の高さが原因なのか、色々な伝染病の病原菌が中国南部に多いようで、SARSや鳥インフルエンザなど、このところ毎年世界を騒がす伝染病が発生しています。

でも、深センは下水設備などが比較的整備されており、予防対策も早めに実施しているらしく、騒ぎになったことはありません。
予断ですが、2003年のSARS騒動の時は、深センから車で2時間の広州市が発端となり、深センに隣接する香港で大流行したのですが、深セン市内ではマスクをしている人もまばらで、全く関係無いという雰囲気でしたが、ほとんど感染者は出ませんでした。

深センと香港の間は、毎日数十万人が通勤していますが、香港の状況と深センの状況は全く正反対でした。SARS発祥の地 広東省の一部である深セン市に居て日本の報道を見ていると、何か異様な感じがしました。

日本の超清潔主義は世界の中でも特異的な状態だと思います。

気候の話に戻りますが、高温多湿の気候のおかげで、一年中綺麗な花が楽しめます。それも、市内の美化を市が強力に推し進めているため、次から次へと新しい花壇や緑地帯が増え、その各エリアには専属の管理人がいるようで、毎日毎日除草や水遣りをしています。従って、世界で最も美しい都市に選ばれたくらいで、市の特区内の花壇や樹木の素晴らしさは見事です。

でも、特区外に一歩出ると、道路は凸凹で赤土だらけになり、その格差の大きさに驚いてしまいます。

ケ小平の写真の前の花壇《No24》 市政府(市役所)の前の花壇《No25》
《No24》 《No25》
ケ小平の写真の前の花壇 市政府(市役所)の前の花壇
次は冬の気候です。冬は10℃を下回る日が1〜2週間くらいあります。

でも、深センで使われている空調機はみな冷房しかできず、最近では暖房器具も売られるようになりましたが、まだまだ暖房器具のある家は少なく、ガタガタ振えてしまいます。建物に断熱材なども使われていないため、正に芯まで冷えるという感じです。

それに、風呂はシャワーだけで、浴槽があっても非常に浅いので、湯船に浸かって温まるということが出来ません。風呂好きの日本人にとっては冬は辛いです。
台風は滅多に来ません。地図を見ると分かると思いますが、台風が生まれるのはフィリピンの東の海上が多く、そこから台湾の近くを通って北上するので、やや西の深センには近づくことは少なく、もし近づいても、出来たばかりの(発達する前の)台風の子供のレベルなので、日本のように荒れる事は少ないようです。

でも、治水工事などが行なわれていない農村などでは、少しの降雨で大きな災害が起こることがあります。

今の深セン市の特区内では、排水設備などが完備されているため、集中豪雨の場合でも、道路に水が溢れて通れなくなることはほとんどありません。

最後に、暖かさの最大の恩恵は、果物の美味しさです。日本でも同じ果物は手に入りますが、マンゴー、パパイヤ、キュウイなどの甘さは、食べてみないと分かりません。皆さんも是非いつか味わってみて下さい。

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