深セン便り・単身赴任S氏@中国


その29【2005年2月】 〜深センでの春節と紅包〜

日本と異なり中国の正月は旧暦に従って祝います。従って、日本で言う年末年始は中国では全く普段の日で、数日間休む日系などの企業以外は普通に営業しています。

旧暦の正月は「春節」と呼ばれ、春節の法定休日に社員を出勤させると通常の3倍の給料を払わないといけない事が深セン市では義務付けられています。

また、中国には5月の労働節、10月の国慶節と1〜2月の春節(日本では1月1日が元旦と決まっていますが、春節は旧暦のカレンダーに従うため新暦のカレンダーとはズレてしまい、'04年は1月22日、'05年は2月9日、'06年は1月29日と元旦がコロコロ動きます)の3回の連休(各3日連続の法定休日)がありますが、その他は祝日が全く無いので、日本のように金曜日や月曜日を合わせると3連休というケースはありません。

通常深センの日系企業では、労働節と国慶節の休暇が法定休日3日間を含め5日〜7日間なのに対し、春節は7〜14日間と長いため、社員の多くはこの春節に帰省します。
日系企業以外も春節の休暇が一番長いのが一般的なので、中国の国民大移動のこの時期は、鉄道や航空機の運賃が通常の2倍程度に高騰します。従って、一般的な工場労働者が飛行機(給料の数か月分は必要)に乗ることはほぼ不可能で、殆んどの社員は列車で帰省することになるのですが、広い中国ですから片道3日以上という人も珍しくありません。ですから、往復に6日間掛かる人は、10日の休みを貰っても故郷で過ごせるのは4日間だけということになります。

また、深センで働いている人の多くは毎年帰省する訳ではなく、20歳前後でも3〜5年以上家族に会っていないという人も多くいます。

家族を最も大事にすると言われる中国で、日本では考えられないような長い期間家族と会えないというのは想像以上に辛いことだと思いますが、目標の金額が貯まるまでは絶対に帰らないという強い意志があるからだこそと感心させられます。
夜はイルミネーションが点灯する大きな提灯 花火風に点滅するイルミネーション
夜はイルミネーションが点灯する大きな提灯 花火風に点滅するイルミネーション

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道端の支柱にもイルミネーションが点灯 ホテルの建物全体が輝きます。
道端の支柱にもイルミネーションが点灯 ホテルの建物全体が輝きます。

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深センの多くの日系企業では、春節前が一年で一番忙しい時期でもあります。何故かと言うと、1月後半から2月中旬にかけての春節は、日本や欧米諸国は全く普段の日で、どの会社も店舗も普通に営業しています。従って、中国から世界中に輸出している製品も普段通り流通させなければならないため、春節休暇期間中に世界に供給する製品を春節前に作って備蓄しておかなければなりません。

ですから、12月頃から忙しくなり、春節直前までは土日も一切休まず夜遅くまで残業してのフル操業を行なう企業も多くあります。

ところで、春節には日本で言う「お年玉」と同じような「紅包(ホンバオ)」が配られます。但し、貰うのは子供だけではなく、上司が部下に配ったり、行きつけの店の店員にあげたりと、幅広い層が貰えるようです。住んでるマンションの保安員(ガードマン)に配る人もいます。つまり、今年もよろしく頼むね、といった意味合いでも使われているようです。

「紅包」はその名の通り赤い袋で、日本のお年玉袋よりかなり大きく郵便封筒と同じくらいの大きさです。なお、「紅包」はお年玉だけにではなく祝儀袋として普段でも使われ、結婚式の祝儀も「紅包」に入れて渡しますし、病人のお見舞いにも使われます。春節前のこの時期には、街じゅうで赤い提灯や赤い飾り、それから紅包が至るところで見られ、いよいよ新年が近づいたなという雰囲気になってきます。

伝統的なデザインの紅包 干支の動物が可愛い紅包
伝統的なデザインの紅包 干支の動物が可愛い紅包

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キティーちゃんシリーズの紅包 裏には占い等の銀はがし付き
キティーちゃんシリーズの紅包 裏には占い等の銀はがし付き

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