深セン便り・単身赴任S氏@中国


その43【2005年9月】 〜深センのボーリング場〜

深センでも平均所得の増加につれ、人々の暮らしもどんどん変化しています。特にマイカーやレジャーなど、余暇を楽しむ経済的余裕も増えてきたようで、いろいろな娯楽を楽しむ人が増えています。その中で身近なレジャーとして最近急激に愛好家が増えているのがボーリングです。

深セン市内にもボーリング場は以前からあちこちにありましたが、ここ数年ボーリングブームが始まっていて、週末にはどこのボーリング場も多くの人で賑わっています。そこで、35年くらい前にボーリングが一般に広く普及した日本で育った我々がチョッと首を傾げてしまう今の深センのボーリング事情をご紹介します。

まず、ボーリング場に行くと困ってしまうのが靴のサイズです。日本ではcmでサイズを表しますが、中国の靴のサイズは寸なので、cmを3.3で割った寸法を告げなければなりません。知らないと戸惑ってしまいます。

靴の手入れは悪く、破れたり汚れたものも多くありますが、文句を言っても係員からは「没問題」(問題無い)と言われます。確かにボーリングをする際の靴の機能には問題ありませんがチョッと抵抗があります。そこで必ず靴といっしょにくれるのが、ガーゼでできた使い捨ての靴下です。中国人には普段靴下を履かない人が多いので、水虫なども心配ですが、ガーゼの靴下を付けることで対策済みと言いたいのでしょう。
次にボールです。重さは一通り揃っているのですが、多くのボーリング場では、指を入れる穴が大きくて深いものばかりで、男性の私でもブカブカの穴のものを我慢して使います。

レーンの状態ですが、日本と異なり適度なワックスの量が分かっていないようで、係員がワックスを塗ると、まるでスケートリンクのような状態で、油がヌルヌルどころか、ベチャベチャになっていることがあります。従って、フックボールは意味がありません。どんな回転を与えても、ボールは真っ直ぐ一直線に転がって(と言うよりは滑って)行きます。

中国人の方から反発を戴くかも知れませんが、ボーリングを楽しむ人のマナーは決して良くありません。

隣の人がアプローチに入っていても全く気にせずドンドン投球を始めます。それどころか、誰のボールとか関係なく、手近なボールを取って次から次に投げます。その上3〜4人のグループの場合、常に全員がアプローチの場所ではしゃぎ回っていて、マナーのマの字も知らないようです。更に、点数の付け方とかは知らず、時間制で限られた時間に出来るだけ多く投げないと損だと思っている人が多いのか、順番など気にせず投げたい人が我先にと先を争って投げ、誰かが「帰るぞー。」と言うと、ゲームの途中で全員突然居なくなってしまうこともあります。
一見明るく綺麗なボーリング場 設備は日本と同じです。
一見明るく綺麗なボーリング場 設備は日本と同じです。

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空いていれば綺麗ですが 各テーブルには飲食物のメニューがあります。
空いていれば綺麗ですが 各テーブルには飲食物のメニューがあります。

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また、誰のボールかなど気にしないと言いましたが、一人が3個4個のボールを使うのも良く見る光景です。戻って来たボールの置場に、山のようにボールを積み上げるグループも珍しくなく、そんなグループが同じ置場を使う隣のレーンになったりすると、もう頭にきてしまいます。

投げ方もとてもバラエティーに富んでいて、砲丸投げタイプやソフトボールタイプなど、レーンがすぐにボコボコになるのではと心配してしまいます。

中国人のグループが投げ終わった後の状態は悲惨です。レーンの手前のシートの周辺は、すごい散らかりようで、前のグループが帰った後にしばらく係員が箒やモップ、ダンボール箱等を持って来てきれいに片付けてくれるのを待たなければなりません。
飲んだり食ったりだけでなく、子供達がこぼした飲み物や食べ残しの弁当など、全く気にせず置いて帰ってしまいます。

日本ではブームになった時に、ルールやマナーについてテレビで頻繁に学ぶ機会があり、また、公共の場は散らかしてはいけないという道徳が浸透していたのに対し、今の深センのボーリング場では、とにかくボールを投げてピンを倒して楽しむだけという状態なので、どちらが良いとは言いませんが、日本人には非常に不愉快な事が多い場所かもしれません。

でも、唯一日本のボーリング場にないサービスがあります。それは、数レーンに一人くらいの割合で多くのスタッフ(ジャージを着た若い女性)がいて、現金を渡してビールやジュースなどを頼めばすぐに持って来てくれます。自動販売機の少ない中国ならではのサービスですが、結構便利です。
みんながレーンの上で大騒ぎ 投げる順番争いもしばしば
みんながレーンの上で大騒ぎ 投げる順番争いもしばしば

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座って待って欲しいです。 ジャージを着ている女性がスタッフ
座って待って欲しいです。 ジャージを着ている女性がスタッフ

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