更新日 2006年01月16日

           
 バチルス属(Genus Bacillus)

1 バチルス属(Genus Bacillus)の分類
   バチリス属は、枯草菌(bacillus subtillisBt菌(bacillus thuringiensis、食中毒の起因菌であるセレウス菌Bacillus cereus)、炭疸の原因菌である炭疸菌B.anthracis)、養蜂業者が最も畏れている腐蛆病菌Bacillus .larvae)など34菌種余を含む。
 バチリス属菌は、クロストリジウム属菌(ウェルシュ菌、ボツリヌス菌を含む属)と同じく芽胞を作る菌であるが、クロストリジウム属菌が酸素のある条件下では増殖できないのに対して、酸素のある条件下でもも増殖できる点で、区別される。
 芽胞をつくるため、加熱、日光、乾燥、化学薬品にたいする抵抗性は強く、通常100℃の高温にも耐える。
セレウス菌Bacillus cereus
   土壌、水中、空中、植物表面など自然界に広く分布しており、ヒトや動物の糞便中からも検出される。一般的には非病原性とされているが、食品に付着した菌が保存中に増殖し、急性胃腸炎(食中毒)を起こす場合がある。
 セレウス菌による食中毒には、下痢と腹痛を主徴とする下痢型食中毒と、吐き気、嘔吐、下痢を主徴とする嘔吐型食中毒の2種類に大別され、(下痢型は1970年以前は数多く報告されていたが、1971年以降は嘔吐型が増えている)予後は比較的良いが、心内膜炎、敗血症、化膿性疾患を起こす場合もある。
 下痢型食中毒は感染型食中毒で、腸管内でセレウス菌が増殖する際に産生する下痢原性毒素によって引き起こされる。(潜伏期間は8〜22時間)。一方、嘔吐型食中毒は、食品中でセレウス菌が増殖する際に産生する嘔吐毒素による。すでに飲食時には毒素があるため、潜伏期間は1〜5時間と短く、時間の経過と共に下痢原性毒素の産生により下痢症状も呈する。。また、下痢型と嘔吐型は原因食品にも違いがあり、下痢>型は、食肉、鶏肉、スープ、野菜の煮物、プリン、ソースなどが原因となるが、嘔吐型は、焼きめし、ピラフ、めん類、スパゲッティ、オムライスなどの穀物が原因であるのが特徴である。
 
炭疽菌(B.anthracis
   炭疽菌の経口感染では、牛、羊の発生例が多く、馬、山羊がこれに次ぐ、何れも、突然高熱を発し、24時間位の甚急性経過で斃死する。豚は一般に抵抗力が強く、慢性経過をとる。一般的に幼若動物は成熟動物より、抵抗性が弱い。
4 腐蛆病菌(Bacillus .larvae)
   西洋ミツバチの孵化後2日以内の、王乳(ロイヤルゼリー)が給餌されている時期の幼虫にのみ感染し、感染後数日を経た、有蓋幼虫、前蛹になってから発症する。
 病気の初期には幼虫の色は黄色を帯び、不透明の感をあたえ、次第に、健康なものに見られる光沢と弾力性が失われ、体壁は破れやすくなり、茶色からチョコレート色へと変化し、特徴ある臭気を発して、腐敗死する。
 この腐蛆病は伝染力が強く、群から群へと伝播するため、家畜法定伝染病に指定されていて、殺処分しなければならないが、抗生物質のテラマイシンの投与により、治療を行う悪徳業者もいる。その場合は、蜂蜜に、高濃度に、抗生物質テラマイシンが移行し残留する。健康食品としてのイメージが生命の、蜂蜜に抗生物質の残留の懸念は重大で、業者は、不法に、テラマイシン等の抗生物質を使用することのないように、しなければならない。
 ただし、我が国に昔から土着している、日本ミツバチは、腐蛆病に対する抵抗性を有しており、この病菌に感染することはない。このため、日本ミツバチと、日本ミツバチの蜂蜜の評価を考える必用がある。
 家畜化されている西洋ミツバチとことなり、日本ミツバチは野生種であり、飼育管理には高度の技術を要するが、各種の研究団体により、飼育方法は進展しており、今後の、高級な健康食品の主流になると期待されている。
5 バチルス・チューリンゲンシスbacillus thuringiensis
   生物農薬として利用されている細菌であり、自然界に広く分布していて、土壌中に普通に存在する細菌である。Bt菌には様々な亜種があり、その多くは蛾や蝶に効果があるが、ハエや蚊のみに、あるいは甲虫にのみ効果のある種類もある。Bt殺虫剤には蛾や蝶に効果のあるクルスターキ(kurstaki)とアイザワイ(aizawai)2つの亜種が使われていて、Bt殺虫剤は標的害虫に対する特異性が高く、非標的生物や人間に対する影響が非常に少ない殺虫剤として、現在アブラナ科野菜の大害虫である、コナガの基幹防除薬剤として広く使用されている。但し、アブラムシには効かないとされている。
 しかしながら、遺伝子組み替え作物に関する安全性は疑問視されるようになってきた。害虫耐性付与のため、遺伝子組み替えされたトウモロコシには、
Bt菌の殺虫性遺伝子が組み込まれている。この遺伝子の働きで作物の全細胞中に殺虫毒素が生成され、葉や茎、実などを食べた蛾や蝶の幼虫は、口がしびれて摂食障害を起こし、さらに毒素が消化器官細胞を破壊し、消化液が全身に回って麻痺を起こして死亡する。
 これまで
Bt遺伝子を導入した作物は、標的の害虫以外の生物への影響はほとんど無視できると考えられてきた。しかし19995月、科学雑誌としては世界的に最も権威のある、英科学雑誌、Nature Vol.399, p214 (1999) に発表された報告では、Bt遺伝子を組み込んだトウモロコシの花粉を食べた蝶の幼虫が次々と死ぬことが明らかになったとされ、人間や非標的生物には無害だとされてきたのが、否定される可能性が呈されてきた。
6 枯草菌の効果的使用法
  枯草菌(bacillus subtillisは、その有機物に対する分解力の強さから、農業や生活の中で、有害な微生物の殺滅や分解に利用されるようになってきている。特に、注目されている効果は、土壌中の植物病菌の殺滅と、生活の環境の中での、カビや臭気の分解である。その効果を引き出すためには、大別して以下の2つの考え方が存在するが、当方としては、@の考え方を支持する。

@枯草菌の菌数の絶対量を圧倒的に多くする
 自然界や、腸内には様々な種の細菌が極めて多くの菌数で棲息しており、枯草菌の効果を発揮するためには1種類でよいから菌数を、他の細菌や、腸内細菌の菌数等より圧倒的に多くすることが必要という考え方である。カルピスの研究所や、東京工業大学の資源研究所等の説明は、他の細菌の菌数より、枯草菌の菌数を圧倒的に多くすることが絶対条件としている。

A枯草菌の株の種類を多くする。
 一種類の枯草菌で対処するより、菌の種類を増加させる。枯草菌についても5種類位の枯草菌の異なった株を添加することが効果的だという主張で、共立製薬はこうした考え方で、5種類の枯草菌を混合した混合飼料を販売しているが、総菌数については、カルピスの通常添加量の1/30の1×104個程度としている、(価格的には飼料t当たり1000円と5倍も高い)
7 飼料添加物の枯草菌
   枯草菌製剤と称する物質は数十種以上生産販売されているが、鶏用の飼料添加物として指定されている枯草菌は、エイザイの所有している、バチルス・サブチリスその1と、カルピスが所有しているバチルス・サブチリスその2(C-3102株)の2種だけである。
 
8 枯草菌の肥料、としての利用
   枯れ草や稲ワラの堆肥が農地に使われていた頃は、田畑の土壌中にも枯草菌が多く、地力や団粒構造の形成に大きな役割を果たしていたといわれるが、化学肥料と農薬に依存する原状の農地では、枯草菌は著しく減少していると言われている。
 このため、土壌病菌、植物病菌が増加しているといわれる。こうした問題に対処するため、枯草菌の肥料や農薬としての利用が始まっている。
 
 広大な大地を持つロシアでも、鶏糞の肥料化は深刻な問題になっているとのことであるが、鶏糞中の好気性菌を3×10の4乗(30,000個)以上になるように発酵させれば、トマトや野菜の栽培に大きな効果があることの研究結果を明らかにしている。
9 枯草菌の農薬としての利用
   枯草菌の増殖力と有機物を分解する力は極めて旺盛で、土壌中の菌数が一定以上確保されれば、枯草菌は抗菌性活性リポペプチド、(iturinn A、plipastain)と、強力な界面活性を示す物質(surfactin)を分泌することを明らかにした東京工業大学の資源研究室は、土壌中の枯草菌の菌数を107以上に高めれば、全ての植物病菌を抑止出来るとしている。出光興産は枯草菌の農薬登録を終えて、水和剤を施設園芸作物の病原菌防除に販売している。
 枯草菌は納豆菌と同様の有用微生物であり、化学農薬のような弊害は全くない。
   
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