その時からアンコールワットを見る旅の準備が始まった。
準備を始めるといってもまずはいついくかを考えた。仕事がある、家庭がある。
そんな中でタイミングを考えていた。まだ自身の中でははっきりとはしておらず、
モヤッとした感じのままだった。2005年の8月頃、形になり始めた。ネットで情報収集、
色々な本を見る。行った事のある人の話も聞いた。それらの情報収集の結果は自分を
不安にさせる内容がほとんどだった。あまりよい印象はなかった。大丈夫か?
無事に帰国できるかな?って感じだった。
だけど行った事のある私の友人の意見はこうだった。
「ぜひ、行って下さい。そして現実を自分の目で見てきてください。」だった。
彼の言葉と彼の写した現地の写真、これが私の心を決断させた。
彼の写真には現地の人々の日常的な写真が沢山あった。
一から準備しなければならなかった。旅行者の第一歩はパスポートから。
ガイドブックにそう書いてあった。国内で準備できるものは難しくはなかった。
わからない事は質問すればわかりやすく答えてくれる。非常に簡単だ。
問題は英語を使って行うことが不安だった。例えば現地での作業がそれだ。
ビザの申請、出入国カード、宿の手配、リコンファーム等。
ちゃんとできるのかな?
今回かなりのけちけち旅行なので格安航空券でのフライト、ビザも現地取得、
宿もすべて飛び込み、リコンファームも自身で行う。
ガイド(ドライバー)の依頼など全て自分でする事になる。ネットで、本で、
事前にかなり勉強した。何とかなりそうな気になった。
必要なものも少しずつ用意していった。
かばんや小物類、あったら便利かな?と思ったもの。そして旅人の心得。
少しずつそろえていった。国内での準備で一番悩んだものはやはり、
航空券の手配だった。
とにかく安く!を条件にしていたのでひたすら安いチケットを探した。
でも現実は安いチケットは何かと不便だった。
直行便がないのでバンコクやベトナムを経由しなければならず、安いチケットは経由地で
かなり足止めになるようだった。ひどいのは経由地に一泊しなければならない。
そんな余分な日数はない。しかも現地には深夜着。怖すぎる。
これがトランジットというやつだった。結局、私の強行スケジュールに合うチケットは
チケット代の予算をはるかにオーバーしていた。世間知らずということだ。
とにかく2月初旬出発のチケットを入手した。ついに確定した。思わずにやけてしまう。
しかし・・これで現地もホテルではなくすべての日をゲストハウスに宿泊する事になった。
エアコンなし、水シャワーの宿だった。宿の予算は1日5ドル〜8ドル。
いい年してなんでバックパッカ−のような事をしなけりゃならんのかな。でも仕方あるまい。
と、あきらめることにする。といっても一番不安だったのはやはり宿のセキュリティだった。
なんと言ってもカメラの機材が多かった。
インスタントカメラを含めて4台のカメラを持ち込んだ。
それにレンズを5本、三脚など。宿には置いていけない。
安宿にセキュリティなど無いようだった。安宿では強盗傷害事件も多発しているとの情報。
結局ずっと機材を詰め込んだリュックを酷暑の中、背負って遺跡めぐりをした。
私の愛用するカメラは20年以上前の金属で作られたやたらに重いMFカメラなので
拷問のようにつらかった。
いよいよ出発の日がやってきた。
朝、妻に関空行きのリムジンバス乗り場まで送ってもらった。
なにやら不安そうな顔で手を振っている。大丈夫。無事に帰るよ。たぶん・・
と心のなかで言った。関空に到着し、荷物を預けチェックイン。
初心者なので早めに済ませた。
時間までボーっとしながらタバコを吸った。しばらくは吸えない。
自分が乗る飛行機を見に行ってみたら青い機体の飛行機だった。
・・ジャンボじゃない・・少し悲しい。ま、あたりまえかぁと気を取り直し、
待合室を散策。そしていよいよ搭乗の時間となった。機内アナウンスは英語だった。
なに言ってんだ?と思ってたらちゃんと日本語でもアナウンスがあった。よかった。
7時間程のフライト後、ベトナムに到着する。さぁいよいよだ。まず、最初の関門の
トランジットの手続きをしないといけない。右手にパスポートやチケット、
左手に100円ショップで買った英会話ブック。
意外とスムーズにいけた。英会話ブックは使わなかった。
トランジットルームに移動し次の便に搭乗するまでここで待機だ。約1時間程だ。
中を一回りするとカフェがあった。コーヒーを飲みたかったが高いのでやめた。
節約、節約。帰りに残しておくことにする。タバコの吸いダメをしていよいよ搭乗の
時間がきた。チケットを見せて待機する。人数がそろったところでみんなで
階段を下りていく。どこにいくんだ?不安が走る。
なにやらバスに乗り込むようだがいったい?
いいのか?合ってるのか?ドキドキしてると小型飛行機のそばまで来た。
これに乗るの?チケットを見せる。
OKのようで間違いないようだ。何とかたどり着けそうだ。
よかった。一安心である。
約1時間程のフライトの間に第2の関門の出入国カード、税関申告カードの記入をする。
これについては事前にネットの情報を得て、記入例を書いて持っていたので
問題なくクリアする。問題はほんとにあってるかが不安だった。
ネットでの記入例とガイドブックに載っている記入例は違うので少々不安だった。
簡単な機内食を食べてしばし休息する。
墜落しないでくれよ。と祈りつつ・・
飛行機は無事、シェムリアップ空港に到着した。
タラップを降りて滑走路を歩いて建物の中へ向かう。ここで最大の試練が待っていた。
ビザの申請である。
申請の仕方をガイドブックで確認していると警官か職員かわからないが
私をなぜか取り囲んでパスポートを見せろと言っているようだった。
なにか色々言ってくるが何を言ってるかさっぱりわからない。
2人も3人も集まってくる。なんなんだいったい?
だんだん焦ってきた私はビザ、ビザと連呼した。
すると一人の職員が向こうのカウンターを指差した。
その先はビザの申請カウンターだった。今のはいったいなんだったんだ?
とにかく無事開放されたからいいか。と気を取り直してビザの申請をする。
これも事前に調べた記入例とおりに書いていたので大丈夫だろう。
でもなにやら色々聞かれたがナニ言ってるかさっぱりわからない。
あせったが仕方なく適当にあいづちを打ってると何故かクリアとなった。
そしてイミグレーション。ここもクリア。自分の荷物を引き取り、税関申告へ。
?どこでやるんだ?
税関申告は・・ガイドブックには出口でと書いてあるが出口ではやってないぞ。| 戻る | ホーム | 進む |