普段、朝寝坊である私が何故か、朝のAM4:30にスパッと起きれた。
この旅行中、目覚まし時計が鳴る度にちゃんと起きれたのだ。普段起きないのに。
旅行の緊張感か?準備を済ませ約束の時間に近づいたので宿の外へ出る。
が、なんと宿の門が開いていない!周りを見ると誰もいない。
重い機材を背負いながら私は門をよじ登り、外へ出た。


そして近くのコンビ二で缶コーヒーとパンを買って食べた。
が、甘い!コーヒーがすごく甘い。とても飲めない。再度オレンジジュースを買った。
これもまた甘かった。そうこうしていると昨日契約したMr.ラウが到着した。
時間どおりだった。簡単に挨拶を済ませ、バイクに跨り早速出発する。
市内は街灯も多く非常に明るかった。5分ほど走ると市内を抜けて、一気に暗がりとなり、
同時に少し肌寒くなった。事前に朝晩が冷える事を知っていたので長袖のシャツを
着ていたから問題は無かった。どうやら森のような所を走っているようだった。
バイクのライトだけが頼りだ。何気に空を見上げて見るとそこは星の海だった。
・・すごい・・思わずバイタクに止まってもらいしばらく壮大な星を見ていた。
降って来そうなぐらい多かった。再びバイクは走り出しアンコールワットを目指した。
チェックポイントに到着し持っていた写真と40ドルを渡してチケットを購入。
その少し先でバイタクは止まった。Mr.ラウは「ここで待っています。」
と言った。しかし辺りは真っ暗で何も見えない。
懐中電灯は持っていたが、どっちに行けばいいのだ?再度バイタクのMr.ラウに聞いた。

アンコールワットはどっち?

そういえばこの台詞、映画「地雷を踏んだらさようなら」でカメラマン一之瀬泰造が
クメールルージュに聞いた台詞だ。状況は彼とは全然違うが、何か不思議な気分だ。
彼が私がどうしても見たかったアンコールワット。
立場は違うけど私も彼もカメラが好きで偶然では有るが彼が愛用していたカメラと私の
愛用しているカメラも同じ物だった。彼はこの地で殺されてしまったがもしかして自分の
身にも何かが・・・一抹の不安がまたもよぎる。
まぁ知り合いでも何でも無いし何かが起こることもないか。
と深く考えるのはやめて他に戻って来る時間も打ち合わせした。
教えてもらった方向に懐中電灯を頼りにゆっくり歩く。


しばらく石畳の通路を歩くと階段に着く。そこには警備の警官か警備員がいた。
ここから先はAM6:00にならないと入れない様子。ふと左横を見ると何やらあぜ道がある。
おもむろにその左側へ向かった。警備の人に何も言われなかった。
少し歩いたところで私はカメラをセットし、星空を撮ってみる事にした。
辺りは真っ暗で誰も居なかった。アンコールワットはどこに?まだ見えなかった。
しばらく芝生の上に寝転がって星空を見ていた。アンコールワットの歴史は古い。
この遺跡は今まで幾千の夜を越えて朝を迎えたんだろうな?
このすばらしい星空とこれから訪れる見事な朝を・・と少しセンチな気分になる。
永かった。やっとここに来ることが出来た。
まだアンコールワットを見てないのに感無量だった。


しばらくすると先ほどの通路が入場OKになったようで並んでいた人たちが入っていった。
私はまだそこに留まっていた。
別に理由はないがそこにいた。私は起き上がり前方を見た。
なんとおぼろげながら目の前にアンコールワットのシルエットが浮かび上がっていた。
あたりが薄っすらと明るくなり始め、ようやく暗がりに目が慣れたこともあり、
ハッキリではないが何度も写真で見たワットのシルエットがすぐ目の前にあった。
だんだん明るくなり、ワットもハッキリと見えてくる。
・・これがアンコールワット・・ついにハッキリと実物を見ることが出来た。
そして日の出が始まった。夢中で写真を撮っていた。
日の出をみて今度はワットの中を見学に行った。外観もそうだったが、
内側も壮大なスケールだった。
内側では写真を撮るのを忘れるほどワットはすばらしかった。

一通り見学を済ませ、茶店で一息することにするが、
コーヒーを頼むかどうか躊躇していた。
カンボジアの人は甘党だそうなので基本は甘い味付けだそうだ。また甘かったらやだな。
でも飲みたかったので注文することにした。もちろん、シュガーレスで。
出てきたコーヒーはミルクが入っているようだ。恐る恐る飲んでみた。
甘!めちゃ甘!またかよ・・
シュガーレス(コムダックスコー)って言ったのに・・
しかもちゃんとクメール語で・・発音が悪いのか?
日本なら店員を呼びつけて交換してもらうところだがここは日本ではない。
自分の語学力ではどうにもならない。どう文句を言えば?
あっさり敗北を認め我慢して飲んだが気分が悪くなり半分ぐらい残した。
苦味の利いたコーヒーが飲みたい・・


気を取り直しあたりを散策し約束の時間にMr.ラウのところに戻った。
今から一旦宿に戻り、ルームチェンジをしなければならない。
10ドルの部屋をチェックアウトし、5ドルの部屋へチェックインだ。
さらば、エアコン&ホットシャワー。これからは扇風機と水シャワーでの生活である。
部屋を見せてもらい、OKするがひとつ気になるところがある。洋式便所の便座がない。
直接便器に座って用を足すようだ。はまらないかな?まぁいいか。
部屋はきれいだし男なんで一日一回使うかどうかだし。
荷物の移動を済ませ、これから再度、各遺跡巡りをすることにする。


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