2004年度 文化事業推進委員会 公式行事推奨

みちのく一人旅は時計仕掛けのアップルの夢を見るか

作:ジミ・ヘンデルセン(東北ツーリング初心者)

湖上には俺の乗ったボートが一艘あるだけだった。

今日こそは50cm以上の大物を釣り上げるその日だと確信していた。

俺は自慢の愛ロッド(竿)「ハニーフラッシュ(製品名)」をビュンとしならせて

いつもどおりのノーシンカー(重りなしの仕掛け)カットテールワーム(偽えさ)を

8mライン(←水深)あたりをめがけて投げ入れた。

「な、なんてことだ!」水面にカットテールが落ちたかと思うその瞬間

静かだった湖面にバシャ!っと大きな波紋が広がった。

そして、俺のロッドがギュンとしなった、あわてて大きくのけぞるようにあわせると

リールが悲鳴を上げている!糸がどんどん水面に引き込まれていく!

リリリリリリリリリ!!!!!!!!!!!!!!!!!

リンリンリンリンリンリン!!!!!!!リンリンリリンリンリリリリン♪

 

って、おい。リールからの音じゃない。

こ、これは、、

俺は自分の居場所をうっすらと思い出した。ベッドの中だ。湖上じゃない。

そして、この音は携帯の音。

愛電話機エリクソンER-209をやっとのことで探り出し、寝ぼけたままパチリと通話口を開いた。

「もしもし、じみへんです・・・」

「あ、マツだけど、やっとついたよ!思ったよりも遠かったな桧原湖」

この人は、どうなっているのですか。

俺の記憶が確かならば、青森のキャンプ場から急に姿を消して

昨日から仕事に復帰しているはずの人間がどうしてこんな嫌がらせをしているのか?

「うるせえよ、なんでこんな時間に電話してくんだよ」

「もう、7時だぞ。天気はよくないが、太陽は勝手にのぼっている時間だ。起きたほうがいいよ」

俺はおどろいて、時計を探した。ほんとだ、もう7時だ。

ひさしぶりの布団だったもので、思わずぐっすり眠ってしまった!

「だろ、驚いただろ。もう7時だもんな」マツは自慢げに言った。なぜ自慢げ?

「おまえ、仕事はどうしたんだよ」

「なんと生産調整にはいって、俺はちょうど来なくていいことになったんだよ」

「それはクビになったということではないのでしょうか・・・」

「そういう言い方もできなくもないが、とにかく、はれて自由の身になったので

再び最後の戦いにはせ参じたということになるのでござそうろう。

ということで、今桧原湖の入り口んところのセブンイレブンにいるということです、マジで」

マツ氏はどうやら、昨日俺が夕食を買ったセブンイレブンにいるらしい。マジで。

 

2

俺はあわてて出発の準備をして、宿の清算をすませようとしたところ

「まあ、コーヒーでも飲んでいってください」と、宿のおばちゃん。

ま、いまさら慌ててもしょうがないのでマツ氏は待たせるとしてモーニングコーシーを飲んだ。

「これもおいしいのでぜひ食べてください」と、おしんこを出されたが

コーヒーとおしんこの組み合わせはなかなか・・・ヨーロッパとアジアの革命的な出会いだ。

で、出発。

 

「おまえ遅いよー。もう、8時になっちゃうじゃんか」

「まあ、今日は帰るだけだから、あんまり慌ててもしょうがないでしょ」

「何いってるんだよ、奥只見を抜けて東北ツーリングの最後をしめるんでしょう?」

「でしょうって、俺は何も決めてないよ・・・」

「だから、俺が決めてきたんじゃない。お疲れで思考回路がまともに働かないだろうから

ちゃんと最後にふさわしいルートを決めてき・ま・し・た!」

この強引さには頭が下がります。計画を聞くとまあまあなルートです。

ここから、喜多方市を抜けて只見川にそって只見町に抜けて関越道に到達という

なかなかまあまあいいんじゃないのーって感じです。

じゃあ、まあマツ氏に先頭を走ってもらってツーリング最終日を楽しもうではありませんか。

040830

 

次号予告!ダイジェスト版をどうぞ!

平和だなあ・・・

ピキュリーーン!シャアか!

 

そのカーブの向こうには!

なんだ、何にもないじゃん。ぼけーーー。

 

 

キター

 

 

 

 

 

むきょーーー、すべったー。電柱ーーー。

すっとんだ先にはダムがありました。

 

なんてこと、あるわけねーじゃん。だるいね。

 

 

 

愛馬 ヒシアマゾン ご苦労様でした。

 

多分 続く。。。