ウオーキングを始めよう
はじめに

 ウオーキングを長続きさせる方法は、第一に目標を持つことです。私の場合は、1km区間毎にタイムを計測しマイクロカセットに録音していきました。これを書き出して保存していました。すると、速度が段々上がっていくのが分かり、励みになりました。(現在は腕時計で計測してタイムを記録しています)

 初めは「歩かなければ」という使命感に縛られていましたが、歩き始めると爽快で、楽しくなっていきます。考えているだけだと憂鬱にもなりますが、始めてしまえばたいしたことではなくなります。

ウオーキングの効用

 ウオーキングは有酸素運動(エアロビクス)です。酸素を身体に取り入れながら長く行う運動の総称です。無酸素運動(アネロビクス)は、息を詰め一気に力を出し切る運動です。

 効用は以下のようなものが挙げられています。

 《成人病予防》 毛細血管が増え血圧が安定します。良いコレステロール(HDL)が増え動脈硬化を予防します。インスリンの働きが良くなり、血糖値を正しく保ちます。ストレスの解消ができ、心身共にさわやかになります。
 《体力増強》 心肺機能が高まります。足腰が鍛えられます。脂肪を燃やし肥満を防ぎます。骨が丈夫になります。

ウオーキングの考え方

 「1日1万歩」歩けば良いというのは錯覚です。朝から夜までの歩数が1万歩を越えていても、効果はほとんどありません。例えば10時間で1万歩とすると、1分間に16.6歩しか歩いていないことになります。細切れで歩数を重ねても効果はほとんどありません。ウオーキングには「速度」と「距離」と「姿勢」が大事です。

歩く速度

 「ぶらぶら歩き」「忘れ物を取りに戻る」「遅刻しそうなので急ぐ」の内の「忘れ物を」の速さがおおむね分速100mです。時速に換算して6km/hです。1kmを10分で歩きます。はっきりとした距離が分かる所があれば、そこで試してみると良いかもしれません。

歩く距離

 初心者は、6km/hで20分(2km)を目標に歩きます。欲張ると膝などを痛めます。1〜2週間経ったら50分ぐらいに増やしていきます。なお、1kmあたりの消費カロリーは、全力疾走、ジョギング、ウオーキングとも、ほぼ同じなので、短い距離でへたばるよりも、長い距離を歩いた方がエネルギーを効果的に使います。慣れてきたら、6Km〜9kmを歩くようにします。3ヵ月を過ぎると20km以上を歩くのも夢ではありません。

服装

 身軽な服で良いのですが、通気性の良い素材のものを選ぶようにします。終了後に身体を冷やさないようにすることが大切です。物は手に持たず、ウエストポーチ等に入れます。日中は、帽子をかぶることも必要です。靴はウォーキング専用のものがマメ防止のために良いのですが、スポーツシューズならどれでも良いと思います。ただし、紐付きのものは、かかとを浮かせて結ぶようにします。歩くと足は広がります。余裕を持たせないと痛くなります。かかと部分は間を開けないようにします。汗の吸収と靴ずれを防ぐために、靴下は必ずはきます。ストッキングは役に立ちません。

歩く姿勢

 真っ直ぐ前を向いて顎を軽く引き締めます。胸を張り背筋を伸ばします。前脚はかかとから着地し、後ろ脚で地面を蹴って進みます。歩幅は大きくとります。(無理をすると、女性の場合は股間節を痛めやすいようですから、やりすぎないように注意しましょう)。身体の軸がぶれないように、走るようにさっそうと歩きます。腕は軽く曲げて前後に振ると速く歩けます。おしゃべりしながら歩くと、とたんに速度が落ちます。

※「歩く」のですから、「いずれかの足が、常に地面から離れないように」するのが肝心です。また、着地した足は膝を曲げずに垂直になるまで立ち上げるようにすると膝を痛めることが少なくなります。この2点を守って速度を上げると「競歩」に近くなります。速度を落とした場合は「モデル歩き」のようになります。

歩く前

 夏場は水分を充分にとっておきます。準備体操(ストレッチング)をします。脈の確認をします。10秒間に16以上あったら運動は控えるべきです。運動中・後は、10秒間に16から22あれば効果的な運動をしたことになります。
 脈拍に関わらず、体調が思わしくなかったり、ウオーキング中に気持ちが悪くなったら中止します。

 ・目標とする脈拍数の計算式

 目標脈拍数(拍/分)=
   {(220−年齢)−安静時脈拍数}×強度(0.4低い、0.5普通、0.6高い)+安静時脈拍数

 例:60歳で体力が普通で安静時脈拍70の場合
 {(220−60)−70}×0.5+70=115 …… 運動時は115の脈拍を目標にする

歩いた後

 水分補給を忘れないようにします。体重を減らす目的ならば、糖分が多いドリンクは避けて、水かお茶にします。シャワーや入浴で筋肉をほぐします。

その他(雑感)

 初めの数週間は、減量効果は大きくありません。3ヵ月後を期待するべきです。また、1km程歩くと足が痛くなりますが、そこを通り越すと楽になります。初めの1ヵ月は、軽い筋肉痛になるかもしれません。最近の情報では、思春期に痩せていた人は減量効果も大きくなるようです。
 運動で痩せるのは良いのですが、ダイエットや病気などで体重が減るのは痩せるのではなくて「やつれる」と言います。間食を抜くのは効果がありますが、定期的な食事を抜くのは危険です。

 女性の場合は「若返り効果がある」と聞くと飛びつくかもしれません。最近の研究(信州大学)で、インターバル速歩で効果が出ると分かってきました。これは5分間通常の速さで歩き、次の5分間は速歩にと順次切り替える歩き方です。筋力などの体力向上で、10歳の若返り効果が得られるそうです。

表記について : Walkingは、ウォーキング、ウオーキングと書き表しますが、ここでは朝日新聞社が採用している「ウオーキング」を使用しています。

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